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第2章後編
第93話 突然のパイ投げで、彼女の盾にされた件について
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◇◇◇昼食後◇◇◇
「えーと……」
「ん?」
「いやなんでも、リーちゃん午後の仕事はなんすか?」
「午後の仕事ね。まだ時間に余裕があるから、みんなで見学とかはどう?」
「見学っすね……」
「なら、私も同行しよう。ビニールハウスにも用事ができたからさ」
思ったよりボリューミーな食事。バイキングはつい食べ過ぎてしまうけど、ルグアのおかげでテーブルの皿は空っぽ。
どうして、みんなの食べられる量がわかったのか? 多分これも勘としか言えない。俺だって自分の食べられる量を間違える。
だって、バイキングの料理って、全部美味しいんだもん。どうせなら全種食べてみたいし……。でも、朝バイキングは無理。
朝って絶対重いもん。グラノーラと一緒で重いんだもん。加えて、スイーツが美味しすぎる。それが一番止まらない……。
男性陣ってバイキングの時みんな馬鹿になるし……。俺も男だから言う立場じゃないか……。
けど、また食べたい‼ ルグアのお墨付きって、めちゃくちゃいい場所率高い‼ もっと食べたくなるじゃん‼
――ボゴンッ‼
「……あいあい。余計な発言……。いや思考は控えめにしとけよな。アレン?」
「しゃーせんした……」
「じゃじゃ、リーちゃんに着いてきてねー‼ はぐれたら高確率で迷子なっちゃうよー‼」
「いや待て‼」
リナを制止させたルグア。目を細めて入り口を確認している。同様に俺も視線を向け、その理由を探すとそこでは……。
『俺様の肉取ったやつは誰だ‼』
『違う‼ あれはこっちのもんなんだよ‼ 黙って諦めろ‼』
『なんだやるか?』
『恒例のパイ投げで勝負だ‼』
ぱぱぱ、パイ投げ⁉ 異世界でパイ投げあるの? ってか、どうしてパイ投げ? 言葉で解決したら終わるよね?
「ふーん。まだやってたのか。んじゃ、私も参加させてもらうか……」
「ルグア⁉」
「おーいシェフ聞こえるか? パイ生地私が大量生産するから、休んでいいぞ‼」
なんだろ? ルグアの発言がおかしい……。というより、パイ増えてる? しかも、漢字の時にだけ増加してるし……。
「それじゃあ、本腰入れてっと。まだパイ足りないか……」
「ちょっと、団長‼ 意味不明なんすけど?」
「ん? ああ、これか。詠唱術式の発動条件を少し改変して、漢字のふりがな分複製と実体化させてるだけだな」
「ってことは……あれ? なんかあそこに……」
そこには、数字カウンターらしき小さなスクリーン。そこには〝60〟という文字が表示されている。これが複製した文字数?
「そうだ。けど、ふりがなだけだと厳しいか……。んなら、字数関係なしで+6000枚っと」
発言全てに術式反映ってことだよね? どんどん増えて行くんだけど‼ 雪崩発生しそうなんすけどぉ‼
「あとは、通常術式で大丈夫だな……。アレン行くか?」
「俺っすか?」
――ヒューン……。ドガシャーン‼ ヒュンヒュンヒューン……。
「激しいわね……」
「そうですね」
「おーいみんな‼ 私が相手してやろうか?」
一人大声で注目を集め始めたルグア。どれだけ遊びたいんだよ……。俺パス。パスだから。グチョグチョになりたくない……。
だが、ルグア自身が有名だからか、一瞬にして攻撃の的となる。すなわち、俺達のところだけパイ生地の集中豪雨。
――バシャーン‼ グチョリ……
「団長にパイ生地が⁉」
「気にしてないが……。もしやお前……」(ニヤリ)
「だだだ団長⁉」
「こうしてやんよ‼」
――ガシッ‼
「ふぇ?」
無造作に俺を抱き上げるルグア団長。グインと前にかざされたその時。
「私からの罰ゲームだ‼ しばらく盾になれ‼」
「えーーーーーーーーーー⁉」
――ヒュンヒュンヒュン。ベチャッ……。ヒューんガシャン……。
いやそりゃないよ……。
――ドバシャン。ドドドドカキーンズシャァァァ……。ジャシャビュチュン
「いや‼ 狙うなら顔じゃないっすか? 顔‼」
「アレン乗ってきたか?」
「そ、それはちゃ……」
『顔だとよ。笑けて来るぜ。な?』
『野郎どもあのアフロ坊主の顔を狙え‼』
〝アフロ坊主〟ってアフロなの坊主なの?
――ビュッヒューン‼ ブチャン……。
「フゴゴゴゴ……。あひれあおえあっえいあァァァ」(訳:マジで顔狙ってきたァァァ)
「さ、こいつにどんどん投げていいからな‼」
――ビガシャン。
『ぱ、パイ生地が少なく……』
「追加で+5万枚用意してやる」
「いあちょ、ほえひおふいえ?」(訳:いや、これ酷すぎね?)
