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13−2 犯人
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二人のどちらか、もしくは二人が、公爵家の情報を外に流しているスパイになる。
ヴァレリアンは警戒しながらも、ラシェルを側に仕えさせた。そのラシェルを使うと考えれば、毒の混入が最も考えられる暗殺方法の一つだった。
そうして、毒を含み、騒ぎを起こし、ヴァレリアンの暗殺に成功したと見せて、安心させる。安心させておいて、食事に嘔吐剤を混ぜ、口封じに殺すふりを、ラシェルにさせたのだ。
犯人だと自白させられなければ、ラシェルがヴァレリアン暗殺の犯人のままだと、脅しは忘れずに!
「毒を含んでも、慣れてるから大丈夫だって。どういうことよ!」
ヴァレリアンはラシェルがお茶を持ってくるたびに、毒が入っているかもしれないと考えながら飲んでいた。ご丁寧に医者を近くに待機させて。幼い頃から毒を飲んで慣れさせていたそうだが、だからといって助かる保証はないのに。
実際、ラシェルがトビアの力を使い、毒を消さなければ、危うかったかもしれないのだ。
「腹立つわ」
いきなり騒ぎはじめて、何事かと焦った自分が馬鹿みたいではないか。演技をするなら先に言っておけば良いだろう。
そのせいで、トビアを彼らに見せてしまった。余計な真似をしたと、つくづく後悔している。
おかげで円滑に犯人がわかっただろう。と開き直ってくるのが、また腹立たしい。
結局、メイド長は長い間公爵家に仕えておきながら、裏切りを行っていた。
周囲の者たちを使いながら、ヴァレリアンを陥れる。本人は手を下さずに、指示をしていた。
今までは王妃の手の者を使い、ヴァレリアンの動向を探ったり、時に暗殺を企てたりしたようだ。ただ、前回の暗殺事件は、借金をしていたメイドを使った。
そして前回の失敗に懲りず、今度はラシェルを使った。メイド長はラシェルの部屋を片付けるふりをして、公爵暗殺の犯人としての証拠を見つけたとする用意もしていた。
同じ部屋の人間を、立て続けに犯人に仕立てようとしたのは、少々杜撰な気もするが。同室のカメリアも疑われるかもしれない。それを狙ったのだろうか。
駒がなくなったのか、焦っているかのようにも思える。
「王妃から、催促でもあったのかしらね」
『さっさと殺せって? いつでも言ってそうじゃない?』
「それもそうだけれど」
ヴァレリアンを早く殺したい理由でもあるのだろうか。
そもそも、ただの恨みの延長で、ヴァレリアンを殺して得することなどないのだ。早く殺そうが遅く殺そうが、利益などない。ただ王妃の溜飲が下がるだけで。
「関わりたくないわ。本当に、関わりたくない」
ラシェルは部屋をノックしてから扉を開ける。ベッドにいたカメリアが、ゆっくり起き上がった。
「ごめんなさい、起こしちゃったかしら?」
「ううん。もう体調も悪くないから、眠っていられなくて起きていたの」
カメリアは結局関わりがなく、嘔吐剤を飲まされただけで、完全なる被害者だった。
トビアの力で嘔吐剤は消されたので、今は念の為ベッドにいるだけだ。胃の具合がよければ、眠っていても疲れるだけだろう。
ヴァレリアンの場合は毒で内臓を傷めたので、カメリアに比べればずっと悪い。本来ならばしっかり眠っていなければならないほどだ。毒を消しても、傷めた内臓は治っていないからだ。
「大変だったわね」
カメリアに言われて、苦笑いをする。大変だったのは巻き込まれたカメリアだろう。まさか自分が暗殺者だと疑われるとは思いもしなかっただろうに。
「しょうがないわ。私が夜外をうろついていたからだもの」
カメリアは笑うが、そんなことで暗殺者にされてはたまったものではない。
カメリアは騎士の恋人がいて、夜な夜な部屋を抜け出していた。
その男は本棟に入ることができない。男を連れ込むことはできないので、カメリアが会いに行っていた。
だが、残念なことに、その男が王妃の関係者であることを、彼女は知らなかった。
ヴァレリアンは、カメリアが騙されて男と繋がっているのか、仲間なのか、どちらなのか判別が付けられなかった。そのため、メイド長と一緒くたにして疑いをかけていた。
「相手の男とは、もう会うなと言われたのでしょう?」
「うん、まあね」
カメリアは肩を下ろす。好きになった男性が、まさか公爵家のスパイをさせるために、カメリアを選んだなどと、信じたくないだろう。
相手の男はすでに捕えられている。騎士だが本棟に入れないため、カメリアを標的にし、本棟のことを聞き出そうとしていたそうだ。
カメリアは内情を漏らすことはなかったようだが。
「でも、公爵を殺す手伝いをさせられないだけ良かったわ。変な物を渡されて、暗殺者の代わりにされていたかもしれないもの」
自分で自分を慰めるように言って、カメリアは顔を上げた。その姿が強がりであるのはすぐにわかる。ラシェルはベッドに腰掛けると、そっとカメリアの背をなでた。
「馬鹿な男はあちこちにいるもの。あなたは少しだけつまずいてしまっただけだわ」
「そうよね。次の男を見つけるわ」
「公爵にいい男を見繕ってもらいましょう。女性に嘔吐剤を飲ませる真似をしたのだから」
「あら、いい手ね、それ」
カメリアは無理に笑う。その姿が、あまりにも哀しかった。
ヴァレリアンは警戒しながらも、ラシェルを側に仕えさせた。そのラシェルを使うと考えれば、毒の混入が最も考えられる暗殺方法の一つだった。
そうして、毒を含み、騒ぎを起こし、ヴァレリアンの暗殺に成功したと見せて、安心させる。安心させておいて、食事に嘔吐剤を混ぜ、口封じに殺すふりを、ラシェルにさせたのだ。
犯人だと自白させられなければ、ラシェルがヴァレリアン暗殺の犯人のままだと、脅しは忘れずに!
