幽閉塔の早贄

大田ネクロマンサー

文字の大きさ
上 下
104 / 240
2部 焼け落ちる瑞鳥の止まり木

第24話 アシュレイの本気 ※

しおりを挟む
アシュレイは僕の手を引っ張り、奥深くを何度も突く。アシュレイが快感を感じているのを文字通り全身で浴びる。

「あっ、あっ、あっ、ダメ、まだ、こうして、いたい!」

「ああ、俺が、もたない、ノア、吐き出すんだ」

「ダメ、だめぇ、はっ、あ、あああっ!」

グチュグチュと泡が僕の全身を撫で回し、呆気なく僕は湖の外に流される。湖の浅瀬に放り出されながら僕は性液を吹き出し、それが空中に消えていく。

「ああ、ああ、アシュレイ、少しだけ、待ってください、おかしくなって、しまいます」

息も絶え絶えに懇願すると、アシュレイは動きを止めた。彼の汗が体中を伝い、僕の股間に水たまりを作っていく。

「アシュレイ……アシュレイは……」

快感に溺れて朦朧とする中、自分自身驚くようなことを聞こうとしていた。慌てて口を噤んで視線を逸らす。

「俺はノアと違って、責務でするわけではない。ノアの白い肌を思い出して手が伸びてしまう。早く会いに行きたい。そうしたらノアが俺を求めてくれる、そういう想像をして、する」

アシュレイが荒い息で打ち明ける。僕は驚くとともに、喜びで舞い上がる。そんな余韻も束の間、アシュレイの大きな手が、僕の胸を這う。辿ったところがヒリヒリするほど熱い。その手が僕の胸の2つの蕾を避けて、やわやわと辺りを揉むのだ。

「ノアに求められたい、俺でなければならないと、俺だけしかいらないと」

アシュレイの両手の指がゆっくり閉じて、僕の2つの蕾をキュッと摘む。

「んんっ……もっと……もっとしてぇ……」

グニグニと僕の蕾を摘んでもみしだく。アシュレイの指遣いに僕は翻弄され、自然と腰を上げてしまう。

「どうしてほしいのだ」

アシュレイの器の中は快感で泡立っていた。

「奥に……ほしい……アシュレイ……ください……アシュレイ……」

「ああ、あぁ」

アシュレイの色の違う両眼はもはやどこをみているのかわからなかった。僕はその様子で腰の奥からまたムズムズとした快感が湧き出すのを感じる。

アシュレイはさっき囁いた約束を果たした。あまりの快感に耐えきれず悲鳴をあげても、少し待ってほしいという願いも聞き届けられず、アシュレイはひたすら僕の体を獣のように貪った。

前からも後ろからも上からも下からも突かれ、僕が自分の体を支えていられなくなっても、アシュレイはやめなかった。声が枯れてアシュレイの名を呼べなくなったら、今度はアシュレイが僕の名を呼び続けてくれた。アシュレイは本気だった。

3回目の吐精から記憶がない。意識を保っていられなかった。

わがままを言ってほしいなどと、自分の身の丈に合わないことを言うものではないと思った。アシュレイの欲望を僕は見誤っていたのだ。

「ノア、大丈夫か?」

夜中に一度、意識を取り戻した時に、アシュレイが僕の体を拭いてくれていた。

「あ、アシュ……」

「声が枯れてしまったな。すまなかった」

アシュレイが僕のお腹を濡れた布で拭いたら、僕に服を着せようとした。

「一緒に……」

「一緒に寝る。だが冷えるから着たほうがいい」

「アシュレイは優しい」

「声をあまり出さないほうがいい。明日喋れなくなるぞ。何か飲むか?」

「今度」

「今度?」

「アシュレイの飲みたい」

アシュレイは息を漏らして僕に抱きつく。

「今度は最後まで、覚えていたいから、またしてほしい。今日みたいにしても大丈夫なように、練習したい」

「ああ、わかった」

「アシュレイ、どうしたらわかってくれる?」

「なにを……?」

「僕がこんなに嬉しいこと」

アシュレイは僕を起こして、服をすっぽり着せた。そうして僕を抱きしめたまま横たわり毛布を被る。僕をあっためるためか、強めに全身を摩って首筋に熱い息を吐きかける。僕がアシュレイの頭を胸に引き寄せたら、アシュレイの呼吸が寝息に変わった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

どのみちヤられるならイケメン騎士がいい!

あーす。
BL
異世界に美少年になってトリップした元腐女子。 次々ヤられる色々なゲームステージの中、イケメン騎士が必ず登場。 どのみちヤられるんら、やっぱイケメン騎士だよね。 って事で、頑張ってイケメン騎士をオトすべく、奮闘する物語。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

巨人族の1/3の花嫁〜王様を一妃様と二妃様と転生小人族の僕の三妃で幸せにします〜〈完結〉

クリム
BL
一回めは処刑された老臣、二回めは鬼教官、三回めは教師、そして四回めの転生は異世界で小人族ですか。身長一メート僕タークは、御信託で巨人族にお嫁入りです。王様はどう見ても三メートルはあります。妖精族のソニン様、獣人族のロキと一緒に王様になりたてのガリウス様を幸せにします。まず、王様のイチモツ、入りますかね? 三人分の前世の記憶と、豆知識、そして貪欲な知識欲を満たすため、異世界王宮改革をしていく三妃タークの物語。 ※はご高覧注意です。 『小説家になろう』にも同時連載。

主人公の兄になったなんて知らない

さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を レインは知らない自分が神に愛されている事を 表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

嫌われ者の長男

りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

処理中です...