302 / 341
第3章 ダークファンタジー編
第81話 開戦再び
しおりを挟む
◇◇◇アレン目線◇◇◇
部隊隊長『フォルテさん。アレンさん。ルヴァレイから敵が侵攻してきています』
「アレン行くぞ‼」
「了解しやした‼」
フォルテから大技を教えてもらい。戦場へ呼び出された俺。ルヴァレイとは友好関係なのか? 敵対なのか。フォルテの言葉でわからなくなった。
――『オレの父ちゃんが行っていた騎士団――。たしか、場所は〝ルヴァレイ〟だったはず……』
これを味方と考えるべきか? それとも敵と考えた方がいいのか? なぜ進軍してくるのか? 俺には何一つわからない。
というよりも、知りたくない。知ったら何かがおかしくなる。視覚情報として入ってくる、ダークパープルのオーラ。
俺に向けて漂ってくるそれは、白や黒ではない、オフホワイトになるだろう。ってまるで俺探偵じゃん。なんで探偵ごっこを?
そんなことよりも、今回は口語少なくできたかな? できたらすごいけど、結局今ここで口語使っていたら意味ないじゃん。
「大丈夫か?」
「い、いやあ……」
「そうか……。明理も今日ようやく、延期してたことができるみたいだし……」
「延期してたことって……。もしかして爆弾の?」
「おん。オレ達が出発する前に電話盗み聞きしてさ」
***数時間前***
『もしもし? リナ聞こえる? ……うん。そう、それのことなんだけど……。えっ? 地球の方から核燃料? 誰がそれ頼んだ……。リナが頼んだの? うん……。なるほど。そうことね。
核燃料も爆弾の材料に? まあそうだよね……。もちろん私限定でOK。あれってかなり危険で扱いづらいらしいし。
へぇ……。異世界技術ってそこまで発展してたんだね。それなら、問題ないかも。今核入りの極小型爆弾どれくらいできてる?
1万? って数間違えたって……。リナ緊張してる? ちょっと照れ隠ししないでよ。わかった。その10万個の核入り爆弾に全部交換で。今すぐ向かうから。うん。じゃ、次はエルフィレンナで。切りまーーす‼』
***現在***
「核爆弾っすか? やばいの出てきたんだけど……」
「まあ、明理らしい……。のか? ったく、危なっかしいことしかしないんだから。明理はさ」
「その通りっすね」
戦闘が繰り広げられている場所。そこではもうすでに幾人もの負傷者がいた。俺もここで頑張らねば。アルス・グレイソードを呼び出し構える。
フォルテから教わった大技。完全再現まではいかないにしても、試す価値はある。特に大人数巻き込めればこっちのもの。
俺は敵の群れへと突っ込む。リアゼノン攻略開始時の俺はもういない。ツッコミはしてくなってしまうけど。弱気な自分はもういないから。
「エイトクロッシング‼」
「アレン‼」
「フォルテさん。はいっ‼」
ひねりを加えての八連攻撃。最初の1回で成功。体育会系だからこその恐怖心の低さが、成功の秘訣なのだろうか? 目まぐるしく変わる視界に呼吸を合わせる。
しかし、攻撃が止まらない。八連攻撃の倍の倍。止め方がわからない。これは俺のオリジナルにしていいのだろうか?
「アレーーーーン‼ とーーまーーれぇぇぇぇぇえぇぇぇぇえぇぇーーー‼」
「ふぉフォルテ⁉」
――ドサァ……。
「うぐっ⁉ う? と、止まったみたいっすね……。フォルテさんあざっす‼」
「そりゃどうも」
よかった……。ほんとによかった……。俺、無限にブレイクダンスしているところだったよ……。助かった……。マジあざっすフォルテさん‼
結局俺は何連撃したんだろう? 数えるのを忘れていた。八連撃ではないのはもう知ってるけど、どんな感じだったのだろうか?
