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帝国の歴史とテロ

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 今後にも関わってくるので、帝国の歴史とテロリストとの関係を解説します。

 そもそもの始りは現皇帝カール4世の先代、彼の父親の代に端を発する。
 先代の時代はまだ王国で、建国の時代に比べて多く国土を削られた状態にあった。それを憂い、憤った先代は国土拡大政策を突如として発令。それに伴い軍部を拡張、権限を与えた。
 当時王都から東の地域は一応は王国の統括地ではあるものの整備されておらず、北にはノースフィリア王国、西にジュゼット王国があった。
 先王は資源を求めてノースフィリアを攻め落とすと、王国から帝国へと国名を変え、自らを初代皇帝と名乗った。帝国の誕生である。
 その後も西のジュゼットとは争いと停戦を繰り返しつつ、東を手中にしっかりと収めていった王は老齢となっても野心を燃やし国土を拡大。西ジュゼット王国と不可侵の同盟を結ぶもその土地を欲していた。

 転機となったのは今から5年前、先帝が病に倒れ帝位を2人の息子に譲ることになった時だった。
 先帝には子が2人いた。側室の子で長子のセシルと、正妃の子のカーライル。
 だが長子セシルは政治にはまったく興味がなく、加えて幼少期から病気がちだった事から自らの意志で帝位継承を辞退した。
 一方カーライルは即位前から政治や外交に明るく、国を導くヴィジョンも明確であった。
 こうしてセシルは親王となり王都を離れ、生涯を心ゆくまで芸術の道に捧げる事を約束され、カーライルはカール4世として即位する事に決まった。

 だがこの流れを良しとしない者達がいた。
 先帝は国土拡大を押し進める間に貴族への厚遇を約束していた。資金的な意味や領地の統治なども理由だった。その政策が長く続く中で貴族は特権階級意識を強くし、貴族であれば何をしても許されるのだという意識を持ってしまっていた。
 結果、多くの国民は貴族の横暴に耐え、貧しさに耐える時代が続いてしまった。
 カーライルはこれを許さず、行き過ぎた貴族主義を正し国民主体の実力社会へと舵を切ろうとしていた。
 それを知った先帝の側近、フェルナンデス伯爵はカーライルを廃してセシルを帝位に付ける事を画策する。
 が、到底真っ当な方法ではならず、フェルナンデス伯爵に同調する一部の貴族と旧軍部の上層が共謀し、戴冠式の襲撃を計画した。

 だがこれは失敗に終わる。
 どこからか現在の軍の中心にいるファウスト達に計画が漏れ、ほぼ全ての者が暗殺の罪で捕えられたのである。
 そして直接加担した者は処刑され、家族もその咎を受けて王都を追われる事となったのである。

 現在のてろりすとの大半がこの時王都を追われた謀反人の家族や親族だ。そして彼らに資金を出しているのは今も貴族でありながらカーライルの政策に内心反感を持つ貴族派の人間である。


 こればかりではありませんが、大抵が5年前を期に動き出しています。

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 ★現在出て来ているテロ組織について★
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【ルシオ派】
代表:ルシオ・フェルナンデス元男爵
西ジュゼット領(旧ジュゼット王国)を拠点として活動するテロ組織。荒事はあまり好まず、帝国の体質的な弱点を突く形でのテロを行っている。黙認されている体質を顕著にするようそそのかし、事件を起こさせている。
代表であるルシオ・フェルナンデスはカール4世戴冠式の暗殺事件の首謀者として処刑された伯爵の息子で、爵位を継ぐ前ということで男爵を賜っていたが、これも事件後に取られた。
1章、騎兵府襲撃事件の黒幕ではと言われている。
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