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第三章 農村防衛編
ワル仲間
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【ルイワーツ視点】
俺は相も変わらず、空飛ぶ少女から逃げていた。
ゼェハァと呼吸をするたびに喉の奥が枯れていく。血の味がする唾を飲み下す間、一瞬静寂が訪れ、それからまた自分の荒い呼吸が続いた。
体力には限りがある。今はまだ少女から距離を取ることはできているが、このまま行けばいずれ真上を陣取られて、魔法攻撃の弾幕が降って来るのは目に見えていた。なんとかしないと。
(アレを……打つか?)
ハルトさんにはエクステンションスピアしか遠距離技はないと言ったが、実はもう一つだけあるにはあるのだ。それも強力な遠距離技が。
だが——
(いやダメだ。もし外したら目も当てられない)
そうなれば俺は武器を失くす。
そのスキルは『ストライクジャベリン』という。要は槍投げである。闘気を込めた槍を一時的に強化された肉体で投合するのだ。その威力はエクステンションスピアの比ではない。
ただし、1発放てば弾切れ。おまけに武器が無くなる。放った直後に野盗にでも出会せばお終いだ。
それに最大の問題は、空の少女が動いていることだ。直線移動ではない。遠距離攻撃を警戒してか、不規則な軌道で進んでいる。あれにストライクジャベリンを当てるのは至難の業だった。ましてや少女はルイワーツを警戒しているのだ。この状況で槍を当てられたら、それはもはや神技である。
今はこのまま逃げ続けるしかない。
フラフラの足で這うように逃げていると、ふと上空の少女の動きが止まっていることに気がついた。
しめしめ、このまま隠れちまおう、と少女から目を離しかけて、少女の表情を目の端で捉えた。俺はぎょっとして、再び少女に目を向ける。
少女は嗤っていた。
3つある目の全てを三日月型に歪めて、口角を釣り上げて不気味に笑っている。俺を見て、ではない。少女は俺とは別の方角を向いていた。
つられて俺もその方角へ顔を向ける。
(あれは……城門!?)
少女は東の城門を見ているのだ。
城門にはリラ、オーサン、エドワードが配置されていたはずだ。今は応戦中……ひょっとしたらあの少女のようなブラックリストの連中と戦っているかもしれない。
そんな中で、この少女の不意打ちを受け、リラ達が幻魔術にでもかかったら——。
最悪の想定に血の気が引く。
なんとかしないと、と思うのと、少女が城門に方向転換して進み出したのとはほぼ同時だった。
俺は慌てて少女を追いかけた。
(まずい! あれを放っておいたら戦線が崩壊する! 絶対止めないと!)
先程まで死に物狂いで少女から逃げていたというのに、今度は必死に追いかける。
(だが、距離が縮まったとして、どうする? 俺にまともな遠距離攻撃がないのは変わらねぇ)
そうこうしているうちに、地上の俺にも城門の様子が見えてきた。
リラ、エドワードが執事服の男と戦っている。男は動きから見て、おそらくブラックリスト。他の村人はその周りで野盗を抑えていた。
(待て、オーサンはどこだ?!)
その中でオーサンの姿だけ見当たらなかった。
城門の配置のはずだ。
全力で走りながらも左右に視線を振ってオーサンを探す。が、オーサンはどこにも見当たらない。
まさかやられたのか、と胸の中に鉛でも埋め込まれたような不安の中、戦線から少し外れた防壁沿いに目を向けた時、それを見た。
「オーサン!」
口をついて叫ぶようにオーサンを呼ぶが、まだ声が届く距離にはなく、俺の叫びは闇夜に吸い込まれて消えた。
オーサンは座り込んでいた。足が不自然に潰れている。もはや戦える状態にはなかった。
それなのに——。
(何やってんだよ! オッサン!)
オーサンは弓を構えている。その目には怯えの色が見えた。しかし、弓は下ろさない。怯えの中に揺るぎない意志があった。
俺は魔力を目に集中させ、基礎魔法生命力可視化を発動する。オーサンの生命力が視えた。
(やはりそうか……! あのバカオヤジ!)
