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番外編:オリヴァーシリーズ
1話:オリヴァーの趣味
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僅かに春を感じる陽気も、夜ともなれば隠れてしまう。
安息日前日の夜、美しい装飾を施した紫の仮面を取ったオリヴァーは落胆の溜息をついた。
「今日はよくありませんね」
東地区の事件が数日前に解決したばかり。気持ち的に沈み込む事もあり、気晴らしに趣味の夜会に参加した。
ここは同じ趣味を持った人々の集まり。仮面をつけ、身分を明かさず楽しむ場所。オリヴァーも名前以外は明かさずにいる。黒い制服を脱ぎ、白のタイトなスラックスとジャケット、ドレスシャツに薄紫の蝶のピンを止めている。
仮面も同じだ。薄い紫に鈍い金の縁飾りをした、どこか蝶を思わせるデザインの仮面は彼の愛用品。気分的に相手を求めている時に好むものだった。
本日の趣向はSMを交えたストリップ。舞台の上で熟練の調教師が若い青年に鞭を打ち、たっぷりと愛撫と言葉で責め立てて快楽を煽り、上り詰めさせていく。
だが今日は青年のほうがダメだった。極端に痛がり、涙と悲鳴で悲壮感を出していたがそれが萎えた。官能的であるほうがよく、痛みに恍惚と艶を出してくれないと燃えない。オリヴァーにとって大切なのは、溢れ出る色香や艶なのである。
「やはり、若すぎるのもダメなのでしょうかね。こう、円熟した変態性というか……鞭打たれたその痛みに欲情するくらいの度量がないと。大体、縛られただけで喚くようではなりません。自由を奪われ相手の意のままに弄ばれる事に興奮と期待を抱いて貰わなければ」
なんて、とても不穏で変態丸出しな事を平然とのたまい、オリヴァーは溜息をつく。
この性癖をオリヴァー自身は隠すものとは思っていない。ただ、変態的であることも自覚している。痛い事も嫌いではないし、縛られて自由を奪われる事もやぶさかではない。露出、野外、複数もマンネリするくらいなら適度な刺激があっていい。オリヴァーにとってセックスは愛情を示す行為ではなく、繰り返される日常の合間にあるたまの娯楽程度の事なのだ。
そしてオリヴァーにとってセックスは愛情表現ではない。恋愛らしきものもしてみるが、どれも長くは続かなかった。それでも夢は見る。誰か、こんな欠陥だらけの自分を愛してくれないかと。
「そろそろ私も、誰か良い相手がいるといいのですが……探しようが。一度試せばいいのですが、こういうことは徐々にズレも出てきてしまい、そのズレが決定的になってしまいますし。何より、騎士団の中ではこうした趣向の人はあまりに少ない」
あえて知っている相手は同僚のアシュレーだろうか。彼は精神的サディストという面を持つ。好意を寄せる相手ほど虐めたりからかったりしてしまう。でもちゃんとフォローもするし、根底に愛情がある。実にバランスのいい相手だ。
でも知っている。彼のその愛情は既に違う相手へと向かっている。そしてその相手もよく知っている相手だ。
同僚のウェインは実に明るく愛らしく、素直で優しい人物だ。照れ隠しがあまりに見え見えで、気落ちすらも透けて見えている。ある意味こんなに感情を抑えずにいられる事が凄いと思える。色んな物を隠しているオリヴァーにしたら奇跡のような人だ。
そしてアシュレーはこの素直すぎるウェインがお気に入りだ。しょっちゅう痴話喧嘩のような事をしている。
何よりじれったいのが、当人達が進展していかないこと。今のところ、アシュレーの片思いのような状況で、ウェインは「あいついつも僕をからかうんだ!」と憤慨している。好かれている自覚なんてない。本当に嫌われていると思っているかもしれない。
以前アシュレーに「それではいつまで経っても進展ありませんよ」と言った事がある。だが彼の反応は「今のところそうした予定はない」というものだった。つまり、まだ遊ぶつもりなのだ。
「ファウスト様にもいい人出来そうですし、私も寂しいですね。今日は結構その気で来たのに、適当なお相手にも巡り会えないなんて」
男を漁りに来た。正直な所はこれだ。
その時、ふと会場から出てきた男がいた。年齢は二十代の中頃。仮面をしているが見目は良さそうで、ぱっと見は好みの顔立ちをしていそうだ。疲れたように首を回し、オリヴァーには気づかず同じテラスへと向かってきている。
素早く仮面をつけたオリヴァーは月の下へと身をさらした。
「こんばんは」
穏やかに声をかけると、男はビクリと体を震わせて止まった。
「失礼、先客がいたとは知らず」
「構いません。よろしければ少し、お話などいかがでしょう?」
誘いかけると男の口元が柔らかく笑った。瞳はずっと穏やかで、黒い髪がサラリと揺れた。
男がオリヴァーの隣に移動して、テラスの縁に身を預ける。案外背が高く、スラリとしている。だが、初めて見る男だ。とはいえ、オリヴァーはしばらくこの夜会に参加していなかったからその間に入った人かもしれない。
「私、オリヴァーと申します。よろしければお名前を伺いたいのですが?」
問いかけると、濃紺の瞳が僅かに大きくなり、次にはふわりと柔らかくなる。そしてとても丁寧に礼をされた。
「失礼いたしました。俺はアレックスと申します」
「アレックス殿、ですね。この会には以前から?」
「いや、今日が初めてだ。特殊な趣向の夜会に参加するのが趣味で、興味本位だったのだがいまいち。見ていて痛々しくてならなくて」
「SMの趣味があるのではなくて?」
思わず問い返すと、アレックスは苦笑して曖昧に首を傾げた。
「否定もしないが、そうした趣味を試した事はない。ただ今日のは、見ていても哀れに思えてな。青年の怯え方が酷く、とても気持ちいいとは見えなくなってしまって出てきた」
アレックスの苦笑がどこか嬉しい。感覚的に同じものを感じてくれたように思えて嬉しく、オリヴァーは彼の手を取っていた。
「貴方もそう思いましたか! あぁ、久しぶりに会話が出来そうなお相手に巡り会いました。私も今日はあまり楽しめずにがっかりしたのです。辛い、嫌だという感情ばかりが押し寄せるようなショーでは気持ちよくなれなくて。もう今日は諦めようと思っていた所なのです」
ついつい熱っぽく語ってしまい、ハッとしてアレックスを見る。これで大抵失敗する。相手に引かれてしまったのではこの後なんてない。
だがアレックスは驚いたものの拒絶の意図はなく、ションボリと肩を落としたオリヴァーを見て笑ってくれた。
「同種が少ないと、共感出来る者に出会った時の感動はひとしお。苦労されているようだ、オリヴァー殿」
そう言って笑いかけ、同調してくれた事が嬉しい。オリヴァーは微笑み、そっと仮面を外した。
アレックスは明らかに息を呑んだように思う。それくらい、オリヴァーの顔立ちは良い。女性的な美と儚さを持ち、憂いのある瞳は誘い込むようだと言われる。これで女性なら王族すらもたらし込める、なんて嬉しくない評価を貰ったほどだ。
「苦労しております。私は心から震えるようなお相手を求め、そうした方の手で高められる事を望んでいる。なのに私の特殊性はなかなか受け入れられません。独り寝の夜が長く、肌を合わせる事すら忘れてしまいそうなのです」
誘い込んでいる。今日の相手としてアレックスは及第点だ。だからこそ期待を持ってしまう。触れてくれないか、そんな気分だ。
だがアレックスは苦笑して首を横に振る。期待があった分だけ、落胆が大きい。肩を落として項垂れていると、不意に近づいてくる気配を感じた。
「顔を上げてくれないか、オリヴァー殿。拒絶したのではないんだ」
おずおずと顔を上げると、彼もまた仮面を外していた。黒い髪は光の加減で濃紺に輝き、深い青い瞳は深海を思わせる。顔立ちもよく、端正な青年だ。
「初めて知り合い、数分後に抱き合うのではあまりに軽率に思えてしまった。できればもう少し、オリヴァー殿の事が知りたい。そして、俺の事を知ってもらいたい。これ一回で手放すには貴方は勿体ないから、絡め取る時間を頂きたいのだよ」
少し低い声が言いつのり、どこか色を感じる瞳が見つめる。
僅かに心が動くように思う。そう感じたからこそ、オリヴァーはニッコリと微笑み男の手を取った。
「そういう事でしたら、お付き合いをいたします。手始めにここを抜け出して、お酒など飲みながら話しませんか?」
「喜んで」
