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百鬼夜行編
162話 転送装置
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-ホウシェン国 東エリア-
東エリアは民家が倒壊し至る所で火の手が上がっている。
そして逃げ遅れた住民が多数居た。生きている人々は救出し保護していく。
暴徒と化した亜人種は殆どが蜥蜴人間種で幾人か捕らえていた。
完全に誰かに操られている様な感じで、混乱とかの状態異常では無い。
以前DOSがクリスタルタワーで操られていた様な感じに似ている。
【索敵】でアルラトを探すが一切反応は無い。
アルラトは仲間だがモンスターとして赤いマークで表示される。
何故か暴徒は敵として認識されておらず表示のマークが青いマークで表示になっていた。
これは倒してしまうと犯罪者印が付いてしまう。
皆大丈夫かな?
特に暗黒神ハーデス当たりが不安だ。
特殊技能【影縫い】と【麻痺罠】を駆使し蜥蜴人間種を順当に拘束し、現在進行形で燃えている家屋は住民を救助する。
そして侍達が特殊技能で家屋を破壊し鎮火していた。
歴史の授業か漫画か忘れたけど江戸時代当時の長屋造りの様な場所では、ポンプによる消火方法も有った様だけど燃えている家屋の周囲を破壊し燃え広がらない様にする鎮火方法がメジャーだと聞いた様な覚えが有る。
でもこの勢いで家屋を壊していくと侍達の手で街が完全に破壊されるんじゃないだろうかと不安になる。
「シノブ殿は凄いですね。本当に一緒に来て貰って助かります。このまま共に働きませんか?」
「全くだ。目で追えない素早さでござるな、クノイチとはかくも華麗で美しい。」
「ああ、是非我が忍衆の頭目になって指揮して頂きたいです。」
「いやいや、それは現頭目様に失礼では・・・。」
「良いんですよ、あの頑固親父なんて!」
「あのハゲは考え方が古いんですよ!」
「頭頂部のみが前衛的だけどな。」
「しかり!シノブ殿の爪の垢を煎じて飲ませるべき!いや!それがしが飲む所存!」
「は、はははは・・・」
忍衆の頭目は散々な言われ様だ。
気の毒に・・・。
これはサクラの話していた社長や上司への愚痴ってヤツ。
尊敬されて崇拝される管理職って難しいんだな。
先程までは城の宝を奪った一味として不審な目で見られていたが、こうして協力している内に何となく打ち解けて来た。
部隊に女性が居ないので「強い女」と言う物珍しさが勝ってそうな気がするが、余り深く考えない様にしよう。
「シノブ殿、先程の区画で全て回り終えました。集合場所の玄武神社へと向かいましょう!」
「分かりました。死者は荷馬車で玄武神社に運びましょう。」
夕方に差し掛かる頃には街の真東までの広範囲を鎮火・鎮圧し終え、北東の方角の玄武神社へと向かい始める。
玄武神社の付近に来ると高台状になっている玄武神社が完全に倒壊し煙を上げているのが見えた。
玄武神社の参拝道の階段を登ると頂上は瓦礫と戦死者を袋詰めしている北部隊の侍達が見えた。
私達はその部隊に合流する。
周囲を見渡してもミカさん達はまだ到着してない様子だった。
百鬼夜行をホウシェン城で食い止めた事で南西方面の被害は少ないはずだ。
「お~い!DOS!」
ミカさんが蘇生する為にDOSが回収を指示している様子だった。
3将軍も全員死亡していたらしく丁寧に袋詰めされていた。
不意にDOSの頭上を見ると犯罪者印は付いていない。
流石だ。
倒壊した敷地中央には妖が封印されていたと思われる底の見えない大穴が空いていた。
「シノブお疲れ様。ここも酷い有様だ。ミカエル達ももうすぐ到着するはずだ。」
「・・・完全破壊って感じだね。あの大穴から妖が湧き出た感じ?」
「さっき下に降りてみたが壊れた転送装置と魔法陣が有っただけだ。」
転送装置と魔法陣・・・魔法陣は百鬼夜行を封印していた物なのか?
「この世界の転送装置ってどれも壊れているよね。何か意味が有るのかな?」
「分からない。それよりも生き残っていた数人の侍がアルラトを目撃したと言う報告が有った。何でも3将軍を殺したのはアルラトの様だ。そして大穴に入り姿を消したと・・・」
3将軍はミカさんの目測ではレベル50~60位だと話していた。
ゲームよりも難易度の高いアビスダンジョンのフロアボスのアルラトが相手では烏合の衆の1人に過ぎない程度だろう。
しかしアルラトの目的が分からない。
アルラトも蜥蜴人間種と同様に何者かの支配下に有るんじゃないだろうか。
彼女が自分の意思で国宝を盗んで逃亡するとは思えない。
「アルラトが・・・何で!?それに転送装置を使ったって事?今までどれも機動出来なかったよね?」
「ふむ、戦場の混乱の中だからな。正確な情報では無いかも知れないな。」
ゲームでは転送装置が各場所に設置されていて、1度訪れた場所はマーキング出来る。
しかるに広いオープンワールドでも一瞬で移動出来るストレスフリーな造りとなっていた。
しかしこの世界では転送装置自体は存在するが、どれも壊れていて全て機能していないのだ。
よって私達は超長旅をする羽目になっているのだ、私は楽しいから良いんだけどね。
この街の転送装置はホウシェン城付近に「社」として祭られていた、各エリアや街には大抵1個転送装置が設置して有る。
ここの転送装置は何だろう?
何か意味が有るのかな?魔法陣は封印の為だと思うけど。
色々想像し仮説を立てたけど結局分からず首を傾げる。
しかしアルラトが転送装置を使用したのなら、プレイヤーが使用出来無いだけで装置自体は使えるのだろうか?
取り敢えず丸1日かけて街の北側と東側の鎮圧・鎮火を終えた私達は被害者の遺体を運びミカさん達の到着を待った。
東エリアは民家が倒壊し至る所で火の手が上がっている。
そして逃げ遅れた住民が多数居た。生きている人々は救出し保護していく。
暴徒と化した亜人種は殆どが蜥蜴人間種で幾人か捕らえていた。
完全に誰かに操られている様な感じで、混乱とかの状態異常では無い。
以前DOSがクリスタルタワーで操られていた様な感じに似ている。
【索敵】でアルラトを探すが一切反応は無い。
アルラトは仲間だがモンスターとして赤いマークで表示される。
何故か暴徒は敵として認識されておらず表示のマークが青いマークで表示になっていた。
これは倒してしまうと犯罪者印が付いてしまう。
皆大丈夫かな?
特に暗黒神ハーデス当たりが不安だ。
特殊技能【影縫い】と【麻痺罠】を駆使し蜥蜴人間種を順当に拘束し、現在進行形で燃えている家屋は住民を救助する。
そして侍達が特殊技能で家屋を破壊し鎮火していた。
歴史の授業か漫画か忘れたけど江戸時代当時の長屋造りの様な場所では、ポンプによる消火方法も有った様だけど燃えている家屋の周囲を破壊し燃え広がらない様にする鎮火方法がメジャーだと聞いた様な覚えが有る。
でもこの勢いで家屋を壊していくと侍達の手で街が完全に破壊されるんじゃないだろうかと不安になる。
「シノブ殿は凄いですね。本当に一緒に来て貰って助かります。このまま共に働きませんか?」
「全くだ。目で追えない素早さでござるな、クノイチとはかくも華麗で美しい。」
「ああ、是非我が忍衆の頭目になって指揮して頂きたいです。」
「いやいや、それは現頭目様に失礼では・・・。」
「良いんですよ、あの頑固親父なんて!」
「あのハゲは考え方が古いんですよ!」
「頭頂部のみが前衛的だけどな。」
「しかり!シノブ殿の爪の垢を煎じて飲ませるべき!いや!それがしが飲む所存!」
「は、はははは・・・」
忍衆の頭目は散々な言われ様だ。
