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「で。その帰る先は? 国はどこなんだ?」

 透子の唇がとまる。

「具体的な地名は? 見た感じ二十歳前後だが、その年齢で、自分の住んでいる土地の名前が分からないってことはねぇだろ?」

 透子は困った。

「日本…………という国です。東京に住んでいます」

「ニホン? 聞いたことないな…………北か? 南か?」

「…………わかりません」

 透子はうなだれた。まだ『異世界』の単語は出さないでおく。

「ずっと意識を失っていて…………気づいたらここに、林の中の湖にいて…………湖に落ちたんです。どこをどう移動してきたのか、まったくわかりません。私を連れてきた人とも、はぐれてしまって…………」

 完全な真実ではないが、嘘でもない。
 透子はあの女神によって、気づいたら《世界樹》のもとにいた。ただの人間の彼女に、どうやって異世界につれて来られたか、なんて把握できるはずもない。

「ああ、濡れていたのはそのせいか。…………連れてきた奴からは、なにも訊いていないのか? どこまで行く、とか。まったく? 全然?」

 透子は首をふった。
 そして逆に訊ねた。

「あの、ここは…………『ゆうれん』という街と湖の名前は聞いたんですけれど、具体的にどのあたりですか?」

「艶梅《えんばい》国だ。東州の州都で、湖はこの街の、まあ名物みたいなもんだ。夏になると焼けみたいな赤いが大量に咲くんで、つけられた名だ。街の名前も湖に由来している」

「夕焼け色の蓮、で夕蓮。きれいな名前ですね。ええと、国の名前が『エンバイ』で、州が『トウシュウ』、ですか?」

 戸惑う透子に、紅霞はテーブルの上に無造作に積まれていた紙の束から一枚を引き抜き、さらさらと字を書いていった。中華ファンタジーの雰囲気なので筆かと思いきや、鉛筆である。
 紅霞は『艶梅』と記したいびつな丸の中央に小さな丸を一つ描き、その四方を四等分する。

「大雑把にいうと、中央の『央州』に東西南北の『東州』『西州』『南州』『北州』。央州には艶梅国王の住む、王宮がある。それぞれの州の一番大きくて《四姫神しきがみ》がいる街が『州都』。夕蓮は艶梅国の東州の州都で、この辺だな」

 紅霞はさらさらと州名を記していく。

(読める…………)

 漢字と象形文字の中間のような文字だった。だが初めて目にするはずのその文字を、透子は容易に理解することができた。
 例の女神が『言葉や読み書きには不自由しないようにしておく』と言っていたことを思い出し、少し安堵する。文字が読めるのと読めないのとでは、大違いだ。

『夕蓮』と書かれた字の隣の《四姫神》の文字に目がとまる。

「あの、《四姫神》というのはなんですか?」

「《四姫神》は《四気神》の上位である《四貴神しきがみ》を使役する女だ。《四姫神》は一国に四人、それぞれ東西南北の州都にいて、他国から央州を守る四方の壁となる。この夕蓮の街にも、東の《四姫神》が住んでいる」

 紅霞はさらさらと『四気神』『四貴神』『四姫神』と書いていく。見目を裏切らぬ流麗な筆跡だ。

「透子の国には《四姫神》はいないのか? 《四貴神》や州都も知らないのか?」

「え、いや…………一応、東京は首都…………日本の中心ではありますけれど…………」

 透子は視線をそらす。歯切れの悪い回答となった。
 紅霞は透子の横顔をじっと見つめる。
 不審を抱かれているのがわかった。
 無理もない。《しきがみ》はこちらでは常識中の常識のようだ。その常識すら知らないのでは、出自も疑われるだろう。

(どうしよう…………)

 透子は途方に暮れた。
 怪しまれるのはいたしかない。だが怪しまれた結果、「出て行け」と言われたら。
 夜はまだこれからだ。そして透子は《四気神》とやらの守護を持たない。
 この状況で叩き出されれば、ふたたび夕方の時のような危険に遭遇しないとも限らない。
 そして今度も助かる保証はないのだ。
 ぞっとした。

(万一、あの女神の迎えが間に合わなくて、遊郭に売られでもしたら…………)

 血の気がひく。

(今日、会ったばかりの男性だけれど…………いろいろ助けてくれて…………悪い人じゃないと信じたい。せめて今夜だけでも、宿を…………!)

 意を決し、透子が頭を下げようとした寸前。

「眠い」

 と、紅霞が息を吐き出す。

「え?」

 透子は肩透かしをくらった。

「とりあえず、透子はこのあと、迎えのあてはあるのか? 行くあてとか泊まる場所とか」

「いえ…………ないです」

「どこにも?」

「どこにも…………です。だから、その、今夜一晩…………!」

「わかった」

 紅霞は立ちあがった。

「とりあえず、今夜は部屋を貸す。俺は、もう寝たい。明日も仕事があるしな。詳しいことは明日、仕事から帰ってからだ」

「あっ…………」

 透子は己の迂闊さを呪った。

「す、すみません、私、長々と話を…………」

 朝早い勤務なら、夜に長々と起こされるのはさぞ迷惑だろう。

「あの…………本当にいいんですか? 私、今は手持ちがなにも…………」

「守護のいない《無印》を外に出してなにかあっても、後味悪いからな。そのかわり、もてなしはできねぇぞ? それでいいなら、泊まって行け」

「はあ」と透子は艶麗な美貌をしげしげ見あげた。

 こんなにとんとん拍子に宿の交渉が進むなんて。
 驚きと感謝のまなざしだったが、紅霞は疑いのまなざしと解釈した。

「心配すんな。《無印》だからって、その気のない女を襲うほど落ちぶれちゃいない。そもそも俺も既婚だしな。…………既婚『だった』だけどな」

「『だった』…………」

「俺の伴侶は一人だ。悪いが、女はお呼びじゃない。そういうでもないしな」

 妙に艶っぽく悪戯めいた、それでいて寂しさを内包した魅力的な笑みを返される
 長い腕があげられ、長い指が部屋の一隅を示した。
 卓の上に写真立てが複数、並んでいる。

「拝見しても?」

 透子は紅霞の許可を得て、卓に寄った。

「わあ、『セピア色の写真』!」

 思わず声をあげていた。
 写真は白黒だった。それが歳月を経て、茶色く変色している。

(昔の歌や詩にある『セピア色の写真』って、こういうことなんだ)

 妙な所で妙なことに納得してしまう。

「これが俺の父と母。結婚した時のものだ。ちょうど新しい撮影機が出て、写真が安価になったんで、記念に撮影したんだとよ」

 紅霞が示した写真立てには、二十代前半と思しき男女が二人、映っている。
 どちらも前合わせの衣装を着て、髪もきっちり一つにまとめている。衣装も全体に豪華、もしくは重厚な印象をうけ、女性は髪に大きな簪を挿して、耳飾りもつけていた。
 透子は写真と紅霞を見比べる。

「きれいな方ですね。…………お母様似なんですね」

「よく言われる」

 写真には、紅霞がそのまま髪を結っただけのような人物が映っていた。
 男性としては線が細めの紅霞より、さらにたおやかで女性的で、艶麗なほほ笑みにはさぞや数多くの男性が心射ぬかれたことだろう。

「嘘か本当か、若い頃には五十人以上から求婚されたって話だ。結婚後も恋文が絶えなかったし、子供の俺に母の様子を訊いてくる男もいたな」

 語る紅霞の声は誇らしげ…………というより、疲れやら呆れやら複雑なものを含んでいる。

(ああ…………わかる…………)

 身内に並外れた美貌が一人いるだけで、生活は大変になるのだ。
 紅霞は一番大きな写真を手にとる。

「全員そろった写真は、今はこれ一枚だな。もう十年前か。前の列の真ん中で座っているのが母。左右の四人が父」

 ん? と透子は違和感を覚えた。
 聞き慣れない言葉を聞いた気がする。

「左から太父一番目の父次父二番目の父三父三番目の父、俺の実父の四父四番目の父。で、うしろに立っているのが兄、六人。俺は末子で、右から長兄、次兄…………」

「まっ、待ってください!」

 透子は手をあげて制止した。
 集合写真は中央の人物をのぞいて、見事に男ばかりである。

(本当に男女比が偏っている…………だけじゃなくて!)

「よ、四人の………父?」

「? 全員、我が家の父だぜ?」

 紅霞は「なにがおかしい?」という表情だった。
 透子は耳を疑う。

「お、お父さまが四人も…………!?」

「当たり前だろ」と紅霞は言った。

「うちの母はちゃんと四人の夫を娶って、亡くなるまで一人も離婚しなかった。息子の俺が言うのもなんだが、誠実な妻だったと思うぜ?」

「誠実…………」

(四人と結婚するのが『誠実』ですか…………!?)

 透子は冷や汗があふれる思いだった。

「えっと…………こちらでは、それが普通なんですか? 四人の男性と結婚するのが…………」

「そりゃそうだろ。《世界樹》の怒りがつづいている以上、女は圧倒的に少ないんだ。一人が複数と結婚してくれないと、絶対に余る男が出る。というか、『最低四人の夫を娶る』掟がある現在でも、一生、女と結婚できない男は少なくないんだぜ?」

「あ」

 透子は思い出した。

(そういえば、あの女神も…………『男女比が偏っているから、一妻多夫を採用している』と言っていたような…………たしか八対一といっていたから、それが事実なら、むしろ四人と結婚しても、まだ男性の半分は余るんだ…………)

 なるほど。一見、突拍子ない風習に思えても、その土地の事情や都合を考慮すれば、合理的な考え方なのだ。

(カルチャーショックって、こういうことかな?)

「みなさん、一緒にお住まいなんですか?」

 透子は室内を見渡しながら訊ねる。
 やや乱雑な室内で聞こえるのは、透子と紅霞の話し声だけ。四方の壁のむこうからも、二人以外の話し声や生活音はまったく聞こえてこない。
 一人の妻と四人の夫と、その子供が一つ屋根の下。日本だったらモラルを疑われる状態だ。それでなくとも、昼ドラかサスペンスドラマの世界だが。
 紅霞は集合写真を見つめながら答える。

「ここは結婚してからの家だ。最初は街に住んでいたが、八年前に母と四父と次父と兄が二人、亡くなった。その二年後に翠柳と結婚して、この家に来たんだ。ここはもともと小金持ちの旦那の別荘だったらしいんだが、見てのとおり、景色は良くても不便な場所だかな。借り手がいない、ってんで、知り合いが格安で貸してくれたんだ」

 そういえば、この家は街から離れた丘にぽつんと建っていた…………と透子も思い出す。

「ほら、こいつ」と紅霞が家族の集合写真の隅を示す。

「こいつが俺の伴侶。えいしょうけい翠柳すいりゅう。この左端、俺の隣にいるやつだ。翠柳は俺の父の遠縁で、八歳の時に親を亡くしたのを、父が引きとったんだ。それからずっと一緒に育った」

 紅霞は集合写真の中の一番幼い人物を指さす。
 切れ長の目が懐かしそうに細められる。

「こっちが、六年前に結婚の記念に撮ったやつだ。俺が十八、翠柳が十六」

 別の写真立てを見せられた。
 写真には二人の人物が並んで写っていた。
 片方は、今よりいくぶん若い紅霞。
 もう一人は、たぶん透子と同じくらいの身長の、高校生くらいの人物。
 二人とも小奇麗な恰好をして、髪をきちんと一つにまとめている。

(六年前ということは、紅霞さんは二十四歳? 大人っぽいなぁ…………)

 むしろ透子の会社のアラサー男性のほうが、行動も考え方も彼より気楽な気がする。

(まあ、三十四歳にもなって結婚式で他の女と逃げるような男性を、落ち着いているとは…………いや、そこはどうでもいいの)

 透子は無理やり意識を別の事柄にむける。

「ずいぶん早くに結婚されたんですね」

「そうか? まあ、十代で結婚する男は珍しいかもな。まとまった収入が入るようになるのは、だいたい二十歳からだし。けど、結婚自体は男も女も十五歳から認められているんだから、問題はねぇよ」

「可愛い方ですね」

 透子はお世辞抜きに褒めた。
 並外れた美男子の紅霞と並んでいるため、ひかえめな、ともすれば地味な印象を受けてしまうが、単体で見れば充分な美少女だ。きりっとした表情と細い眉がボーイッシュな印象を与えつつも、大きなぱっちりとした目が素直さと可愛らしさと清純さを、これでもかというくらいアピールしている。
 これなら『可愛い』はぴったりの賛辞だと思ったのだが。

「本人に言うと怒るぞ。いや、今日会ったばかりの他人に直接、怒りはしないけどよ。子供っぽく見られるのが、翠柳の最大の悩みだからな」

「そうなんですか? でも十六歳なら、これくらいが相応では? 少なくとも、私の国なら普通ですよ?」

「透子の国では普通でも、この辺だと並みより細いし、小さいな。俺は十三歳頃からいきなり伸びて、女に間違えられるのは減ったけど、翠柳は十四歳くらいで身長が止まって、ずっと扱いされるのが悩みだったからな。『同じ男なのに、どうしてこんなに差が』って、よくぼやいてた」

「そういうものですか? まあ、たしかに男性なら、十六歳でこの身長は…………」

(ん?)

 やんわり同意しかけて、透子は言葉がとまった。

「同じ…………?」

「そうだぜ。女に見えたんだろ? 俺がでかいから、並ぶとますます間違えられるんだよな。顔もこんなだし」

 写真立ての中の可愛らしい顔を見おろす紅霞の声やまなざしは、とても優しい。
 だが。

「す、すみません。てっきり女性かと…………あの…………」

「ん?」

「あの…………間違えていたら、すみません。紅霞さんは、ひょっとして女性…………」

「じゃねぇよ。男だって言ったろ。こんな馬鹿でかい女、そうそういるか」

「で、ですよね。じゃあ…………」

「別に今時、おかしくないだろ。の結婚なんて。《世界樹》の怒りが解けない以上、妻を持てない男はどうしたって出るんだ。余った者同士でくっつくなら、そのほうが平和だろ? まあ、女同士でくっつかれるのは問題だけどよ」

「…………ですね…………」

 透子は深く深く納得した。
 たしかに、女性が極端に少ない世界だ。一妻多夫制をとりいれても、『余る』男性はどうしても出てしまうのだろう。
 ならば、余った者同士で結婚するのは自然な成り行きかもしれない。
 一生「結婚できなかった、嫁がもらえなかった、俺はなんのために生きているんだ」と泣きながら苦悩や絶望に浸って生きていくよりは、同性でも愛する伴侶を得て暮らしていくほうが、前向きで幸せな生き方に違いない。
 この世界では、これが環境や条件に適したうまい生き方なのだ。
 紅霞は写真立てをもとの場所に戻し、笑って透子の肩を叩く。

「まあ、そういう訳だから、心配すんな。俺は女には手を出さない。俺の恋人も伴侶も、翠柳ただ一人だ。翠柳以外は男も女もいらねぇんだよ」

 とてもにこやかに、爽やかな笑顔で断言された。
 実際に『伴侶』の写真を見たあとでは、説得力が段違いだった。

(まあ、そうですよね…………)

 透子も理解する。
 女性が圧倒的に少ない世界だ。その分、男性同士の結婚は、もとの世界よりはるかに浸透しているのだろう(かわりに、女性同士の結婚に関しては厳しいことが予想されるが)。
 透子はひっそり心の涙を流した。そして自分の内にあった、甘い期待を捨てた。
 やはり「結婚式の最中に花婿に逃げられたアラサー女が、別の場所に行ったら、とびきりの若いイケメンと出会って助けられて、いい雰囲気になって…………」というのは、漫画やネット小説の中だけの展開なのだ――――
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