聖女は歌う 復讐の歌を

[悠久を生きる魔女①]

*②と②´まとめました。バッドエンドです。後味が悪い部分があります。ご注意ください。







 幼なじみの令嬢との婚約を解消して、新たに聖女と王太子が婚約した。といった騒動があった事は私には関係の無いことだと思っていた。


 ドンドンと扉を叩く音が聞こえ、薬草を調合する手を止め、エプロンを外しながら玄関に向かった。
 こんな森の中の辺鄙な場所に誰がきたのかと、首を傾げながら取っ手を掴んだ。
 そもそも、人避けの結界を張っているのに、そんな場所に侵入できるのは限られている。
 カチャっと扉を開くと、予想通りの人の姿を認めた。

「エカチェリーナ、助けて!」

 開けるなり飛び込んで来たのは、この国の王太子と婚約したばかりの聖女、ヴェロニカさんだった。
 コテンと首を傾げた私に彼女が頼んできたことは、第二王子を救うことをだった。

 彼女に同行して、城で私が見たものは…………



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