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不意打ちの選定
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広間では宴が最高潮に達し、人々の笑顔と談笑が溢れていた。
貴賓席では、ヴェリアスタ国王と鬼燈国のリンレイ王女が優雅に腰を掛け、広間の賑わいを眺めていた。二人は静かにグラスを傾け、互いに言葉を交わした。
「国王陛下。改めて、この度の温かい歓迎に感謝いたします。ヴェリアスタの皆様からの心からのもてなしをしてくださり、大変嬉しく思います」
リンレイ王女の言葉に、国王は微笑みを返しながら答えた。
「私共も貴女と鬼燈国の皆様をお迎えできたことを光栄に思っております。お楽しみいただけたのなら何よりです」
二人の会話は穏やかで、周囲の貴族たちも耳を澄ませながらその様子を見守っていた。リンレイ王女は少し間をおき、慎重に言葉を選びながら話し始める。
「実は一つ、お伝えしたいことがございます。鬼燈国とヴェリアスタの友好を更に深めるための提案です」
国王は驚きを隠せない様子で、王女の方に体を向けた。
「それは興味深い話だ。どのような提案でしょうか?」
王女はベール越しに国王を見つめ、静かに話を続けた。
「鬼燈国の王女に相応しい殿方を紹介してはいただけないでしょうか?」
「それは一体どういう……」
国王は言葉を探しながらも、王女の意図を測りかねていた。
「直截に申し上げますと、鬼燈国とヴェリアスタの婚姻による友好を望んでおります」
リンレイ王女は堂々とした口ぶりで続ける。
「両国の絆を永く深めるために、王女自身がその懸け橋となることが最良ではないかと考えております」
あまりに突飛な提案に国王は一瞬言葉を失ったが、すぐに咳払いをして答えた。
「そ、それは勿論大変光栄なことではありますが、御父上である鬼燈国の国王陛下は……」
「父は自身の相手は自分で決めよと言うばかりで、世話をしてくれませんの」
王女は軽やかに笑って肩を竦めてみせる。
「しかし、殿下の相手に相応しい者となると選ぶことは容易ではありません。相応の身分と資質を持ち、なおかつ未婚の者となると……」
国王は深く息を吐き、考え込むように目を閉じた。周囲の貴族たちも緊張の面持ちで、互いに小さく囁き合っている。自分や身内に降りかかるのではないかと戦々恐々としているのだろう。
王女の提案は理にかなっている。だが、他国の王族に相応しい身分となると人選は限られる。そしてそう言った者たちには必ず婚約者がいるものだ。それを無理に解消させてしまえば軋轢が生まれる。軋轢を解消するために王室から補填するにしても最小限に抑えたかった。
その時、サディアス王子が近づいてきて、控えめに口を開いた。
「陛下。お許しいただけるのであれば、少し意見を述べてもよろしいでしょうか?」
国王は一瞬驚いたが、息子の真剣な表情に頷いた。
「私はアイヴァン・ソーンヒル伯爵令息を推薦いたします。彼には優れた能力があり、身分も十分です」
王女はアイヴァンの名に反応を示さなかったが、貴族たちは騒めき始めた。
ヴェリアスタにおいてアイヴァン・ソーンヒルは悪評が絶えない存在であった。実力も無いのに親の力で出世したと囁かれている。鬼のように厳めしい騎士団長ギルバート・ソーンヒルも息子には甘いのだと揶揄されるくらいだ。
『サディアス王子は何を考えているのだ?』と貴族たちの心の声は一致していた。
そして、誰かが囁くように呟いた。
「アイヴァン・ソーンヒルに押し付ける気じゃないのか?」と。
そう思えば、皆が王子の思惑に乗り気になった。
無能で役立たずな人間など目障りで、加えてリンレイ王女の容姿はヴェリアスタの美的感覚とは大きく異なっているからだ。ヴェリアスタでは繊細で優雅な女性が理想とされているのに対し、リンレイ王女は大柄で引き締まった体格で、力強さが特徴的であった。
種族や文化の違いによるものではあるが、多くのヴェリアスタ人にとって伴侶選びには避けたい人物であった。
国王は深く考え込んだ。アイヴァンの評判を知る者達の反応は当然のものだったが、良案であるかもしれないと思い始めていた。アイヴァンと彼の婚約者であるエセルの不仲は社交界では有名な話で、解消となればエセルの実家である公爵家は諸手を挙げて喜ぶだろう。補填は最小限で済むに違いない。
「アイヴァンは優秀です。今回の鬼燈国の皆様への応対も彼の尽力でしたからね」
このサディアス王子の言葉に、誰もが腑に落ちた。無能なアイヴァンが国王直々に褒められることがあるはずなど無いのだ。こうなることを見越してのことだったのだろうと。
貴族たちのざわめきが続く中、リンレイ王女は静かに国王とサディアス王子に向き直った。
「陛下、サディアス殿下が推挙される人物であれば、彼は間違いなく優秀なのでしょう。それに、今回の親善訪問を成功させた功績を考えれば、その人物の能力は証明されたと言えます」
リンレイ王女の言葉に国王は一瞬驚いたが、すぐに微笑みを浮かべて頷いた。
「王女殿下がそう仰っていただけるのならば、我々も安心してアイヴァン・ソーンヒルを推薦できます」
サディアス王子も満足げに微笑んで言葉を続ける。
「アイヴァンは確かに誤解されることが多いかもしれませんが、その実力と忠誠心は我が国でも随一です。彼が殿下の御相手として相応しいでしょう」
王女は再び静かに頷き、決意を示すように言った。
「それでは、アイヴァン・ソーンヒル伯爵令息を鬼燈国へお迎えすることを決めました。両国の友好の証として、この婚姻を進めましょう」
「リンレイ王女殿下の決断を尊重し、我々も全力でこの婚姻を支援いたします」
国王とサディアス王子、そして他国の王族に支持された決断に逆らう者はいなかった。
国王の宣言に続いて、貴族たちから拍手が湧き起こり、婚姻の決定が正式に受け入れられた。その場の緊張が緩み、再び舞踏会の喧騒が広間に戻って来た。
「ありがとうございます、陛下。リンレイ殿下、貴女の選択に感謝いたします。アイヴァンもその期待に応えるべく、全力を尽くすことでしょう」
サディアス王子の言葉に、リンレイ王女は静かに頷き、ベール越しに微笑んだのだった。
国王は満足そうに頷き、再びグラスを傾けた。
「それでは、今宵の宴を続けましょう。皆、存分に楽しんでくれ」
音楽が再び流れ始め、貴族たちは踊りと談笑を再開した。広間は再び華やかな雰囲気に包まれた。
貴賓席では、ヴェリアスタ国王と鬼燈国のリンレイ王女が優雅に腰を掛け、広間の賑わいを眺めていた。二人は静かにグラスを傾け、互いに言葉を交わした。
「国王陛下。改めて、この度の温かい歓迎に感謝いたします。ヴェリアスタの皆様からの心からのもてなしをしてくださり、大変嬉しく思います」
リンレイ王女の言葉に、国王は微笑みを返しながら答えた。
「私共も貴女と鬼燈国の皆様をお迎えできたことを光栄に思っております。お楽しみいただけたのなら何よりです」
二人の会話は穏やかで、周囲の貴族たちも耳を澄ませながらその様子を見守っていた。リンレイ王女は少し間をおき、慎重に言葉を選びながら話し始める。
「実は一つ、お伝えしたいことがございます。鬼燈国とヴェリアスタの友好を更に深めるための提案です」
国王は驚きを隠せない様子で、王女の方に体を向けた。
「それは興味深い話だ。どのような提案でしょうか?」
王女はベール越しに国王を見つめ、静かに話を続けた。
「鬼燈国の王女に相応しい殿方を紹介してはいただけないでしょうか?」
「それは一体どういう……」
国王は言葉を探しながらも、王女の意図を測りかねていた。
「直截に申し上げますと、鬼燈国とヴェリアスタの婚姻による友好を望んでおります」
リンレイ王女は堂々とした口ぶりで続ける。
「両国の絆を永く深めるために、王女自身がその懸け橋となることが最良ではないかと考えております」
あまりに突飛な提案に国王は一瞬言葉を失ったが、すぐに咳払いをして答えた。
「そ、それは勿論大変光栄なことではありますが、御父上である鬼燈国の国王陛下は……」
「父は自身の相手は自分で決めよと言うばかりで、世話をしてくれませんの」
王女は軽やかに笑って肩を竦めてみせる。
「しかし、殿下の相手に相応しい者となると選ぶことは容易ではありません。相応の身分と資質を持ち、なおかつ未婚の者となると……」
国王は深く息を吐き、考え込むように目を閉じた。周囲の貴族たちも緊張の面持ちで、互いに小さく囁き合っている。自分や身内に降りかかるのではないかと戦々恐々としているのだろう。
王女の提案は理にかなっている。だが、他国の王族に相応しい身分となると人選は限られる。そしてそう言った者たちには必ず婚約者がいるものだ。それを無理に解消させてしまえば軋轢が生まれる。軋轢を解消するために王室から補填するにしても最小限に抑えたかった。
その時、サディアス王子が近づいてきて、控えめに口を開いた。
「陛下。お許しいただけるのであれば、少し意見を述べてもよろしいでしょうか?」
国王は一瞬驚いたが、息子の真剣な表情に頷いた。
「私はアイヴァン・ソーンヒル伯爵令息を推薦いたします。彼には優れた能力があり、身分も十分です」
王女はアイヴァンの名に反応を示さなかったが、貴族たちは騒めき始めた。
ヴェリアスタにおいてアイヴァン・ソーンヒルは悪評が絶えない存在であった。実力も無いのに親の力で出世したと囁かれている。鬼のように厳めしい騎士団長ギルバート・ソーンヒルも息子には甘いのだと揶揄されるくらいだ。
『サディアス王子は何を考えているのだ?』と貴族たちの心の声は一致していた。
そして、誰かが囁くように呟いた。
「アイヴァン・ソーンヒルに押し付ける気じゃないのか?」と。
そう思えば、皆が王子の思惑に乗り気になった。
無能で役立たずな人間など目障りで、加えてリンレイ王女の容姿はヴェリアスタの美的感覚とは大きく異なっているからだ。ヴェリアスタでは繊細で優雅な女性が理想とされているのに対し、リンレイ王女は大柄で引き締まった体格で、力強さが特徴的であった。
種族や文化の違いによるものではあるが、多くのヴェリアスタ人にとって伴侶選びには避けたい人物であった。
国王は深く考え込んだ。アイヴァンの評判を知る者達の反応は当然のものだったが、良案であるかもしれないと思い始めていた。アイヴァンと彼の婚約者であるエセルの不仲は社交界では有名な話で、解消となればエセルの実家である公爵家は諸手を挙げて喜ぶだろう。補填は最小限で済むに違いない。
「アイヴァンは優秀です。今回の鬼燈国の皆様への応対も彼の尽力でしたからね」
このサディアス王子の言葉に、誰もが腑に落ちた。無能なアイヴァンが国王直々に褒められることがあるはずなど無いのだ。こうなることを見越してのことだったのだろうと。
貴族たちのざわめきが続く中、リンレイ王女は静かに国王とサディアス王子に向き直った。
「陛下、サディアス殿下が推挙される人物であれば、彼は間違いなく優秀なのでしょう。それに、今回の親善訪問を成功させた功績を考えれば、その人物の能力は証明されたと言えます」
リンレイ王女の言葉に国王は一瞬驚いたが、すぐに微笑みを浮かべて頷いた。
「王女殿下がそう仰っていただけるのならば、我々も安心してアイヴァン・ソーンヒルを推薦できます」
サディアス王子も満足げに微笑んで言葉を続ける。
「アイヴァンは確かに誤解されることが多いかもしれませんが、その実力と忠誠心は我が国でも随一です。彼が殿下の御相手として相応しいでしょう」
王女は再び静かに頷き、決意を示すように言った。
「それでは、アイヴァン・ソーンヒル伯爵令息を鬼燈国へお迎えすることを決めました。両国の友好の証として、この婚姻を進めましょう」
「リンレイ王女殿下の決断を尊重し、我々も全力でこの婚姻を支援いたします」
国王とサディアス王子、そして他国の王族に支持された決断に逆らう者はいなかった。
国王の宣言に続いて、貴族たちから拍手が湧き起こり、婚姻の決定が正式に受け入れられた。その場の緊張が緩み、再び舞踏会の喧騒が広間に戻って来た。
「ありがとうございます、陛下。リンレイ殿下、貴女の選択に感謝いたします。アイヴァンもその期待に応えるべく、全力を尽くすことでしょう」
サディアス王子の言葉に、リンレイ王女は静かに頷き、ベール越しに微笑んだのだった。
国王は満足そうに頷き、再びグラスを傾けた。
「それでは、今宵の宴を続けましょう。皆、存分に楽しんでくれ」
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