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4章
118白状*
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♢♢
「っ…あっ…」
ゆっくりと彼が押し入ってくる。それでもいつものように奥まで突くことはなく、すぐにゆっくりと出ていく熱がもどかしくて、きゅうっと向かい合った彼のシャツの裾を握れば、彼がくすっと笑って、額に口付ける。
「そろそろ教えてくれる気になった?」
耳元で意地悪く問われて、私はプルプルと首を振る。
そうすると彼は「そうか……」とわざとらしく残念そうに言って。またゆっくり腰を進めて来る。
「っ、あぁっ……んん」
またやってくるもどかしい刺激に、私は腰を揺らしてイヤイヤと首を振る。
いつもならば、的確に私の敏感な場所を刺激して、欲しいままに……時にはそれ以上に達することを許してくれる彼が、今日はもどかしい場所をわざと少しだけ刺激するだけですぐに引いていく。
私にとってはお預けをされているようにしか思えないのだが、彼にしてみれば「妊娠の可能性もあるなら、乱暴には扱えない」という理由のようだ。
でも、絶対に違う。
私とリドックが話していた事を、私の口から説明させたいのだ。
彼からの「愛している」という言葉に対して「私も愛してる」と答えるだけで精一杯だったのに、他人に対して「夫を愛している。彼の側以外あり得ない。彼の居場所になりたい!」と宣言しただなんて……必死だったとは言え恥ずかしくて、とても本人には言えない。
でも
「あぁっ……はぁっ……あぅっ」
押し入りながら、唇を奪われ舌を絡められて口内を甘く愛撫されると、頭の中が蕩けて何も考えられなくなりそうだ。
もしかしたらそれが彼の狙いなのかもしれないけれど、そんな事すらどうでもよくなって、彼から与えられるものをただ受け取って、心地の良い幸福感の中に沈みかける。
「ティアナ?」
耳元で彼が甘く甘く私の名前を呼ぶ。
「愛してる……。そうやって恥ずかしがっている君も、実は気が強くて意地っ張りな君も、すごくかわいい」
やわやわと彼が胸を包んで、柔らかさを楽しむように愛撫を繰り返す。
耳にかかる彼の吐息と身体を撫でるあたたかな手と、私の中で意地悪な動きを繰り返す熱。
いつものような激しいものではないのに、私を支配するには十分だった。
「っ……あぁ!」
突然やってきた今までより少しばかり深い挿入に、あっけなく私は身体を震わせた。
彼のシャツをきつく握って背をしならせると、彼がもう一度唇を重ねて、弛緩する舌を捕らえた。
まるで快感で上げる声すらも全て自分のものだとでも言うように……
愛していると告げられただけで、これほど彼の愛を深く感じるようになったのはなぜだろうか? それとも、私が今まで気づいていなかったからなのか……
「っ……はぁっ」
唇が離れて新鮮な空気を吸う事が出来た時、私を見下ろす甘い色を含んだ彼の漆黒の瞳に吸い寄せられるように手を伸ばす。
「っ……あなたを愛してる……あなたの側以外で生きて行くつもりはないって……言ったわ」
呼吸を整えながら、白状するようにそう告げて、恥ずかしくて視線を逸らせる。
とても彼を直視できなかった……
もう迷惑だと言われるかもしれないと怯える必要もないのに。
そんな私の頬を彼の大きな手が撫でて、首筋を彼の唇がチリチリとついばんでいく。
繋がりが深くなって彼が小さく呻く。
当然私も腰を跳ね上げて、彼にしがみつくと、彼がゆっくりと腰を動かし始める。
「っあッ……んんっ……ふっ、ぁ」
「っ……ティアナっ、ティアナ」
額の髪を撫でて口づけられて、うわごとのように名前を呼ばれて、涙が溢れる。
こんなにも誰かを愛おしく思う事があるなんて知らなかった。
きっと、そんな愛おしい人との子供は、もっと愛おしいのだろう。
果てる寸前、彼がもう一度「愛してる」と囁いて、「私も……」と答えて、そうして瞳を閉じたその時
キャアキャアと小さな子供がはしゃぐような笑い声が聞こえたような気がした。
「っ…あっ…」
ゆっくりと彼が押し入ってくる。それでもいつものように奥まで突くことはなく、すぐにゆっくりと出ていく熱がもどかしくて、きゅうっと向かい合った彼のシャツの裾を握れば、彼がくすっと笑って、額に口付ける。
「そろそろ教えてくれる気になった?」
耳元で意地悪く問われて、私はプルプルと首を振る。
そうすると彼は「そうか……」とわざとらしく残念そうに言って。またゆっくり腰を進めて来る。
「っ、あぁっ……んん」
またやってくるもどかしい刺激に、私は腰を揺らしてイヤイヤと首を振る。
いつもならば、的確に私の敏感な場所を刺激して、欲しいままに……時にはそれ以上に達することを許してくれる彼が、今日はもどかしい場所をわざと少しだけ刺激するだけですぐに引いていく。
私にとってはお預けをされているようにしか思えないのだが、彼にしてみれば「妊娠の可能性もあるなら、乱暴には扱えない」という理由のようだ。
でも、絶対に違う。
私とリドックが話していた事を、私の口から説明させたいのだ。
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でも
「あぁっ……はぁっ……あぅっ」
押し入りながら、唇を奪われ舌を絡められて口内を甘く愛撫されると、頭の中が蕩けて何も考えられなくなりそうだ。
もしかしたらそれが彼の狙いなのかもしれないけれど、そんな事すらどうでもよくなって、彼から与えられるものをただ受け取って、心地の良い幸福感の中に沈みかける。
「ティアナ?」
耳元で彼が甘く甘く私の名前を呼ぶ。
「愛してる……。そうやって恥ずかしがっている君も、実は気が強くて意地っ張りな君も、すごくかわいい」
やわやわと彼が胸を包んで、柔らかさを楽しむように愛撫を繰り返す。
耳にかかる彼の吐息と身体を撫でるあたたかな手と、私の中で意地悪な動きを繰り返す熱。
いつものような激しいものではないのに、私を支配するには十分だった。
「っ……あぁ!」
突然やってきた今までより少しばかり深い挿入に、あっけなく私は身体を震わせた。
彼のシャツをきつく握って背をしならせると、彼がもう一度唇を重ねて、弛緩する舌を捕らえた。
まるで快感で上げる声すらも全て自分のものだとでも言うように……
愛していると告げられただけで、これほど彼の愛を深く感じるようになったのはなぜだろうか? それとも、私が今まで気づいていなかったからなのか……
「っ……はぁっ」
唇が離れて新鮮な空気を吸う事が出来た時、私を見下ろす甘い色を含んだ彼の漆黒の瞳に吸い寄せられるように手を伸ばす。
「っ……あなたを愛してる……あなたの側以外で生きて行くつもりはないって……言ったわ」
呼吸を整えながら、白状するようにそう告げて、恥ずかしくて視線を逸らせる。
とても彼を直視できなかった……
もう迷惑だと言われるかもしれないと怯える必要もないのに。
そんな私の頬を彼の大きな手が撫でて、首筋を彼の唇がチリチリとついばんでいく。
繋がりが深くなって彼が小さく呻く。
当然私も腰を跳ね上げて、彼にしがみつくと、彼がゆっくりと腰を動かし始める。
「っあッ……んんっ……ふっ、ぁ」
「っ……ティアナっ、ティアナ」
額の髪を撫でて口づけられて、うわごとのように名前を呼ばれて、涙が溢れる。
こんなにも誰かを愛おしく思う事があるなんて知らなかった。
きっと、そんな愛おしい人との子供は、もっと愛おしいのだろう。
果てる寸前、彼がもう一度「愛してる」と囁いて、「私も……」と答えて、そうして瞳を閉じたその時
キャアキャアと小さな子供がはしゃぐような笑い声が聞こえたような気がした。
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