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出会い
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気が付いたら僕は生きていた。
上を見上げると空ではなく白い壁が広がっていて。
隣では僕の弟がまだ寝ていた。
よかった、生きてる……
自分の状況を理解しようと箱から顔を出すと茶髪黒眼の二つ結わきをしている可愛い女の子がいた。
「良かった!目が覚めたんだね!えーっと……君は瞳が黄色いから光くんの方……だよね?」
いきなり名前を呼ばれてビックリしたけど小さく返事をした。
すると女の子は安心したようなそんな優しい笑顔を向けて。
僕を抱き上げた。
「初めまして。光くん。私は千冬。よろしくね?」
その笑顔に胸がトクンとはねた。
その直後に隣で寝ていた弟も起き上がり自分の置かれてる状況を確認しようと箱から顔を出す。
「良かった!君も目が覚めたんだね!瞳が蒼いから……君は蒼くん!」
蒼と呼ばれた弟はビクッと震えると箱の中に縮こまってしまった。
千冬と名乗った女の子は少し困った顔をしながらしゃがむと僕を蒼の隣に戻す。
「驚かしちゃったかな?ごめんね?私は千冬。仲良くしてくれると嬉しいな」
そう言ってそっと蒼の前に手のひらを出す。
蒼はビクビクしながら僕を見る。
僕が大丈夫と言う意味を込めて頷いて見せると少し戸惑いながらも指先にほんのちょっと手を触れさせた。
女の子は嬉しそうに笑うとちょっと待っててねと言ってその場を離れる。
しばらくすると女の子が戻ってきて温かいミルクとご飯をくれて。
何日ぶりのご馳走だろう!と喜んで蒼とがっついて食べた――――
上を見上げると空ではなく白い壁が広がっていて。
隣では僕の弟がまだ寝ていた。
よかった、生きてる……
自分の状況を理解しようと箱から顔を出すと茶髪黒眼の二つ結わきをしている可愛い女の子がいた。
「良かった!目が覚めたんだね!えーっと……君は瞳が黄色いから光くんの方……だよね?」
いきなり名前を呼ばれてビックリしたけど小さく返事をした。
すると女の子は安心したようなそんな優しい笑顔を向けて。
僕を抱き上げた。
「初めまして。光くん。私は千冬。よろしくね?」
その笑顔に胸がトクンとはねた。
その直後に隣で寝ていた弟も起き上がり自分の置かれてる状況を確認しようと箱から顔を出す。
「良かった!君も目が覚めたんだね!瞳が蒼いから……君は蒼くん!」
蒼と呼ばれた弟はビクッと震えると箱の中に縮こまってしまった。
千冬と名乗った女の子は少し困った顔をしながらしゃがむと僕を蒼の隣に戻す。
「驚かしちゃったかな?ごめんね?私は千冬。仲良くしてくれると嬉しいな」
そう言ってそっと蒼の前に手のひらを出す。
蒼はビクビクしながら僕を見る。
僕が大丈夫と言う意味を込めて頷いて見せると少し戸惑いながらも指先にほんのちょっと手を触れさせた。
女の子は嬉しそうに笑うとちょっと待っててねと言ってその場を離れる。
しばらくすると女の子が戻ってきて温かいミルクとご飯をくれて。
何日ぶりのご馳走だろう!と喜んで蒼とがっついて食べた――――
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