「毒を含んでも、慣れてるから大丈夫だって。どういうことよ!」
ヴァレリアンはラシェルがお茶を持ってくるたびに、毒が入っているかもしれないと考えながら飲んでいた。ご丁寧に医者を近くに待機させて。幼い頃から毒を飲んで慣れさせていたそうだが、だからといって助かる保証はないのに。
実際、ラシェルがトビアの力を使い、毒を消さなければ、危うかったかもしれないのだ。
「腹立つわ」
いきなり騒ぎはじめて、何事かと焦った自分が馬鹿みたいではないか。演技をするなら先に言っておけば良いだろう。
そのせいで、トビアを彼らに見せてしまった。余計な真似をしたと、つくづく後悔している。
おかげで円滑に犯人がわかっただろう。と開き直ってくるのが、また腹立たしい。
結局、メイド長は長い間公爵家に仕えておきながら、裏切りを行っていた。
周囲の者たちを使いながら、ヴァレリアンを陥れる。本人は手を下さずに、指示をしていた。
今までは王妃の手の者を使い、ヴァレリアンの動向を探ったり、時に暗殺を企てたりしたようだ。ただ、前回の暗殺事件は、借金をしていたメイドを使った。
そして前回の失敗に懲りず、今度はラシェルを使った。メイド長はラシェルの部屋を片付けるふりをして、公爵暗殺の犯人としての証拠を見つけたとする用意もしていた。
同じ部屋の人間を、立て続けに犯人に仕立てようとしたのは、少々杜撰な気もするが。同室のカメリアも疑われるかもしれない。それを狙ったのだろうか。
駒がなくなったのか、焦っているかのようにも思える。
「王妃から、催促でもあったのかしらね」
『さっさと殺せって? いつでも言ってそうじゃない?』
「それもそうだけれど」
ヴァレリアンを早く殺したい理由でもあるのだろうか。
そもそも、ただの恨みの延長で、ヴァレリアンを殺して得することなどないのだ。早く殺そうが遅く殺そうが、利益などない。ただ王妃の溜飲が下がるだけで。
「関わりたくないわ。本当に、関わりたくない」
ラシェルは部屋をノックしてから扉を開ける。ベッドにいたカメリアが、ゆっくり起き上がった。
「ごめんなさい、起こしちゃったかしら?」
「ううん。もう体調も悪くないから、眠っていられなくて起きていたの」
カメリアは結局関わりがなく、嘔吐剤を飲まされただけで、完全なる被害者だった。
トビアの力で嘔吐剤は消されたので、今は念の為ベッドにいるだけだ。胃の具合がよければ、眠っていても疲れるだけだろう。
ヴァレリアンの場合は毒で内臓を傷めたので、カメリアに比べればずっと悪い。本来ならばしっかり眠っていなければならないほどだ。毒を消しても、傷めた内臓は治っていないからだ。
「大変だったわね」
カメリアに言われて、苦笑いをする。大変だったのは巻き込まれたカメリアだろう。まさか自分が暗殺者だと疑われるとは思いもしなかっただろうに。
「しょうがないわ。私が夜外をうろついていたからだもの」
カメリアは笑うが、そんなことで暗殺者にされてはたまったものではない。
カメリアは騎士の恋人がいて、夜な夜な部屋を抜け出していた。
その男は本棟に入ることができない。男を連れ込むことはできないので、カメリアが会いに行っていた。
だが、残念なことに、その男が王妃の関係者であることを、彼女は知らなかった。
ヴァレリアンは、カメリアが騙されて男と繋がっているのか、仲間なのか、どちらなのか判別が付けられなかった。そのため、メイド長と一緒くたにして疑いをかけていた。
「相手の男とは、もう会うなと言われたのでしょう?」
「うん、まあね」
カメリアは肩を下ろす。好きになった男性が、まさか公爵家のスパイをさせるために、カメリアを選んだなどと、信じたくないだろう。
相手の男はすでに捕えられている。騎士だが本棟に入れないため、カメリアを標的にし、本棟のことを聞き出そうとしていたそうだ。
カメリアは内情を漏らすことはなかったようだが。
「でも、公爵を殺す手伝いをさせられないだけ良かったわ。変な物を渡されて、暗殺者の代わりにされていたかもしれないもの」
自分で自分を慰めるように言って、カメリアは顔を上げた。その姿が強がりであるのはすぐにわかる。ラシェルはベッドに腰掛けると、そっとカメリアの背をなでた。
「馬鹿な男はあちこちにいるもの。あなたは少しだけつまずいてしまっただけだわ」
「そうよね。次の男を見つけるわ」
「公爵にいい男を見繕ってもらいましょう。女性に嘔吐剤を飲ませる真似をしたのだから」
「あら、いい手ね、それ」
カメリアは無理に笑う。その姿が、あまりにも哀しかった。
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