オーサンの生命力は消えようとしていた。代わりにオーサンの持つ弓に膨大な生命力が宿っている。
「エナジー……コンバート」
魔力と違い、人間の生命力は一生涯その上限が変わることはない。農民であろうと、S級冒険者であろうと、その生命力は大差無い。大差無く膨大なのだ。生命の神秘。魔力などの比ではない強大なエネルギーが本来人間の体には備わっている。
オーサンはそのほとんど全てを今放とうとしていた。本来そんなことはできない。無意識のうちに抑制をかけて、生命を維持するのに必要な分は残される。
それをオーサンは無理やり全てエネルギーに変換させていた。あれを放てばオーサンは……。
(ダメだ! そんなのダメだ! どうする? 止めなきゃ! どうやって!?)
オーサンとの距離は遠い。走って向かっても間に合わない。
ならば、どうする?! 答えの出ない問いが頭の中に反芻し続ける。問いだけが頭の中に重なり、冷静さは追いやられパニックに陥る。
(どうする?! どうすれば良い?! オーサン!)
まともに考えられない。
そうしている間にもオーサンは今にもその命を射てしまいそうだった。
頭の中にオーサンの声がしたのはその時だった。
それはつい先日の記憶。オーサンが言った言葉が鮮明に蘇る。
——孫の明るい未来のためなら、俺の命なんざ惜しくはねぇ
オーサンは豪快に笑って言う。
そうか、と俺はその途端、腑に落ちてしまった。
俺と同じだ、と。
命が惜しくない奴なんていない。だが、それを差し出してでも、あんたは守りたいんだ。村の未来を。大切な人を。
そうだろ? オーサン。
俺は深呼吸して、気持ちを落ち着けてから、防壁の塔に向けて走り出した。
オーサンは止められない。仮に止める方法があったとしても、止めちゃダメだ。
ならば——それを活かす!
オーサンの弓は上空を向いている。つまり、狙いは執事服ではなく、飛んでる少女だ。少女はおそらくオーサンに気付いていないだろうから完璧な不意打ちになる、と考えたのだろう。
そして同じく執事服は俺に気付いていない。
だったら——
俺は塔を登り切ると、少女のことはこの際、気にしないように頭の外に追いやり、執事服を見据えた。
——執事服は俺が撃つ!
俺はゆっくりと槍を掲げ上げ、塔の上から執事服の男に意識を集中させる。
執事服の男は不規則に動いており、なかなか狙いが定まらない。戦闘中なのだから、動き回っていて当然である。今槍を放っても無駄撃ちになるだろう。
狙うのはオーサンが矢を放った一瞬後。
上空の少女が撃ち落とされる瞬間を目にすれば、執事服も一瞬動きを止めるはずだ。その僅かな隙を突く。
そのためにはオーサンがまず少女を完璧に撃ち抜かなければならない。あの不規則に揺れ動く少女を。
俺には無理だ。だが、オーサンならやってくれる。弓の才があるオーサンなら、確実に捉えてくれる。そう信じる他ない。
オーサンが当てれば道は開かれ、外せば俺たちは全員共倒れだ。
(頼むぞ)
塔の上から、じっとその時を待った。
オーサンはまるで空に弓を構えたまま死んでしまったかのように動かない。
大丈夫。オーサンはやってくれる。
俺はそれを信じて待つだけだ。集中しろ。コンマ数秒の世界だ。俺はオーサンが矢を放ったほとんど直後に槍を投擲しなければならない。見てから投げるんじゃ遅い。感じ取れ。オーサンの思考を、動きを、意志を。
ふと、オーサンが一瞬少女から目を外し、こちらを見た。
照明魔法もなく、暗視魔法も使えないオーサンが何故俺に気付けたのかは分からない。だが、オーサンは確かに俺を見た。
そして、ニヤリと悪い笑みを俺に向けた。まるで共にいたずらを企てるワル仲間に向けるような無邪気な笑み。
いくぜ、見てろよ、とでも言いたげなその顔に、俺はガチガチに固まっていた体の力が、ふっと抜けた。
「やってやろうぜ、オーサン」
俺はもうオーサンを見ていなかった。見なくても分かる。ただ執事服だけを見据えて狙いを定め、スキルを発動する。
くたばれ。
——ストライク ジャベリン!
俺は相も変わらず、空飛ぶ少女から逃げていた。
ゼェハァと呼吸をするたびに喉の奥が枯れていく。血の味がする唾を飲み下す間、一瞬静寂が訪れ、それからまた自分の荒い呼吸が続いた。
体力には限りがある。今はまだ少女から距離を取ることはできているが、このまま行けばいずれ真上を陣取られて、魔法攻撃の弾幕が降って来るのは目に見えていた。なんとかしないと。
(アレを……打つか?)
ハルトさんにはエクステンションスピアしか遠距離技はないと言ったが、実はもう一つだけあるにはあるのだ。それも強力な遠距離技が。
だが——
(いやダメだ。もし外したら目も当てられない)
そうなれば俺は武器を失くす。
そのスキルは『ストライクジャベリン』という。要は槍投げである。闘気を込めた槍を一時的に強化された肉体で投合するのだ。その威力はエクステンションスピアの比ではない。
ただし、1発放てば弾切れ。おまけに武器が無くなる。放った直後に野盗にでも出会せばお終いだ。
それに最大の問題は、空の少女が動いていることだ。直線移動ではない。遠距離攻撃を警戒してか、不規則な軌道で進んでいる。あれにストライクジャベリンを当てるのは至難の業だった。ましてや少女はルイワーツを警戒しているのだ。この状況で槍を当てられたら、それはもはや神技である。
今はこのまま逃げ続けるしかない。
フラフラの足で這うように逃げていると、ふと上空の少女の動きが止まっていることに気がついた。
しめしめ、このまま隠れちまおう、と少女から目を離しかけて、少女の表情を目の端で捉えた。俺はぎょっとして、再び少女に目を向ける。
少女は嗤っていた。
3つある目の全てを三日月型に歪めて、口角を釣り上げて不気味に笑っている。俺を見て、ではない。少女は俺とは別の方角を向いていた。
つられて俺もその方角へ顔を向ける。
(あれは……城門!?)
少女は東の城門を見ているのだ。
城門にはリラ、オーサン、エドワードが配置されていたはずだ。今は応戦中……ひょっとしたらあの少女のようなブラックリストの連中と戦っているかもしれない。
そんな中で、この少女の不意打ちを受け、リラ達が幻魔術にでもかかったら——。
最悪の想定に血の気が引く。
なんとかしないと、と思うのと、少女が城門に方向転換して進み出したのとはほぼ同時だった。
俺は慌てて少女を追いかけた。
(まずい! あれを放っておいたら戦線が崩壊する! 絶対止めないと!)
先程まで死に物狂いで少女から逃げていたというのに、今度は必死に追いかける。
(だが、距離が縮まったとして、どうする? 俺にまともな遠距離攻撃がないのは変わらねぇ)
そうこうしているうちに、地上の俺にも城門の様子が見えてきた。
リラ、エドワードが執事服の男と戦っている。男は動きから見て、おそらくブラックリスト。他の村人はその周りで野盗を抑えていた。
(待て、オーサンはどこだ?!)
その中でオーサンの姿だけ見当たらなかった。
城門の配置のはずだ。
全力で走りながらも左右に視線を振ってオーサンを探す。が、オーサンはどこにも見当たらない。
まさかやられたのか、と胸の中に鉛でも埋め込まれたような不安の中、戦線から少し外れた防壁沿いに目を向けた時、それを見た。
「オーサン!」
口をついて叫ぶようにオーサンを呼ぶが、まだ声が届く距離にはなく、俺の叫びは闇夜に吸い込まれて消えた。
オーサンは座り込んでいた。足が不自然に潰れている。もはや戦える状態にはなかった。
それなのに——。
(何やってんだよ! オッサン!)
オーサンは弓を構えている。その目には怯えの色が見えた。しかし、弓は下ろさない。怯えの中に揺るぎない意志があった。
俺は魔力を目に集中させ、基礎魔法生命力可視化を発動する。オーサンの生命力が視えた。
(やはりそうか……! あのバカオヤジ!)
