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9章:帰りたい場所

3話:街警のお仕事

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 翌日から、ランバートは西砦へと移動し早々に警邏へと出た。
 警邏の仕事は町を回ってトラブルが起きてはいないか、不審人物はいないか、何か不測の事態が起こっていないかを見て回る事の他に、良くない事を考えている輩への抑止でもある。
 とは言っても、今のところテロリストの動きが活発だという話もなく、異常な事態が広く起こっているということもなく、ごく通常の見回りが仕事だ。

「今日も町は平和だー」

 温かな春らしい日差しに、ランバートの隣でチェスターがなんとも暢気な声で言う。それに、ランバートも笑って頷いた。

「西地区は比較的平和だからな」
「だなー。お前が今回東地区から外されたのって、やっぱり前の事件の影響か?」

 秘密の話をするように言うチェスターに、ランバートは苦笑しながら首を傾げた。
 先月東地区で起こった異常事態は、とある変質者がランバートを付け狙って行われた事だった。そしてランバートはその変質者の手に落ち、死の淵を彷徨うこととなった。この一件でランバートは降格され、一週間ファウストの雑用をした。
 ただ、ランバートとしてはこればかりが原因ではないだろうと思う。今回ルカの様子を見守るという任務の前から、ランバートは東地区から外されていた。おそらくランバートを東地区に入れると、いざというとき誰も追えなくなるからだろう。それだけ、入り組んだ下町の道をランバートは熟知している。

「どうなんだろうな。ファウスト様もウェイン様も心配性で優しい人だから」
「そうなのか? ファウスト様の事はわかんないけど、ウェイン様はずっと心配してたな。飲みながら『ランバートごめんね』って泣いてたぞ」
「今度、何か甘い物でも差し入れるよ」

 明るくて優しくて心配性で、感情が豊かすぎるくらいの上官にそれほどの心配をかけてしまったとは。ランバートは改めて軽率だった己の行動を反省するのだった。
 町は静かに賑わう。貴族達が多い西地区は東地区のような活気というものはない。綺麗に飾った紳士淑女が優雅に振るまい、御者が長すぎる買い物を待って欠伸をする。そんな光景が広がっている。それでも人の姿は多い。騒々しさはまったくないが。

「あっ、チェスターに頼みがあるんだけど」
「ん? なんか困ってるのか?」
「今日の警邏コースで、ちょっと気になるところがあってさ。巡回少し遅くなるかもしれないんだけど」
「なんか気になる話でも聞いたのか?」

 途端に険しくなる同僚に、ランバートは困った顔で頷く。勿論ルカがファウストの弟だなんて事は言わない。ファウストがその存在を大きく明かしていないのだし、ルカからもこっそり「兄との関係は秘密にして」と言われている。

「この間、昔から使ってる香水店で気になる話を聞いたんだ。ウルーラ通りの老舗や個人店を相手に、無理な引き抜きをしている奴がいるらしい」

 大きな虚偽ではないレベルで話をする。チェスターはそれに眉をしかめた。

「あの辺の老舗や個人に引き抜きって、店たためって言ってるようなもんだろ。応じる奴なんているのか?」
「嫌がらせをするって話も聞くけど」
「何だよそれ、酷い話だな。それが本当なら営業妨害で裁判所行った方が絶対いいって」

 それが一番いいとは思う。だが、商売は評判も大事だ。状況にもよるだろうが簡単に訴えるなんて話になれば客が減る。小さな店は一つしくじるだけで目に見えて傾いてくるし、それを感じた貴族の足は遠のいてしまう。

「まぁ、そんな簡単な話じゃないのは俺も知ってるけどな。俺の叔父さんも表通りで商売してたから、色々聞かされてる。訴えるなんて、よっぽどの事が無いとできないって」
「貴族はトラブルを嫌うからな」
「一番いいのは、内務が動いてトラブルの解決をしてくれることだけど。よほどの違法性が他から報告されてからじゃないと動かないしな。いっそトラブル起こして俺達が現行犯、そっから辿ってが手っ取り早いのにな」
「俺達が現行犯で捕まえられる状況に出会いたくないだろ。窃盗、傷害、放火、殺人は現行犯で連行だけど、恐喝なんかはなんだかんだで言い逃れされるし」

 もどかしいが、明らかな犯罪じゃなければ捕まえられない。言い争いや恐喝かな? という事例に対しては間に入って取りなしたりはしても捕らえる事はできない。そこから一発でもトラブル相手を殴れば傷害で連行、間に入った騎士を殴れば公務妨害になるのだが。

「まぁ、そういう事で気にはなるんだ。あの辺を少しゆっくり巡回したいんだけど、いいかな?」

 そっと聞いてみると、チェスターは「当然!」と快く承諾してくれたのだった。
 昼を少し前に目的のウルーラ通りの端の方へとさしかかる。この辺は特に静かだが、奥の方が僅かに騒がしい。ちょうどルカの店のあるほうだ。

