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第3章 ダークファンタジー編
第3-SP話 メリクリ?
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◇◇◇十二月二十四日 アルヴェリア アレン目線◇◇◇
「おはようございます‼ アレン先輩‼」
「まだ日は出てないっすよ……リィファン……」
「もう先輩。おひさま出ているのに……」
今日はクリスマスイブ……。地球からのイベント持ち込みがあったらしく、アルヴェリアでもやってるとのこと。さすがに、サンタはいないみたいだけど……。
それに、外がとても寒い……。日本と同じように四季があるそうで、日本と同じ冬。だけど、東京のような優しい暖かさというものはなく、皮膚が凍りつくぐらいに冷え込んでいる。
『アレーン‼ みんな集まってるぞー‼』
「ルグア⁉」
久しぶりに聞いた、ゲーム内でのルグアの声。俺は無意識に飛び起きて、薄着のまま飛び出す。するを外には仲間が勢揃いしていた。
ここはラノグロアの宿屋。復興は終わっていて、全ての機能も回復。今までの平穏な日々は、しっかりと戻ってきていた。
まあ、全部ルグアが魔法で終わらせたんだけど。俺何もやってないし。いや、建築物を壊して地盤作りはしたけどね。実際壊したのは俺じゃなくてハデスさんだけど。
ハデスって物壊すの上手いし、解体する時に破片飛び散らないし。建築物の新設計作りもスラスラ終わらせるし。それをチャチャッと再現して、秒建築するルグアもかっこいいし。
それを俺が真似しようとしても絶対無理だし。とにかく連携バッチリだもん。いやこれ結局俺何もしてないじゃん。ただの建築の見物人じゃん。
見てるだけって意味無いよね。ないよねマジで。俺ってやっぱり何も……。
『調子馬鹿。ウダウダしてねぇで着替えて来い‼』
「ババ、バレン⁉」
「風邪引くぞーーー‼」
「そ、そうっすよね……」
寒いから雪降ってるかな? って思ったけど、降ってなかった。ただ寒いだけ。日本みたいに本格的な雪ってないのかな?
いつか行ってみたい雪国の冬。高確率で道路状況が悪いから行けないけどね‼ 使えるとしたら、電車か新幹線かな?
でも、どこかで立ち往生しそう。車で行くならスタットレスタイヤ忘れずに‼ ちょうど帰省シーズンだし。俺も実家に……。
異世界いるから無理だけど‼ それより、今現実世界はどうなっているんだろう? 何も様子がわからない?
ルグアの容態は? 被検体としてログインしているみたいだし。ログイン状態は継続中だ。ルグアのことだから病院の電気代とかは、ルグアが払ってると思うし……。
『アレンまだか?』
「ルグア団長。あともうちょいっす……。服が冷たい……」
『もしや、湿気てたか?』
「そ、そんな感じっすね……」
『なら、魔法で乾燥させてやるが……』
「そ、それは……。い、今はちょっとまずい状況っすね……」
(ヤバい……。服全部濡れてて、パジャマも床に置いて水分吸ったから、着れるものがないんすけど……。俺下着だけだし……。女性のルグアがこっちに来たら。ヤバい……)
『ん? ノールックでも可能なんだが……』
「の、ノールックっすか⁉」
マジかよ団長。やっぱ神‼ それならお願いしたい。いや、お願いしないと着る服ない。この気温で……。
俺は、宿屋内に設置された温度計を見る。これもルグアが作ったもので、かなり正確とのこと。しかも室内にあるのに、外の気温までわかるという超ハイスペック温度計。
そこの測りを確認すると……。って、外気温マイナス1⁉ そりゃ寒いわけだよ。俺だってあまり経験しない気温だもん。
――アイテムドライ……。
あまりにも普通すぎる詠唱。もちろん声の主はルグアだけど。一瞬で乾燥が終わった。それも、床の水気もきれいさっぱり。
これで滑る人も居なくなる。というより、なんでこうなったんだろう? 俺が寝ている間に? 当時の様子がわからない。
「おまたせしやした‼」
俺は雪用のウェアを身に纏い。雪のない外へと出る。そこでは、ルグアが何やら準備をしていた。
「ロムとバレンは雪初めてだよな? それとレネル達も……」
「ルグア、何聞いているんすか?」
「いや、ちょっとしたサプライズをってさ……」
「なるほどっす‼」
ルグアはウェンドラに近づくと、何やらコソコソ話。帰ってきたタイミングで聞くと、ゲーム機の負荷倍率を、5000段階上昇してもらったとのこと。
相変わらずの自分追い込み芸。それに耐えられるルグアもすごい。脳の構造が知りたいくらいだよ。頭が最強すぎる。身体も強いけど。
「んじゃ。早速っと……」
「ルグア?」
「まあ、見てろって……」
――Z+魔法 ジャッジメント・オーシャン・ラビリンス‼
――追加詠唱 フリージア・ラビリンス‼ マックスアクティベート‼
かなりの本気モードなのか、数秒だけ体勢を崩したルグア。けれどもそれもたった1回だけで、徐々に威力を上げていく。
そうして積もり始めたのは、人工的な雪。ルグアは慣れに合わせてか、猛吹雪に近い勢いで積もらせている。しかもご機嫌顔で。
「これくらいで。足りるかな? っと……。念の為常時発動に切り替えて……」
ロムとレネルは、物珍しそうに雪の布団に入り。遊び方を知ってるのか、バレンは雪玉を作って……。俺の方へ豪速球を投げてきた……。
(続く)
「おはようございます‼ アレン先輩‼」
「まだ日は出てないっすよ……リィファン……」
「もう先輩。おひさま出ているのに……」
今日はクリスマスイブ……。地球からのイベント持ち込みがあったらしく、アルヴェリアでもやってるとのこと。さすがに、サンタはいないみたいだけど……。
それに、外がとても寒い……。日本と同じように四季があるそうで、日本と同じ冬。だけど、東京のような優しい暖かさというものはなく、皮膚が凍りつくぐらいに冷え込んでいる。
『アレーン‼ みんな集まってるぞー‼』
「ルグア⁉」
久しぶりに聞いた、ゲーム内でのルグアの声。俺は無意識に飛び起きて、薄着のまま飛び出す。するを外には仲間が勢揃いしていた。
ここはラノグロアの宿屋。復興は終わっていて、全ての機能も回復。今までの平穏な日々は、しっかりと戻ってきていた。
まあ、全部ルグアが魔法で終わらせたんだけど。俺何もやってないし。いや、建築物を壊して地盤作りはしたけどね。実際壊したのは俺じゃなくてハデスさんだけど。
ハデスって物壊すの上手いし、解体する時に破片飛び散らないし。建築物の新設計作りもスラスラ終わらせるし。それをチャチャッと再現して、秒建築するルグアもかっこいいし。
それを俺が真似しようとしても絶対無理だし。とにかく連携バッチリだもん。いやこれ結局俺何もしてないじゃん。ただの建築の見物人じゃん。
見てるだけって意味無いよね。ないよねマジで。俺ってやっぱり何も……。
『調子馬鹿。ウダウダしてねぇで着替えて来い‼』
「ババ、バレン⁉」
「風邪引くぞーーー‼」
「そ、そうっすよね……」
寒いから雪降ってるかな? って思ったけど、降ってなかった。ただ寒いだけ。日本みたいに本格的な雪ってないのかな?
いつか行ってみたい雪国の冬。高確率で道路状況が悪いから行けないけどね‼ 使えるとしたら、電車か新幹線かな?
でも、どこかで立ち往生しそう。車で行くならスタットレスタイヤ忘れずに‼ ちょうど帰省シーズンだし。俺も実家に……。
異世界いるから無理だけど‼ それより、今現実世界はどうなっているんだろう? 何も様子がわからない?
ルグアの容態は? 被検体としてログインしているみたいだし。ログイン状態は継続中だ。ルグアのことだから病院の電気代とかは、ルグアが払ってると思うし……。
『アレンまだか?』
「ルグア団長。あともうちょいっす……。服が冷たい……」
『もしや、湿気てたか?』
「そ、そんな感じっすね……」
『なら、魔法で乾燥させてやるが……』
「そ、それは……。い、今はちょっとまずい状況っすね……」
(ヤバい……。服全部濡れてて、パジャマも床に置いて水分吸ったから、着れるものがないんすけど……。俺下着だけだし……。女性のルグアがこっちに来たら。ヤバい……)
『ん? ノールックでも可能なんだが……』
「の、ノールックっすか⁉」
マジかよ団長。やっぱ神‼ それならお願いしたい。いや、お願いしないと着る服ない。この気温で……。
俺は、宿屋内に設置された温度計を見る。これもルグアが作ったもので、かなり正確とのこと。しかも室内にあるのに、外の気温までわかるという超ハイスペック温度計。
そこの測りを確認すると……。って、外気温マイナス1⁉ そりゃ寒いわけだよ。俺だってあまり経験しない気温だもん。
――アイテムドライ……。
あまりにも普通すぎる詠唱。もちろん声の主はルグアだけど。一瞬で乾燥が終わった。それも、床の水気もきれいさっぱり。
これで滑る人も居なくなる。というより、なんでこうなったんだろう? 俺が寝ている間に? 当時の様子がわからない。
「おまたせしやした‼」
俺は雪用のウェアを身に纏い。雪のない外へと出る。そこでは、ルグアが何やら準備をしていた。
「ロムとバレンは雪初めてだよな? それとレネル達も……」
「ルグア、何聞いているんすか?」
「いや、ちょっとしたサプライズをってさ……」
「なるほどっす‼」
ルグアはウェンドラに近づくと、何やらコソコソ話。帰ってきたタイミングで聞くと、ゲーム機の負荷倍率を、5000段階上昇してもらったとのこと。
相変わらずの自分追い込み芸。それに耐えられるルグアもすごい。脳の構造が知りたいくらいだよ。頭が最強すぎる。身体も強いけど。
「んじゃ。早速っと……」
「ルグア?」
「まあ、見てろって……」
――Z+魔法 ジャッジメント・オーシャン・ラビリンス‼
――追加詠唱 フリージア・ラビリンス‼ マックスアクティベート‼
かなりの本気モードなのか、数秒だけ体勢を崩したルグア。けれどもそれもたった1回だけで、徐々に威力を上げていく。
そうして積もり始めたのは、人工的な雪。ルグアは慣れに合わせてか、猛吹雪に近い勢いで積もらせている。しかもご機嫌顔で。
「これくらいで。足りるかな? っと……。念の為常時発動に切り替えて……」
ロムとレネルは、物珍しそうに雪の布団に入り。遊び方を知ってるのか、バレンは雪玉を作って……。俺の方へ豪速球を投げてきた……。
(続く)
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