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Execution
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ワイヤーを引き絞ると、田崎は苦し気にバタバタと暴れている。
私はワイヤーを手繰り寄せながら、ドア越しの田崎に近づいた。もちろん、田崎の首に食い込んだワイヤーを弛めることはない。
ギリッ、ギリリッ……部屋の中はワイヤーに張力が懸かり引き絞られる音と田崎がもがき暴れる音だけに支配されている。
「田崎さん、貴方には何が起きてるか分からないでしょうね……可哀想だから自分が死ぬ理由ぐらいは教えてあげるわ」
「ぐっ、ぐがっ、ぐあっ……」田崎は必死になり暴れながら呻く。
「人身売買なんて派手にするからよ。こそ泥程度なら死ぬこともなかったのに……貴方のボディガードは一足先に逝ってるわ。他の連中も明日には逝くから……」
徐々にワイヤーを引き絞る。田崎に話し掛けている私の声が冷たく部屋に響いた。
「た、たす……ぐ……け……がっ」田崎は最後の力を振り絞って命乞いの哀願をした。
「だめよ……私を抱けなくて残念ね。さよなら……」
私は手首を捻り込み、ワイヤーを一気に最後まで引き絞った。
その瞬間、ビンッ!とワイヤーが唸りを上げる。
「ひっ?ひぎぃっ!」
田崎の断末魔の悲鳴が響く。
田崎は一瞬、体を激しく痙攣させた後、ズルズルとその場に座り込むように崩れ落ち、うつ伏せに倒れた。
再び静寂が部屋を包んだ。
私はバスルームのドアを開け、瞳孔と頚動脈を確認して田崎が死んだのを確かめ、田崎の死体を横たえた。
田崎の眼は見開かれたまま、光を失っている。
私は田崎の死亡を確かめると、リビングのドアを開け入り口への通路に出た。
私はワイヤーを手繰り寄せながら、ドア越しの田崎に近づいた。もちろん、田崎の首に食い込んだワイヤーを弛めることはない。
ギリッ、ギリリッ……部屋の中はワイヤーに張力が懸かり引き絞られる音と田崎がもがき暴れる音だけに支配されている。
「田崎さん、貴方には何が起きてるか分からないでしょうね……可哀想だから自分が死ぬ理由ぐらいは教えてあげるわ」
「ぐっ、ぐがっ、ぐあっ……」田崎は必死になり暴れながら呻く。
「人身売買なんて派手にするからよ。こそ泥程度なら死ぬこともなかったのに……貴方のボディガードは一足先に逝ってるわ。他の連中も明日には逝くから……」
徐々にワイヤーを引き絞る。田崎に話し掛けている私の声が冷たく部屋に響いた。
「た、たす……ぐ……け……がっ」田崎は最後の力を振り絞って命乞いの哀願をした。
「だめよ……私を抱けなくて残念ね。さよなら……」
私は手首を捻り込み、ワイヤーを一気に最後まで引き絞った。
その瞬間、ビンッ!とワイヤーが唸りを上げる。
「ひっ?ひぎぃっ!」
田崎の断末魔の悲鳴が響く。
田崎は一瞬、体を激しく痙攣させた後、ズルズルとその場に座り込むように崩れ落ち、うつ伏せに倒れた。
再び静寂が部屋を包んだ。
私はバスルームのドアを開け、瞳孔と頚動脈を確認して田崎が死んだのを確かめ、田崎の死体を横たえた。
田崎の眼は見開かれたまま、光を失っている。
私は田崎の死亡を確かめると、リビングのドアを開け入り口への通路に出た。
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