313 / 316
王都ローエ3
しおりを挟む
旅券は本物だ。偽造と言われても困る。デリが泣きそうな顔で見送っていたので、早めに誤解をときに戻りたいが。
無理かしらねえ。
城に入れば、兵士から別の男たちに引き渡された。やってきたのは騎士で、重要参考人というよく分からない理由を口にされて、怪訝な顔をしながら兵士たちはフィリィを預ける。
そこは、もう少し食いついた方がいいと思う。国家権力に騙されてるよ!
呼び出し方が犯罪者とは、どうかなと。
一般人を城に呼び出す手立てが他にないわけではないだろうに。呼び出し方に嫌がらせを感じるのは、自分だけだろうか。
城に入れば、騎士たちに囲まれながら廊下を歩く羽目になった。どこへ行くのか、人気のない回廊を進み、衛兵の横を通り過ぎて、建物から離れた外の通路へ案内される。
庭園なのか、木々の多い森の中進んでいると、ガラス張りの建物が見えてきた。
「どうぞ、お入りください」
騎士たちは扉を開いてフィリィを促す。どうやら植物の建物のようで、多種類の植物が植えられていた。
「道なりにお進みください」
騎士たちは扉を守るのか、それ以上は一緒に行かないと、足を止めたままだ。フィリィは足を踏み出す。
植物に囲まれた道は細く、一本道だ。迷路のようにうねった道で、あちこちに精霊がとまっている。ヨシュアを感じて、一度離れるが、飛んだ先で留まっていた。
これは、自分がどこにいるのかすぐにわかるやつである。
「精霊多い」
ヨシュアがドスンと地面を踏んで、現れた。周囲に人がいないのだろう。ヨシュアが現れた途端、精霊たちがガラス張りの窓へ逃げていく。
「あ、」
ヨシュアの声に、フィリィは顔を上げた。ヨシュアの視線の先、ガラス張りの天井の向こうに、水色の髪の毛が見えた気がした。ヨシュアが飛び上がり、それを追うように姿を消す。
あの水色の髪色。しかも天井に見えるのだから、誰と言わずともわかる。ヨシュアはエレディナを追って行った。途端、精霊たちがフィリィに近寄って集まってくる。
じょおうさま
じょおうさま
いやー、女王様じゃないよ。違うのよ。道なりに歩き始めると、後ろから精霊たちが列をなすようについてくる。
どこいくの、じょおうさま
うん、どこに行こうかな。いつまで行けばいいか、私も分からないんだよね。
精霊たちは頭に乗ったり、肩に乗ったりしつつも、道の先を封じることなく、まるでその行く先を導くように、袖や髪の毛を引っ張った。そうして、いくらか歩いていると、小道が終わり、広場が見えた。
そこに佇む人影が見えて、一瞬足を止めた。精霊たちが覆うように人影に飛んでいく。
小鳥でも手に乗せるかのように、ルヴィアーレは精霊たちを迎えた。髪の毛に、肩に、腕に。
小鳥に餌あげてるみたいだなあ。なんて言ったら、きっと頭の悪い子を見るような目で見てくるんだろうね。
口にしてみたら、当然のごとく、目をすがめた。
「久し振りに会って、最初の言葉がそれか?」
「完全に餌付けしてたよ」
「君も同じようだと思うが?」
そうかもしれない。精霊たちが髪の毛を引っ張っては、短い髪の毛に包まろうとする。そんなに長くないので、ルヴィアーレのようにはいかないだろう。
「髪伸びたねえ」
ついまじまじと見ながら、ルヴィアーレを一周する。なんだか別人のように髪が長くなっている。なんならシエラフィアのようだ。ゆったりと結んだ髪が肩に乗って、さらりと長い髪の毛が伸びていた。ご丁寧に見覚えのある紐で結んである。物持ち良すぎではなかろうか。
「君がよこしたのだろう。何本も」
それでも一年よくもっただろう。確かに作って渡したが、一国の王なのだから、それなりの物を使えばいいものを。
「君は、伸ばした形跡がないようだが?」
「これでも伸びてるんだよ。私はもっと短くてもいいんだけど、ガルネーゼにみっともないから伸ばせって言われちゃって」
