恋愛騎士物語アフター!

凪瀬夜霧

文字の大きさ
上 下
43 / 59
帝国海軍海上訓練事件

10話:友の約束

しおりを挟む
 沖合に帝国の軍船が一艘、接岸許可を求めていると連絡があってステンとカミーユは慌ててそこへと向かった。ステンの機転でカミーユはフードの着いた外套を纏って距離を取っている。
 そうして沖合に見た船は、懐かしいのに怖かった。

「どうする、ステン」
「いや、拒否したら流石にな」

 ここの装備や防衛力では例え一艘だって脅威だ。いや、こいつらがそんな事はしないと分かっているけれど。

「とりあえず代表者だけ先に来てもらおう」

 そう言うと、ステンは素早く手旗信号を送る。すると直ぐに船は少し離れた場所に碇を下ろし、小舟が下ろされる。そうして二名がそれに乗って近づいてきた。

「あ……」

 約一ヶ月ぶりくらいに見る仲間の顔。本来なら嬉しいはずなのに今は進み出る事ができない。戻れる気がしない。水が怖い、自信も砕かれた。こんな姿を彼らに見せるのが恥ずかしい。

「停船の許可を頂き感謝する。帝国海軍のトレヴァーだ」
「同じく、帝国騎士団騎兵府補佐のランバートだ。この島にトビー・ダウエルという隊員はいないだろうか。一ヶ月程前、この近くの海域で消息を絶った」

 ランバートが真面目な顔でステンに話しかける。それにステンは迷っているようだった。
 「いない」と言えばカミーユは死んだ事になるだろう。だがそうなれば帝国には二度と戻れない。でも「いる」と言えばこのまま連れて行かれる。
 どちらも嫌だ。でも、その我が儘がこの島の皆に迷惑をかける可能性もある。

「……トビー、だよな」
「!」

 不意にトレヴァーの視線がカミーユへと向いた。真っ直ぐなこいつはフードで顔が隠れているのに確信を持っているみたいで……その目が徐々に潤んでいく。

「トビーごめん! お前を助けられなかった!」

 クソ真面目な大声は周囲へも聞こえる。島民のほとんどはカミーユを「トビー」と呼ぶ。だから周囲からも「トビー兄ちゃんの友達?」なんて声が聞こえてくる。
 ランバートの目がジッとカミーユを見ている。

「戻ろう! 皆心配してるんだ」
「俺……は……」

 一歩近づいたトレヴァーに、カミーユは一歩下がる。逃げたい気持ちは勿論だが、逃げていいかも分からない。困って足だけが下がる、その前にステンが出て剣を抜いた。

「!」

 驚いて、ランバートとトレヴァーも動きを止めた。

「抜剣の意味を分かっているか」
「あぁ、知ってるぜ騎士さん。だが俺も男なんでね、好いた相手が嫌がるようなら前に立たなきゃなんないんだ」

 不敵な笑みを浮かべているがやせ我慢だと分かる。そもそもこいつじゃ勝てるわけがないんだ。トレヴァーの間抜けならまだしもランバートだ。

「バカ、しまえ! こいつは軍神の右腕なんだぞ!」
「……嫌なんだろ、カミーユ。まだ悩んでんだろ。それなら俺はお前を守る。斬り殺されたってその足にしがみついてやる」

 ドクンと心臓が鳴る。その横顔は精悍で強いものだ。それに、不覚にもカッコいいと思ってしまったのだ。
 だがそんな悠長な事は言っていられない。トレヴァーはステンの言葉に動揺しまくっているがランバートは冷静だ。まだ剣を抜いてはいないが、抜いたらあっという間に制圧される。
 騎士に剣を抜いただけでも抵抗の意志あり。職務執行の妨害をしたとなれば拘束くらいできてしまう。
 いや、信じているが。ランバートはそんな無慈悲な事はしないと。

 でも、どっちにしてもここにいられなくなる。それはまだ覚悟ができない。

 咄嗟にステンの腕を掴んで、そのまま走った。何処へ向かうでもないし、時間稼ぎにもならないけれどこの場から二人で逃げたかった。

「なっ! おい!」
「追うぞトレヴァー」

 前を走るカミーユを二人は追ってくる。それでも加減はしてくれている。隣を走るステンが「そこ右」と誘導してくれるのに従って走り抜いた先は、下は崖というせり出した場所だった。
 ステンに庇われるように崖側に追い込まれたカミーユの目にランバートの冷静な目がある。敵に向ける無慈悲なものじゃないけれど、訝しむような、見定める感じはある。