「何かあったか?」

 チェスターにも緊張が走る。事前に話していたからだろう。当然ランバートもピリピリとした空気を放った。そして、心配そうにしている品のいい老執事へと駆け寄った。

「すみません、何かあったのですか?」

 声をかけると老執事は振り返り、とても心配そうな顔でランバートとチェスターを見た。

「この先の『Le ciel』という香水店に、突然男が入ってきて言いがかりを」
「!」

 それはランバートが一番恐れていた事だった。店で男が難癖をつけて暴れているなんて、大きな噂になりかねない。何よりルカの身が心配だ。

「客はどうなったんだ」

 チェスターが即座に現状を把握しようと問いかける。そうする内に周囲にいた店の客らしい人々が集まって、当時の状況がはっきりとしてきた。

「私たちは店内にいたのですが、男が入ってきていきなり大声で怒鳴り始めて」
「店の香水を友人が使ったら肌が赤くなって痛い。どうなってるんだって」
「言いがかりですわ。あのお店の香水でそんなトラブルになった人なんて聞いた事がありませんもの。むしろとても考えて作られていますのよ」

 口々にいろいろな人がそうして店主のルカを擁護するような事を言う。彼の勝ち得た信頼は、そう簡単に揺らがないということだろう。

「お客さんは、ここにいる方だけですか?」

 落ち着いてランバートが問うと、皆が一様に頷く。

「ご店主が即座に私たちを奥の作業場に入れて、裏から出るようにと言ってくれたので」
「今はご店主だけがあの男といるのよ」

 ランバートの胸にも痛みに似た焦りが走る。チェスターを一つ見ると、彼はしっかりと頷いてくれた。だからこそ店へと走り出す事ができる。後ろで、チェスターが店の客達に改めて状況を聞き、それを調書としてメモしていた。
 外からも見えるショーウィンドーから、背の高い男が見えた。体格が良く顔立ちは粗野だが、着ているものは貴族のよう。いや、あまりに似合っていないから、酷くちぐはぐに見える。所詮中身が伴わないのだろう。今も宥めるルカを相手に大声で脅しつけるようにしている。

「だから、お前の所の香水で友達が怪我したって言ってんだよ!」
「ですから、それが本当でしたら大変な事なのでお持ちの香水を見せてください!」

 そんな会話が聞こえる。
 なるほど、ルカは間違いなくファウストの弟だ。自分よりも十センチ以上背の高い男に対してまったく怯む気配がない。しかも真偽を疑うのではなく、純粋に商品の不具合を心配し、原因を探ろうとしている。
 男の手には小さな香水瓶が握られている。中身もあるようだ。ランバートは音を立てないように入り、気配を消して背後から男の持つ香水瓶を取り上げた。

「あ!」
「なんだテメェ!」

 ランバートに気づいたルカが小さく声を上げ、香水瓶を取られた事でようやくランバートを認識した男が怒声を上げる。だが男はランバートの制服を見て直ぐに表情を強ばらせた。

「これは、この店の香水ではありませんね」

 瓶を調べていたランバートはそう言って、男を睨み付ける。男は明らかにギクリという顔をしたが、それでも怒声を上げて言いつのった。

「ここの店の香水だ!」
「ここの店の香水は、たとえ量り売りの物でも高価な瓶に入れて渡されます。綺麗にカッティングされたもので、底のほうに店名がついているものです。こんなツルンとした物ではありません」

 ランバートが男から奪った香水瓶はツルンと表面が滑らかな一般的なものだ。だがこの店の香水瓶はそれなりに高価なもの。中の液体が美しくみえるようカッティングされ、キラキラと輝くようなものだ。そして底面には店名が彫られている。
 男は言葉に詰まって一歩引く。明らかに旗色が悪くなった、そういう態度だ。

「店の信用を故意に貶めるような行為は営業法に抵触します。店の物を破壊すれば器物破損。危害を加えれば傷害です。さて、どうしますか?」
「あぁ、いや……。買った店を間違えたんだ、故意なんて人聞きの悪い!」
「あの、それなら買った店を教えてください! 人の肌に直接触れる物にもしも危険な物が使われていたら大変です。沢山の人に同じような症状が」
「うるせぇ!」

 怒声一つを吐き捨てて、男は乱暴に店から出て行く。ルカの前に庇うようにしていたランバートは、男を睨みつけ、その後でルカに笑みを浮かべた。

「大丈夫ですか?」
「はい、僕は。あの、それよりもその香水を」
「単なる嫌がらせですよ、きっと」

 騒ぎを起こして店の名を貶めようということだろう。あの男は貴族なんかではない。品位もなければ知性も感じられない。あれで本当にどこぞの貴族の子息なら、その家は奴の代で終わりだろう。
 ルカは困ったように笑い、「それでも」と言って香水に手を伸ばす。ランバートは無駄だと思いながらも、それをルカへと手渡した。

