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Execution

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    私が身に付けているのは、ターコイズブルーのブラジャーとショーツ、それに手首のブレスレットと首のチョーカーだけ。

    私は首のチョーカーの真中に付いているハート形のチャームを引き出す。チャームとチョーカーは超軽量の特殊鋼材で作られたワイヤーで繋がっている。

    私は、準備を整えるとバスルームの田崎に鈴が鳴るような声で呼び掛ける。

    「ルームサービスは間違いだそうよ。田崎さん、バスタブにお湯溜まったかしら?」

    バスルームから田崎の声が響く。

    「ああ、ミヅキ。お湯溜まったよ。あ、そうだ、一緒に入ろっか」

    言いながらバスルームを出ようとした田崎の首元を目掛けて、チョーカーのチャームを飛ばした。チャームは田崎の首を数回クルクルと回り、ワイヤーが首に巻き付く。

    「う、うぐっ!」田崎はうめき声を上げた。

    驚いた田崎は反射的に、バスルームの中へ駆け込む。

    私がワイヤーを引くと、田崎は後ろに引っ張られバランスを崩し、バスルームのドアを自分の体で閉じた。

    バスルームのドアは、内側にしか開かないようになっているため、ドアの向こうの田崎は身動きが出来ない。

    バスルームのガラスドア越しに田崎の背中が見える。田崎は両手で首のワイヤーを取ろうとするが、首に食い込んだワイヤーが外れるはずもない。

    

    

   

   

   


  

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