オーサンの生命力は消えようとしていた。代わりにオーサンの持つ弓に膨大な生命力が宿っている。
「エナジー……コンバート」
魔力と違い、人間の生命力は一生涯その上限が変わることはない。農民であろうと、S級冒険者であろうと、その生命力は大差無い。大差無く膨大なのだ。生命の神秘。魔力などの比ではない強大なエネルギーが本来人間の体には備わっている。
オーサンはそのほとんど全てを今放とうとしていた。本来そんなことはできない。無意識のうちに抑制をかけて、生命を維持するのに必要な分は残される。
それをオーサンは無理やり全てエネルギーに変換させていた。あれを放てばオーサンは……。
(ダメだ! そんなのダメだ! どうする? 止めなきゃ! どうやって!?)
オーサンとの距離は遠い。走って向かっても間に合わない。
ならば、どうする?! 答えの出ない問いが頭の中に反芻し続ける。問いだけが頭の中に重なり、冷静さは追いやられパニックに陥る。
(どうする?! どうすれば良い?! オーサン!)
まともに考えられない。
そうしている間にもオーサンは今にもその命を射てしまいそうだった。
頭の中にオーサンの声がしたのはその時だった。
それはつい先日の記憶。オーサンが言った言葉が鮮明に蘇る。
——孫の明るい未来のためなら、俺の命なんざ惜しくはねぇ
オーサンは豪快に笑って言う。
そうか、と俺はその途端、腑に落ちてしまった。
俺と同じだ、と。
命が惜しくない奴なんていない。だが、それを差し出してでも、あんたは守りたいんだ。村の未来を。大切な人を。
そうだろ? オーサン。
俺は深呼吸して、気持ちを落ち着けてから、防壁の塔に向けて走り出した。
オーサンは止められない。仮に止める方法があったとしても、止めちゃダメだ。
ならば——それを活かす!
オーサンの弓は上空を向いている。つまり、狙いは執事服ではなく、飛んでる少女だ。少女はおそらくオーサンに気付いていないだろうから完璧な不意打ちになる、と考えたのだろう。
そして同じく執事服は俺に気付いていない。
だったら——
俺は塔を登り切ると、少女のことはこの際、気にしないように頭の外に追いやり、執事服を見据えた。
——執事服は俺が撃つ!
俺はゆっくりと槍を掲げ上げ、塔の上から執事服の男に意識を集中させる。
執事服の男は不規則に動いており、なかなか狙いが定まらない。戦闘中なのだから、動き回っていて当然である。今槍を放っても無駄撃ちになるだろう。
狙うのはオーサンが矢を放った一瞬後。
上空の少女が撃ち落とされる瞬間を目にすれば、執事服も一瞬動きを止めるはずだ。その僅かな隙を突く。
そのためにはオーサンがまず少女を完璧に撃ち抜かなければならない。あの不規則に揺れ動く少女を。
俺には無理だ。だが、オーサンならやってくれる。弓の才があるオーサンなら、確実に捉えてくれる。そう信じる他ない。
オーサンが当てれば道は開かれ、外せば俺たちは全員共倒れだ。
(頼むぞ)
塔の上から、じっとその時を待った。
オーサンはまるで空に弓を構えたまま死んでしまったかのように動かない。
大丈夫。オーサンはやってくれる。
俺はそれを信じて待つだけだ。集中しろ。コンマ数秒の世界だ。俺はオーサンが矢を放ったほとんど直後に槍を投擲しなければならない。見てから投げるんじゃ遅い。感じ取れ。オーサンの思考を、動きを、意志を。
ふと、オーサンが一瞬少女から目を外し、こちらを見た。
照明魔法もなく、暗視魔法も使えないオーサンが何故俺に気付けたのかは分からない。だが、オーサンは確かに俺を見た。
そして、ニヤリと悪い笑みを俺に向けた。まるで共にいたずらを企てるワル仲間に向けるような無邪気な笑み。
いくぜ、見てろよ、とでも言いたげなその顔に、俺はガチガチに固まっていた体の力が、ふっと抜けた。
「やってやろうぜ、オーサン」
俺はもうオーサンを見ていなかった。見なくても分かる。ただ執事服だけを見据えて狙いを定め、スキルを発動する。
くたばれ。
——ストライク ジャベリン!
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