162 / 316
市街地5
しおりを挟む
フィルリーネとシャーレクは子供たちの進みを待つのかこちらに寄ってきた。シャーレクはそのまま奥の部屋に行く。
「どうかしたの?」
「シャーレクが魔獣のことで聞きたいからって。木札取りに行った」
「ああ、そう言えば分かりにくいところがあると言っていたな」
ルタンダが脇で髭を撫でながら思い出したように言う。フィルリーネが来たら聞くつもりだったようだ。魔獣の木札と言うと、フィルリーネの部屋にあったあれのことだろうか。
「あれの売り上げいいよ。絵札としても価値があるって買ってく人がいてね。新人の狩人が欲しがったりもするし、貴族向けに色を塗ったの増やそうかと思って」
「色かー。全部一度塗らなきゃですね」
「そうなんだよ。シャーレクでも分かる物は塗ってもらってるんだけれど、分からない魔獣が多いから、一度フィリィに塗ってもらいたいんだよね」
「これです」
話しているとシャーレクが木札の束を持ってきた。フィルリーネが保管していた物より随分大きい。絵画にしては小さいが飾れるような大きさだ。
「これで飾って見せるんだ?」
「はい。店頭に置く用なんですけれど、細かいところが分からなくて」
既に完成体のようにも見えるが、シャーレクはまだ描き足らないらしく、フィルリーネに細かい部分を聞いている。持っている木札はフィルリーネが描いた物だろう。シャーレクは絵の具も運ぶと筆をフィルリーネに差し出した。
「えっとね、ここは…」
フィルリーネはシャーレクの描いた魔獣に絵の具を合わせていく。細い筆を器用に動かしちまちまと模様を描き始めた。シャーレクは隣で食い入るように手元を覗いている。
描かれている魔獣は見たことのないものだ。この辺りに出る魔獣なのか、深い黄赤の肌が岩のようだった。太い四つ足でその足に見合った丸い大きな背を持っている。伸びた顔は岩のようで頭に湾曲したツノが付いていた。
フィルリーネはその魔獣の首元から背中にかけての模様を描いていく。魔獣の模様を細かく記憶しているようで、迷いなく筆を進めた。
「この辺り、中側にも同じ模様が入るんですか?」
「中は真っ赤なんですよ。模様はこの縁のところまでで、表面の皮に比べて柔らかいんです。だから質も違う」
「やっぱり本物を見ないと難しいな。僕もフィリィさんみたいに狩りに同行したい」
「でもその魔獣見たことあるんだろ?」
「死体を見ただけなんで、動いているのは見たことがないんですよ」
「狩人の邪魔にならないようについていかなきゃですから、一応剣持たないとですよ」
「それは難しい…」
シャーレクは腕を組みながらうーんと唸る。フィルリーネの場合討伐に助っ人として出るほどなのだから、ただの絵描きに同行は無理だろう。フィルリーネもそれは危険だと思ったか、やんわりと止めようとする。
フィルリーネはシャーレクに筆を渡すと、同じように描くことを勧めた。筆に触れる時、フィルリーネの手の甲が一瞬滲んだ色を見せたが、フィルリーネは袖で見えないように隠している。こちらからは仄かに明るくなったのが見えたが、シャーレクは絵を見ていたか気付かない。
しかしさほど大きくもない絵の前で二人は近付きすぎだ。少しでも触れれば契約の印が浮かび上がる。フィルリーネは右手を背中に隠し左手だけで指示していたが、後ろから見ていても手の甲が光っているように見えた。
「細かいわねえ。大きくするとそんな感じなの?」
「木札の絵だとそこまで細かく描いてないですからね。白黒でも大きくするなら模様とかは細かく描かないと」
「それもまた職人の技術が必要ねえ。色付き量産は大変そうだわ」
「一度作ってみるのはいいと思いますよ。束で売るのではなく、一枚いくらで売った方がいいと思う」
「何枚組とか? 魔獣の絵を一枚ずつ買うことはないだろうから」
「そうですね。選んで何枚組とかにすれば、貴族の騎士には教材として使えるだろうし」
「フィリィさん、この辺りはどうなりますか?」
シャーレクは絵に集中しているか二人の会話を気にせず問うた。フィルリーネがまた筆をシャーレクから受け取り絵を塗り始める。
「こことか」
「これは、こんな風で」
他の筆を使えばいいものの、同じ筆を使うため何度も手に触れた。契約の印は不義が増えれば増えるほど手の甲に刻まれていく。本来ならばすぐに消えるところが、肌に滲み戻るのが遅くなる。それが過ぎると痛みを感じるはずだ。
気付いていないのか。
フィルリーネの手の甲には魔導が集まりつつある。精霊の契約を甘く見るのは危険だ。どの程度でどうなるのか、確実な数値は分からない。
「フィリィさんのすごいところは記憶力ですよね。勿論絵のうまさもありますけど」
シャーレクは真面目な顔で感嘆しながらフィルリーネを褒めると、なぜかデリが大きく頷いた。
「ねえ、やっぱりうちで働かない?」
「来年になったら、ちゃんと考えます」
諦めきれないデリがフィルリーネに問う。それにフィルリーネは間髪入れず答えた。
「来年? 来年なら大丈夫なんですか? フィリィさんが一緒なら良い商品も多く作れそうです」
シャーレクも待っているのか、賛成するように目を垂れさせた。随分と嬉しそうだ。
「身辺整理終えたら、少しずつ来れると思う」
「何よ。身辺整理って。通りすがりの他人さんと婚姻するの?」
「身辺整理って!」
デリの言葉にシャーレクが目を丸くしてこちらを見上げた。フィルリーネはすぐに否定したがデリもちらりとこちらを見遣る。婚姻の想像は遠からずだが、王を倒した後を身辺整理と言うのはどうかと思う。
「フィリィさん、職人になりたいと言うのは、本気なんですか??」
「本気よ。ねえ」
何故かデリが即答した。ルタンダは冗談半分で聞いていたのだろう。フィルリーネが本気で職人を目指しているのに驚いている。しかし、なってくれたら助かると期待値を上げた。
「先生も向いているし、聖堂での話も進んでるし。いい子いい子」
「えへへー」
デリに頭を撫でられてフィルリーネは頬を緩めた。子供のような顔をしてデリに撫でられているが、それがこの国の王女であると誰が思うだろうか。そして、よくもそこまで商人たちと打ち解けるまでになったものだ。
シャーレクが若干こちらを見て顔を曇らせているが気のせいとしたい。
子供たちが少しずつ絵の完成に近付いたか、フィルリーネとシャーレクが再び子供の絵を見始める。フィルリーネは男の子供の手を取り、木炭で絵を一緒に修正していた。
それにシャーレクも混じる。
「フィリィ」
フィルリーネを呼ぶと、目を瞬かせてフィルリーネが振り向いた。子供に木炭を渡してこちらに来るので、外に出ると子供たちから少し離れる。フィルリーネの手を取ると、仄かに明るんでいた契約の印が僅かに色を落とした。
「気付いていなかったか。手の甲が光っている」
「ああ、うん。まだ大丈夫かなって」
「大丈夫もあるか」
小声にフィルリーネは事もなげな様子で言うが、触れた手の甲は熱を持っていた。少し痛みを感じたのではないだろうか。
「長く放置すると跡が取れなくなるぞ。その後はどうなるか知っているな?」
「ちびっこくらい許して欲しいよね」
フィルリーネはそうぼやくが、そんな簡単な罰ではない。眉を逆立てるとぶすくれる。
「そろそろ、移動しないのか。魔獣が気になるのだろう」
「それは場所も分かったし、後で行くよ。他人さんは帰った方がいいでしょう」
小声でも他人さんを続けるフィルリーネは手の甲を擦りながら袖で隠す。隠しても布越しに光るのだから、男に触れないよう気を付けていなければならない。
ついシャーレクを横目にした。しかしフィルリーネは子供に教えるのに触っちゃダメって無理あるよねー。ととぼけた顔で口を尖らせるだけだ。
「早めに戻らないと、イアーナがぶるぶるしちゃうでしょ。あの子耐えきれなくて乗り込むかもよ」
「レブロンとメロニオルが止める」
「まー、止めるでしょうけど」
そこまで馬鹿ならしばらくは部屋に監禁だ。しかしそこまで馬鹿ではない。飛び出してもレブロンが力付くで止め、サラディカの雷が落ちるだろう。しかも特大だ。
「魔獣の件は私も同行する」
「いいのに」
フィルリーネの言葉は無視して、その手を離す。不義の印は消えたが、回数が増えれば浮き上がるのも早くなるだろう。あの印は契約なのだから、契約を無視した者には大きな罰が下る。
その相手が子供だろうが精霊は何の遠慮もしない。人間と同じように考えては痛い目に遭う。