前に髪の毛を切ってから、その後もちょくちょくその長さで切っていた。しかし、王女らしからぬと言われて、仕方なく少しずつ伸ばしている。
それでも、ルヴィアーレの方が長い。
じっと見つめると、ルヴィアーレも見つめてきた。なんだか変な気分だ。
「元気だったか?」
「それなりに」
素っ気なくなってしまうが、それなりに元気だ。忙しくしているので、一年なんてあっという間に過ぎてしまった。
きっとルヴィアーレも同じだろう。会ったら聞きたいことはたくさんあったはずだが、なんと問えばいいのかわからない。
「えーと、お疲れ様?」
「なんで疑問形なんだ」
「いや、なんとなく」
「君は、相変わらずだな」
その言葉に呆れはあったが、安堵するような、肩の力を下ろすような気軽さがあった。目尻を下げて、静かに、しかし柔らかに笑む。
こんな笑い方をする人だったっけ。
不思議な気分になるのは、ルヴィアーレの雰囲気が若干違うように思えるからだろうか。
普段は表情がなく、感情も付き合ううちにわかるようにはなったが、ほとんど顔に出ない。眉を顰めたり、呆れるような顔はするが、微笑むようなことはほとんどない。それも時が経つうちに増えていったが、その時よりも、ずっと朗らかだった。
なぜだろう。どこか別人を相手にしているようだ。
演技をしても鋭さを感じていたが、それが一切抜けているのだ。
「怒っているのか?」
「怒る? なんで?」
「黙っているから」
黙っていたら怒っているように思えるのか。ルヴィアーレが眉を下げた。その表情が、人間のようだ。
人間ではあるのだが、その辺の人のように、感情を出してくる。
そう、感情だ。ルヴィアーレが、やけに感情豊かに見えるのだ。
やはりシエラフィアのことがあったからだろうか。大人になったみたいと言ったら、絶対怒られるが、そんな成長のようなものを感じた。ギスギスだったトゲが、丸くなっている。
「仕事で訪れたというのに、仕事途中、ここへ呼んだから」
それで怒っていると思ったのか。どうした、ひどく機嫌を気にするではないか。
「あとでちゃんと間違いでしたって、送ってよね。デリさん泣いちゃうから」
「商人たちには、間違いがあったと、後で通知する」
「そうしてください」
大きく頷くと、やはりルヴィアーレは心配そうな顔をした。どうしたの。やけにおとなしげすぎて、こちらが対応に困る。
疲れているところにやってきてしまった。しかも非公式。別人として訪れたため、それを受け入れるのに、面倒をかけたからだろうか。
「えーと、王女仕事じゃないから、フィリィで来ただけであってな」
「わかっている。フィルリーネとして呼んだつもりはない」
フィリィとして呼んだつもりか。突っ込もうとしたら、すぐに首を振られた。フィリィの事業に賛同する者は本物であって、ラータニアでも幼子への預かりは必要だと、王になって改めて考えたそうだ。シエラフィアの統治でも子供を学ばせる政策はあったが、もう一歩踏み出すことがフィリィの事業によって可能だと考えた。
「問題提議をしている者に、グングナルドの事業を知らせただけだ。他は関わっていない。今後関わるとしても、もう少し先だろう」
言い訳ではなく事実だと言い切って、ルヴィアーレはまた口を閉じた。ルヴィアーレも何を話すべきか迷っているように見える。
ここに呼んだのは、なにか言いたいことがあるのは確かだ。文章などで渡す話ではなく、話し合う必要を感じて、ここに呼んだのだろう。
しかし、ルヴィアーレは中々本題に入らない。そのせいか、感じたことのない緊張を作り出してくる。
新手の、何かの技か!?
無理かしらねえ。
城に入れば、兵士から別の男たちに引き渡された。やってきたのは騎士で、重要参考人というよく分からない理由を口にされて、怪訝な顔をしながら兵士たちはフィリィを預ける。
そこは、もう少し食いついた方がいいと思う。国家権力に騙されてるよ!
呼び出し方が犯罪者とは、どうかなと。
一般人を城に呼び出す手立てが他にないわけではないだろうに。呼び出し方に嫌がらせを感じるのは、自分だけだろうか。
城に入れば、騎士たちに囲まれながら廊下を歩く羽目になった。どこへ行くのか、人気のない回廊を進み、衛兵の横を通り過ぎて、建物から離れた外の通路へ案内される。
庭園なのか、木々の多い森の中進んでいると、ガラス張りの建物が見えてきた。
「どうぞ、お入りください」
騎士たちは扉を開いてフィリィを促す。どうやら植物の建物のようで、多種類の植物が植えられていた。
「道なりにお進みください」
騎士たちは扉を守るのか、それ以上は一緒に行かないと、足を止めたままだ。フィリィは足を踏み出す。
植物に囲まれた道は細く、一本道だ。迷路のようにうねった道で、あちこちに精霊がとまっている。ヨシュアを感じて、一度離れるが、飛んだ先で留まっていた。
これは、自分がどこにいるのかすぐにわかるやつである。
「精霊多い」
ヨシュアがドスンと地面を踏んで、現れた。周囲に人がいないのだろう。ヨシュアが現れた途端、精霊たちがガラス張りの窓へ逃げていく。
「あ、」
ヨシュアの声に、フィリィは顔を上げた。ヨシュアの視線の先、ガラス張りの天井の向こうに、水色の髪の毛が見えた気がした。ヨシュアが飛び上がり、それを追うように姿を消す。
あの水色の髪色。しかも天井に見えるのだから、誰と言わずともわかる。ヨシュアはエレディナを追って行った。途端、精霊たちがフィリィに近寄って集まってくる。
じょおうさま
じょおうさま
いやー、女王様じゃないよ。違うのよ。道なりに歩き始めると、後ろから精霊たちが列をなすようについてくる。
どこいくの、じょおうさま
うん、どこに行こうかな。いつまで行けばいいか、私も分からないんだよね。
精霊たちは頭に乗ったり、肩に乗ったりしつつも、道の先を封じることなく、まるでその行く先を導くように、袖や髪の毛を引っ張った。そうして、いくらか歩いていると、小道が終わり、広場が見えた。
そこに佇む人影が見えて、一瞬足を止めた。精霊たちが覆うように人影に飛んでいく。
小鳥でも手に乗せるかのように、ルヴィアーレは精霊たちを迎えた。髪の毛に、肩に、腕に。
小鳥に餌あげてるみたいだなあ。なんて言ったら、きっと頭の悪い子を見るような目で見てくるんだろうね。
口にしてみたら、当然のごとく、目をすがめた。
「久し振りに会って、最初の言葉がそれか?」
「完全に餌付けしてたよ」
「君も同じようだと思うが?」
そうかもしれない。精霊たちが髪の毛を引っ張っては、短い髪の毛に包まろうとする。そんなに長くないので、ルヴィアーレのようにはいかないだろう。
「髪伸びたねえ」
ついまじまじと見ながら、ルヴィアーレを一周する。なんだか別人のように髪が長くなっている。なんならシエラフィアのようだ。ゆったりと結んだ髪が肩に乗って、さらりと長い髪の毛が伸びていた。ご丁寧に見覚えのある紐で結んである。物持ち良すぎではなかろうか。
「君がよこしたのだろう。何本も」
それでも一年よくもっただろう。確かに作って渡したが、一国の王なのだから、それなりの物を使えばいいものを。
「君は、伸ばした形跡がないようだが?」
「これでも伸びてるんだよ。私はもっと短くてもいいんだけど、ガルネーゼにみっともないから伸ばせって言われちゃって」
前に髪の毛を切ってから、その後もちょくちょくその長さで切っていた。しかし、王女らしからぬと言われて、仕方なく少しずつ伸ばしている。
それでも、ルヴィアーレの方が長い。
じっと見つめると、ルヴィアーレも見つめてきた。なんだか変な気分だ。
「元気だったか?」
「それなりに」
素っ気なくなってしまうが、それなりに元気だ。忙しくしているので、一年なんてあっという間に過ぎてしまった。
きっとルヴィアーレも同じだろう。会ったら聞きたいことはたくさんあったはずだが、なんと問えばいいのかわからない。
「えーと、お疲れ様?」
「なんで疑問形なんだ」
「いや、なんとなく」
「君は、相変わらずだな」
その言葉に呆れはあったが、安堵するような、肩の力を下ろすような気軽さがあった。目尻を下げて、静かに、しかし柔らかに笑む。
こんな笑い方をする人だったっけ。
不思議な気分になるのは、ルヴィアーレの雰囲気が若干違うように思えるからだろうか。
普段は表情がなく、感情も付き合ううちにわかるようにはなったが、ほとんど顔に出ない。眉を顰めたり、呆れるような顔はするが、微笑むようなことはほとんどない。それも時が経つうちに増えていったが、その時よりも、ずっと朗らかだった。
なぜだろう。どこか別人を相手にしているようだ。
演技をしても鋭さを感じていたが、それが一切抜けているのだ。
「怒っているのか?」
「怒る? なんで?」
「黙っているから」
黙っていたら怒っているように思えるのか。ルヴィアーレが眉を下げた。その表情が、人間のようだ。
人間ではあるのだが、その辺の人のように、感情を出してくる。
そう、感情だ。ルヴィアーレが、やけに感情豊かに見えるのだ。
やはりシエラフィアのことがあったからだろうか。大人になったみたいと言ったら、絶対怒られるが、そんな成長のようなものを感じた。ギスギスだったトゲが、丸くなっている。
「仕事で訪れたというのに、仕事途中、ここへ呼んだから」
それで怒っていると思ったのか。どうした、ひどく機嫌を気にするではないか。
「あとでちゃんと間違いでしたって、送ってよね。デリさん泣いちゃうから」
「商人たちには、間違いがあったと、後で通知する」
「そうしてください」
大きく頷くと、やはりルヴィアーレは心配そうな顔をした。どうしたの。やけにおとなしげすぎて、こちらが対応に困る。
疲れているところにやってきてしまった。しかも非公式。別人として訪れたため、それを受け入れるのに、面倒をかけたからだろうか。
「えーと、王女仕事じゃないから、フィリィで来ただけであってな」
「わかっている。フィルリーネとして呼んだつもりはない」
フィリィとして呼んだつもりか。突っ込もうとしたら、すぐに首を振られた。フィリィの事業に賛同する者は本物であって、ラータニアでも幼子への預かりは必要だと、王になって改めて考えたそうだ。シエラフィアの統治でも子供を学ばせる政策はあったが、もう一歩踏み出すことがフィリィの事業によって可能だと考えた。
「問題提議をしている者に、グングナルドの事業を知らせただけだ。他は関わっていない。今後関わるとしても、もう少し先だろう」
言い訳ではなく事実だと言い切って、ルヴィアーレはまた口を閉じた。ルヴィアーレも何を話すべきか迷っているように見える。
ここに呼んだのは、なにか言いたいことがあるのは確かだ。文章などで渡す話ではなく、話し合う必要を感じて、ここに呼んだのだろう。
しかし、ルヴィアーレは中々本題に入らない。そのせいか、感じたことのない緊張を作り出してくる。
新手の、何かの技か!?
27
お気に入りに追加
195
あなたにおすすめの小説
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
転生した元悪役令嬢は地味な人生を望んでいる
花見 有
恋愛
前世、悪役令嬢だったカーラはその罪を償う為、処刑され人生を終えた。転生して中流貴族家の令嬢として生まれ変わったカーラは、今度は地味で穏やかな人生を過ごそうと思っているのに、そんなカーラの元に自国の王子、アーロンのお妃候補の話が来てしまった。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
婚約破棄は誰が為の
瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。
宣言した王太子は気付いていなかった。
この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを……
10話程度の予定。1話約千文字です
10/9日HOTランキング5位
10/10HOTランキング1位になりました!
ありがとうございます!!
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
何故、わたくしだけが貴方の事を特別視していると思われるのですか?
ラララキヲ
ファンタジー
王家主催の夜会で婚約者以外の令嬢をエスコートした侯爵令息は、突然自分の婚約者である伯爵令嬢に婚約破棄を宣言した。
それを受けて婚約者の伯爵令嬢は自分の婚約者に聞き返す。
「返事……ですか?わたくしは何を言えばいいのでしょうか?」
侯爵令息の胸に抱かれる子爵令嬢も一緒になって婚約破棄を告げられた令嬢を責め立てる。しかし伯爵令嬢は首を傾げて問返す。
「何故わたくしが嫉妬すると思われるのですか?」
※この世界の貴族は『完全なピラミッド型』だと思って下さい……
◇テンプレ婚約破棄モノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる