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ベッドの女
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航海から戻って数日、すっかり日常の島での生活に戻った私は、その日は沢山のパンを入れたバスケットとおばあの家で収穫した野菜を入れた袋を担いで意気揚々とライルと住む家に戻った。
実はこのところ、ライルとライルの臣下達により、念願のパン窯制作が始まったのだ。毎日毎日帰宅するたびに進んでいる窯の形を見るのが楽しみで、つい鼻歌交じりになってしまうのは無理もない。
家の近くまで来て、家の周りにいつもの面々の姿がないのを見て少しだけ首を傾ける。
土を固める時間をつぶすために、どこかで訓練でもしてるのかしら?
さほど珍しい事でもないので、私は何も気にせずそのまま家に入る。
初めに違和感を感じたのは…無人に思えた家の扉の鍵が開いていたからだった。
ああ見えて用心深いライルが、カギを閉め忘れるという事は滅多にない…。
何か緊急な事が起こって慌てて出て行ったのだろうか…。
扉を開けて、抱えていた荷物をキッチンに下ろして一息つく。とにかく何か連絡があるまでは、通常通りの家事を片付けてしまおうか…そんな事を考えたところで、ふと寝室の扉が開いているのが目に入る。
そして、その扉からわずかに見える、ベッドの上に…小麦色に焼けたほっそりとした足が横たわっているように見えるではないか。
どう見ても女性のもので…しかもなんだかとても張りのある艶めかしい足だ。
途端に胸の音が早くなる。
もしかして・・・ライルが?
私…帰宅したらまずかったのかもしれない。
すぐに回れ右をして出て行こうか…その方がいい。そう思いながらも、怖いもの見たさなのだろうか、なぜか足はそろそろと寝室に向けて踏み出していく。
あぁ、思いがけず早くライルの家を出る事になるのかな…。
頭の片隅ではそんなことまで考え出しながら、ゆっくりと近づいて行けば…。
普段私達が寝ているベッドの上に、半裸の・・・女性が横たわって、こちらを見上げていた。
「っ――――!!」
「あらぁ…」
ばっちり目が合って、思わず息をのんだ私と、逆に想定していたのか落ち着き払って、少し不機嫌そうに眉を寄せたその女性。
ウェーブの掛かった明るい赤毛に、金色の猫みたいに吊り上がった瞳。随分な美人の上、付けている意味あるの?と言うほどに薄く透けたシュミーズの下の見事なプロポーション…。彼女の頭の天辺から足の先まで、2度見してもやはり私はこの状況が良くつかめなかった。
唯一、もしやと思って部屋中を見るけれど、どこにもライルの姿はない。
「え…っと…」
まずどちら様でしょうか?と聞いてみるべきなのだろうか?
混乱した頭でそんな事を考えて居ると、女性の方が「はぁ~」っと大きく息を吐いた。
「こっちが先に帰ってきちゃったのね!あ~ぁつまんない!!」
そう言って、むくりと起き上がるとガシガシと乱暴に後頭部を掻いて、ベッドに座ったまま、その艶めかしい足をゆったりと組んだ彼女は、一切後ろめたい様子も見せない。
ライルが…連れ込んで、彼女をここに置いて出かけた…からなのだろうか?
「えっと…どちら様でしょうか?」
そこでようやくとりあえず彼女が何者であるのかを問う質問が出たけれど、それを聞いた彼女は「ハン!」と勝ち誇ったよう笑う。
「カリーナ!ねぇ、ライルはどこ?いつ戻るの?」
乱暴にに名乗った上で、問いながら、今度は彼女が私を上から下まで見て最後に…。
「まさか、あんたが噂の嫁じゃぁないでしょうねぇ?」
と馬鹿にしたように笑むのだ。
あぁ、なんとなく敵意を向けられているなぁと言うのは最初から感じていたけれど、どうやら間違いないらしい。
すっと、腹の中が冷えていくのを感じた。
ライルの不在の理由も、彼がいつ戻るかも知らない…という事は、ライルが彼女をこの家に引き込んで置いて行ったわけではない事は分かった。
そして、考えられるのは…
『島の女どもから夜這いまで掛けられて困ってるんだよ!』と言う出会った頃のライルの言葉だ。
いずれ、妻だと公言される以上、いずれ彼を狙っていた女性達に牙をむかれるかもしれないと思っていたけれど…。
なるほどこれが…それ…か。
頭の中で全て合点ができてしまうと、すっと混乱していた頭も冷静になる。
これも彼が私に求める役割の一つなんだわきっと。
「さぁ、ライルは出かけているわ!勝手に人の家に侵入するだなんて、随分と下品な方なのね?」
大きく息を吐いて、腕を組むと、しっかりとカリーナと名乗った女をねめつける。
私に睨み返された、彼女は不愉快そうに眉を寄せると、形のいいぷっくりとした唇を尖らせる。
「あらぁ、私とライルの仲ですもの!それくらいは許されているわ!」
そう言いながら、彼女はもう一度あからさまに私の姿をじっと観察するように見ると。
ふっと笑った。
「かわいそうなほど貧相ぉ~!すぐ飽きられちゃうわね!そんな体で彼、満足させられてるの?」
小馬鹿にしたようにクスクスと笑った彼女は、見せつけるようにわざと足を組みなおす。いちいち動きが煽情的なのがさらに腹立たしい。
しかしここで言いくるめられるわけには行かない…なんとかして、ライルが戻る前にまともな恰好に替えさせて、できる事なら追い出したい。
それに何だか・・・負けたくない。
だから、こちら反撃に出る。大人げない…とは思いながらも。
「まぁ、そちらは随分と大層なものをお持ちなのに、それでも繋ぎ止められなかったの?」
ニコリと笑って、小首をかしげてやる。彼女の武器は、その色っぽい顔と身体なのだろう。随分と自身があるようだ。(いや実際見事だけれど)
けれど、実は育ちのいいライルは、この手の女は苦手なのだろうなぁと言うのは容易に想像がついた。
なるほど…困っていたっていうのもあながち嘘ではないのだろう。
私の言葉に、カリーナが眉を吊り上げる。彼女もきっとそれは心のどこかで分かっているのだろう、でも正直それしか方法がないほど、ライルは相手にしなかったという事なのかもしれない。
「お引き取りくださる?夕食の準備があるの!どうしても居座るって言うのなら服を着て、野菜を洗うのを手伝って頂戴?そうでないなら、ライルの部下を今すぐ呼ぶわ」
そう言って、部屋の扉に吊る下げてある笛を手にする。
緊急事態の時にライルが臣下達を招集するために置いてあるものだけれど、流石にいくら自身のプロポーションに自身のあるカリーナも不特定多数の男達に肌を見られたいわけではないだろう。
多分ライルの部下達だってそれなりに良い家の子息達だ。こんな煽情的な女性の姿は目の毒だろう。
案の定、私の脅しに彼女はグッと唇を噛むと、ベッドの下に脱ぎ捨てられているローブを手に取ると、素早く羽織る。
そうして立ち上がると、戸口にいる私を押しのけて出て行こうとする。
「あんたなんて!物珍しいだけよ!!すぐに飽きられるんだから!」
すれ違い際に、そんな捨て台詞を言って、私をひと睨みすると、それでも最後には勝ち誇ったような笑みをもう一度のぞかせた。
そうして、勝手知った様子で玄関先まで歩いて行くと、バタンと怒りをぶつけるような音を立てて出て行った。
「そんなこと…分かってるわよ」
後に残された私は、その扉をじっと見つめて自嘲する。
物珍しいもなにも…彼の周りにはもっと美しくて、品のある洗練されたご令嬢達がいっぱいいたのをこの目で見ているのだ。
もしライルが、いまもランドロフ王子のままなら、きっと私になんて見向きもしなかったのだろう。
ただ、この島での生活の中で、私が他の女性達とは毛色が違うから…ただ珍しいから、きっと彼は私を選んだのだから。
実はこのところ、ライルとライルの臣下達により、念願のパン窯制作が始まったのだ。毎日毎日帰宅するたびに進んでいる窯の形を見るのが楽しみで、つい鼻歌交じりになってしまうのは無理もない。
家の近くまで来て、家の周りにいつもの面々の姿がないのを見て少しだけ首を傾ける。
土を固める時間をつぶすために、どこかで訓練でもしてるのかしら?
さほど珍しい事でもないので、私は何も気にせずそのまま家に入る。
初めに違和感を感じたのは…無人に思えた家の扉の鍵が開いていたからだった。
ああ見えて用心深いライルが、カギを閉め忘れるという事は滅多にない…。
何か緊急な事が起こって慌てて出て行ったのだろうか…。
扉を開けて、抱えていた荷物をキッチンに下ろして一息つく。とにかく何か連絡があるまでは、通常通りの家事を片付けてしまおうか…そんな事を考えたところで、ふと寝室の扉が開いているのが目に入る。
そして、その扉からわずかに見える、ベッドの上に…小麦色に焼けたほっそりとした足が横たわっているように見えるではないか。
どう見ても女性のもので…しかもなんだかとても張りのある艶めかしい足だ。
途端に胸の音が早くなる。
もしかして・・・ライルが?
私…帰宅したらまずかったのかもしれない。
すぐに回れ右をして出て行こうか…その方がいい。そう思いながらも、怖いもの見たさなのだろうか、なぜか足はそろそろと寝室に向けて踏み出していく。
あぁ、思いがけず早くライルの家を出る事になるのかな…。
頭の片隅ではそんなことまで考え出しながら、ゆっくりと近づいて行けば…。
普段私達が寝ているベッドの上に、半裸の・・・女性が横たわって、こちらを見上げていた。
「っ――――!!」
「あらぁ…」
ばっちり目が合って、思わず息をのんだ私と、逆に想定していたのか落ち着き払って、少し不機嫌そうに眉を寄せたその女性。
ウェーブの掛かった明るい赤毛に、金色の猫みたいに吊り上がった瞳。随分な美人の上、付けている意味あるの?と言うほどに薄く透けたシュミーズの下の見事なプロポーション…。彼女の頭の天辺から足の先まで、2度見してもやはり私はこの状況が良くつかめなかった。
唯一、もしやと思って部屋中を見るけれど、どこにもライルの姿はない。
「え…っと…」
まずどちら様でしょうか?と聞いてみるべきなのだろうか?
混乱した頭でそんな事を考えて居ると、女性の方が「はぁ~」っと大きく息を吐いた。
「こっちが先に帰ってきちゃったのね!あ~ぁつまんない!!」
そう言って、むくりと起き上がるとガシガシと乱暴に後頭部を掻いて、ベッドに座ったまま、その艶めかしい足をゆったりと組んだ彼女は、一切後ろめたい様子も見せない。
ライルが…連れ込んで、彼女をここに置いて出かけた…からなのだろうか?
「えっと…どちら様でしょうか?」
そこでようやくとりあえず彼女が何者であるのかを問う質問が出たけれど、それを聞いた彼女は「ハン!」と勝ち誇ったよう笑う。
「カリーナ!ねぇ、ライルはどこ?いつ戻るの?」
乱暴にに名乗った上で、問いながら、今度は彼女が私を上から下まで見て最後に…。
「まさか、あんたが噂の嫁じゃぁないでしょうねぇ?」
と馬鹿にしたように笑むのだ。
あぁ、なんとなく敵意を向けられているなぁと言うのは最初から感じていたけれど、どうやら間違いないらしい。
すっと、腹の中が冷えていくのを感じた。
ライルの不在の理由も、彼がいつ戻るかも知らない…という事は、ライルが彼女をこの家に引き込んで置いて行ったわけではない事は分かった。
そして、考えられるのは…
『島の女どもから夜這いまで掛けられて困ってるんだよ!』と言う出会った頃のライルの言葉だ。
いずれ、妻だと公言される以上、いずれ彼を狙っていた女性達に牙をむかれるかもしれないと思っていたけれど…。
なるほどこれが…それ…か。
頭の中で全て合点ができてしまうと、すっと混乱していた頭も冷静になる。
これも彼が私に求める役割の一つなんだわきっと。
「さぁ、ライルは出かけているわ!勝手に人の家に侵入するだなんて、随分と下品な方なのね?」
大きく息を吐いて、腕を組むと、しっかりとカリーナと名乗った女をねめつける。
私に睨み返された、彼女は不愉快そうに眉を寄せると、形のいいぷっくりとした唇を尖らせる。
「あらぁ、私とライルの仲ですもの!それくらいは許されているわ!」
そう言いながら、彼女はもう一度あからさまに私の姿をじっと観察するように見ると。
ふっと笑った。
「かわいそうなほど貧相ぉ~!すぐ飽きられちゃうわね!そんな体で彼、満足させられてるの?」
小馬鹿にしたようにクスクスと笑った彼女は、見せつけるようにわざと足を組みなおす。いちいち動きが煽情的なのがさらに腹立たしい。
しかしここで言いくるめられるわけには行かない…なんとかして、ライルが戻る前にまともな恰好に替えさせて、できる事なら追い出したい。
それに何だか・・・負けたくない。
だから、こちら反撃に出る。大人げない…とは思いながらも。
「まぁ、そちらは随分と大層なものをお持ちなのに、それでも繋ぎ止められなかったの?」
ニコリと笑って、小首をかしげてやる。彼女の武器は、その色っぽい顔と身体なのだろう。随分と自身があるようだ。(いや実際見事だけれど)
けれど、実は育ちのいいライルは、この手の女は苦手なのだろうなぁと言うのは容易に想像がついた。
なるほど…困っていたっていうのもあながち嘘ではないのだろう。
私の言葉に、カリーナが眉を吊り上げる。彼女もきっとそれは心のどこかで分かっているのだろう、でも正直それしか方法がないほど、ライルは相手にしなかったという事なのかもしれない。
「お引き取りくださる?夕食の準備があるの!どうしても居座るって言うのなら服を着て、野菜を洗うのを手伝って頂戴?そうでないなら、ライルの部下を今すぐ呼ぶわ」
そう言って、部屋の扉に吊る下げてある笛を手にする。
緊急事態の時にライルが臣下達を招集するために置いてあるものだけれど、流石にいくら自身のプロポーションに自身のあるカリーナも不特定多数の男達に肌を見られたいわけではないだろう。
多分ライルの部下達だってそれなりに良い家の子息達だ。こんな煽情的な女性の姿は目の毒だろう。
案の定、私の脅しに彼女はグッと唇を噛むと、ベッドの下に脱ぎ捨てられているローブを手に取ると、素早く羽織る。
そうして立ち上がると、戸口にいる私を押しのけて出て行こうとする。
「あんたなんて!物珍しいだけよ!!すぐに飽きられるんだから!」
すれ違い際に、そんな捨て台詞を言って、私をひと睨みすると、それでも最後には勝ち誇ったような笑みをもう一度のぞかせた。
そうして、勝手知った様子で玄関先まで歩いて行くと、バタンと怒りをぶつけるような音を立てて出て行った。
「そんなこと…分かってるわよ」
後に残された私は、その扉をじっと見つめて自嘲する。
物珍しいもなにも…彼の周りにはもっと美しくて、品のある洗練されたご令嬢達がいっぱいいたのをこの目で見ているのだ。
もしライルが、いまもランドロフ王子のままなら、きっと私になんて見向きもしなかったのだろう。
ただ、この島での生活の中で、私が他の女性達とは毛色が違うから…ただ珍しいから、きっと彼は私を選んだのだから。
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