気の毒に・・・。
これはサクラの話していた社長や上司への愚痴ってヤツ。
尊敬されて崇拝される管理職って難しいんだな。
先程までは城の宝を奪った一味として不審な目で見られていたが、こうして協力している内に何となく打ち解けて来た。
部隊に女性が居ないので「強い女」と言う物珍しさが勝ってそうな気がするが、余り深く考えない様にしよう。
「シノブ殿、先程の区画で全て回り終えました。集合場所の玄武神社へと向かいましょう!」
「分かりました。死者は荷馬車で玄武神社に運びましょう。」
夕方に差し掛かる頃には街の真東までの広範囲を鎮火・鎮圧し終え、北東の方角の玄武神社へと向かい始める。
玄武神社の付近に来ると高台状になっている玄武神社が完全に倒壊し煙を上げているのが見えた。
玄武神社の参拝道の階段を登ると頂上は瓦礫と戦死者を袋詰めしている北部隊の侍達が見えた。
私達はその部隊に合流する。
周囲を見渡してもミカさん達はまだ到着してない様子だった。
百鬼夜行をホウシェン城で食い止めた事で南西方面の被害は少ないはずだ。
「お~い!DOS!」
ミカさんが蘇生する為にDOSが回収を指示している様子だった。
3将軍も全員死亡していたらしく丁寧に袋詰めされていた。
不意にDOSの頭上を見ると犯罪者印は付いていない。
流石だ。
倒壊した敷地中央には妖が封印されていたと思われる底の見えない大穴が空いていた。
「シノブお疲れ様。ここも酷い有様だ。ミカエル達ももうすぐ到着するはずだ。」
「・・・完全破壊って感じだね。あの大穴から妖が湧き出た感じ?」
「さっき下に降りてみたが壊れた転送装置と魔法陣が有っただけだ。」
転送装置と魔法陣・・・魔法陣は百鬼夜行を封印していた物なのか?
「この世界の転送装置ってどれも壊れているよね。何か意味が有るのかな?」
「分からない。それよりも生き残っていた数人の侍がアルラトを目撃したと言う報告が有った。何でも3将軍を殺したのはアルラトの様だ。そして大穴に入り姿を消したと・・・」
3将軍はミカさんの目測ではレベル50~60位だと話していた。
ゲームよりも難易度の高いアビスダンジョンのフロアボスのアルラトが相手では烏合の衆の1人に過ぎない程度だろう。
しかしアルラトの目的が分からない。
アルラトも蜥蜴人間種と同様に何者かの支配下に有るんじゃないだろうか。
彼女が自分の意思で国宝を盗んで逃亡するとは思えない。
「アルラトが・・・何で!?それに転送装置を使ったって事?今までどれも機動出来なかったよね?」
「ふむ、戦場の混乱の中だからな。正確な情報では無いかも知れないな。」
ゲームでは転送装置が各場所に設置されていて、1度訪れた場所はマーキング出来る。
しかるに広いオープンワールドでも一瞬で移動出来るストレスフリーな造りとなっていた。
しかしこの世界では転送装置自体は存在するが、どれも壊れていて全て機能していないのだ。
よって私達は超長旅をする羽目になっているのだ、私は楽しいから良いんだけどね。
この街の転送装置はホウシェン城付近に「社」として祭られていた、各エリアや街には大抵1個転送装置が設置して有る。
ここの転送装置は何だろう?
何か意味が有るのかな?魔法陣は封印の為だと思うけど。
色々想像し仮説を立てたけど結局分からず首を傾げる。
しかしアルラトが転送装置を使用したのなら、プレイヤーが使用出来無いだけで装置自体は使えるのだろうか?
取り敢えず丸1日かけて街の北側と東側の鎮圧・鎮火を終えた私達は被害者の遺体を運びミカさん達の到着を待った。
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