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67.アリシア
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ブルガトリオはアベルを指さし、面白そうに語った。
「その男は、複数の下等な魔物を使役する。その一部を遣って貴様を殺そうと試みて失敗し、代わりに貴様の家族が死ぬこととなったのだ、アンブロシア。そうだろう? アベルよ」
「――――っ!!」
私は、はじかれたように立ち上がっていた。
レオポルド殿下や教皇猊下、ルイス卿も表情を変え、エルネスト候子が教皇猊下を安全な場所にさがるよう、うながす。
「本当…………なの?」
私の声がふるえた。
レオポルド殿下もアベルを凝視する。
「アベル、その男が言ったことは事実か?」
「今はそれどころではない! セレスティナお嬢様を――――!!」
「本当なのか、って訊いているの!!」
私はアベル・マルケスを怒鳴りつけた。
答えなければ私が動かないと理解したのだろう、アベル・マルケスはしぶしぶ口を開く。
「…………本当だ」
「――――っ!」
私の頭からざあっ、と血の気が引く。
アベルはさらに追い打ちをかけてきた。
「八年前、街で偶然見かけて、尾行して家をつきとめ、夜に魔物を放った。『アリシア・ソルはこの世界最悪の魔女』『悪役令嬢であるセレスティナお嬢様を陥れる悪女』、そう、セレスティナお嬢様から聞いていたので、お嬢様の将来の禍根を断つため、家ごと焼いた。――――死んだと思っていたのに、入学式に平然と現れるとは…………っ」
一瞬、アベルは本気の憎しみの視線で私を見あげる。
けれど私も同じか、それ以上の憎しみをもって彼を見返した。
『お父さん、お母さん、トマス、セリア――――!!』
幼い日の私自身の悲鳴が耳の奥によみがえる。
炎の蛇に呑み込まれた父と母と弟と妹。
あれは事故などではなく、目の前のこの男の仕業だったのか。
「よくも…………お父さんを、お母さんを。トマスもセリアも、まだ、あんなに小さかったのに…………!!」
私の呻きにアベルは、はた、と表情を変える。まるで今やっと「自分はまずいことをした」と自覚したように。いや、事実そうなのかもしれない。
「待ってくれ、ソル聖神官!!」
レオポルド殿下が叫んだ。
「アベルのことは私が責任を持つ!! 許せとは言わない、必要なら、私が彼に処分を下す! 必ず下す!! だから今は、ティナを助けてくれ!! どうかティナを救ってくれ!!」
レオポルド殿下の叫びに、アベル・マルケスもはっきりと顔色を変えた。「大変なことをしてしまった」という風に。
この男はおそらく今の今まで、自分が私の家族を殺した復讐に、セレスティナお嬢様を見殺しにされるかもしれない、という可能性に気づいていなかったのだ。
真っ青になる。
そして数秒立ち尽くすと、がばっ、と、その場に両手をつき、額を地面にこすりつけた。
「伏してお願いする、いや、お願いします!! セレスティナお嬢様を、どうかお嬢様をお助けください!! 私はどうなってもいい、だからどうか、お嬢様だけは!!」
百八十度の態度転換だった。
「ソル聖神官、私からも頼む! 礼はいくらでもする、どうかティナを救ってくれ!!」
レオポルド殿下も跪いて頭を垂れる。
「アリシア様!」
ぐらり、と目眩を覚えた私の体を、ルイス卿が背後から支えてくれた。
混乱の嵐が頭の中を吹き荒れる。
私の家族を殺した男への怒りと恨み。復讐してやりたいという、憎しみと衝動。
私の家族はこの男に殺されたのに、どうして私が彼の望みをきいてやらねばならない? なぜ彼は、大事な人を失わずに済む? 私は大事な家族を失ったのに。
その一方で「すべての患者を癒す」と誓った、聖神官としての使命感。
聖神官として癒してきた人々と、彼らから返された信頼と感謝のまなざし。笑顔。
ソル大神殿長様やグラシアン聖神官、ラウラや、私以外の聖神官達との日々。
