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2章:ロッカーナ演習事件

おまけ3:嵐の後に

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「風邪、ですね」

 厳しい目で言ったエリオットに、ファウストは申し訳なく項垂れた。
 雨に濡れた日から二日後、前日の夜から体の怠さと喉の痛み、そして僅かな頭痛を感じていた。そして、今日になって起きるのが辛いほどに状態は悪化していた。
 明らかな頭痛、喉の痛み、倦怠感、寒気、関節痛に体が軋む。どうにも起き上がれずにいると、朝議に出てこない事を不審に思ったシウス達がきてくれた。

「雨に降られた事もありますが、貴方の場合精神的な疲労が原因です。例の事件が一段落ついたことで、気が抜けたのでしょう。薬を処方しますから、飲んで大人しくしていてください」
「すまない、エリオット」

 自分の不甲斐なさに嫌気がする。自己管理もできないなんて、部下に示しがつかない。そして何より示しのつかない相手が。

「すいません、俺が遠乗りに行こうなんて誘ったせいで」

 ファウストの部屋に入ってきたランバートが、本当に申し訳なさそうに謝る。何故か同じ状況だったはずなのに、こいつは平気だった。

「じゃ、後はランバートに任せるから。何かあったら医務室にきて」
「はい。少ししたら薬を受け取りに行きます」
「おい!」

 「どういうことだ」と続けようとしたが、突然大きな声を出したせいで咳き込んでしまう。そこにランバートがきて、困ったように笑った。

「えっと……休まされました。ウェイン様達に報告がきて、そしたら俺に看病しに行けって」
「勝手な」
「貴方を心配してのことですから、今日のところは受けてください。それに、もしも俺が戻ったら今後は師団長達が大挙して押し寄せますよ」
「戦か、あいつら……」

 頭を抱えたファウストは、もう全部面倒になって受け入れる事にした。
 布団に転がり、頭痛と戦うしかなくなる。耐えるばかりの時間だと思っていると、額に手が当てられた。

「寒いですか?」
「あぁ、少し」
「毛布持ってきます。そしたら俺は少し離れるので、気にせずに休んでください」

 そう言うと、知っているかのようにランバートはクローゼットの中から予備の毛布を取り出す。何故こいつが毛布の場所を知っているのか驚いたが、何度かこの部屋に泊まった事があるのを思い出して別の意味で頭痛がした。
 騒がせないように近づいてきて、布団の上から毛布をかける。そうするとランバートはベッドから離れて、ソファーに腰を下ろした。

 こいつの気遣いはその気配にまで至るのか。ソファーに腰かけたランバートは気配を消しているのか、注意深く探らなければいないのと変わらなくなる。
 具合の悪さは変わらず、寒さは少し良くなったがそれでも体は怠くてたまらない。ファウストは最悪なまま目を閉じ、そしていつの間にか眠っていた。


 どのくらい眠っていたのか。目を覚ますと部屋はすっかり明るくなっていた。部屋の空気が入れ替えられている。晴れた秋風が室内を通り過ぎていく。額には濡らしたタオルが置かれていた。サイドボードには桶と薬。だが、これらを準備したであろう人物の姿はない。
 上半身を起こして室内を見回したが、ランバートの姿はない。室内は随分とガランとして見えた。

「汗、かいたな」

 随分汗をかいていたらしい。そのおかげか、熱が下がって体が少し動く。
 ベッドを降りようか迷っていると、足音が近づいてくる。そして次には扉が開いた。

「起きましたか。丁度よかった」
「ランバート」

 手に小さな土鍋とお椀を乗せたトレーを持って、ランバートが傍にくる。水の桶を下げると、代わりにトレーがそこに乗った。

「具合はどうですか?」
「少しいい」
「汗かいてますね。着替えを用意します。体も拭きましょうか」
「それは自分でやる」

 何からなにまで手際よくやるランバートに溜息をついたファウストが、下げられた桶のぬるま湯にタオルを浸しそれで体を拭く。その間にランバートが着替えを用意していた。本当に、何故こんなにこの部屋に詳しいんだ。
 だが正直、助かってもいる。少し具合が良くなってはきたが、まだまだ動き回れるまでじゃない。もしこいつがいなければ、結局面倒だと思って着替えていなかっただろう。
 体を拭いて着替えて、そのままソファーに腰を下ろす。その前に、ランバートはトレーを置いた。

「一口でもいいので、食べてください。薬が飲めません」

 土鍋の中は粥だ。正直、これがあまり得意ではない。味の薄さも食感も好きになれない。
 嫌な顔をして覗き込んだそれは、いつもの物とは少し違って見えた。
 人参、鶏肉、ほうれん草の彩。どれも小さく切ってあって食べやすくなっている。香りもいいし、いつもの粥よりは米の粒が分かる。

「まずは一口食べてみてください。食べず嫌いしないでくださいよ」

 お椀に粥を少量とって差し出すランバートは、まるで母親のようだ。イヤイヤをする悪い子を叱っているような感じだ。
 ファウストはお椀を受け取り、とりあえず一口食べてみる。
 いつもとは違う、しっかりと出汁が出ていて旨い。優しい味で、塩味は控え目だ。

「どうですか?」
「旨い」
「では、食べられますね」

 安堵したようなランバートの表情に確信する。これは、こいつが作ったものだ。

「ここまでしなくてもいいんだぞ」

 思わず言うと、ランバートはチラッと見て、次には盛大な溜息をついた。

「これでも少し、責任感じてるんです。しかも俺がこんなに元気ってのも申し訳ないし。それに約束しましたよ。倒れたら看病するって」
「お前、本当に何でもないのか?」

 不信感たっぷりにファウストが問うと、ランバートは困った顔で頷いた。

「俺、ここ十年近く風邪引いてないんです」
「冗談じゃなかったのか」

 信じられない奴だと、ファウストは改めて思った。

 小さな土鍋は綺麗に片付いて、薬を飲んだ。ランバートは食器を片付け、桶の水を新しくしに行った。
 それにしても手際がいい。空気の入れ替えをしていた窓はいつの間にか閉められ、加湿の為か濡れたタオルが室内にかけられている。それに、さっきの粥も作り慣れた感じがあった。
 ベッドに横になったまま眠れずにいると、桶を持ったランバートがのんびりと戻ってきた。

「眠れませんか?」
「さっき寝てしまったからな」

 ベッドサイドに椅子を引き寄せたランバートが、ファウストの額に濡らしたタオルをおく。ひんやりと心地よかった。

「お前、家族に病人がいるのか?」

 ランバートは驚いた顔をして、次には苦笑して頷いた。

「えぇ、まぁ。すぐ上の兄が、子供の頃病弱だったんです。今では体力もついて元気だし、憎たらしいくらいですけれど」
「初耳だな」

 ヒッテルスバッハの噂はあれこれ聞くが、病弱な者がいたとは知らなかった。

「あまり表に出るような話ではありませんからね。でも、よく熱を出したり、何度か危ない事もありました。家の者はみな、心配したものです」

 「今では懐かしい笑い話です」と付け加えて、ランバートは笑った。
 ふと、さっきの言葉を思い出す。「十年近く風邪を引いていない」というランバートの言葉だ。

「お前が、その兄の看病をしていたのか?」
「何度か。母がついていましたけれど、出来ない時もありましたし。俺は体が丈夫だったから」
「お前は、体を壊さなかったのか?」
「何度かありますけれど、二日も寝込まずに回復しました」
「……家族は、知っているのか?」

 聞くと、途端にランバートの表情が曇った。なんといっていいか分からない、そんな曖昧な苦笑だった。

「執事やメイドがついていましたから」
「知らせなかったな」
「それでなくとも忙しい人達なのに、心配かけたくなかったんです」
「お前は……」

 困った顔をするランバートがとても不憫で可哀想に思える。小さな子供が、どんなに我慢したのか。それを思うと心が痛んだ。

「必要なところに、必要な人がつかないと。俺は、色々と平気でしたから」
「お前はそうやって、言い聞かせて生きてきたのか?」

 ファウストの静かな声に、ランバートは不安そうな視線を向ける。頼りない子供のようで、とても不安定に揺れていた。
 体を起こしたファウストは腕を伸ばして、ランバートの頭を撫でる。不意打ちの行動に、ランバートはひどく驚いた顔をした。

「あの」
「バカな気遣いをして、いつの間に平気になったんだ。子供が我慢なんてする必要はないんだぞ。苦しい時や、辛い時に訴える事だって大事な事だったはずなのに」

 ついついそんな事を言ってしまう。今更なのに。
 だが、どうしても言ってやりたくなったのだ。あまりに不憫で、可哀想で。
 ファウストは時々感じていた。ランバートは、一人で生きているようだと。いつも誰かの中にいるのに、どこか一人に見える時があった。手を伸ばせば掴めるものに、手を伸ばそうとしていない。どこか不安定で、心配になった。
 ランバートは困った顔をしていた。どう返せばいいのか分からない顔だ。
 ファウストは少し間をおいて、あまりしない話を始めた。