取った手の甲に口づけて、男は微笑む。興のそれたショーになどもう興味はない。オリヴァーは男の隣に立って歩き、町へと向かっていった。
安息日前日の夜、美しい装飾を施した紫の仮面を取ったオリヴァーは落胆の溜息をついた。
「今日はよくありませんね」
東地区の事件が数日前に解決したばかり。気持ち的に沈み込む事もあり、気晴らしに趣味の夜会に参加した。
ここは同じ趣味を持った人々の集まり。仮面をつけ、身分を明かさず楽しむ場所。オリヴァーも名前以外は明かさずにいる。黒い制服を脱ぎ、白のタイトなスラックスとジャケット、ドレスシャツに薄紫の蝶のピンを止めている。
仮面も同じだ。薄い紫に鈍い金の縁飾りをした、どこか蝶を思わせるデザインの仮面は彼の愛用品。気分的に相手を求めている時に好むものだった。
本日の趣向はSMを交えたストリップ。舞台の上で熟練の調教師が若い青年に鞭を打ち、たっぷりと愛撫と言葉で責め立てて快楽を煽り、上り詰めさせていく。
だが今日は青年のほうがダメだった。極端に痛がり、涙と悲鳴で悲壮感を出していたがそれが萎えた。官能的であるほうがよく、痛みに恍惚と艶を出してくれないと燃えない。オリヴァーにとって大切なのは、溢れ出る色香や艶なのである。
「やはり、若すぎるのもダメなのでしょうかね。こう、円熟した変態性というか……鞭打たれたその痛みに欲情するくらいの度量がないと。大体、縛られただけで喚くようではなりません。自由を奪われ相手の意のままに弄ばれる事に興奮と期待を抱いて貰わなければ」
なんて、とても不穏で変態丸出しな事を平然とのたまい、オリヴァーは溜息をつく。
この性癖をオリヴァー自身は隠すものとは思っていない。ただ、変態的であることも自覚している。痛い事も嫌いではないし、縛られて自由を奪われる事もやぶさかではない。露出、野外、複数もマンネリするくらいなら適度な刺激があっていい。オリヴァーにとってセックスは愛情を示す行為ではなく、繰り返される日常の合間にあるたまの娯楽程度の事なのだ。
そしてオリヴァーにとってセックスは愛情表現ではない。恋愛らしきものもしてみるが、どれも長くは続かなかった。それでも夢は見る。誰か、こんな欠陥だらけの自分を愛してくれないかと。
「そろそろ私も、誰か良い相手がいるといいのですが……探しようが。一度試せばいいのですが、こういうことは徐々にズレも出てきてしまい、そのズレが決定的になってしまいますし。何より、騎士団の中ではこうした趣向の人はあまりに少ない」
あえて知っている相手は同僚のアシュレーだろうか。彼は精神的サディストという面を持つ。好意を寄せる相手ほど虐めたりからかったりしてしまう。でもちゃんとフォローもするし、根底に愛情がある。実にバランスのいい相手だ。
でも知っている。彼のその愛情は既に違う相手へと向かっている。そしてその相手もよく知っている相手だ。
同僚のウェインは実に明るく愛らしく、素直で優しい人物だ。照れ隠しがあまりに見え見えで、気落ちすらも透けて見えている。ある意味こんなに感情を抑えずにいられる事が凄いと思える。色んな物を隠しているオリヴァーにしたら奇跡のような人だ。
そしてアシュレーはこの素直すぎるウェインがお気に入りだ。しょっちゅう痴話喧嘩のような事をしている。
何よりじれったいのが、当人達が進展していかないこと。今のところ、アシュレーの片思いのような状況で、ウェインは「あいついつも僕をからかうんだ!」と憤慨している。好かれている自覚なんてない。本当に嫌われていると思っているかもしれない。
以前アシュレーに「それではいつまで経っても進展ありませんよ」と言った事がある。だが彼の反応は「今のところそうした予定はない」というものだった。つまり、まだ遊ぶつもりなのだ。
「ファウスト様にもいい人出来そうですし、私も寂しいですね。今日は結構その気で来たのに、適当なお相手にも巡り会えないなんて」
男を漁りに来た。正直な所はこれだ。
その時、ふと会場から出てきた男がいた。年齢は二十代の中頃。仮面をしているが見目は良さそうで、ぱっと見は好みの顔立ちをしていそうだ。疲れたように首を回し、オリヴァーには気づかず同じテラスへと向かってきている。