「おっ、さっすがランバート。収まってるな」
「チェスター悪いな、仕事押しつけて」
「なんの。こっちのが大変だっただろ」

 事態が収束したと知って、客がぞろぞろ戻ってくる。ルカはとても申し訳なさそうに、戻ってきた客人の前で深く頭を下げた。

「お騒がせしてしまって、申し訳ありません」

 ほんの少し震えている。自責の念なのだろうか、後からきた恐怖からなのか。
 だが客達は逆にルカの側へと来て、口々に「顔を上げてください」「貴方のせいではありませんよ」と慰めている。ルカの目に薄らと涙が浮かんだ。

「最近老舗がトラブルに巻き込まれていると聞いてはいましたが、なんて卑劣な」
「大方、地方から鳴り物入りで入ってきた奴の仕業だわ」
「困っていると他の店からも聞いたからな」

 客の方でも噂になっているらしく、口々にそう言っている。そしてルカににっこりと、皆が笑った。

「負けてはなりませんよ、ご店主」
「わが家の主人も奥様も、ここの香水がとてもお気に入りなのです」
「うちは奥様が肌の弱い方なので、ここの物でなければ安心してつける事が出来ないと仰っていますよ」
「みなさん……」

 ルカの青い目にみるみる涙が浮かんでこぼれる。それを客の老執事やメイド、従者が慰め涙を拭いて、温かな目で見つめていた。

「何にしても、事態は深刻そうです。ルカさん、こうして騒ぎになった以上は上へ報告する事になります。内務が動くかもしれません」
「あの、あまり事を荒立てるのは」
「何を言います、ご店主! この王都で狼藉を働く輩はしっかりと懲らしめなければ。こんなことが続いてはここらで仕事をする職人達も安心して仕事が出来なくなりますよ」

 困ったようにルカは俯く。おそらく心配しているのは、内務が動くことよりもファウストに事が知られてしまうことだろう。心配性のファウストだ、知れば放置はしておかない。容易に想像がつく事態に、ランバートは苦笑した。

「それにしても、昔を思い出すような事態ですな。血の雨が降らなければ良いのですが」

 老執事が一つ深い溜息をついてそんな事を言う。その言葉は店内を凍り付かせるのに十分な言葉だった。

◆◇◆

 その日の夕刻少し前、ランバートとチェスターは中央関所のウェインを訪ねていた。基本的に何事も無ければ西砦を預かる上官に報告すればいいのだが、問題や懸念事項があるときは上官に報告後、直接当事者が師団長にも報告するのが義務だった。
 二人の話を聞いたウェインは眉をしかめる。そして、一つ大きく悩んだ。

「そんなほぼ言いがかりみたいな事をする奴が、西地区に出るなんてね」
「ほんと、酷かったですよウェイン様。あんなのただの嫌がらせです。絶対、怪我をしたなんてのも嘘ですよ」

 憤るチェスターに苦笑したウェインの目が、黙って事態を静観しているランバートへと向かう。こういう時、明るい上官の目は鋭さを増すのだ。

「どう思ってるの、ランバート?」
「おそらくですが、全てが嘘だろうと思います。悪評を立てて商売を邪魔し、客を遠のかせたいのか。それとも職人を引き抜く為にしているのか」
「地上げって考えもあるんじゃないのか? 店をたたんだらそこを買い上げようとか」
「完全に違法だけれどね」

 口元に手を置いて考えるウェインは、やがて頷いた。

「この件については僕からファウスト様に上げる。商業法違反の可能性の高い事案としてね。ファウスト様達のほうで話し合って、内務に行くようにお願いしておくよ」
「よろしくお願いします」

 二人は素直に頭を下げて上官の指示に従う意志を示した。
 これが一番波風が立たない。違法性が高いとなれば内務が調査を行い、更に疑わしさが増せば加害者を聴取し、店や家を捜索する事ができる。また、内務が動くような事案ならば店側が訴えても評判が落ちる事はない。裁判を起こし、堂々と奴らの罪を暴く事ができる。

「それにしても、ランバートは『Le ciel』の常連なんだね」

 元の明るい声音に戻ったウェインが、穏やかに笑ってそんな事を言う。それにチェスターも「流石だよな」なんて重ねるものだから困る。一体何が言いたいのかと。

「あそこって、一流だけあって高いでしょ?」
「え? あぁ……。でも、品質も満足度も高いので」
「もしかして、オーダー?」
「えぇ」
「あの店でオーダー! うわぁ、なんだかんだでやっぱこいつ極上品」

