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3.王都を離れて
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私の両親が事故で亡くなり、直ぐに王位に就くよう進められたが、私は両親の死を受け入れられずにいた。
食事も取れず眠れぬ日々が続き、日に日に衰弱していく私を見て叔父はある提案をした。
国王には王位継承権第一順位の私がなること。
ただし、王立学園を卒業するまでの間は叔父も政務に関わり国王代理を務めること。
まずは体調と心を休めるために、しばらくの間叔父の領地で静養することだ。
私は叔父の提案を受け入れることは甘えだと思い自身を奮い立たせようと気丈に振る舞ったが、僅か1ヶ月で倒れてしまい叔父の提案を受け入れることになった。
私は名ばかりの王になり叔父の領地に行き静養する事にした。
ー臣下は叔父に王位についてもらう方が安心できるだろうに………。
そんな風に思ってまう。実際には叔父も臣下もその様に思ってはいなかったことは後々分かるのだが、この時の私は理解できないでいた。
叔父はマーキス公爵位を賜っており、公爵邸には公爵夫人のマレリア・コル・マーキス公爵夫人に叔父の子供で私の従兄弟のダニエル・ジル・マーキス令息にフロリス・ヨキ・マーキス令嬢とゼノーディス・レダ・マーキス令息が居て私を迎えてくれた。
ダニエルとゼノーディスは王子であり王位継承権も持っている。
私は、このまま王の政務をする事が叶わなければ、叔父に国王になってもらいゆくゆくはダニエルに玉座に就いてもらうのも良いかなんて考えていた。
そんなことを考えているとは思っていないだろうダニエルから声を掛けられる。
「ジーク倒れたって聞いたが大丈夫か?顔色が悪いな。眠れてないのか?」
「ダニー…大丈夫だ。心配をかけてすまない。」
「ジークお兄様痛いところない?」
「ジーク兄様大丈夫ですか?」
「フロリスもゼノスもありがとう。大丈夫だよ。」
「ジーク気を使わないで何でも言って頂戴。」
「ありがとうございます。マレリア夫人。」
「そうだぞジーク。遠慮なんかせず私達を頼ってくれ。父様のように頼りにならないかもしれないが、それでも力になりたいんだ。」
「すまない。」
「謝るな。ジークが大切だから皆、協力したいんだから。」
「そうよ。まずは、疲れてるでしょうから部屋に案内するわ。ゆっくり休んで頂戴。」
私を思って気遣ってくれるマーキス公爵一家。
その優しさを理解出来ていなかったことに、今では申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
その日の夜もふけた頃、私のために用意された部屋の窓から外を眺める。
私が案内された部屋は色味や家具が、私が過ごしやすい様に整えられていた。
両親の死後、私は1度も泣くことが出来なかった。
初めは早く大人にならなければならないという思いが強く、必死になればなるほどプレッシャーで食事が取れなくなった。
次第に理解できない恐怖に眠ることもできなくなり気持ちが塞いでいった。
今では自分がどう振る舞えばいいのか分からなくなっていた。
食事も取れず眠れぬ日々が続き、日に日に衰弱していく私を見て叔父はある提案をした。
国王には王位継承権第一順位の私がなること。
ただし、王立学園を卒業するまでの間は叔父も政務に関わり国王代理を務めること。
まずは体調と心を休めるために、しばらくの間叔父の領地で静養することだ。
私は叔父の提案を受け入れることは甘えだと思い自身を奮い立たせようと気丈に振る舞ったが、僅か1ヶ月で倒れてしまい叔父の提案を受け入れることになった。
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そんな風に思ってまう。実際には叔父も臣下もその様に思ってはいなかったことは後々分かるのだが、この時の私は理解できないでいた。
叔父はマーキス公爵位を賜っており、公爵邸には公爵夫人のマレリア・コル・マーキス公爵夫人に叔父の子供で私の従兄弟のダニエル・ジル・マーキス令息にフロリス・ヨキ・マーキス令嬢とゼノーディス・レダ・マーキス令息が居て私を迎えてくれた。
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そんなことを考えているとは思っていないだろうダニエルから声を掛けられる。
「ジーク倒れたって聞いたが大丈夫か?顔色が悪いな。眠れてないのか?」
「ダニー…大丈夫だ。心配をかけてすまない。」
「ジークお兄様痛いところない?」
「ジーク兄様大丈夫ですか?」
「フロリスもゼノスもありがとう。大丈夫だよ。」
「ジーク気を使わないで何でも言って頂戴。」
「ありがとうございます。マレリア夫人。」
「そうだぞジーク。遠慮なんかせず私達を頼ってくれ。父様のように頼りにならないかもしれないが、それでも力になりたいんだ。」
「すまない。」
「謝るな。ジークが大切だから皆、協力したいんだから。」
「そうよ。まずは、疲れてるでしょうから部屋に案内するわ。ゆっくり休んで頂戴。」
私を思って気遣ってくれるマーキス公爵一家。
その優しさを理解出来ていなかったことに、今では申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
その日の夜もふけた頃、私のために用意された部屋の窓から外を眺める。
私が案内された部屋は色味や家具が、私が過ごしやすい様に整えられていた。
両親の死後、私は1度も泣くことが出来なかった。
初めは早く大人にならなければならないという思いが強く、必死になればなるほどプレッシャーで食事が取れなくなった。
次第に理解できない恐怖に眠ることもできなくなり気持ちが塞いでいった。
今では自分がどう振る舞えばいいのか分からなくなっていた。
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