ここで復讐の衝動に負ければ、自ら選んだ誓いを捨てて、彼らとの信頼を裏切ることになるのではないか、という葛藤。
いっそ、たった今デラクルス嬢が息絶えてしまえば。
今亡くなれば「助けようとしたけれど、間に合わなかった」という言い訳が使える。私のせいだ、と責められることもない。
そんな、恐ろしい身勝手な考えすら頭をかすめたが、それを破るようにアベルが叫ぶ。
「殺したくば、殺せばいい!!」
アベル・マルケスは服のどこかから、少女の私にも使えるような小さなナイフをとり出し、私の足元に投げる。
「私が憎いなら、今すぐ殺せ!! 家族の仇でもなんでもとるがいい!! 私の命は、とうにセレスティナお嬢様に献上した、私が死んでお嬢様が助かるなら、いくらでもくれてやる!! さあ、刺したいだけ刺せ!! いくらでものたうち回ってやる!!」
アベルは地面に直接、仰向けになって無抵抗の意を示し、顔だけこちらに向けて叫ぶ。
「――――っ!」
私は立ち尽くした。
人を刺したことなどない。無抵抗な相手なら、なおさら。
けれど、私の家族をあんな風に殺したと認めたこの男を、まったくの無傷のまま願いを叶えてやるなど、とてもできなかった。
それではあまりに不公平だ、私が納得できない。
一方で、刻一刻とデラクルス嬢の体力は消耗していき、呼吸は弱まっていく。
(どうしよう)
泣きたい思いに襲われた。
「ソル聖神官!! ティナを助けてくれ!!」
「早く私を殺せ!! そのかわり、セレスティナお嬢様を助けろ!!」
「アリシア様…………っ」
レオポルド殿下とアベルが叫び、ルイス卿や教皇猊下、エルネスト候子も固唾を飲んでこちらの結論を待っているのがわかる。
「悩むまでもないと思うがな」
泰然と割り込んできた低音は、少し離れて見守るブルガトリオの口から。
「助けたところで、どうせまた貴様の邪魔をするだけの愚者。ここで死なせてやるのも慈悲というもの。その男にしても、その女が死ねば勝手にあとを追うだろう。アンブロシアともあろう者が、わざわざ手を汚す必要はない」
「ブルガトリオ! 貴様!!」
アベルはとっさに立ち上がって、ブルガトリオに飛びかかる。
しかし緋と黒の炎のような魔力にはじかれて地面を転がり、私のすぐそばまで来た。
名家の侍従らしく、常にきっちり清潔に整えている髪が乱れて頬は土に汚れ、擦過傷もできて玉のような血がにじみ出すのを見て、反射的に私は「癒さなければ」と職業病を発症する。
すぐに(いや、どうしてこんな男を)と己を止め――――思い出した。
すかさず、アベルに向かって聖魔力を放つ。
アベルは慌ててそれを避けた。
「なにをする!!」
その反応に確信し、明確に思い出す。
「そうだ。あなたはあの時、聖魔力を拒んでいた」
「!」
「あなたは、体内に何匹も魔物を飼っていた。それに、全身に魔術的な作用が浸透している、って…………だから、私の聖魔力は毒になるんだ、って…………」
そう、あの時、図書館の魔王ビブロスが言っていたのだ。
私が反射的に放っただけの、本来なら人間を傷つけることのできない聖魔力は、魔術に頭から浸かったアベル・マルケスには多大な被害をもたらした。
「っ!!」
アベルの顔色が変わる。
「決めた。デラクルス嬢は癒す。聖神官の誓いに賭けて。ついでに、あなたも癒してあげる、アベル・マルケス。デラクルス嬢のためなら、なんでもできるのよね? 命は差し出さなくていいから、私の癒しを受けなさい。思い出したの。あなた、魔物を飼っている以外にも、なにか魔術的な薬を飲んでいるでしょう。薬で乱心した時のレオポルド殿下が、あなたに聖魔力を浴びせた時の手応えによく似ていたもの」
「――――っ!!」
アベルは蒼白になり、立ち上がることも忘れて尻もちの体勢のまま後ずさる。
「やめろ!! 私に聖魔力を使うな! 私の中から、セレスティナお嬢様への心を奪うな――――!!」
「同じ事を、私もあの時、あなたの炎に思ったのよ!!」
「やめろぉ――――――――っ!!」
一時、中庭が水のような青白い光に満たされる。
私の最大級の聖魔力が発現した。
「その男は、複数の下等な魔物を使役する。その一部を遣って貴様を殺そうと試みて失敗し、代わりに貴様の家族が死ぬこととなったのだ、アンブロシア。そうだろう? アベルよ」
「――――っ!!」
私は、はじかれたように立ち上がっていた。
レオポルド殿下や教皇猊下、ルイス卿も表情を変え、エルネスト候子が教皇猊下を安全な場所にさがるよう、うながす。
「本当…………なの?」
私の声がふるえた。
レオポルド殿下もアベルを凝視する。
「アベル、その男が言ったことは事実か?」
「今はそれどころではない! セレスティナお嬢様を――――!!」
「本当なのか、って訊いているの!!」
私はアベル・マルケスを怒鳴りつけた。
答えなければ私が動かないと理解したのだろう、アベル・マルケスはしぶしぶ口を開く。
「…………本当だ」
「――――っ!」
私の頭からざあっ、と血の気が引く。
アベルはさらに追い打ちをかけてきた。
「八年前、街で偶然見かけて、尾行して家をつきとめ、夜に魔物を放った。『アリシア・ソルはこの世界最悪の魔女』『悪役令嬢であるセレスティナお嬢様を陥れる悪女』、そう、セレスティナお嬢様から聞いていたので、お嬢様の将来の禍根を断つため、家ごと焼いた。――――死んだと思っていたのに、入学式に平然と現れるとは…………っ」
一瞬、アベルは本気の憎しみの視線で私を見あげる。
けれど私も同じか、それ以上の憎しみをもって彼を見返した。
『お父さん、お母さん、トマス、セリア――――!!』
幼い日の私自身の悲鳴が耳の奥によみがえる。
炎の蛇に呑み込まれた父と母と弟と妹。
あれは事故などではなく、目の前のこの男の仕業だったのか。
「よくも…………お父さんを、お母さんを。トマスもセリアも、まだ、あんなに小さかったのに…………!!」
私の呻きにアベルは、はた、と表情を変える。まるで今やっと「自分はまずいことをした」と自覚したように。いや、事実そうなのかもしれない。
「待ってくれ、ソル聖神官!!」
レオポルド殿下が叫んだ。
「アベルのことは私が責任を持つ!! 許せとは言わない、必要なら、私が彼に処分を下す! 必ず下す!! だから今は、ティナを助けてくれ!! どうかティナを救ってくれ!!」
レオポルド殿下の叫びに、アベル・マルケスもはっきりと顔色を変えた。「大変なことをしてしまった」という風に。
この男はおそらく今の今まで、自分が私の家族を殺した復讐に、セレスティナお嬢様を見殺しにされるかもしれない、という可能性に気づいていなかったのだ。
真っ青になる。
そして数秒立ち尽くすと、がばっ、と、その場に両手をつき、額を地面にこすりつけた。
「伏してお願いする、いや、お願いします!! セレスティナお嬢様を、どうかお嬢様をお助けください!! 私はどうなってもいい、だからどうか、お嬢様だけは!!」
百八十度の態度転換だった。
「ソル聖神官、私からも頼む! 礼はいくらでもする、どうかティナを救ってくれ!!」
レオポルド殿下も跪いて頭を垂れる。
「アリシア様!」
ぐらり、と目眩を覚えた私の体を、ルイス卿が背後から支えてくれた。
混乱の嵐が頭の中を吹き荒れる。
私の家族を殺した男への怒りと恨み。復讐してやりたいという、憎しみと衝動。
私の家族はこの男に殺されたのに、どうして私が彼の望みをきいてやらねばならない? なぜ彼は、大事な人を失わずに済む? 私は大事な家族を失ったのに。
その一方で「すべての患者を癒す」と誓った、聖神官としての使命感。
聖神官として癒してきた人々と、彼らから返された信頼と感謝のまなざし。笑顔。
ソル大神殿長様やグラシアン聖神官、ラウラや、私以外の聖神官達との日々。
ここで復讐の衝動に負ければ、自ら選んだ誓いを捨てて、彼らとの信頼を裏切ることになるのではないか、という葛藤。
いっそ、たった今デラクルス嬢が息絶えてしまえば。
今亡くなれば「助けようとしたけれど、間に合わなかった」という言い訳が使える。私のせいだ、と責められることもない。
そんな、恐ろしい身勝手な考えすら頭をかすめたが、それを破るようにアベルが叫ぶ。
「殺したくば、殺せばいい!!」
アベル・マルケスは服のどこかから、少女の私にも使えるような小さなナイフをとり出し、私の足元に投げる。
「私が憎いなら、今すぐ殺せ!! 家族の仇でもなんでもとるがいい!! 私の命は、とうにセレスティナお嬢様に献上した、私が死んでお嬢様が助かるなら、いくらでもくれてやる!! さあ、刺したいだけ刺せ!! いくらでものたうち回ってやる!!」
アベルは地面に直接、仰向けになって無抵抗の意を示し、顔だけこちらに向けて叫ぶ。
「――――っ!」
私は立ち尽くした。
人を刺したことなどない。無抵抗な相手なら、なおさら。
けれど、私の家族をあんな風に殺したと認めたこの男を、まったくの無傷のまま願いを叶えてやるなど、とてもできなかった。
それではあまりに不公平だ、私が納得できない。
一方で、刻一刻とデラクルス嬢の体力は消耗していき、呼吸は弱まっていく。
(どうしよう)
泣きたい思いに襲われた。
「ソル聖神官!! ティナを助けてくれ!!」
「早く私を殺せ!! そのかわり、セレスティナお嬢様を助けろ!!」
「アリシア様…………っ」
レオポルド殿下とアベルが叫び、ルイス卿や教皇猊下、エルネスト候子も固唾を飲んでこちらの結論を待っているのがわかる。
「悩むまでもないと思うがな」
泰然と割り込んできた低音は、少し離れて見守るブルガトリオの口から。
「助けたところで、どうせまた貴様の邪魔をするだけの愚者。ここで死なせてやるのも慈悲というもの。その男にしても、その女が死ねば勝手にあとを追うだろう。アンブロシアともあろう者が、わざわざ手を汚す必要はない」
「ブルガトリオ! 貴様!!」
アベルはとっさに立ち上がって、ブルガトリオに飛びかかる。
しかし緋と黒の炎のような魔力にはじかれて地面を転がり、私のすぐそばまで来た。
名家の侍従らしく、常にきっちり清潔に整えている髪が乱れて頬は土に汚れ、擦過傷もできて玉のような血がにじみ出すのを見て、反射的に私は「癒さなければ」と職業病を発症する。
すぐに(いや、どうしてこんな男を)と己を止め――――思い出した。
すかさず、アベルに向かって聖魔力を放つ。
アベルは慌ててそれを避けた。
「なにをする!!」
その反応に確信し、明確に思い出す。
「そうだ。あなたはあの時、聖魔力を拒んでいた」
「!」
「あなたは、体内に何匹も魔物を飼っていた。それに、全身に魔術的な作用が浸透している、って…………だから、私の聖魔力は毒になるんだ、って…………」
そう、あの時、図書館の魔王ビブロスが言っていたのだ。
私が反射的に放っただけの、本来なら人間を傷つけることのできない聖魔力は、魔術に頭から浸かったアベル・マルケスには多大な被害をもたらした。
「っ!!」
アベルの顔色が変わる。
「決めた。デラクルス嬢は癒す。聖神官の誓いに賭けて。ついでに、あなたも癒してあげる、アベル・マルケス。デラクルス嬢のためなら、なんでもできるのよね? 命は差し出さなくていいから、私の癒しを受けなさい。思い出したの。あなた、魔物を飼っている以外にも、なにか魔術的な薬を飲んでいるでしょう。薬で乱心した時のレオポルド殿下が、あなたに聖魔力を浴びせた時の手応えによく似ていたもの」
「――――っ!!」
アベルは蒼白になり、立ち上がることも忘れて尻もちの体勢のまま後ずさる。
「やめろ!! 私に聖魔力を使うな! 私の中から、セレスティナお嬢様への心を奪うな――――!!」
「同じ事を、私もあの時、あなたの炎に思ったのよ!!」
「やめろぉ――――――――っ!!」
一時、中庭が水のような青白い光に満たされる。
私の最大級の聖魔力が発現した。
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