「蹴り20回拳40回、回転70回。合計130回攻撃だな。オレには不可能だ……。師範も無理かもしれないな」
「マジっすか……」
(俺やっちゃったよ……俺。めっちゃヤバい大技繰り出しちゃったよ……)
ってかこれ最強じゃん‼ フリーズ決めて停止できたら最高じゃん。マジパなす……。なす……なすび。初夢まだ見てないじゃん‼
いや、今こんなこと考えてたら意味ない。意味ないよ。なぜ急に初夢なん? 初夢……。なんだっけ? 一富士二鷹三茄子? レアケースだよこれ。じゃなくって‼
「エイトクロッシング‼ インフィニティ‼」
「アレン。連続使用かよ……。しかもインフィニティって……。父ちゃん……。みたいだ……」
「フォルテ……?」
「‼ アレン‼ 集中切らすな‼」
「あ、はい‼」
俺がフォルテのお父さんみたい? 何が何だかわからないけど。縦横無尽に蹴り飛ばし殴りつけ宙を舞う。
さすがに2連続だったからか、疲労が尋常じゃなく襲いかかる。いくら体育会系でもここまで来たらひとたまりもない。
けど、繰り出したものは出し切るのが基本。思考の力で疲労を振り払い、130連撃を叩き込む。そして吹き飛ぶ敵。散り散りになる群れ。
「アレン‼ フリーズ決めろ‼」
「はい‼」
フリーズというのはブレイクダンス用語で、一時的・または決めの切り札として繰り出す停止技。ピタリと止まるとかっこいい必殺技だ。
フルダイブ型バトル用語としても通用するので、意味を理解しやすい。敵を停止させる敵フリーズ。味方を停止させる味方フリーズ。
俺は勢いのついた身体を急停止させる。反動で体勢が崩れるが、次の技に繋げるのを防ぎ、タックルで締める。
「自分で……止まれた……っす……」
「見事だ。アレン。久しぶりに見たよ。インフィニティを……」
「ふぇ?」
「インフィニティはさ。父ちゃんの十八番技だったんだ。姿形は違うのに父ちゃんを見ている気分だった。ありがとな、アレン」
「フォルテさん。なら良かったっす‼」
部隊隊長『フォルテさん。アレンさん。ルヴァレイから敵が侵攻してきています』
「アレン行くぞ‼」
「了解しやした‼」
フォルテから大技を教えてもらい。戦場へ呼び出された俺。ルヴァレイとは友好関係なのか? 敵対なのか。フォルテの言葉でわからなくなった。
――『オレの父ちゃんが行っていた騎士団――。たしか、場所は〝ルヴァレイ〟だったはず……』
これを味方と考えるべきか? それとも敵と考えた方がいいのか? なぜ進軍してくるのか? 俺には何一つわからない。
というよりも、知りたくない。知ったら何かがおかしくなる。視覚情報として入ってくる、ダークパープルのオーラ。
俺に向けて漂ってくるそれは、白や黒ではない、オフホワイトになるだろう。ってまるで俺探偵じゃん。なんで探偵ごっこを?
そんなことよりも、今回は口語少なくできたかな? できたらすごいけど、結局今ここで口語使っていたら意味ないじゃん。
「大丈夫か?」
「い、いやあ……」
「そうか……。明理も今日ようやく、延期してたことができるみたいだし……」
「延期してたことって……。もしかして爆弾の?」
「おん。オレ達が出発する前に電話盗み聞きしてさ」
***数時間前***
『もしもし? リナ聞こえる? ……うん。そう、それのことなんだけど……。えっ? 地球の方から核燃料? 誰がそれ頼んだ……。リナが頼んだの? うん……。なるほど。そうことね。
核燃料も爆弾の材料に? まあそうだよね……。もちろん私限定でOK。あれってかなり危険で扱いづらいらしいし。
へぇ……。異世界技術ってそこまで発展してたんだね。それなら、問題ないかも。今核入りの極小型爆弾どれくらいできてる?
1万? って数間違えたって……。リナ緊張してる? ちょっと照れ隠ししないでよ。わかった。その10万個の核入り爆弾に全部交換で。今すぐ向かうから。うん。じゃ、次はエルフィレンナで。切りまーーす‼』
***現在***
「核爆弾っすか? やばいの出てきたんだけど……」
「まあ、明理らしい……。のか? ったく、危なっかしいことしかしないんだから。明理はさ」
「その通りっすね」
戦闘が繰り広げられている場所。そこではもうすでに幾人もの負傷者がいた。俺もここで頑張らねば。アルス・グレイソードを呼び出し構える。
フォルテから教わった大技。完全再現まではいかないにしても、試す価値はある。特に大人数巻き込めればこっちのもの。
俺は敵の群れへと突っ込む。リアゼノン攻略開始時の俺はもういない。ツッコミはしてくなってしまうけど。弱気な自分はもういないから。
「エイトクロッシング‼」
「アレン‼」
「フォルテさん。はいっ‼」
ひねりを加えての八連攻撃。最初の1回で成功。体育会系だからこその恐怖心の低さが、成功の秘訣なのだろうか? 目まぐるしく変わる視界に呼吸を合わせる。
しかし、攻撃が止まらない。八連攻撃の倍の倍。止め方がわからない。これは俺のオリジナルにしていいのだろうか?
「アレーーーーン‼ とーーまーーれぇぇぇぇぇえぇぇぇぇえぇぇーーー‼」
「ふぉフォルテ⁉」
――ドサァ……。
「うぐっ⁉ う? と、止まったみたいっすね……。フォルテさんあざっす‼」
「そりゃどうも」
よかった……。ほんとによかった……。俺、無限にブレイクダンスしているところだったよ……。助かった……。マジあざっすフォルテさん‼
結局俺は何連撃したんだろう? 数えるのを忘れていた。八連撃ではないのはもう知ってるけど、どんな感じだったのだろうか?
「蹴り20回拳40回、回転70回。合計130回攻撃だな。オレには不可能だ……。師範も無理かもしれないな」
「マジっすか……」
(俺やっちゃったよ……俺。めっちゃヤバい大技繰り出しちゃったよ……)
ってかこれ最強じゃん‼ フリーズ決めて停止できたら最高じゃん。マジパなす……。なす……なすび。初夢まだ見てないじゃん‼
いや、今こんなこと考えてたら意味ない。意味ないよ。なぜ急に初夢なん? 初夢……。なんだっけ? 一富士二鷹三茄子? レアケースだよこれ。じゃなくって‼
「エイトクロッシング‼ インフィニティ‼」
「アレン。連続使用かよ……。しかもインフィニティって……。父ちゃん……。みたいだ……」
「フォルテ……?」
「‼ アレン‼ 集中切らすな‼」
「あ、はい‼」
俺がフォルテのお父さんみたい? 何が何だかわからないけど。縦横無尽に蹴り飛ばし殴りつけ宙を舞う。
さすがに2連続だったからか、疲労が尋常じゃなく襲いかかる。いくら体育会系でもここまで来たらひとたまりもない。
けど、繰り出したものは出し切るのが基本。思考の力で疲労を振り払い、130連撃を叩き込む。そして吹き飛ぶ敵。散り散りになる群れ。
「アレン‼ フリーズ決めろ‼」
「はい‼」
フリーズというのはブレイクダンス用語で、一時的・または決めの切り札として繰り出す停止技。ピタリと止まるとかっこいい必殺技だ。
フルダイブ型バトル用語としても通用するので、意味を理解しやすい。敵を停止させる敵フリーズ。味方を停止させる味方フリーズ。
俺は勢いのついた身体を急停止させる。反動で体勢が崩れるが、次の技に繋げるのを防ぎ、タックルで締める。
「自分で……止まれた……っす……」
「見事だ。アレン。久しぶりに見たよ。インフィニティを……」
「ふぇ?」
「インフィニティはさ。父ちゃんの十八番技だったんだ。姿形は違うのに父ちゃんを見ている気分だった。ありがとな、アレン」
「フォルテさん。なら良かったっす‼」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
ビースト・オンライン 〜追憶の道しるべ。操作ミスで兎になった俺は、仲間の記憶を辿り世界を紐解く〜
八ッ坂千鶴
SF
普通の高校生の少年は高熱と酷い風邪に悩まされていた。くしゃみが止まらず学校にも行けないまま1週間。そんな彼を心配して、母親はとあるゲームを差し出す。
そして、そのゲームはやがて彼を大事件に巻き込んでいく……!
※感想は私のXのDMか小説家になろうの感想欄にお願いします。小説家になろうの感想は非ログインユーザーでも記入可能です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
データワールド(DataWorld)
大斗ダイソン
SF
あらすじ
現代日本、高校生の神夜蒼麻は、親友の玄芳暁斗と共に日常を送っていた。しかし、ある日、不可解な現象に遭遇し、二人は突如として仮想世界(データワールド)に転送されてしまう。
その仮想世界は、かつて禁止された「人体粒子化」実験の結果として生まれた場所だった。そこでは、現実世界から転送された人々がNPC化し、記憶を失った状態で存在していた。
一方、霧咲祇那という少女は、長らくNPCとして機能していたが、謎の白髪の男によって記憶を取り戻す。彼女は自分が仮想世界にいることを再認識し、過去の出来事を思い出す。白髪の男は彼女に協力を求めるが、その真意は不明瞭なままだ。
物語は、現実世界での「人体粒子化」実験の真相、仮想世界の本質、そして登場人物たちの過去と未来が絡み合う。神夜と暁斗は新たな環境に適応しながら、この世界の謎を解き明かそうとする。一方、霧咲祇那は復讐の念に駆られながらも、白髪の男の提案に悩む。
仮想世界では200年もの時が流れ、独特の文化や秩序が形成されていた。発光する星空や、現実とは異なる物理法則など、幻想的な要素が日常に溶け込んでいる。
登場人物たちは、自分たちの存在意義や、現実世界との関係性を模索しながら、仮想世界を揺るがす大きな陰謀に巻き込まれていく。果たして彼らは真実にたどり着き、自由を手に入れることができるのか。そして、現実世界と仮想世界の境界線は、どのように変化していくのか。
この物語は、SFとファンタジーの要素を融合させながら、人間の記憶、感情、そしてアイデンティティの本質に迫る壮大な冒険譚である。
VRゲームでも身体は動かしたくない。
姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。
古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。
身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。
しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。
当作品は小説家になろう様で連載しております。
章が完結次第、一日一話投稿致します。
春空VRオンライン ~島から出ない採取生産職ののんびり体験記~
滝川 海老郎
SF
新作のフルダイブVRMMOが発売になる。 最初の舞台は「チュートリ島」という小島で正式リリースまではこの島で過ごすことになっていた。
島で釣りをしたり、スライム狩りをしたり、探険したり、干物のアルバイトをしたり、宝探しトレジャーハントをしたり、のんびり、のほほんと、過ごしていく。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第三部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』は法術の新たな可能性を追求する司法局の要請により『05式広域制圧砲』と言う新兵器の実験に駆り出される。その兵器は法術の特性を生かして敵を殺傷せずにその意識を奪うと言う兵器で、対ゲリラ戦等の『特殊な部隊』と呼ばれる司法局実働部隊に適した兵器だった。
一方、遼州系第二惑星の大国『甲武』では、国家の意思決定最高機関『殿上会』が開かれようとしていた。それに出席するために殿上貴族である『特殊な部隊』の部隊長、嵯峨惟基は甲武へと向かった。
その間隙を縫ったかのように『修羅の国』と呼ばれる紛争の巣窟、ベルルカン大陸のバルキスタン共和国で行われる予定だった選挙合意を反政府勢力が破棄し機動兵器を使った大規模攻勢に打って出て停戦合意が破綻したとの報が『特殊な部隊』に届く。
この停戦合意の破棄を理由に甲武とアメリカは合同で介入を企てようとしていた。その阻止のため、神前誠以下『特殊な部隊』の面々は輸送機でバルキスタン共和国へ向かった。切り札は『05式広域鎮圧砲』とそれを操る誠。『特殊な部隊』の制式シュツルム・パンツァー05式の機動性の無さが作戦を難しいものに変える。
そんな時間との戦いの中、『特殊な部隊』を見守る影があった。
『廃帝ハド』、『ビッグブラザー』、そしてネオナチ。
誠は反政府勢力の攻勢を『05式広域鎮圧砲』を使用して止めることが出来るのか?それとも……。
SFお仕事ギャグロマン小説。
CombatWorldOnline~落ちこぼれ空手青年のアオハルがここに~
ゆる弥
SF
ある空手少年は周りに期待されながらもなかなか試合に勝てない日々が続いていた。
そんな時に親友から進められフルダイブ型のVRMMOゲームに誘われる。
そのゲームを通して知り合ったお爺さんから指導を受けるようになり、現実での成績も向上していく成り上がりストーリー!
これはある空手少年の成長していく青春の一ページ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる