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最終章:最強騎士に愛されて

12話:十年後の君へ(クシュナート編)

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 雪深いクシュナートにも春がきた。一面の銀世界から色の溢れ始めるこの季節が、フェオドールは好きだ。

「では、正式な国王代理は私が行います。リシャール様は王太子として出席。護衛にはボリスをつけます」

 国王アルヌールも出席の会議で、外務を仕切るフェオドールは堂々発言する。外交官として既に七年、最初はおぼつかないものだったが今では自信もついている。
 この年月で帝国だけではなく、ジェームダルにも訪れた。それどころかサバルドにまで行ったのだ。新王ラティーフのお祝いに。

 今回アルヌールは五人目の子ができたと分かり欠席となった。まぁ、奥方は何の心配もなく「行ってきても良いのですよ?」と言うのだが、アルヌールがこれで奥方にべったりで離れたくない様子。最近では男遊びも飽きたようで手を出していない。曰く「ニコラ見てたら萎えた」らしい。まったく、何をしているんだか。

 フェオドールが正式に帝国留学を終えて戻ってくる一年くらい前に、ニコラは死んだ。それまで幽閉塔に繋がれ、あらゆる折檻をされたらしい。公式には捕らえられた直後に処刑されたことになっていたが、腹の虫の治まらないアルヌールがそのようにしてしまった。
 かなり頑張って兄の口を割らせた結果で言うと、事件後一年で彼の精神は完全に崩壊したそうだ。と言っても、ボリスが捕らえた直後にはもうその兆候があり、意識が混濁している時は大人しく、戻ると暴れたとか。
 昼夜を問わず望む者がニコラを抱いた。どんなプレイもいいと言って。フェオドールにしたのと同じ、乳首にもペニスにもピアスを着けられた人は徐々に快楽以外を受け取らなくなったそうだ。
 一年を過ぎると、正常な意識が戻る事はなくなった。そしてアルヌールは幽閉塔に自分以外の人を寄せないようにした。一人の時は何を話すでもなくぼんやりとして、アルヌールが来ると笑みを浮かべて言葉もなく足を開く。そんな風になってしまった人を、ろくでなしの兄は目の当たりにして初めて罪悪感を感じたそうだ。
 そこから三年、兄は週に一度程通っては優しく相手をして、望むようにしてやったらしい。喘ぐ以外の声を出さず、どんどんと感情の抜け落ちる様を見続け、徐々に食べなくなって弱る人を見続けて罪を感じたのは、兄の方だったのかもしれない。
 最後は苦しまない毒を飲ませ、一晩望むままに優しく抱き、明け方腕の中で死んだという。「もうしない」と、呟いたアルヌールの顔には未だに後悔があるように思えた。

 そのような経緯を経て遊びを止めた人は、今は立派に王様をしている。

「悪いな、フェオ」
「構いません、陛下。私も帝国は久しぶりですし、留学もしていた懐かしい場所です。カール陛下とも未だに懇意にさせて頂いておりますし」
「ボリスはちゃんと了承しているか? あいつ、ここ一年くらい帝国に帰っていないだろ」
「了承済みです。リシャール殿下の事も分かっていると。東の森を抜けて陸路で帝国に入る予定です」
「分かった。後でリシャールとボリスも連れて俺の執務室にきてくれ。詰めの話をする」
「はい」

 これで一応は仕事は終わり。会議の終わりを合図にフェオドールは立ち上がり、その足で城の中庭へと向かった。

 冬の寒さに耐えた地に青々とした草花が芽吹いている。その中庭では今年十七歳となるリシャールがボリスを相手に剣の鍛錬をしている。なかなかに筋はいいのだが、相手が悪い。ボリスの剣はとにかく早く手数が多く、かといって剣ばかりに注意を向けると足が飛んできたりする。アルヌール曰く、実に戦場慣れした戦い方なのだそうだ。

「ボリス! リシャール!」
「あれ、フェオもうお終いなのかい?」
「叔父上、会議は終わったのですか?」

 双方が剣を収めて軽く汗を拭って近づいてくる。ボリスは余裕、リシャールは多少疲れた感じがある。慣れたようにフェオドールへと近づき髪を梳き、額にキスをする人は満足そうに微笑む。それを見るリシャールはとても微笑ましいものだ。

「相変わらず仲がよろしくて、羨ましいです叔父上」
「私としては人前でこんなにくっつくのは止めてもらいたいんだが」
「いいじゃん、リシャールだけだし」
「良くない! それに、人の出入りのある場所では敬称つけろと言ってるだろ。王太子だぞ」
「いいのですよ叔父上! ボリス様には日頃から色々とご指導頂いておりますし、堅苦しい事は無しにとお願いしたのは私の方なのですから」

 少し慌てながらも朗らかに申し出るリシャールは、性格が母似で本当によかった。間違ってもあの兄の片鱗など受け継がないでくれ。
 でもボリス曰く、「似てるよ」なのだそうだ。嫌すぎる。

「それで? 帝国への式典どうなった?」
「あぁ、うん。予定通り私が正式な名代として出席する事になった。リシャールも王太子として面通しと外交のお仕事、ボリスは護衛お願いしたい」
「了解。東の森を経由するんだろ?」
「その予定だ」

 海路もあるのだが、陸路の方が実は好きだ。

「じゃあ、エルの面々に改めてお願いしておくわ。ポリテスとフェレス、リスクスにも」
「頼む」

 そう、これが一つの楽しみなのだ。
 東の森、通称「エルの森」は広大だが、案内役がいれば比較的安全に渡る事ができる。昔は少し難しい時もあったが、今はエルの人々も外部の人間を受け入れてくれる優しさがある。
 鳥使いのポリテスは腕に鷹を乗せていて、触らせてくれる事もある。獣使いのフェレスは常に狼を従えていて、許してくれれば触れるのだ。少し硬いが温かな毛に触れて、このまま連れて帰りたくなった事もあった。
 何よりボリスは彼等エルとは縁が深いようで、お願いすると歓待してくれる。集落を経由しながら安全に帝国側へと渡してくれる。

「それにしても、王妃様は大変だな。あの王様の性欲、全部一人で受けてるんだもんな」

 のんびりとアルヌールの執務室へと向かいながら、ボリスはそんな事を呟く。口うるさい家臣にでも聞かれれば不敬罪と言われかねない言動にハラハラする。

「母上は父上が大好きだから、嫌じゃないみたいだけれど」
「だからって、五人目だよ? 十七も離れた兄弟ができるって、どうなの?」
「弟でも妹でも可愛いと思います」
「いいお兄ちゃんだね、リシャール」

 にっこりと微笑むリシャールに、ボリスはちょっと呆れ顔だ。
 そうして執務室に到着すると、アルヌールは人払いをしてしまう。そしてどっかりとソファーに腰を下ろし、王の顔をやめてしまった。

「悪い、フェオ! 計画的にとは思っていたんだが」
「あぁ、いや。こういうのは天からの授かりものだし」
「でも、やる事やって中出しして計画もくそもないじゃん陛下。行きたかったならどうして外に出さないのさ」
「男には出来る時と出来ない時がある!」
「いや、殆ど出来てないから五人目だし。それとも行く?」
「いかない! まだ三ヶ月で辛そうな奥を放っておけないし。側にいたい」
「側に居ても男に出来る事ってないけどね。家事するでもないし」
「気持ちの面で!」
「はいはい、甘えが過ぎて呆れられないようにね」
「ボリス、お前相変わらず俺にだけ厳しいのは何故だ!」
「俺、叩けば鳴る玩具が好きだから」

 あっけらかんと恐れもなく交わされる会話に、フェオドールは最初ドキドキした。喧嘩でもして剣を抜いたらどうなるのかと怖かったのだ。当然剣でアルヌールは勝てないが、王を切ったとなれば死罪確定だ。
 まぁ、これすらも二人にとっては一種のコミュニケーションであり、軽い言葉遊びみたいなものらしいのだが。

「父上とボリス様はとても仲がいいですよね」
「リシャール、私は心配で頭が痛いよ」
「フェオ様は真面目ですから、心労が心配です」
「お前は本当に優しい子だね。そのまま大人になっておくれ」
「まぁ、頑張ります」

 苦笑したリシャールに、フェオドールはドッと疲れるのであった。

「まぁ、何にしても頼んだ。アルブレヒトからは王太子のルートヴィヒと、エルヴァ王女も同行するとのことだ」
「エルヴァさんが?」

 その名を聞いた途端、リシャールはあからさまに表情を明るくした。
 ジェームダルの第一王女エルヴァとリシャールは仲がいい。というよりも、相思相愛のようだ。手紙のやり取りは勿論だし、ジェームダルでの仕事の際には行きたがる。王太子として、と理由をつけて。
 エルヴァも嬉しそうで、互いに会うことになれば寄り添って過ごしている。

「リシャール、まだ手を出すなよ。立場的にちゃんと整ってからじゃないとマズい。自国の中なら『出来ちゃいました。結婚します!』でもいいが、相手は他国の、しかも王の娘だ。流石に無理だぞ」
「心得ています、父上。ボリス様からも言われておりますし、まだ清い仲です」
「……ボリスがなんて?」
「父上の子なら種が強そうなので不用意な事をすると隠し子だのデキ婚だのと面倒が多くなるので、計画的にいこうと」
「ボリス!」
「いや、間違ってないし」
「俺の性欲が強いのは認めるが、リシャールまで落とすな!」
「えー、こういうのは遺伝しそうだし。それに俺は先手を打って進言してるんであって、これもリシャールの未来を考えての」
「お前、そういう御託を並べるのが好きだよな。ほんと、頼むから俺で遊ぶな」

 まぁ、でも、国際問題は困るのでそこはボリスに賛成なフェオドールだった。

「まぁ、そう待たせないだろう。あちらの姫様も十五歳でいい年頃だ。正式に結婚の話を進めてもいいかもしれない」
「では、これを機にアルブレヒト様にそれとなくお伝えいたしましょうか? 当人達の気持ちが一番ではありますが、その点についても今の所は問題ないようですし」
「だな。カーライルの所の王太子はまだ十一で幼いから話が進められん。一応それとなくうちの長女が良さそうだが」

 アルヌールの二人目の子が女児で、帝国の王太子の一つ上になる。年の頃も良く、同盟の強化という面でも悪くない。こういうと政略結婚のようだが、会えば仲良く遊ぶ友達のような愛らしい二人でもあるのだ。

「あとはルートヴィヒだが……帝国の姫はまだ年齢一桁で、ルートヴィヒは今十五。年の頃が合いそうなのがいないんだよな」
「別に政略結婚じゃなくてもいいじゃん。アルブレヒト様も無理にそこは考えてないって言ってるし。ご本人の気持ちが一番だって言ってたよ」
「まぁな。嫌な相手と結婚させてもいい事はない。案外国内で相手を見つけるかもしれないしな」
「ってか、人様のお家の結婚事情まで首突っ込むなんて、アルヌール様も年取ったよね」
「なにぃ!」
「ほら、結婚ばばぁならぬ結婚じじぃ」
「よーし、ボリス表出ろや。久々に拳で語ろうか」
「ファウスト様仕込みの元帝国騎士相手にやれんの王様。俺、未だに現役だよ?」
「……はんで」
「ない」
「くわぁぁ! フェオドール、お前こんな性格悪いのが本当にいいのか! 離婚!」
「しない。私はボリスを愛しているから一緒にいる。それでも離婚というなら帝国に行くから」
「父上、他所様の事情に口を挟んではいけませんよ」

 リシャールにまでやんわりと取りなされ、結局アルヌールが負けるのだった。

◆◇◆

 その夜、湯浴みも終えて寝室に行くとボリスが真面目な顔で地図を見ていた。
 フェオドールの留学終了を機に、ボリスはクシュナートに帰化し、家族や親しい家臣だけを招いての人前式が行われた。その時に「一応夫婦なのだから」と、アルヌールは小さめの離れを二人の住まいとして宛がってくれた。
 王弟が住むには小さいのだろうが、これがよかった。帝国で暮らしていた時にも住み心地のいい小さめの家に住んでいた。キッチンと、リビング。書斎は少し大きめで、書庫があって。二階には二人の寝室の他、ボリスの寝室が別にある。仕事で遅くなった時はそっちで寝ているらしい。フェオドールを起こさないようにとの配慮だ。

 ランプの明かりの中に浮かぶ真剣な横顔。いつもの少し人を食ったような表情とは違う側面に触れるとドキドキする。いつでもこの人に恋をする。それを感じる瞬間だ。

「ねぇ、いつまで俺の顔見てるの?」
「あ……」
「おいでよ、フェオ」

 くすりと笑う甘い笑み、差し伸べられる手、空いている胸元。ここが居場所だよと言われているようで、甘く嬉しく疼いてしまう。近づいて、延べられる手に触れるとグッと引き寄せられて胸の中。逞しい胸板は多少の事では揺らがない。

「なに? 真剣な俺の顔ってそんなにカッコイイ?」

 ニヤリと笑うボリスを見上げている。そして素直に頷いた。

「とても、かっこいい。何度でも惚れてしまう。私は毎日ボリスに惚れ直していると思う。色んな顔を持っていて、色んな表情を見せてくれるから。全部が驚きで、不意打ちもあってドキドキするんだ」

 夜は素直に。それは仕事を離れるから。こうして二人で寝室にいるときは仕事の顔はしないと決めた。甘えたいのだ、やっぱり。昔ほど淫乱ではなくなったと思うけれど、甘えたいというのは本質なんだろう。どうしても少し縋るようになる。
 見上げたボリスはほんの少しムズムズした表情で、フイッと視線を外される。照れているんだと分かると、ちょっとだけ嬉しかったりする。

「笑うな」
「だって、ボリスが照れるのは珍しい」
「あのさ、俺に惚気てどうするの? それともフェオはもうスイッチ入ってるのかな?」

 悪戯するように腰に回っている手が腰骨をグリグリする。じわりと響く疼きは予感になって、掠れた声が上がった。

「欲しい?」
「んっ、でも明日も仕事が朝から」
「じゃあ、しない?」
「……したい」
「ははっ、素直だね」

 男の表情を見せるボリスがふわりと笑って唇を塞ぐ。柔らかく優しく、徐々に深くなるキスは頭の中を蕩けさせていく。幸せで、興奮して、たまらない予感をくれる瞬間。

「あの、起きられるようにお願い。明日は朝から会議だから」
「んっ、了解」
「んぁ……」

 チュッと口の端にもキスをされ。それにも震えた声をあげたフェオドールは素直にベッドへと上がり、ローブを脱いで手を差し伸べる。
 ボリスは穏やかに笑って誘われてくれて、ランプの明かりを落とした。
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