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第1章
第98話 脱線トーク
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『さて、アレンさん。そろそろ進められては? ダレネスさん。そのお願いとは、詳しくお聞かせ願えますでしょうか?』
「そうでしたね。実はわたくしには彼氏がいまして、3年ほど前に亡くなったんです。最初はよく花を手向けに行っていたのですが、魔物が溢れたことで最近顔を出せてなくて……」
悲しい過去を語るダレネス。今の俺も彼女を失ってしまいそうなのに、亡くなった人の話を聞くのと余計に悲しくなる。
亡くなった人を見たことが、ニュースくらいでしかないけれど、大事な人を失うのはとてもつらいと思う。
俺もルグアを失いたくない。大好きな人だから、俺のマドンナだから。考えるだけでだんだん寂しく感じてきた。まだ亡くなってもいないのに……。嫌な未来しか……。
「アレン。前にも言いましたが、その事に関しては心配する必要などありませんよ」
「そそ、そう言われてもウェンドラさん」
「彼女が死ぬことは、いいえ、一生死ぬことはできないので、考えなくても問題ありません」
「し、死ぬことができないって……」
ありえない。不死ってことだよね? それってリアルなヤツ? 現実で死傷を負っても死んでいないってこと?
そう言えば、今は酸素濃度低下催促処置中なんだった。早口言葉みたいで発音難しい。上手く言えないよ……。って、薬物も投与しているってことだよね? 薬物って違法薬物なんでしょ?
そりゃマズいっすわ……。これ見ている人真似しちゃダメ、絶対‼ あ、この発言著作権なる系? けど、ほんと真似しちゃダメだからね‼
――『ド正論だな』
「ですよねーーー。って死ねない本人が言ってどうするん? それより本当に死ぬことできないってマ?」
――『まあ……。んも、ウェンドラ変なこと伝えんなよ……』
「申し訳ございません……。ワタシとしたことが……。軽口にも注意は必要ですね。以後同様なことが起こらぬよう、気を引き締めて参ります」
――『そんなに改めんなって……。終わったことなんだしさぁー』
まあまあまあ、落ち着こうか。ウェンドラさん、ルグア団長。
――『お前がな』
「は、はい……」
論破された‼ ルグアに論破されたよ俺‼ たしかにうるさいの知ってたけど‼ 知ってたけどツッコミどころ満載すぎなんすけど‼
いや、俺がツッコまれてんのか。ツッコミ合いかよ。ツッコミツッコまれ、ツッコミ合うツッコミ大会だよ‼ どうも、地の文荒らしです。って言ってる場合じゃないじゃん‼ 脱線しすぎだよ俺‼
――『やれやれ。どうしたものか……。ダレネス。話を続けてくれ』
「わかりました。そこで、わたくしの彼氏のところへ連れて行って欲しいのです」
「なるほど。護衛すればいいんすね」
「はい。お願いできますか?」
「お願いされるっすよ。案内してください‼」
「ありがとうございます、アレンさん。旅の冒険者様」
こうして、ようやくクエスト攻略が始まった。
「そうでしたね。実はわたくしには彼氏がいまして、3年ほど前に亡くなったんです。最初はよく花を手向けに行っていたのですが、魔物が溢れたことで最近顔を出せてなくて……」
悲しい過去を語るダレネス。今の俺も彼女を失ってしまいそうなのに、亡くなった人の話を聞くのと余計に悲しくなる。
亡くなった人を見たことが、ニュースくらいでしかないけれど、大事な人を失うのはとてもつらいと思う。
俺もルグアを失いたくない。大好きな人だから、俺のマドンナだから。考えるだけでだんだん寂しく感じてきた。まだ亡くなってもいないのに……。嫌な未来しか……。
「アレン。前にも言いましたが、その事に関しては心配する必要などありませんよ」
「そそ、そう言われてもウェンドラさん」
「彼女が死ぬことは、いいえ、一生死ぬことはできないので、考えなくても問題ありません」
「し、死ぬことができないって……」
ありえない。不死ってことだよね? それってリアルなヤツ? 現実で死傷を負っても死んでいないってこと?
そう言えば、今は酸素濃度低下催促処置中なんだった。早口言葉みたいで発音難しい。上手く言えないよ……。って、薬物も投与しているってことだよね? 薬物って違法薬物なんでしょ?
そりゃマズいっすわ……。これ見ている人真似しちゃダメ、絶対‼ あ、この発言著作権なる系? けど、ほんと真似しちゃダメだからね‼
――『ド正論だな』
「ですよねーーー。って死ねない本人が言ってどうするん? それより本当に死ぬことできないってマ?」
――『まあ……。んも、ウェンドラ変なこと伝えんなよ……』
「申し訳ございません……。ワタシとしたことが……。軽口にも注意は必要ですね。以後同様なことが起こらぬよう、気を引き締めて参ります」
――『そんなに改めんなって……。終わったことなんだしさぁー』
まあまあまあ、落ち着こうか。ウェンドラさん、ルグア団長。
――『お前がな』
「は、はい……」
論破された‼ ルグアに論破されたよ俺‼ たしかにうるさいの知ってたけど‼ 知ってたけどツッコミどころ満載すぎなんすけど‼
いや、俺がツッコまれてんのか。ツッコミ合いかよ。ツッコミツッコまれ、ツッコミ合うツッコミ大会だよ‼ どうも、地の文荒らしです。って言ってる場合じゃないじゃん‼ 脱線しすぎだよ俺‼
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「わかりました。そこで、わたくしの彼氏のところへ連れて行って欲しいのです」
「なるほど。護衛すればいいんすね」
「はい。お願いできますか?」
「お願いされるっすよ。案内してください‼」
「ありがとうございます、アレンさん。旅の冒険者様」
こうして、ようやくクエスト攻略が始まった。
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