「どうかしたの?」
「シャーレクが魔獣のことで聞きたいからって。木札取りに行った」
「ああ、そう言えば分かりにくいところがあると言っていたな」
ルタンダが脇で髭を撫でながら思い出したように言う。フィルリーネが来たら聞くつもりだったようだ。魔獣の木札と言うと、フィルリーネの部屋にあったあれのことだろうか。
「あれの売り上げいいよ。絵札としても価値があるって買ってく人がいてね。新人の狩人が欲しがったりもするし、貴族向けに色を塗ったの増やそうかと思って」
「色かー。全部一度塗らなきゃですね」
「そうなんだよ。シャーレクでも分かる物は塗ってもらってるんだけれど、分からない魔獣が多いから、一度フィリィに塗ってもらいたいんだよね」
「これです」
話しているとシャーレクが木札の束を持ってきた。フィルリーネが保管していた物より随分大きい。絵画にしては小さいが飾れるような大きさだ。
「これで飾って見せるんだ?」
「はい。店頭に置く用なんですけれど、細かいところが分からなくて」
既に完成体のようにも見えるが、シャーレクはまだ描き足らないらしく、フィルリーネに細かい部分を聞いている。持っている木札はフィルリーネが描いた物だろう。シャーレクは絵の具も運ぶと筆をフィルリーネに差し出した。
「えっとね、ここは…」
フィルリーネはシャーレクの描いた魔獣に絵の具を合わせていく。細い筆を器用に動かしちまちまと模様を描き始めた。シャーレクは隣で食い入るように手元を覗いている。
描かれている魔獣は見たことのないものだ。この辺りに出る魔獣なのか、深い黄赤の肌が岩のようだった。太い四つ足でその足に見合った丸い大きな背を持っている。伸びた顔は岩のようで頭に湾曲したツノが付いていた。
フィルリーネはその魔獣の首元から背中にかけての模様を描いていく。魔獣の模様を細かく記憶しているようで、迷いなく筆を進めた。
「この辺り、中側にも同じ模様が入るんですか?」
「中は真っ赤なんですよ。模様はこの縁のところまでで、表面の皮に比べて柔らかいんです。だから質も違う」
「やっぱり本物を見ないと難しいな。僕もフィリィさんみたいに狩りに同行したい」
「でもその魔獣見たことあるんだろ?」
「死体を見ただけなんで、動いているのは見たことがないんですよ」
「狩人の邪魔にならないようについていかなきゃですから、一応剣持たないとですよ」
「それは難しい…」
シャーレクは腕を組みながらうーんと唸る。フィルリーネの場合討伐に助っ人として出るほどなのだから、ただの絵描きに同行は無理だろう。フィルリーネもそれは危険だと思ったか、やんわりと止めようとする。
フィルリーネはシャーレクに筆を渡すと、同じように描くことを勧めた。筆に触れる時、フィルリーネの手の甲が一瞬滲んだ色を見せたが、フィルリーネは袖で見えないように隠している。こちらからは仄かに明るくなったのが見えたが、シャーレクは絵を見ていたか気付かない。
しかしさほど大きくもない絵の前で二人は近付きすぎだ。少しでも触れれば契約の印が浮かび上がる。フィルリーネは右手を背中に隠し左手だけで指示していたが、後ろから見ていても手の甲が光っているように見えた。
「細かいわねえ。大きくするとそんな感じなの?」
「木札の絵だとそこまで細かく描いてないですからね。白黒でも大きくするなら模様とかは細かく描かないと」
「それもまた職人の技術が必要ねえ。色付き量産は大変そうだわ」
「一度作ってみるのはいいと思いますよ。束で売るのではなく、一枚いくらで売った方がいいと思う」
「何枚組とか? 魔獣の絵を一枚ずつ買うことはないだろうから」
「そうですね。選んで何枚組とかにすれば、貴族の騎士には教材として使えるだろうし」
「フィリィさん、この辺りはどうなりますか?」
シャーレクは絵に集中しているか二人の会話を気にせず問うた。フィルリーネがまた筆をシャーレクから受け取り絵を塗り始める。
「こことか」
「これは、こんな風で」
他の筆を使えばいいものの、同じ筆を使うため何度も手に触れた。契約の印は不義が増えれば増えるほど手の甲に刻まれていく。本来ならばすぐに消えるところが、肌に滲み戻るのが遅くなる。それが過ぎると痛みを感じるはずだ。
気付いていないのか。
フィルリーネの手の甲には魔導が集まりつつある。精霊の契約を甘く見るのは危険だ。どの程度でどうなるのか、確実な数値は分からない。
「フィリィさんのすごいところは記憶力ですよね。勿論絵のうまさもありますけど」
シャーレクは真面目な顔で感嘆しながらフィルリーネを褒めると、なぜかデリが大きく頷いた。
「ねえ、やっぱりうちで働かない?」
「来年になったら、ちゃんと考えます」
諦めきれないデリがフィルリーネに問う。それにフィルリーネは間髪入れず答えた。
「来年? 来年なら大丈夫なんですか? フィリィさんが一緒なら良い商品も多く作れそうです」
シャーレクも待っているのか、賛成するように目を垂れさせた。随分と嬉しそうだ。
「身辺整理終えたら、少しずつ来れると思う」
「何よ。身辺整理って。通りすがりの他人さんと婚姻するの?」
「身辺整理って!」
デリの言葉にシャーレクが目を丸くしてこちらを見上げた。フィルリーネはすぐに否定したがデリもちらりとこちらを見遣る。婚姻の想像は遠からずだが、王を倒した後を身辺整理と言うのはどうかと思う。
「フィリィさん、職人になりたいと言うのは、本気なんですか??」
「本気よ。ねえ」
何故かデリが即答した。ルタンダは冗談半分で聞いていたのだろう。フィルリーネが本気で職人を目指しているのに驚いている。しかし、なってくれたら助かると期待値を上げた。
「先生も向いているし、聖堂での話も進んでるし。いい子いい子」
「えへへー」
デリに頭を撫でられてフィルリーネは頬を緩めた。子供のような顔をしてデリに撫でられているが、それがこの国の王女であると誰が思うだろうか。そして、よくもそこまで商人たちと打ち解けるまでになったものだ。
シャーレクが若干こちらを見て顔を曇らせているが気のせいとしたい。
子供たちが少しずつ絵の完成に近付いたか、フィルリーネとシャーレクが再び子供の絵を見始める。フィルリーネは男の子供の手を取り、木炭で絵を一緒に修正していた。
それにシャーレクも混じる。
「フィリィ」
フィルリーネを呼ぶと、目を瞬かせてフィルリーネが振り向いた。子供に木炭を渡してこちらに来るので、外に出ると子供たちから少し離れる。フィルリーネの手を取ると、仄かに明るんでいた契約の印が僅かに色を落とした。
「気付いていなかったか。手の甲が光っている」
「ああ、うん。まだ大丈夫かなって」
「大丈夫もあるか」
小声にフィルリーネは事もなげな様子で言うが、触れた手の甲は熱を持っていた。少し痛みを感じたのではないだろうか。
「長く放置すると跡が取れなくなるぞ。その後はどうなるか知っているな?」
「ちびっこくらい許して欲しいよね」
フィルリーネはそうぼやくが、そんな簡単な罰ではない。眉を逆立てるとぶすくれる。
「そろそろ、移動しないのか。魔獣が気になるのだろう」
「それは場所も分かったし、後で行くよ。他人さんは帰った方がいいでしょう」
小声でも他人さんを続けるフィルリーネは手の甲を擦りながら袖で隠す。隠しても布越しに光るのだから、男に触れないよう気を付けていなければならない。
ついシャーレクを横目にした。しかしフィルリーネは子供に教えるのに触っちゃダメって無理あるよねー。ととぼけた顔で口を尖らせるだけだ。
「早めに戻らないと、イアーナがぶるぶるしちゃうでしょ。あの子耐えきれなくて乗り込むかもよ」
「レブロンとメロニオルが止める」
「まー、止めるでしょうけど」
そこまで馬鹿ならしばらくは部屋に監禁だ。しかしそこまで馬鹿ではない。飛び出してもレブロンが力付くで止め、サラディカの雷が落ちるだろう。しかも特大だ。
「魔獣の件は私も同行する」
「いいのに」
フィルリーネの言葉は無視して、その手を離す。不義の印は消えたが、回数が増えれば浮き上がるのも早くなるだろう。あの印は契約なのだから、契約を無視した者には大きな罰が下る。
その相手が子供だろうが精霊は何の遠慮もしない。人間と同じように考えては痛い目に遭う。
14
お気に入りに追加
195
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる