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第五章
また会えた
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晶は転生した。
何と異世界であったこの世界に。
気づいたのは3歳の時母から読んでもらった、悪女の呪いから一つの国を救う2人の男の物語。
内容があまりにも生々しく現実と全くと言って良いほど同じでその時気づいたのだ。
そして俺は、なんと奇跡と呼ぶべきかアキと言う名前を授かり生活していた。
アルの事を気にしてはいたが、もうあの時から1000年もの月日が経ってしまっていた。
会えるはずがない。
それにきっとエーデルの時に書いた手紙の通り、俺の事など忘れ幸せな家庭を築いているだろう。そう願う。
「アキ~?ご本を読んであげますね~」
「ママいいよ、もう6歳だよ?」
「まだ、6歳よ
ほら新しく本をもらったから読んであげるわ」
母はそう言うと俺の事を膝に乗せ本を読み始める。
内容は騎士がたった1人の愛する人を見つける為に旅をする物語だった。
落ちは愛する人を見つけて終わりではなく、探し続けて終わった。続きがあるのだろうか
そして、何故かここに描かれた騎士がアルに似ているような気がした。
「ねぇママ、この騎士は最後愛する人を見つけるの?」
「この人はね未だにずーと探しているのよ。この世界でずっと。」
不思議だった。母の言い方が騎士がこの世に居るかのようだったから
そんな時だった。
外で女達のキャーキャーと言う声と共に懐かしい声が聞こえた気がして俺は外に飛び出した。
俺は走った。全速力で。
今行かないと一生後悔する気がしたから。
叫び声を頼りに向かうとそこには女達に囲まれた何処かで見たような鎧を着た黒髪の男が立っている。
小さい声でアルと呼んでみる
振り向く彼
何も変わらぬ姿で、見た目の変わった俺をアキとエーデルと呼ぶアルがそこにいた。
「っ、アル、、、アル!アル!!」
俺は走り出す。
アルも女達をかき分け俺の元へ駆け寄り抱きしめ言う。
「やっと会えた、、、
でも、アル何でここに」
「ずっと探してた、君が転生すると信じて」
「1000年もの間?」
「そうだよ。ずっと。」
「何でそんなに、、、」
「君があんな手紙を残して2度も俺の前から消えたんだ。ほっとけないよ
それに伝えなきゃいけないことがあったしね」
「伝えたいこと?」
「そう。君を今でもずっと愛してるってね
エーデルとして生きていた時からずっと。」
「、、、でも今俺、晶の時ともエーデルの時とも姿違うよ?」
「姿形が変わろうと関係ない。
エーデルがとか、アキが好きなんじゃないんだ君が好きなんだ。」
「でも、でもさ、、、この世界に生まれる確証なんてなかったじゃん異世界に行くかも」
「そしたら俺も頑張って異世界へ行くよ」
「俺、、、記憶無かったかもしれないよ
アルの事分からないかも」
「そしたら一から始めるよ
次も頑張って好きになってもらう
ねぇ、あの日の告白の返事してくれる?」
「俺も、、、俺も好き!!大す______
言い終わるより先にアルにキスされる。
外だとか人前だとかもうどうでもよかった。
またこの世界で会えたことに、ここまでアルが俺を好きでいてくれたということが嬉しかった。あぁ、これが愛されるということなんだ。
姿がとか記憶がとかではない。
アルは俺を俺自身を好きでいてくれている。
落ち着くまで、2人で抱きしめ合いながら泣き、笑い合った。
互いの温もりを確かめ合うように、今度こそ離れないように離さないように強く、強く。
何と異世界であったこの世界に。
気づいたのは3歳の時母から読んでもらった、悪女の呪いから一つの国を救う2人の男の物語。
内容があまりにも生々しく現実と全くと言って良いほど同じでその時気づいたのだ。
そして俺は、なんと奇跡と呼ぶべきかアキと言う名前を授かり生活していた。
アルの事を気にしてはいたが、もうあの時から1000年もの月日が経ってしまっていた。
会えるはずがない。
それにきっとエーデルの時に書いた手紙の通り、俺の事など忘れ幸せな家庭を築いているだろう。そう願う。
「アキ~?ご本を読んであげますね~」
「ママいいよ、もう6歳だよ?」
「まだ、6歳よ
ほら新しく本をもらったから読んであげるわ」
母はそう言うと俺の事を膝に乗せ本を読み始める。
内容は騎士がたった1人の愛する人を見つける為に旅をする物語だった。
落ちは愛する人を見つけて終わりではなく、探し続けて終わった。続きがあるのだろうか
そして、何故かここに描かれた騎士がアルに似ているような気がした。
「ねぇママ、この騎士は最後愛する人を見つけるの?」
「この人はね未だにずーと探しているのよ。この世界でずっと。」
不思議だった。母の言い方が騎士がこの世に居るかのようだったから
そんな時だった。
外で女達のキャーキャーと言う声と共に懐かしい声が聞こえた気がして俺は外に飛び出した。
俺は走った。全速力で。
今行かないと一生後悔する気がしたから。
叫び声を頼りに向かうとそこには女達に囲まれた何処かで見たような鎧を着た黒髪の男が立っている。
小さい声でアルと呼んでみる
振り向く彼
何も変わらぬ姿で、見た目の変わった俺をアキとエーデルと呼ぶアルがそこにいた。
「っ、アル、、、アル!アル!!」
俺は走り出す。
アルも女達をかき分け俺の元へ駆け寄り抱きしめ言う。
「やっと会えた、、、
でも、アル何でここに」
「ずっと探してた、君が転生すると信じて」
「1000年もの間?」
「そうだよ。ずっと。」
「何でそんなに、、、」
「君があんな手紙を残して2度も俺の前から消えたんだ。ほっとけないよ
それに伝えなきゃいけないことがあったしね」
「伝えたいこと?」
「そう。君を今でもずっと愛してるってね
エーデルとして生きていた時からずっと。」
「、、、でも今俺、晶の時ともエーデルの時とも姿違うよ?」
「姿形が変わろうと関係ない。
エーデルがとか、アキが好きなんじゃないんだ君が好きなんだ。」
「でも、でもさ、、、この世界に生まれる確証なんてなかったじゃん異世界に行くかも」
「そしたら俺も頑張って異世界へ行くよ」
「俺、、、記憶無かったかもしれないよ
アルの事分からないかも」
「そしたら一から始めるよ
次も頑張って好きになってもらう
ねぇ、あの日の告白の返事してくれる?」
「俺も、、、俺も好き!!大す______
言い終わるより先にアルにキスされる。
外だとか人前だとかもうどうでもよかった。
またこの世界で会えたことに、ここまでアルが俺を好きでいてくれたということが嬉しかった。あぁ、これが愛されるということなんだ。
姿がとか記憶がとかではない。
アルは俺を俺自身を好きでいてくれている。
落ち着くまで、2人で抱きしめ合いながら泣き、笑い合った。
互いの温もりを確かめ合うように、今度こそ離れないように離さないように強く、強く。
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