素早く仮面をつけたオリヴァーは月の下へと身をさらした。
「こんばんは」
穏やかに声をかけると、男はビクリと体を震わせて止まった。
「失礼、先客がいたとは知らず」
「構いません。よろしければ少し、お話などいかがでしょう?」
誘いかけると男の口元が柔らかく笑った。瞳はずっと穏やかで、黒い髪がサラリと揺れた。
男がオリヴァーの隣に移動して、テラスの縁に身を預ける。案外背が高く、スラリとしている。だが、初めて見る男だ。とはいえ、オリヴァーはしばらくこの夜会に参加していなかったからその間に入った人かもしれない。
「私、オリヴァーと申します。よろしければお名前を伺いたいのですが?」
問いかけると、濃紺の瞳が僅かに大きくなり、次にはふわりと柔らかくなる。そしてとても丁寧に礼をされた。
「失礼いたしました。俺はアレックスと申します」
「アレックス殿、ですね。この会には以前から?」
「いや、今日が初めてだ。特殊な趣向の夜会に参加するのが趣味で、興味本位だったのだがいまいち。見ていて痛々しくてならなくて」
「SMの趣味があるのではなくて?」
思わず問い返すと、アレックスは苦笑して曖昧に首を傾げた。
「否定もしないが、そうした趣味を試した事はない。ただ今日のは、見ていても哀れに思えてな。青年の怯え方が酷く、とても気持ちいいとは見えなくなってしまって出てきた」
アレックスの苦笑がどこか嬉しい。感覚的に同じものを感じてくれたように思えて嬉しく、オリヴァーは彼の手を取っていた。
「貴方もそう思いましたか! あぁ、久しぶりに会話が出来そうなお相手に巡り会いました。私も今日はあまり楽しめずにがっかりしたのです。辛い、嫌だという感情ばかりが押し寄せるようなショーでは気持ちよくなれなくて。もう今日は諦めようと思っていた所なのです」
ついつい熱っぽく語ってしまい、ハッとしてアレックスを見る。これで大抵失敗する。相手に引かれてしまったのではこの後なんてない。
だがアレックスは驚いたものの拒絶の意図はなく、ションボリと肩を落としたオリヴァーを見て笑ってくれた。
「同種が少ないと、共感出来る者に出会った時の感動はひとしお。苦労されているようだ、オリヴァー殿」
そう言って笑いかけ、同調してくれた事が嬉しい。オリヴァーは微笑み、そっと仮面を外した。
アレックスは明らかに息を呑んだように思う。それくらい、オリヴァーの顔立ちは良い。女性的な美と儚さを持ち、憂いのある瞳は誘い込むようだと言われる。これで女性なら王族すらもたらし込める、なんて嬉しくない評価を貰ったほどだ。
「苦労しております。私は心から震えるようなお相手を求め、そうした方の手で高められる事を望んでいる。なのに私の特殊性はなかなか受け入れられません。独り寝の夜が長く、肌を合わせる事すら忘れてしまいそうなのです」
誘い込んでいる。今日の相手としてアレックスは及第点だ。だからこそ期待を持ってしまう。触れてくれないか、そんな気分だ。
だがアレックスは苦笑して首を横に振る。期待があった分だけ、落胆が大きい。肩を落として項垂れていると、不意に近づいてくる気配を感じた。
「顔を上げてくれないか、オリヴァー殿。拒絶したのではないんだ」
おずおずと顔を上げると、彼もまた仮面を外していた。黒い髪は光の加減で濃紺に輝き、深い青い瞳は深海を思わせる。顔立ちもよく、端正な青年だ。
「初めて知り合い、数分後に抱き合うのではあまりに軽率に思えてしまった。できればもう少し、オリヴァー殿の事が知りたい。そして、俺の事を知ってもらいたい。これ一回で手放すには貴方は勿体ないから、絡め取る時間を頂きたいのだよ」
少し低い声が言いつのり、どこか色を感じる瞳が見つめる。
僅かに心が動くように思う。そう感じたからこそ、オリヴァーはニッコリと微笑み男の手を取った。
「そういう事でしたら、お付き合いをいたします。手始めにここを抜け出して、お酒など飲みながら話しませんか?」
「喜んで」
取った手の甲に口づけて、男は微笑む。興のそれたショーになどもう興味はない。オリヴァーは男の隣に立って歩き、町へと向かっていった。
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