「トビー、話がしたい。逃げないでくれ」
「なんでだよトビー! 迎えに来たんだ!」
「……俺、は……もう、戻れない」
「?」
「俺は水が怖い。もう、昔の俺じゃないんだ」

 震えながら言えば、トレヴァーは驚いたみたいだった。それはランバートも同じだ。綺麗な青い目が見開かれる。それを見たら、こいつも確かに友人なんだって分かった。
 急に色々思い出す。キツい訓練を一緒に生き延びて、笑っていた事。バカもやった。酒飲んで笑ってた。あの時、楽しかった。
 でも、嘘なんだ。アレはトビー様になろうとしたカミーユの虚飾だったんだ。本当はそんな、不遜な態度は怖い。何処にでも飛び込んでいく度胸なんてない。いつだって「トビー様なら……」と考えてそうあろうとしたんだ。

 情けないな。あの人を真似ることでしか勇気が持てないなんて。

「溺れた事で水恐怖症に?」
「まさかだろ! だって、海に叩き込まれるなんて日常茶飯事じゃないか!」
「いや、それもまたどうなんだよトレヴァー」
「俺からすると日常的にファウスト様にぶん投げられてる陸組が頭おかしいぞ」

 ……それは俺も頭おかしいと思う。

 なんて思わず突っ込んだら、懐かしくなる。あぁ、あそこに居たんだなって。間違いなく仲間だったんだって。

「……戻れよ、カミーユ」
「!」

 不意に低く、ステンが呟く。そして剣から完全に手を離してしまった。これにトレヴァーもランバートも気づいて警戒を緩めた。
 驚いて緩く首を振るカミーユに、ステンは振り向いて泣きそうな顔で笑った。

「悔しいが、お前はあっちだよ」
「!」

 そんな事、言わないでくれ。ここが好きになったんだ。ここなら自分らしくあれるんだ。また元の生活に戻ってトビー様を演じていく自信なんてもうない。水の中から恨んで出てくる人を、これからも見続けないといけないなんて。

 拒むように後ろに下がった。その足が不意に沈み込む。

「え?」
「カミーユ!」

 ギリギリを踏んだ足元が僅かに崩れて体が沈む。逃げ腰だった体が空中に放り込まれる。驚いて、空がどんどん遠ざかっていく。そして体は海へと沈んでいく。
 何の準備も出来ていなかったから酸素が十分じゃない。怖くて体が萎縮する。その体に不意に触れるなにかがある。白い小さな手が背中に触れて、そのままカミーユを上へと向かい押し上げた。

「!」

 振り向いたそこに居たのは確かに知っている幼い時のトビー様で、こちらに気づいてパッと笑った。

『約束だぞ、兄弟』
「!」

 背中を更に押された気がする。水面近くには誰かがいて、手を伸ばしてくれる。
 死にたくない。まだ、死ねない。恩を返していない。気持ちを返していない。友に何も話していない。大事な思い出に蓋をしたままだ!
 手を伸ばす、その手を大きなものが包んで引き上げてくれる。温かい腕の中でふと気が緩んで、ほんの僅か意識が切れた。

◇◆◇

『なぁ、カミーユ! 俺、将来騎士になる!』

 トビー様は一冊の本を抱えてそんな事を言う。俺は「また始まったか」と思いながらも笑った。最近騎士物語にご執心なのだ。

『いいと思います』
『だろ? 父上もいいって言ってくれたんだ。家は姉上にお願いしてあるし』
『なれると思います』

 そうなったら、俺はきっと側にはいられないけれど。うちは一人っ子だから俺が跡を継がなければいけないし。
 それが少し悔しい気がする。でも、痛い事も怖い事も嫌いだから、騎士なんて無理だ。
 思っていたのに、トビー様はキラキラの目でこちらを見て手を握った。

『お前も一緒だぞ、カミーユ!』
『えぇ!』
『なんだよ、お前は俺の友人で従者だろ?』
『そうですが、騎士団に従者連れなんてありえませんから!』

 何処の王侯貴族的な発想なんだ。アタフタしているカミーユをトビー様が笑った。

『流石に知ってるって。そうじゃなくて、お前も騎士になれ!』
『なれませんよ、俺なんて』

 弱虫で意気地無し。根性だってないんだから。
 でもトビー様は信じている。真っ直ぐにこちらを見て頷いた。

『大丈夫、お前は強い!』
『弱いですよ。最近も近所の犬に追い回されて』
『違う! 父上も言っていた。お前は努力という強さがある。黙々と諦めずに打ち込む力があるって。俺にはないから側にいて学べなんて言うんだぜ』
『…………ふふっ』

