デブの北海道本気食べ歩き旅行日記

３日目

第16話 三日目：ジェラート＠ふらのアイスミルク工房

　ふらの牛乳を堪能したあと、私と親友は隣にある「ふらのアイスミルク工房」に行った。

　それにしても、ふらのチーズ工房の敷地はのどかだ。
　白樺に囲まれた敷地内にはテーブルや椅子が所々に設置されており、家族連れやカップルたちが、幸せそうにソフトクリームやジェラートを頬張っている。

　歩いていた私は、あるものを見つけて親友を呼び止める。

「見て！　見てー！　きのこ！」
「わ！　本当だ～。かわいい～」

　木の傍にちょこんと佇む茶色いキノコ。傘の大きなキノコと、傘が丸い小さなキノコがぴったりと肩を寄せ合っている。まるでファンタジー世界のワンシーンに出てきそうだ。

　カップルたちが、インスタ用にジェラートを片手にキメ顔で写真を撮っている中、私たちは地面に這いつくばって、必死にキノコの写真を撮った。
　……そういえば、この北海道旅行中、メシの写真は百枚以上撮ったのに、私と親友が映っている写真は二枚くらいしか撮ってなかったな。

　まあ、そんな話はどうでもいい。
　道草を食いながら、私たちは「ふらのアイスミルク工房」に到着した。
　親友のオススメが「ジェラートのアスパラ味」だったので、私は「アスパラ味」と「ミルク味」のジェラートを注文した。

　手渡されたアスパラ味のジェラートは、うっすら黄緑色をしていて、点々と濃い緑色の繊維っぽい何かが練り込まれている。

　この点々ってまさか、アスパラそのものじゃねえか？
　口に入れて、その通りだと分かる。

　え？　私てっきり、「アスパラの風味がするジェラート」だと思っていたんですけど。アスパラががっつり入ってるじゃねえか！　なんだこれ、すげえ。

　味は、アスパラだ。まじもんのアスパラの味がするジェラートだ。
　私は好きだったが、ちょっとクセは強いかもしれない。

　そしてミルク味は、さすが人気no.1だけあって、大人も子どもも楽しめる味でうまかった。

　悔しいことに、ソフトクリームまでは食べられなかった。ぽってりとした見た目のソフトクリーム、食べたかった……。