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赤髪の少女
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敵の拠点に核が撃ち込まれてから4日目。
死体は増え続けるばかりだ。
私ともう一人の弟子のアンジェロ、師匠とスターチスで別れる事になった。
こんな戦いは望んでいない。
そう思いながら敵国の都市に特攻する。
その近くにある建物のニ階で泣いている赤髪の少女がいた。
彼女の元に駆け寄る。
「大丈夫?」
「大丈夫。あなたはだれ?」
「私はルドベキア。それで隣にいるのはアンジェロ。私たちは魔法使い。新王軍の兵士」
「家族は?パパとかママとか…」
アンジェロが不思議に思ったのか質問する。
確かにおかしい。
この辺りには子供の死体しか無い。
「いいの。おじいちゃんとおばあちゃんは生まれる前に死んじゃった。パパとママは…」
少女はためらった後こう言った。
「私が殺した。死体は下水道に流した」
背筋が凍る。
隣にいるアンジェロは腰を抜かしていた。
「現王軍に入れってうるさかったから。嫌だって言ったら殺されそうになったから」
「だから泣いていたの?」
「ううん。さっき兵士さんが現王軍に特攻してね、味方が死んでも悲しんでなかったんだ。なんで泣かないの?って聞いてみると、いくら悲しんだからって死んでいった奴らの願いを叶えてやれなきゃ意味がねぇからな!って言ってて、それに感動しちゃって…」
そう言ったら彼女はフードを被り立ち上がってこう言った。
「私も戦う。私の友達がこの戦いを終わらせてってお願いしてたから」
彼女はどこからともなく金属バットを出して二階から飛び降りて走り出した。
「あっ、ちょっと!」
彼女は敵兵士を次々と弾き飛ばしていた。
「こんな時に道徳がどうなんて言っていたって意味ないでしょ!早くこっちに来て!戦争を終わらせるんでしょ!」
彼女は叫ぶ。
見た目よりも大人びた考え方だ。
「それもそうだな。よし、行くか!」
アンジェロも続いて戦いに行った。
道徳が通用するならこんな争いは生まれない。
少女が先導した軍がいつの間にかできていた。
少女ははっきり言って現王、新王よりも優れた戦略家で平和のために戦う姿は血に塗れた天使のようだった。
戦争は少女が率いた団結力のあるグループが主力となり勝利した。
現王は何処に消えていった。
これで平和になると思っていた。
実際、他の国民にとっては平和だった。
しかし、師匠は思わぬ姿で帰って来た。
呪いをかけられていた。
身体中傷だらけで年齢が奪われたのか子供になっていた。
魔法も殆ど使えなくなっていた。
死体は増え続けるばかりだ。
私ともう一人の弟子のアンジェロ、師匠とスターチスで別れる事になった。
こんな戦いは望んでいない。
そう思いながら敵国の都市に特攻する。
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彼女の元に駆け寄る。
「大丈夫?」
「大丈夫。あなたはだれ?」
「私はルドベキア。それで隣にいるのはアンジェロ。私たちは魔法使い。新王軍の兵士」
「家族は?パパとかママとか…」
アンジェロが不思議に思ったのか質問する。
確かにおかしい。
この辺りには子供の死体しか無い。
「いいの。おじいちゃんとおばあちゃんは生まれる前に死んじゃった。パパとママは…」
少女はためらった後こう言った。
「私が殺した。死体は下水道に流した」
背筋が凍る。
隣にいるアンジェロは腰を抜かしていた。
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「だから泣いていたの?」
「ううん。さっき兵士さんが現王軍に特攻してね、味方が死んでも悲しんでなかったんだ。なんで泣かないの?って聞いてみると、いくら悲しんだからって死んでいった奴らの願いを叶えてやれなきゃ意味がねぇからな!って言ってて、それに感動しちゃって…」
そう言ったら彼女はフードを被り立ち上がってこう言った。
「私も戦う。私の友達がこの戦いを終わらせてってお願いしてたから」
彼女はどこからともなく金属バットを出して二階から飛び降りて走り出した。
「あっ、ちょっと!」
彼女は敵兵士を次々と弾き飛ばしていた。
「こんな時に道徳がどうなんて言っていたって意味ないでしょ!早くこっちに来て!戦争を終わらせるんでしょ!」
彼女は叫ぶ。
見た目よりも大人びた考え方だ。
「それもそうだな。よし、行くか!」
アンジェロも続いて戦いに行った。
道徳が通用するならこんな争いは生まれない。
少女が先導した軍がいつの間にかできていた。
少女ははっきり言って現王、新王よりも優れた戦略家で平和のために戦う姿は血に塗れた天使のようだった。
戦争は少女が率いた団結力のあるグループが主力となり勝利した。
現王は何処に消えていった。
これで平和になると思っていた。
実際、他の国民にとっては平和だった。
しかし、師匠は思わぬ姿で帰って来た。
呪いをかけられていた。
身体中傷だらけで年齢が奪われたのか子供になっていた。
魔法も殆ど使えなくなっていた。
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