 ぶーっとふて腐れて頬を膨らませるトビー様が面白くて笑ってしまった。本来なら不敬だが、この人は気にしない。笑った俺を見て自分も笑って、両手を握りしめてきた。

『じゃあ、真似だけな』
『え?』
『我ら騎士団の旗の下、苦楽を共にし、背を預け合おう。共に戦い、共に笑おう。例えそれが叶わなくなったとしても悲観することなかれ。友の未来を俺は見守る守護者とならん!』

 それは物語の一節。戦いに赴く親友同士が誓いを立てるシーン。一緒に戦い生き残ろう。例えどちらかが倒れても、俺が未来を照らす守りとなるから。
 ニッカと笑ったトビー様の、輝く瞳を忘れない。俺も同じ言葉を返した。

 そうだった、忘れていた。未来を、照らしてくれるんだった。生き残った罪悪感と、寂しさや不安に抗えなかった罪悪感と、何より大事な友の死を踏みつけて穢している気がして忘れていた。この人はカミーユの不幸なんて願わない。何処までも真っ直ぐに照らすお日様みたいな人だったんだ。

◇◆◇

 目が覚めたのはやたらとゴツゴツした地面の上で、ずぶ濡れのステンが見下ろしている。側には同じくずぶ濡れのランバートとトレヴァーがいる。どうやら全員あの崖から飛び降りたらしい。

「カミーユ!」
「あ……」

 酷く心配そうなステンを見上げて、大丈夫っていう意味で腕を上げた。その手を取ったステンは酷く弱っているみたいに深い溜息をついた。

「マジでお前、勘弁しろ。死んだかと思うだろ!」
「あぁ、ごめん」
「ごめんですむか!」

 怒られて、なんだか嬉しくて笑った。それを見たランバートが溜息をついて、トレヴァーは苦笑いだ。

 とりあえず起き上がって見回したそこは洞窟入り江みたいだった。中は波が穏やかで、船もいくつかある。天井の高い場所だった。

「ここ……」
「あぁ、青の入り江だ。島の緊急脱出用の場所だ」

 流石にきたことがない。差し込んでくる陽光で海の中が青く光って見える。
 そんなのをぼんやり見ていると、ランバートがどっかりと腰を下ろした。

「まさか海に飛び込む事になるとは思わなかった」
「ははっ、第三の訓練へようこそ」
「絶対行かない」

 笑ったトレヴァーにジト目をするランバートはあまりにいつも通りだ。

 言わなきゃ、いけないんだろう。もうここまできたら一切合切話さないと。それでも強ばる手にステンが触れて、頷いてくれた。
 勇気をくれる。見つめて、カミーユも頷いた。

「あの、さ……」

 話しかけたカミーユに二人はちゃんと座り直してこちらをむいてくれた。だからこそ、ようやく色んな事を話す事ができた。


「トビーぃぃぃ! いや、カミィユゥゥゥゥ」
「うわぁ! トレヴァーきもい!」

 一通りの話を終えたら、トレヴァーは滝のような涙を流しながら抱きついて頬ずりしてきた。正直キモイ!
 その側ではランバートが酷い顔をして肩を落としていた。

「なんでそんな面倒な事してくれたんだ。死んだ人間を入れ替えるって、どうやって死んだ事になってる方の人権回復しろと? しかも十年以上前の話なんて」
「あぁ……うん」

 こっちはこっちで申し訳ない気分になった。

 でも、なんだか楽になった。知って、こうして怒ったり泣いたりなんとかしてくれようとする人がいる。それはとても幸せな事なんだって思えた。

「正直もう、カミーユとして生きるのはいい」
「だがトビー」
「いいんだ。それに、トビー様として生きてきた時間だって偽物じゃなかったんだ。騎士として頑張っていた時間にも、カミーユとしての俺はいたんだよ」

 二人で騎士になる。どちらかが死んでも、その意志を引き継いでいく。子供の頃、本の受け売りで誓い合った言葉は嘘じゃなかった。
 そっと水に手を差し入れると、白い手がそっと触れる。けれどそれは怖くない。ぱっと笑った大事な人の「頑張れ」という応援だ。

「怖くなくなったか?」
「うん。心配させてたんだろうな、きっと。でも、約束を思い出したから」

 そのうちまた、見えなくなるんだと思う。でもそれは余裕がないからじゃなく、安心してくれたからがいい。
 そんなカミーユを、トレヴァーとランバートも笑って見てくれていた。