 チェスターの嘆きには少しカチンとくる。ちゃんと、高価だという感覚で使っている。でもそれは選び抜いてそうしているんだ。家の事とかじゃない。

「あ、ランバート怒ってる」
「怒ってません」
「あっ、悪いランバート。いや、悪気があったわけじゃ」
「チェスターとは友達やめる」
「嘘だって! ほんと、ご免って! 今度メシ奢るから機嫌直せって!」
「メシくらいで釣れると思うな」
「……酒もつける」
「デザートも」
「わかったよぉ!」

 こんなやりとりをして、ドッと笑いが起こる。これで許せるんだ、最近は。それはきっと側にいる人がみな、「ヒッテルスバッハの子息だから」とは考えていないからだ。ちゃんとランバート自身の努力を知っているからだ。

「僕もね、前に貰ったんだよあそこの香水」
「え? ウェイン様って香水つけてますか?」

 チェスターはクンクンと鼻をひくつかせる。それに、ウェインは恥ずかしそうに顔を染めて首を振った。

「普段はつけないよ。誕生日にオリヴァーに貰ったんだ。誘惑の香だって、いい笑顔でさ。でもなんか、似合わないような気がして恥ずかしくて。あっ、でも使ってて気に入ってるから、無くなったら同じの欲しいなって思ってる」

 誘惑の香。本当にオリヴァーは色々読めない。何をどこまで知っていて、誰のどんな秘密を知っているのか。あの人こそ真に恐ろしい人なのではないかと、最近ランバートは思うようになっている。

「ウェイン様はもこもこでフワフワな物にお金使いすぎなんですよ」

 からかうように言ったチェスターめがけて、側にあった本が飛ぶ。それが寸分違わずヒットするから流石だ。

「いいじゃんか、誰が何にお金使っても!」
「あぁ、はい。すいません」
「チェスター、今度の訓練覚悟しとくんだよ」
「……はい」

 上官の逆鱗に触れたチェスターが勢いを無くして項垂れる。ランバートは苦笑して、一つ頭を下げてチェスターを引きずっていった。
 町はすっかり赤く染まっている。その道を歩きながら、チェスターが大きな溜息をついて肩を落とした。

「お前の失言」
「わかってる。でもさ、ウェイン様のもこもこフワフワ好きって凄いんだぜ」
「そうなのか?」

 ランバートはよく知らないが、チェスターは頷く。そして、ある日のラウンジでの事を話し出した。

「部屋で飲んでて寂しくなったからってラウンジ来た事あるんだけどさ。その時もう寝間着だったんだけど、これがまた。うさちゃん寝間着で来たからもうさ」
「うさちゃん寝間着?」

 それはまた、面妖な。とは、言葉を飲み込んだ。

「アシュレー様からの誕生日プレゼントだったらしいんだけど、白いフワフワズボンのお尻にはウサギの尻尾がついてて、パーカーのフードにはウサギ耳。これがまた可愛くてさ、一気にウェイン様人気を押し上げたわけだ」
「まぁ、可愛いのはよく分かるけれど。本人、怒らないか?」

 ウェインは身長の低さを気にしている。そもそも強くなりたい理由が「自分よりも背の高い奴をぶちのめす」なのだから、よほどコンプレックスだ。しかもひまわりのような明るい笑顔と、年齢のわりに幼い少年のような顔立ちをしている。
 ただ、これら全てがコンプレックスなのだ。当然「可愛い」なんて言ったが最後いろんな物が飛ぶ。蹴り飛ばされる。殴られる。これに酒が入っていると更に悪化だ。酔い潰れて沈むか、アシュレーに頼んで羽交い締めにしてもらうしか手がない。

「当然怒るの分かってるから、みんな飲み込んだ。ちなみに、猫耳と熊耳もプレゼントされたみたいだぞ」
「アシュレー様……」

 からかっているのか、見たいのか。本人のプライドを絶妙に刺激するのに、それ以上に「欲しい」と思わせるチョイスをする。あの人もかなり謎だ。

「あっ、ランバート今日はこの後どうする? 報告も終わったし、メシでも行くか?」
「あぁ、今日はちょっと都合悪い」
「どうした?」
「ちょっと用事があるんだよ。この間の礼を、古い友人にまだしてないから」

 言うと、チェスターの眉が困ったように下がる。気遣わしい様子に、ランバートは苦笑した。

「もう平気だって」
「うん、だよな」
「そういうわけで、ちょっと顔出してくる。門限までには帰るからさ」
「なんかあったら、東砦に駆け込めよ」
「もうあんなのないって」

 気のいい友人にこんなにも心配を掛けてしまった。それが少し申し訳なく、ランバートは苦笑した。
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