「さあ来い‼」
「ううあらんほぉう」(訳:ルグア団長)
この罰ゲームヤバすぎなんすけど……。早く終わってくれぇ。替えの服ないんだけどぉぉぉ。
全身真っ白。全部パイ生地でグッちょり。まさか団長が俺を盾にするなんて、逆に惹かれちゃうじゃんかよもう‼
「おおほあんえあえあいあふ」(訳:男なんで盾やります)
「後で服全部新調な‼」
「えーと……」
「ん?」
「いやなんでも、リーちゃん午後の仕事はなんすか?」
「午後の仕事ね。まだ時間に余裕があるから、みんなで見学とかはどう?」
「見学っすね……」
「なら、私も同行しよう。ビニールハウスにも用事ができたからさ」
思ったよりボリューミーな食事。バイキングはつい食べ過ぎてしまうけど、ルグアのおかげでテーブルの皿は空っぽ。
どうして、みんなの食べられる量がわかったのか? 多分これも勘としか言えない。俺だって自分の食べられる量を間違える。
だって、バイキングの料理って、全部美味しいんだもん。どうせなら全種食べてみたいし……。でも、朝バイキングは無理。
朝って絶対重いもん。グラノーラと一緒で重いんだもん。加えて、スイーツが美味しすぎる。それが一番止まらない……。
男性陣ってバイキングの時みんな馬鹿になるし……。俺も男だから言う立場じゃないか……。
けど、また食べたい‼ ルグアのお墨付きって、めちゃくちゃいい場所率高い‼ もっと食べたくなるじゃん‼
――ボゴンッ‼
「……あいあい。余計な発言……。いや思考は控えめにしとけよな。アレン?」
「しゃーせんした……」
「じゃじゃ、リーちゃんに着いてきてねー‼ はぐれたら高確率で迷子なっちゃうよー‼」
「いや待て‼」
リナを制止させたルグア。目を細めて入り口を確認している。同様に俺も視線を向け、その理由を探すとそこでは……。
『俺様の肉取ったやつは誰だ‼』
『違う‼ あれはこっちのもんなんだよ‼ 黙って諦めろ‼』
『なんだやるか?』
『恒例のパイ投げで勝負だ‼』
ぱぱぱ、パイ投げ⁉ 異世界でパイ投げあるの? ってか、どうしてパイ投げ? 言葉で解決したら終わるよね?
「ふーん。まだやってたのか。んじゃ、私も参加させてもらうか……」
「ルグア⁉」
「おーいシェフ聞こえるか? パイ生地私が大量生産するから、休んでいいぞ‼」
なんだろ? ルグアの発言がおかしい……。というより、パイ増えてる? しかも、漢字の時にだけ増加してるし……。
「それじゃあ、本腰入れてっと。まだパイ足りないか……」
「ちょっと、団長‼ 意味不明なんすけど?」
「ん? ああ、これか。詠唱術式の発動条件を少し改変して、漢字のふりがな分複製と実体化させてるだけだな」
「ってことは……あれ? なんかあそこに……」
そこには、数字カウンターらしき小さなスクリーン。そこには〝60〟という文字が表示されている。これが複製した文字数?
「そうだ。けど、ふりがなだけだと厳しいか……。んなら、字数関係なしで+6000枚っと」
発言全てに術式反映ってことだよね? どんどん増えて行くんだけど‼ 雪崩発生しそうなんすけどぉ‼
「あとは、通常術式で大丈夫だな……。アレン行くか?」
「俺っすか?」
――ヒューン……。ドガシャーン‼ ヒュンヒュンヒューン……。
「激しいわね……」
「そうですね」
「おーいみんな‼ 私が相手してやろうか?」
一人大声で注目を集め始めたルグア。どれだけ遊びたいんだよ……。俺パス。パスだから。グチョグチョになりたくない……。
だが、ルグア自身が有名だからか、一瞬にして攻撃の的となる。すなわち、俺達のところだけパイ生地の集中豪雨。
――バシャーン‼ グチョリ……
「団長にパイ生地が⁉」
「気にしてないが……。もしやお前……」(ニヤリ)
「だだだ団長⁉」
「こうしてやんよ‼」
――ガシッ‼
「ふぇ?」
無造作に俺を抱き上げるルグア団長。グインと前にかざされたその時。
「私からの罰ゲームだ‼ しばらく盾になれ‼」
「えーーーーーーーーーー⁉」
――ヒュンヒュンヒュン。ベチャッ……。ヒューんガシャン……。
いやそりゃないよ……。
――ドバシャン。ドドドドカキーンズシャァァァ……。ジャシャビュチュン
「いや‼ 狙うなら顔じゃないっすか? 顔‼」
「アレン乗ってきたか?」
「そ、それはちゃ……」
『顔だとよ。笑けて来るぜ。な?』
『野郎どもあのアフロ坊主の顔を狙え‼』
〝アフロ坊主〟ってアフロなの坊主なの?
――ビュッヒューン‼ ブチャン……。
「フゴゴゴゴ……。あひれあおえあっえいあァァァ」(訳:マジで顔狙ってきたァァァ)
「さ、こいつにどんどん投げていいからな‼」
――ビガシャン。
『ぱ、パイ生地が少なく……』
「追加で+5万枚用意してやる」
「いあちょ、ほえひおふいえ?」(訳:いや、これ酷すぎね?)
「さあ来い‼」
「ううあらんほぉう」(訳:ルグア団長)
この罰ゲームヤバすぎなんすけど……。早く終わってくれぇ。替えの服ないんだけどぉぉぉ。
全身真っ白。全部パイ生地でグッちょり。まさか団長が俺を盾にするなんて、逆に惹かれちゃうじゃんかよもう‼
「おおほあんえあえあいあふ」(訳:男なんで盾やります)
「後で服全部新調な‼」
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