「さて、そっちはもう成るようにしかならないとして。この後はどうするんだ?」

 仕切り直したランバートに、カミーユは真剣に考える。だがどうしてもこの島をどうにかする方法は見つからない。
 でも思う、一人じゃない。

「俺は騎士団に戻る方がいいんだろ?」
「そうだな。ここに戻りたいって希望があるにしても、一度戻って手続き踏んで退団のほうがいい。生きている人間を死んだ事にするのは大変だ。まず、関わった土地に行けなくなる。お前の場合騎士団の人間が居ない場所なんてないだろうから、帝国に帰れない。別の戸籍用意して顔を変えれば可能だけど、そこまでする意味はないんだ。犯罪者じゃないんだから」
「……それ、お前できるのか?」

 トレヴァーが引きつった顔をする。それにランバートはニヤリと笑って「どうだろうな?」なんてからかっている。まぁ、十中八九できるんだろうけれど。

 ステンはとても静かだ。ただ隣にいて俯いている。
 好きだと言ってくれたし、多分カミーユも嫌いじゃない。少なくとも交友を断とうなんて思わない。トレヴァーの頬ずりはキモかったが、ステンのハグは安心した。そういうことなんだろう。

「俺は、この島の現状を少しずつでもいいから変えたい。食べ物が乏しすぎる。小さな怪我や帝国じゃなんて事ない病気が死に繋がる。学もない。だから外にも出ていけない。それじゃこの島は苦しいばかりだ」

 カミーユの訴えにランバートは顎に手をやる。考え込んでいるのだろうが、流石に出てこないのかもしれない。資源は海の恵みだけだ。

「現状、ここで農業は難しい。一か八か賭けてみるなら産業だ。何かここでやる意味のある産業があればいいんだけれどな」
「寄港地とか?」
「バカ、食べ物がなくてお金もないのに出来るか。そういうのは初期投資がかかる割に回収見込みが人任せ。誰も寄らなければ借金だけが残るんだ」

 安易なトレヴァーとは違い、ランバートは真面目に考えている。それだけでもこいつに相談した意味はあったんだと思う。

「なぁ、とりあえず出ないか? こんな暗い場所で悩む事かよ」
「あぁ、そうだな」

 はっとしてランバートが立ち上がり、トレヴァーも倣う。ステンは壁際に近づいて、そこにある火打ち石で松明に火をつけた。

 途端、広がった世界はあまりに幻想的で溜息がもれた。
 壁、天井、床も青白く光っている。松明の光を受けてキラキラと、まるで星のようだ。その圧巻の景色にトレヴァーは呆けるように辺りを見回し……ランバートは目を丸くしたまま壁際へと駆けていって青い部分に触れた。

「綺麗だろ、これが青の洞窟だ」
「凄いな……」
「凄いなんてものじゃない……これは……」

 ランバートの声が何故かわなないている。落ちている石を拾って、それについている透明な青い石を見て角度を変えて、何故か膝から崩れ落ちた。

「ランバート!」
「……戦争が起こる」
「……はぁぁ!」

 不穏極まりない言葉にステンとカミーユは顔を見合わせた。

「おーい、そんな石ならこの入り江の海の中にもあるぞ」

 トレヴァーが海の中に顔を突っ込んでそんな事を言い、ステンは素直に頷いた。

「あぁ、少し浅くするのにここを削った時に出た石を撒いたらしい」
「撒いた!」

 素っ頓狂な声を上げて海に顔を突っ込んだランバートが、今度こそ死んだ顔をした。

「マジか、鉱床だ」
「へ?」
「ここは良質なサファイアの鉱床だ。おそらく、この洞窟全体的にだ」
「……んぅぅぅ!」

 声にならない呻きがカミーユの口から漏れる。ステンは目を丸くして、トレヴァーは事態が分かっていないみたいだった。

「凄いのか?」
「凄いとか凄くないとか、そういう範疇を超えている。こんなの見つかってみろ、宝石欲しさに軍隊が動いて島民追い出して占拠しかねないぞ」

 それを聞いて、ステンの顔が青くなった。

「それは困る! これは見なかった事にならないか!」
「それはもっと困った事態を引き起こしかねない。俺達が黙ってもそのうち他の奴にバレて同じ事になりかねない」
「だからこの石は島の外に持ち出し厳禁だったのか」

 ステンがグッと拳を握る。島の代表としてどうすべきか、考えているのだろう。
 そんなステンを見て、ランバートは溜息をついた。

「まぁ、やりようによっては島は現状を脱する。ようは、交渉相手と交渉カードを間違わない様にすればいいんだ」

 溜息をついて立ち上がったランバートの目は……もの凄く光っていた。

「そして俺は、この島の後ろ盾になれる人を知っている。交渉カードも悪くない。そしてもう一つ、この島の発展に尽力してくれる実績のあるパイプもある」
「ランバート、悪い顔してないか?」

 トレヴァーが呆れているが、確かに悪い顔だ。
 ステンの方は大変そうだ。だが、真剣に考えてランバートを見つめ、そして思い切り頭を下げた。

「頼む! あんたのそのツテを頼みたい!」

 真っ直ぐ頼み込むステンを見て、ランバートは苦笑する。その顔を見たら安心してカミーユも任せられた。

「分かった。俺も流石に見捨てるのは寝覚めが悪いしな」
「恩に着る。あと……ここの他にも赤の洞窟と白の洞窟が……」
「…………はぁ?」

 申し訳なく視線を彷徨わせたまま伝えたステンを、ランバートは目をぱちくりさせて見る。そして急いでそれらの洞窟も探査に向かった。
 結果、ルビーとトパーズの大規模鉱床も見つかったのだった。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

十七歳の心模様

須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない… ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん 柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、 葵は初めての恋に溺れていた。 付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。 告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、 その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。 ※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

男だって夢をみたい

宮沢ましゅまろ
BL
ルートヴィヒとローマン。二人の騎士は互いに信頼しら支え合う仲の良い恋人として付き合っている。ある日、ローマンへのプロポーズを決意したルートヴィヒ。当然、ローマンは喜んでくれると思っていた。しかし、ローマンの答えはまさかの「嫌だ」で――!? ※猫宮乾さん、三谷玲さんと一緒に出した箱パカアンソロジー掲載作品です。受がちょっと乙女志向です(女性的な喋りという訳ではないです)完結済。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

月は夜に抱かれて

凪瀬夜霧
BL
建国の夜、詩人が語る物語。それは統一王国樹立の裏で愛し合った、二人の王の愛の物語。 タニス王太子ユリエルは不遇の王太子だった。王は聡明なユリエルを嫌ったのだ。そうして王都を追われた直後、タニス王都は戦火に包まれる。 敵国ルルエに落ちた王都を詩人に扮して訪れたユリエルの前に、黒衣の旅人が現れる。 二人はどこか引かれ合うものを感じ、言葉を交わし、徐々に思い合うようになっていく。 まさか相手が、敵国の王であるとも知らずに。 敵国の王同士、知らず愛した二人が目指したのは争いの終結と統一王国の樹立。それは困難極まりない道のりであった。 魔法なしの異世界戦記をベースとした長編BL作品です。

[完結]ひきこもり執事のオンオフスイッチ!あ、今それ押さないでくださいね!

小葉石
BL
   有能でも少しおバカなシェインは自分の城(ひきこもり先)をゲットするべく今日も全力で頑張ります!  応募した執事面接に即合格。  雇い主はこの国の第3王子ガラット。 人嫌いの曰く付き、長く続いた使用人もいないと言うが、今、目の前の主はニッコニコ。  あれ?聞いていたのと違わない?色々と違わない?  しかし!どんな主人であろうとも、シェインの望みを叶えるために、完璧な執事をこなして見せます!  勿論オフはキッチリいただきますね。あ、その際は絶対に呼ばないでください! *第9回BL小説大賞にエントリーしてみました。  

幼馴染は僕を選ばない。

佳乃
BL
ずっと続くと思っていた〈腐れ縁〉は〈腐った縁〉だった。 僕は好きだったのに、ずっと一緒にいられると思っていたのに。 僕がいた場所は僕じゃ無い誰かの場所となり、繋がっていると思っていた縁は腐り果てて切れてしまった。 好きだった。 好きだった。 好きだった。 離れることで断ち切った縁。 気付いた時に断ち切られていた縁。 辛いのは、苦しいのは彼なのか、僕なのか…。

黒に染まる

曙なつき
BL
“ライシャ事変”に巻き込まれ、命を落としたとされる美貌の前神官長のルーディス。 その親友の騎士団長ヴェルディは、彼の死後、長い間その死に囚われていた。 事変から一年後、神殿前に、一人の赤子が捨てられていた。 不吉な黒髪に黒い瞳の少年は、ルースと名付けられ、見習い神官として育てられることになった。 ※疫病が流行るシーンがあります。時節柄、トラウマがある方はご注意ください。

処理中です...