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裸族の常識と生態調査について
副業
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朝から長谷さんとあんなことして、夜もするって約束もあって俺は上機嫌で家事をしていた。
長谷さんは裸でパソコンをいじっている。家にいる時は大体この位置だ。後ろから覗き込んだら相変わらずよくわからないプログラムを作っていた。今日はPythonか。長谷さんの後ろから抱きついた。
「長谷さん、今日の夜なに食べたいですか?」
長谷さんは振り向かずに言う。
「すおー食べる」
「朝、約束しましたもんね。そうじゃなくてご飯ですよ」
長谷さんは手を止めて上目遣いで俺を呼ぶ。長谷さん、なんてかわいいんだ。夜まで待ちきれないのかな?
「業務調整して、再来月リフレッシュ休暇取って」
長谷さんの唐突な業務命令に甘い気持ちが吹き飛ぶ。休暇?
「大丈夫だと思うんですけど、どうしたんですか急に」
「次の職場、研修がアメリカなんだ」
え? アメリカ? アメリカ合衆国のことですか?
ワールドワイドな話題に脳がおいてけぼりでしばし黙った。
「嫌ならちゃんと言って」
「月曜日会社に行ったら調整に入ります。リソース的には問題ないと思うんですが、予定を確認します」
「すおー……そういうことじゃなくて……」
「長谷さんと旅行したいです」
間髪入れずに言う。
長谷さんは少し安堵した表情になった。
「あ! でも俺パスポート持ってないんで発行しなきゃですね」
長谷さんは今の会社でもちょいちょい海外出張に行ってたからパスポートを持っていることは知っていたが、俺は1度も海外に行ったことがなかった。
「すおー海外はじめてなんだ。すおーのはじめてって嬉しいな」
長谷さんがふふっと笑う。我慢ができなくて長谷さんの口に舌を突っ込んだ。そのまま腕を掴んで立ち上がらせて、ベッドに持って行こうかと思ったが、ものすごく抵抗された。
「これ納品間に合わなくなるから……」
納品!?
っていうか長谷さんなにやってんの?
「長谷さんもしかしてそれ、副業してるんですか?」
今の会社は副業禁止だった。長谷さん自身のコンプライアンスについて考えたことはなかったが、アウトローなイメージもなかったのでビックリする。今の役職だったら給料もいいだろうし、長谷さんの無駄遣いは俺が阻止したので理由が全くわからなかった。
「いつから副業やってるんですか?」
長谷さんが目を逸らす。
「別に怒ってないですよ。納品間に合わないならこんなこと言ってる場合じゃない」
俺は自分の部屋からノーパソを持ってくる。動画閲覧用の適当なパソコンだからPythonの環境なんて入っていない。
「今環境構築するんで待ってください」
「すおー、別に1人で大丈夫だよ……」
「なに言ってるんですか! はやくそれ終わらせて長谷さんとめちゃくちゃセックスしたいんです! 今日一日中キャッキャウフフするつもりだったんですから!」
長谷さんはシュンとしている。俺は環境ファイルをダウンロードする間にノーパソをベッドに置いて長谷さんに再び抱きつく。
「本当に怒ってないですからね? はやく終わらせて今日はあと2回くらいしましょう?」
長谷さんを見たらドン引きしてた。昨日から少しずつ本音を晒してきたけど、今のはちょっとはみ出しすぎた。ごめんなさい。
長谷さんは裸でパソコンをいじっている。家にいる時は大体この位置だ。後ろから覗き込んだら相変わらずよくわからないプログラムを作っていた。今日はPythonか。長谷さんの後ろから抱きついた。
「長谷さん、今日の夜なに食べたいですか?」
長谷さんは振り向かずに言う。
「すおー食べる」
「朝、約束しましたもんね。そうじゃなくてご飯ですよ」
長谷さんは手を止めて上目遣いで俺を呼ぶ。長谷さん、なんてかわいいんだ。夜まで待ちきれないのかな?
「業務調整して、再来月リフレッシュ休暇取って」
長谷さんの唐突な業務命令に甘い気持ちが吹き飛ぶ。休暇?
「大丈夫だと思うんですけど、どうしたんですか急に」
「次の職場、研修がアメリカなんだ」
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ワールドワイドな話題に脳がおいてけぼりでしばし黙った。
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「月曜日会社に行ったら調整に入ります。リソース的には問題ないと思うんですが、予定を確認します」
「すおー……そういうことじゃなくて……」
「長谷さんと旅行したいです」
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長谷さんは少し安堵した表情になった。
「あ! でも俺パスポート持ってないんで発行しなきゃですね」
長谷さんは今の会社でもちょいちょい海外出張に行ってたからパスポートを持っていることは知っていたが、俺は1度も海外に行ったことがなかった。
「すおー海外はじめてなんだ。すおーのはじめてって嬉しいな」
長谷さんがふふっと笑う。我慢ができなくて長谷さんの口に舌を突っ込んだ。そのまま腕を掴んで立ち上がらせて、ベッドに持って行こうかと思ったが、ものすごく抵抗された。
「これ納品間に合わなくなるから……」
納品!?
っていうか長谷さんなにやってんの?
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今の会社は副業禁止だった。長谷さん自身のコンプライアンスについて考えたことはなかったが、アウトローなイメージもなかったのでビックリする。今の役職だったら給料もいいだろうし、長谷さんの無駄遣いは俺が阻止したので理由が全くわからなかった。
「いつから副業やってるんですか?」
長谷さんが目を逸らす。
「別に怒ってないですよ。納品間に合わないならこんなこと言ってる場合じゃない」
俺は自分の部屋からノーパソを持ってくる。動画閲覧用の適当なパソコンだからPythonの環境なんて入っていない。
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「なに言ってるんですか! はやくそれ終わらせて長谷さんとめちゃくちゃセックスしたいんです! 今日一日中キャッキャウフフするつもりだったんですから!」
長谷さんはシュンとしている。俺は環境ファイルをダウンロードする間にノーパソをベッドに置いて長谷さんに再び抱きつく。
「本当に怒ってないですからね? はやく終わらせて今日はあと2回くらいしましょう?」
長谷さんを見たらドン引きしてた。昨日から少しずつ本音を晒してきたけど、今のはちょっとはみ出しすぎた。ごめんなさい。
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