53 / 72
転生者
第48話
しおりを挟む
背中にツインアルテミスボウの2連撃、腹部にサラの強化靴装備の蹴りをほぼ同時にくらった訳だから俺は冷静に状況を判断できるほどの余裕はない。
っていうか痛みで何も考えれない。何も考えれないのに痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛くて
痛くて痛くて
痛くて痛くて痛くて
痛くて痛くて痛くて痛くて痛い!!
ふと、喉に液体?乾いた喉に潤うそれをもう無意識で飲みこんでいた。
喉に潤いを感じると、急に頭の中がクリアになってきた。
なんで俺こんなに痛い思いしてたんだ?
シェリーさんに撃たれてサラに蹴られた?
なんで俺は仲間から攻撃されたんだっけ?
俺が攻撃したから?
バカな。俺が仲間を攻撃するわけがないだろ?
いや、ヤマト君を殴った手応えが俺の手に残っている。
あの儚い少女のようなヤマト君を俺が殴った?
人族の、それも吹いたら飛んでいきそうなほど貧弱そうな子供。
獣人の俺が殴れば無事なはずがない。
死んだか?いや、違う。俺が殺した?
……嘘だ。
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。
夢だ。これはきっと夢だ。
だから、目を覚ましたらきっと宿屋のベッドで。
そうだろ?
身体の痛みはいつの間にかなくなっていた。
でも。
この痛みはなんだ。
胸を締め付ける痛み……
仲間を殺した罪悪感。
そして頬を撫でる感触。
撫でる?いや違うなもっと強い。
頬を叩く感触、いやもっと強い。
……痛い痛い
痛い!!!
「早く起きなさいよっ!!!」
気付くといつの間にか目の前にはサラの顔が。
そして俺の顔はサラにビンタされていた
「いたっ! たっ! たっ! 痛い!!」
俺が上げた声でサラのビンタが止まった。
「よかった、無事だったね」
「顔面が爆死しそうです……」
サラは俺の顔を見たのにそこから視線を外す。
「立てるかしら?」
「ん? ああ、大丈夫そうだ」
あれ?俺デカマイ戦で結構満身創痍な感じだったよね。そして悪魔族が現れてそのままサラ達と戦闘して……
「ヤマト君がポーション飲ませてくれたからケガはある程度治っているでしょ?」
確かに、体中にあった傷は癒えてた。
ただし、顔以外。
「え? ヤマト君無事なの?」
「ええ、大丈夫よ。それよりも今は」
サラの視線の先では悪魔族とシェリーさんが戦っていた。すぐ近くにはヤマト君も魔法で戦いを支援していた。
「あまり長くは持たないわ。私達も加勢にいくわよ。今度は誘惑なんかに掛からないでね」
状態異常攻撃にいつの間にかハマっていたのか。
舐めやがって!
「オイタをした悪魔にお仕置きしてやるぜっ!」
そうして俺とサラは戦線へと向かっていった。
「遅いわよ~」
「ああ、悪かった。その分は戦いで取り返させてもらう!」
戦線に復帰した俺は悪魔族へと近接戦闘を仕掛ける。
俺の攻撃を器用に往なしながら反撃もしてくる。流石に悪魔族と言われるだけはある。
「まったく、使えないワンコね。一匹も倒せてないじゃない」
この俺をワンコ扱いだと!?
もう許さん。
その綺麗な顔を恐怖に引き攣らせてやんよ!
「俺をバカにしてくれたお礼はしっかりさせてもらうぜ」
連撃から少しずつ体制を崩し、次の強化腕装備の一撃が直撃する!
いや、直撃したはずなのに。
そこには2匹に分裂した無傷の悪魔族がいた。
「くっそ。アメーバみたいに分裂しやがるのか」
分裂した悪魔族へサラの蹴りが入る!
いや、入ったはずだ。
そこには更に2匹に分裂した無傷の悪魔族がいる。
「どういうこと?」
分裂した悪魔族へシェリーさんの魔法矢マジックアローが直撃する。
いや、直撃したはずなんだが。
そこには更に2匹に分裂した無傷の悪魔族がいた。
「「「「さぁこっちの戦力は4倍だよ! お前たちに対応できるかしら!?」」」」
合計4匹になった悪魔族が口をそろえて同じことを言い放つ。
再度分裂した奴に殴りかかると、攻撃を往なされ反撃してきたので防御しつつ肉弾戦へと移行していく。
「分身のパターンって普通に考えると」
肉弾戦をしながら話しかける。
「増えた数だけ戦闘力が分散される?」
サラも戦いながら返事してくれた。
「テンさんパターンやな!」
「テンさんとか誰よ!」
悪魔族は知らないだろう。だが前世日本人の俺達には分かり切った事だ。三つ目のあの人だ。
「でも~、こいつの強さは変わらないわ~」
シェリーさんも戦いながら見解を示す。
「ひっ! ひゃぁあ!」
ヤマト君は攻撃を避けて躱して防御してで手一杯らしい。じゃあ、さっさと決めてやらなきゃな。
「ということは3匹は偽物で1匹が本物パターンじゃないかしら!」
サラが皆に叫んだ瞬間、悪魔族の表情がほんの一瞬だったがピクッとしたのが見えたがよく考えたら結局全部倒せば解決するという事に気付いた。
――俺天才。
俺は激しい肉弾戦をしている所だが更にもう一段階ギアを上げる。
「本気獣人の実力を見せてやるぜっ!」
無意識に戦闘中に行っているスタミナ配分を意識的に無視し、一撃一撃に込める力を上乗せしていく。
そして少しずつ押し始めたところで渾身の左ストレート!
ギリギリで躱されたがそのまま魔力を解放するとバシュッという小気味いい音と共に左の強化腕に装備されたシザーアンカーが射出される。
「ああああああああああああんんんんんんん」
俺の一番近くで戦っていたシェリーさんが相手していた悪魔の尻尾にシザーアンカーが噛みついたのだ。
そのまま力を込めてこっちに引っ張ると、シザーアンカーが悪魔族ごとこちらに飛んでくる。
俺の相手をしていた悪魔族もその様子に驚いている。当然そんな隙を逃すことは無く、右腕の強化腕で剥き出しのお腹にストレートを叩き込む。
吹っ飛ばした悪魔族とシザーアンカで引っ張られて飛んできた悪魔族がぶつかるとそこへシェリーさんのツインアルテミスボウから魔法矢マジックアローが命中した。
「ぎゃあああああああああああああああああああああ」
悪魔族の断末魔が響き渡る。
命中した悪魔族の周りに立ち上がった土煙が収まると、そこには分裂していた個体はなくなり本体だけになっていた。
どうやら意識を失ったらしい。そのおかげか、サラとヤマト君が相手していた個体も消えていた。
「まさか、悪魔を倒せるなんて……」
ヤマト君が呟いているがどうやらこの世界の常識だと異常らしい。
確かに強かったが、手も出せない程でもなかったな。
「みんな無事でよかった」
俺は心からそう思い、みんなに声を掛けたのだった。
っていうか痛みで何も考えれない。何も考えれないのに痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
痛くて
痛くて痛くて
痛くて痛くて痛くて
痛くて痛くて痛くて痛くて痛い!!
ふと、喉に液体?乾いた喉に潤うそれをもう無意識で飲みこんでいた。
喉に潤いを感じると、急に頭の中がクリアになってきた。
なんで俺こんなに痛い思いしてたんだ?
シェリーさんに撃たれてサラに蹴られた?
なんで俺は仲間から攻撃されたんだっけ?
俺が攻撃したから?
バカな。俺が仲間を攻撃するわけがないだろ?
いや、ヤマト君を殴った手応えが俺の手に残っている。
あの儚い少女のようなヤマト君を俺が殴った?
人族の、それも吹いたら飛んでいきそうなほど貧弱そうな子供。
獣人の俺が殴れば無事なはずがない。
死んだか?いや、違う。俺が殺した?
……嘘だ。
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。
夢だ。これはきっと夢だ。
だから、目を覚ましたらきっと宿屋のベッドで。
そうだろ?
身体の痛みはいつの間にかなくなっていた。
でも。
この痛みはなんだ。
胸を締め付ける痛み……
仲間を殺した罪悪感。
そして頬を撫でる感触。
撫でる?いや違うなもっと強い。
頬を叩く感触、いやもっと強い。
……痛い痛い
痛い!!!
「早く起きなさいよっ!!!」
気付くといつの間にか目の前にはサラの顔が。
そして俺の顔はサラにビンタされていた
「いたっ! たっ! たっ! 痛い!!」
俺が上げた声でサラのビンタが止まった。
「よかった、無事だったね」
「顔面が爆死しそうです……」
サラは俺の顔を見たのにそこから視線を外す。
「立てるかしら?」
「ん? ああ、大丈夫そうだ」
あれ?俺デカマイ戦で結構満身創痍な感じだったよね。そして悪魔族が現れてそのままサラ達と戦闘して……
「ヤマト君がポーション飲ませてくれたからケガはある程度治っているでしょ?」
確かに、体中にあった傷は癒えてた。
ただし、顔以外。
「え? ヤマト君無事なの?」
「ええ、大丈夫よ。それよりも今は」
サラの視線の先では悪魔族とシェリーさんが戦っていた。すぐ近くにはヤマト君も魔法で戦いを支援していた。
「あまり長くは持たないわ。私達も加勢にいくわよ。今度は誘惑なんかに掛からないでね」
状態異常攻撃にいつの間にかハマっていたのか。
舐めやがって!
「オイタをした悪魔にお仕置きしてやるぜっ!」
そうして俺とサラは戦線へと向かっていった。
「遅いわよ~」
「ああ、悪かった。その分は戦いで取り返させてもらう!」
戦線に復帰した俺は悪魔族へと近接戦闘を仕掛ける。
俺の攻撃を器用に往なしながら反撃もしてくる。流石に悪魔族と言われるだけはある。
「まったく、使えないワンコね。一匹も倒せてないじゃない」
この俺をワンコ扱いだと!?
もう許さん。
その綺麗な顔を恐怖に引き攣らせてやんよ!
「俺をバカにしてくれたお礼はしっかりさせてもらうぜ」
連撃から少しずつ体制を崩し、次の強化腕装備の一撃が直撃する!
いや、直撃したはずなのに。
そこには2匹に分裂した無傷の悪魔族がいた。
「くっそ。アメーバみたいに分裂しやがるのか」
分裂した悪魔族へサラの蹴りが入る!
いや、入ったはずだ。
そこには更に2匹に分裂した無傷の悪魔族がいる。
「どういうこと?」
分裂した悪魔族へシェリーさんの魔法矢マジックアローが直撃する。
いや、直撃したはずなんだが。
そこには更に2匹に分裂した無傷の悪魔族がいた。
「「「「さぁこっちの戦力は4倍だよ! お前たちに対応できるかしら!?」」」」
合計4匹になった悪魔族が口をそろえて同じことを言い放つ。
再度分裂した奴に殴りかかると、攻撃を往なされ反撃してきたので防御しつつ肉弾戦へと移行していく。
「分身のパターンって普通に考えると」
肉弾戦をしながら話しかける。
「増えた数だけ戦闘力が分散される?」
サラも戦いながら返事してくれた。
「テンさんパターンやな!」
「テンさんとか誰よ!」
悪魔族は知らないだろう。だが前世日本人の俺達には分かり切った事だ。三つ目のあの人だ。
「でも~、こいつの強さは変わらないわ~」
シェリーさんも戦いながら見解を示す。
「ひっ! ひゃぁあ!」
ヤマト君は攻撃を避けて躱して防御してで手一杯らしい。じゃあ、さっさと決めてやらなきゃな。
「ということは3匹は偽物で1匹が本物パターンじゃないかしら!」
サラが皆に叫んだ瞬間、悪魔族の表情がほんの一瞬だったがピクッとしたのが見えたがよく考えたら結局全部倒せば解決するという事に気付いた。
――俺天才。
俺は激しい肉弾戦をしている所だが更にもう一段階ギアを上げる。
「本気獣人の実力を見せてやるぜっ!」
無意識に戦闘中に行っているスタミナ配分を意識的に無視し、一撃一撃に込める力を上乗せしていく。
そして少しずつ押し始めたところで渾身の左ストレート!
ギリギリで躱されたがそのまま魔力を解放するとバシュッという小気味いい音と共に左の強化腕に装備されたシザーアンカーが射出される。
「ああああああああああああんんんんんんん」
俺の一番近くで戦っていたシェリーさんが相手していた悪魔の尻尾にシザーアンカーが噛みついたのだ。
そのまま力を込めてこっちに引っ張ると、シザーアンカーが悪魔族ごとこちらに飛んでくる。
俺の相手をしていた悪魔族もその様子に驚いている。当然そんな隙を逃すことは無く、右腕の強化腕で剥き出しのお腹にストレートを叩き込む。
吹っ飛ばした悪魔族とシザーアンカで引っ張られて飛んできた悪魔族がぶつかるとそこへシェリーさんのツインアルテミスボウから魔法矢マジックアローが命中した。
「ぎゃあああああああああああああああああああああ」
悪魔族の断末魔が響き渡る。
命中した悪魔族の周りに立ち上がった土煙が収まると、そこには分裂していた個体はなくなり本体だけになっていた。
どうやら意識を失ったらしい。そのおかげか、サラとヤマト君が相手していた個体も消えていた。
「まさか、悪魔を倒せるなんて……」
ヤマト君が呟いているがどうやらこの世界の常識だと異常らしい。
確かに強かったが、手も出せない程でもなかったな。
「みんな無事でよかった」
俺は心からそう思い、みんなに声を掛けたのだった。
0
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
【完結】結婚式前~婚約者の王太子に「最愛の女が別にいるので、お前を愛することはない」と言われました~
黒塔真実
恋愛
挙式が迫るなか婚約者の王太子に「結婚しても俺の最愛の女は別にいる。お前を愛することはない」とはっきり言い切られた公爵令嬢アデル。しかしどんなに婚約者としてないがしろにされても女性としての誇りを傷つけられても彼女は平気だった。なぜなら大切な「心の拠り所」があるから……。しかし、王立学園の卒業ダンスパーティーの夜、アデルはかつてない、世にも酷い仕打ちを受けるのだった―― ※神視点。■なろうにも別タイトルで重複投稿←【ジャンル日間4位】。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
彼女が望むなら
mios
恋愛
公爵令嬢と王太子殿下の婚約は円満に解消された。揉めるかと思っていた男爵令嬢リリスは、拍子抜けした。男爵令嬢という身分でも、王妃になれるなんて、予定とは違うが高位貴族は皆好意的だし、王太子殿下の元婚約者も応援してくれている。
リリスは王太子妃教育を受ける為、王妃と会い、そこで常に身につけるようにと、ある首飾りを渡される。
妹に陥れられ処刑決定したのでブチギレることにします
リオール
恋愛
実の妹を殺そうとした罪で、私は処刑されることとなった。
違うと言っても、事実無根だとどれだけ訴えても。
真実を調べることもなく、私の処刑は決定となったのだ。
──あ、そう?じゃあもう我慢しなくていいですね。
大人しくしてたら随分なめられた事態になってしまったようで。
いいでしょう、それではご期待通りに悪女となってみせますよ!
淑女の時間は終わりました。
これからは──ブチギレタイムと致します!!
======
筆者定番の勢いだけで書いた小説。
主人公は大人しく、悲劇のヒロイン…ではありません。
処刑されたら時間が戻ってやり直し…なんて手間もかけません。とっととやっちゃいます。
矛盾点とか指摘したら負けです(?)
何でもオッケーな心の広い方向けです。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる