出来損ないと呼ばれた公爵令嬢の結婚

[できそこないと呼ばれても][魔王]




 努力をしてきたつもりでした。

 でもその結果が、私には学園に入学できるほどの学力がないというものでした。

 できそこないと言われ、家から出ることを許されず、公爵家の家族としても認めてもらえず、使用人として働くことでしか、そこに私の居場所はありませんでした。

 でも、それも、私が努力をすることができなかった結果で、悪いのは私のはずでした。

 私が悪いのだと、何もかもを諦めていました。

 諦めた果てに私に告げられたことは、魔法使いとの結婚でした。

 田舎町に住む魔法使いさんは、どんな方なのか。

 大きな不安を抱え、長い長い道のりを歩いて行きました。




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