「俺には、弟と妹がいる」
「え?」

 突然始めた話に、ランバートは驚いたようだった。

「シュトライザーには、貴方とお兄さんだけでは」
「俺の母親は愛人だったが、貴族の一人娘だ。弟はいずれ、そちらの家督を継ぐことになっている。妹は心臓が悪くて療養している。どちらも、シュトライザーの家には入っていない。俺だけだ」
「そうだったのですか」

 複雑な顔をするランバートは、いらぬ気遣いをしているように見える。だがこんな事、特別ではない。貴族には愛人が数人いる事が多い。正妻とは政略結婚で、愛は愛人と睦みあうもの。そういう意識だ。
 だがヒッテルスバッハは違うと聞く。あの家は決して政略結婚をしない。そして、愛人も作らない。

「それでも、俺が十歳までは一緒に生活していた。随分、甘やかした」
「いいお兄さんなんでしょうね」
「過保護すぎると、弟には嫌な顔をされるが」
「それ、わかりますね」

 そんな事を言って穏やかな笑みを浮かべるランバートの表情に、先程までの影はなくなっていた。

「ランバート、今更だろうが、少し甘えたり我儘を言っていい。勿論、仕事は別だが」
「気遣いだけ、貰っておきます。捻くれているので、もうそんなに素直にはなれませんし。それに、心配されるって慣れなくて恥ずかしいので」

 苦笑が返ってきたが、大半は戸惑いに見えた。

「さて、少し話し込んでしまいましたね。そろそろ薬も効いてくるでしょうから、寝てください。俺は少し席を外しますから」
「あぁ」

 部屋を出て行くランバートに、上手く気持ちを伝えてやることはできなかった。でも、なんとか分かってもらいたかった。一人じゃない。何でも自分だけで抱え込んで解決しようとするな。ちゃんと、誰かを頼って生きていけるんだと。


 夜も夜で、ランバートはファウストの看病をしにきた。この部屋のソファーで寝ると言い出した時には、さすがにファウストも怒ったがそれを聞くような奴じゃない。クッションを枕に自室から持参した毛布を掛けてさっさと寝てしまった。
 こうなると体の弱ったファウストではどうしようもない。健康な時ですら、ランバートのこうした強引さに勝てる気がしないのに。
 夜、酷い寒気に目が覚めた。ちょうど薬の切れ間だろう。目が覚めると最悪だ。頭は痛いし熱は上がってフラフラするし、体は痛むし。
 体を小さくしていると、ふわりと冷たい手が額に触れた。

「熱、上がってきましたね」

 ランバートの心配そうな顔が覗き込んでくる。

「解熱の薬飲めるので、用意します。寒いですか?」
「あぁ」
「これ以上毛布をかけると、逆に寝苦しいし」

 そんな事を言いながらも、解熱の薬と水を用意して手渡してくれる。飲み干して、横になっても具合はいっこうに良くなる様子がない。
 だが、不意に握られた手にいくらか救われる。ランバートは子供にするように、手を握っていた。

「落ち着くでしょ? 兄もよく、こうして欲しいと言ってきたので」

 たかが手なのだが、不思議と落ち着いてくる。熱で上気した肌にひやりと冷たいランバートの熱が心地よい。

「あ、そうか」

 そう言うやいなや、ランバートはファウストの布団の中へ潜り込んでくる。さすがに驚いたが、布団の中は徐々に温かくなっていく気がする。不思議と、寒気がおさまった。

「布団は温か、俺も布団で寝れて一石二鳥」

 悪戯をする子供のような笑みを浮かべるランバートに、ファウストはただ一言「バカだ」とだけ言った。
 少し離れて寝転がる、その手は繋がれたまま。落ち着いてくると、トロトロと眠気が押し寄せてくる。

「寝てください。俺はここにいるので」
「……なぁ、ランバート」

 眠る前に、言いたい事は山ほどある。一人じゃないとか、頼ってこいとか、有難うとか。
 でもどれも、風邪でぼんやりした頭ではまとまらない。出てきたのは、全く違う言葉だった。

「お前が風邪を引いたら、俺が看病してやる」
「え?」

 ランバートの驚いた声。ファウストも自分で言って少し驚いた。でも、納得もした。少し違うが、言いたい事は大まかに合っているように思ったのだ。

「だから安心して、ここにいろ。迷惑なんて思わないし、頼られて困ったりもしない。お前が一人で耐えようとするほうが、寂しい。だから、変な遠慮なんてするな」

 そこまで言うと、もう眠気に勝てなかった。薬による急速な眠気に引きずられるように落ちていく。
 だが、握った手は確かに強く、そのままだった。
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