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ファウルダース侯爵家結婚編
婚約者への不安
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なんとか天降り人を取り巻く事件の収拾がついた。
最初はただの野党の強盗。最近目新しく事業拡大をしていたオージェ伯爵家の秘密を探るための屋敷襲撃だったらしい。その中に隣国オルレットで有名な香の大家から勘当された人間がいた。
何か横の繋がりがあるのではと詳細に取り調べがされたが、結局は天降りに繋がる情報を手に入れたジャックとかいう男の自尊心のためにユカにちょっかいをかけていたことが分かった。ジャックはユカが天降り人だと確信したら、その知識を使って香の大家を見返してやろうと言う計画を練ったらしい。
野党はもちろん、仲間となったジャックの案に乗った。元々金目のものを狙って襲撃したオージェ伯爵邸だ。散々虐殺までして足のつきにくい宝飾品の類いを奪取したが、それ以上の金の話が出るのなら一か八かでやってみる価値はある。
静かに怒りを募らせたアンリの手によって、ジャックから芋づる式に野党の根城を見つけ、捕縛。あわや全員死刑になるところを、怒りながらも冷静なアンリの進言で、無期懲役を言い渡された。
アンリも不安だった。
ジャックの言葉が。
『俺ならあのメイドさんを元の世界に返してやれる』
そんなもの、世迷い言だと思いたい。
でもユカが本当にそれを望んだとき、彼女のためにも可能性を残しておきたかった。
天降り人のことなら香の大家に直接聞くべきではあるが、彼らはルドランスと均衡状態にあるオルレットの名家であり、一大勢力だ。下手を打つことはできないため、ジャックから聞き出せるだけの知識を聞き出さなくてはならない。
リオネルも、伯爵も、その事を理解してくれているのでアンリの進言は聞き入れられた。どうせなら逃げ出せないように閉じ込め、最近人手の足りないユカの工房の人員として、ユカに直接会うことのないところで馬車馬のように働いてもらえというのは、オージェ伯爵夫人のお言葉だ。
さっそくその手配が整えられ、隔離工房がユカの目には決して入らないような場所に建てられた。ユカにはそれとなく工房増設の話は告げられたが、詳細は徹底的に伏せることになった。
ジャック達は収容され次第、ユカとオージェ伯爵の利益のために搾取される。
ようやく肩の凝る大捕物から解放されて、久々の非番を得たアンリは、朝も早くからマルスラン先生の診療所に顔を出した。
「こんにちわ」
「あれ、アンリ。どうした?」
茶色の頭がこちらを向く。
診療所の待合室の掃除をしていたらしいイアンが、不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。
「またユカさんのお見舞い? でも残念、今ユカさんは……」
「伯爵のところだろ。知ってるよ」
「だよね」
アンリが肩をすくめてイアンの言葉に被せれば、イアンは首を傾げる。
イアンとは以前、シュロルムの大豪雨災害でマルスラン診療所が騎士団のサポートをした際に知り合い、年が近いこともあって交友を深めた。気のおけない間柄になって暫く経つので、互いに考えていることもある程度分かるようにはなってきたけれど、イアンは心底、アンリが今ここにいる理由が分からないらしい。
「あのさ、イアン。ちょっと相談があるんだけど、今いいかい?」
「珍しいなぁ、アンリが俺に?」
イアンはアンリの相談に耳を貸してくれるのか、待合室の椅子の一つに座る。アンリもその隣に座った。
暫く落ち着かなさげにアンリは視線をあちこちにやっていたけれど、いい加減話せと言わんばかりにイアンに小突かれたのでおもむろに口を開いた。
「あのさ、僕、ユカと結婚する」
「はぁ?」
イアンから胡乱な声が上がる。
「へ、え、いつの間に?」
「この間の、大捕物の直後に決まった」
「俺らにそんな事言ってなかったよね?」
「うん、まぁ、そうだね」
神妙な顔で頷くアンリに、イアンは何と言っていいものか困りあぐねた顔をする。
「とりあえず、おめでとう?」
「ありがとう」
男二人、顔を見合わせて頷きあう。
それからイアンは呆れたように自分の膝に頬杖をついた。
「というか、大捕物の直後にプロポーズとか、アンリ結構策士? 吊り橋効果でも狙った?」
「それがさ、僕からのプロポーズとは言い切れないというか……」
お茶を濁すような言い方にイアンは眉を潜める。
「プロポーズはユカさんからってこと?」
「いや、きっかけは僕の言葉だし、そう言うことは今まで伝えてきたし。それにユカが返してくれたんだけど……ちょっと不安になってさ。返事をしてくれたのはいいけど、あの捕物の直後だったから……」
イアンは何となくアンリの言いたいことが分かった。
うんうん、と頷いて、ズバッとアンリの不安をたたっ切る。
「要するにのろけですね。ご馳走さまです」
「いや、のろけじゃないんだけど?」
「のろけ以外の何物でもないだろそれ。いくらユカさんが精神的に不安定だからって、結婚なんて人生の一大事、嫌だったら断るでしょ。俺たちより年上なんだから」
アンリはイアンに正論を説かれてぐっと詰まる。まぁ、確かにイアンからしてみればのろけに違いない。
だけど、話はここからが本題だ。
「まぁ、そうなんだけどさ……今の段階でユカは僕を受け入れてくれているのは嬉しい。素直に、嬉しい」
「開き直りやがって」
イアンがやさぐれた表情をするが、アンリは無視して話を進める。
「今の段階ではユカは僕を受け入れてくれてるわけだけど、今後は分からないわけで……」
「今後ってさぁ……アンリ、顔いいし、収入あるし、貴族じゃんか。今までそういう女の子達に狙われてきたのに自信がないの?」
「だからだよ。付き合っても長く続いた試しがない」
アンリは騎士になってから何回か女の子と付き合ったことがある。だけれど、ことごとく皆が皆「思っていたのと違う」と言って別れていくのだ。
大体の理由は、女心を分かっていないだとか、貴族の癖に庶民じみているとか。
アンリは毎度毎度苦い思いをしながら別れているわけで、ユカももしかしたらそうなる可能性があるのではと怖じ気づいているのだ。
イアンからしてみれば杞憂にも程があると言いたいが、珍しくアンリが慎重になっているのでたまには優しく声をかけてやる気にもなる。
「そういうのは気にしなくていいんじゃない? そういう打算でユカさんがアンリを選ぶことは無いと思うけど」
「ほんとかい?」
「そもそも、シュロルムの女の子とユカさんを同列に扱っちゃ駄目でしょ。シュロルムの女の子って貴族騎士との玉の輿狙ってる肉食獣なんだから」
まさしくイアンの言葉が真理を得ているのだが、アンリはそこでふと違和感を持った。
何か、ユカに言い忘れているような……。
ふと黙ったしまったアンリに、イアンが怪訝そうに呼び掛ける。
「どうかした?」
「いや……何かユカに言い忘れているような気がして」
「アンリって見た目に反して雑だからね。肝心なこと忘れてそうではある」
うんうん、と頷きながら同意してくるイアンに、アンリはムッとしても言い返せない。正しくその通りだからだ。
それにたいてい何かやらかしても自分が泡を食う羽目になるだけなので、第三者が被害を受けることはない……おそらく。
「案外、今年の帰省の時に家族にユカさんのこと紹介してなかったりとかしてそう」
「いや、大丈夫。それはちゃんと伝えたし」
「なら大丈夫じゃない? 婚約の書類作るのはこれからになるんだよね。そのために渋々オージェ伯爵家に養子に入るのを許したんだし。オージェ伯爵なら戸籍なんて作ってくれてるだろうし」
イアンの言うとおりだ。ユカが平民、天降り人故に戸籍もない状態では貴族であるアンリとの結婚はできない。
ここでまた何か一つ引っ掛かったけれど、やっぱりその違和感が何かが分からなくて首を捻る。なんだろうか、この違和感。
眉間にシワを寄せて考えていると、イアンが呆れたように溜め息をついて立ち上がった。
「話はそれだけ? それならそろそろユカさんのところに行ってあげたら? 最近は忙しくてお見舞い行けてなかったんじゃない?」
「まぁ、そうなんだけどさ。ユカのところには午後から行く予定。さすがにオージェ伯爵邸にお伺いなしで訪ねられなかったからね」
「雑なくせしてそういうところしっかりしてるのを見ると、アンリって貴族のお坊っちゃんなんだよなぁ」
「なんだい、僻み?」
「んなわけあるか。俺は平民で良かったよ。恋愛結婚するにしても貴族みたいにしがらみないからね」
イアンの茶化すような言葉に、アンリは渋面になる。めんどくさいが、ファウルダース家は恋愛結婚に寛容なのでちゃんと手続きさえ踏めば問題はない。
そういえば、結婚した後の事もユカと相談しなければならない。住む場所はもちろん、両親への紹介や、社交界をどうするかも話し合わなければ。
好きな女の子と結婚できることに少なからず浮き足たっていたアンリだが、この直後、オージェ伯爵邸で待ち構えていたユカによって、ほんっとうに大事なことを伝え忘れていたことが発覚するわけで。
イアンから「そういうところが雑なんだよ」と指差して笑われるようになるまで時間はかからない。
最初はただの野党の強盗。最近目新しく事業拡大をしていたオージェ伯爵家の秘密を探るための屋敷襲撃だったらしい。その中に隣国オルレットで有名な香の大家から勘当された人間がいた。
何か横の繋がりがあるのではと詳細に取り調べがされたが、結局は天降りに繋がる情報を手に入れたジャックとかいう男の自尊心のためにユカにちょっかいをかけていたことが分かった。ジャックはユカが天降り人だと確信したら、その知識を使って香の大家を見返してやろうと言う計画を練ったらしい。
野党はもちろん、仲間となったジャックの案に乗った。元々金目のものを狙って襲撃したオージェ伯爵邸だ。散々虐殺までして足のつきにくい宝飾品の類いを奪取したが、それ以上の金の話が出るのなら一か八かでやってみる価値はある。
静かに怒りを募らせたアンリの手によって、ジャックから芋づる式に野党の根城を見つけ、捕縛。あわや全員死刑になるところを、怒りながらも冷静なアンリの進言で、無期懲役を言い渡された。
アンリも不安だった。
ジャックの言葉が。
『俺ならあのメイドさんを元の世界に返してやれる』
そんなもの、世迷い言だと思いたい。
でもユカが本当にそれを望んだとき、彼女のためにも可能性を残しておきたかった。
天降り人のことなら香の大家に直接聞くべきではあるが、彼らはルドランスと均衡状態にあるオルレットの名家であり、一大勢力だ。下手を打つことはできないため、ジャックから聞き出せるだけの知識を聞き出さなくてはならない。
リオネルも、伯爵も、その事を理解してくれているのでアンリの進言は聞き入れられた。どうせなら逃げ出せないように閉じ込め、最近人手の足りないユカの工房の人員として、ユカに直接会うことのないところで馬車馬のように働いてもらえというのは、オージェ伯爵夫人のお言葉だ。
さっそくその手配が整えられ、隔離工房がユカの目には決して入らないような場所に建てられた。ユカにはそれとなく工房増設の話は告げられたが、詳細は徹底的に伏せることになった。
ジャック達は収容され次第、ユカとオージェ伯爵の利益のために搾取される。
ようやく肩の凝る大捕物から解放されて、久々の非番を得たアンリは、朝も早くからマルスラン先生の診療所に顔を出した。
「こんにちわ」
「あれ、アンリ。どうした?」
茶色の頭がこちらを向く。
診療所の待合室の掃除をしていたらしいイアンが、不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。
「またユカさんのお見舞い? でも残念、今ユカさんは……」
「伯爵のところだろ。知ってるよ」
「だよね」
アンリが肩をすくめてイアンの言葉に被せれば、イアンは首を傾げる。
イアンとは以前、シュロルムの大豪雨災害でマルスラン診療所が騎士団のサポートをした際に知り合い、年が近いこともあって交友を深めた。気のおけない間柄になって暫く経つので、互いに考えていることもある程度分かるようにはなってきたけれど、イアンは心底、アンリが今ここにいる理由が分からないらしい。
「あのさ、イアン。ちょっと相談があるんだけど、今いいかい?」
「珍しいなぁ、アンリが俺に?」
イアンはアンリの相談に耳を貸してくれるのか、待合室の椅子の一つに座る。アンリもその隣に座った。
暫く落ち着かなさげにアンリは視線をあちこちにやっていたけれど、いい加減話せと言わんばかりにイアンに小突かれたのでおもむろに口を開いた。
「あのさ、僕、ユカと結婚する」
「はぁ?」
イアンから胡乱な声が上がる。
「へ、え、いつの間に?」
「この間の、大捕物の直後に決まった」
「俺らにそんな事言ってなかったよね?」
「うん、まぁ、そうだね」
神妙な顔で頷くアンリに、イアンは何と言っていいものか困りあぐねた顔をする。
「とりあえず、おめでとう?」
「ありがとう」
男二人、顔を見合わせて頷きあう。
それからイアンは呆れたように自分の膝に頬杖をついた。
「というか、大捕物の直後にプロポーズとか、アンリ結構策士? 吊り橋効果でも狙った?」
「それがさ、僕からのプロポーズとは言い切れないというか……」
お茶を濁すような言い方にイアンは眉を潜める。
「プロポーズはユカさんからってこと?」
「いや、きっかけは僕の言葉だし、そう言うことは今まで伝えてきたし。それにユカが返してくれたんだけど……ちょっと不安になってさ。返事をしてくれたのはいいけど、あの捕物の直後だったから……」
イアンは何となくアンリの言いたいことが分かった。
うんうん、と頷いて、ズバッとアンリの不安をたたっ切る。
「要するにのろけですね。ご馳走さまです」
「いや、のろけじゃないんだけど?」
「のろけ以外の何物でもないだろそれ。いくらユカさんが精神的に不安定だからって、結婚なんて人生の一大事、嫌だったら断るでしょ。俺たちより年上なんだから」
アンリはイアンに正論を説かれてぐっと詰まる。まぁ、確かにイアンからしてみればのろけに違いない。
だけど、話はここからが本題だ。
「まぁ、そうなんだけどさ……今の段階でユカは僕を受け入れてくれているのは嬉しい。素直に、嬉しい」
「開き直りやがって」
イアンがやさぐれた表情をするが、アンリは無視して話を進める。
「今の段階ではユカは僕を受け入れてくれてるわけだけど、今後は分からないわけで……」
「今後ってさぁ……アンリ、顔いいし、収入あるし、貴族じゃんか。今までそういう女の子達に狙われてきたのに自信がないの?」
「だからだよ。付き合っても長く続いた試しがない」
アンリは騎士になってから何回か女の子と付き合ったことがある。だけれど、ことごとく皆が皆「思っていたのと違う」と言って別れていくのだ。
大体の理由は、女心を分かっていないだとか、貴族の癖に庶民じみているとか。
アンリは毎度毎度苦い思いをしながら別れているわけで、ユカももしかしたらそうなる可能性があるのではと怖じ気づいているのだ。
イアンからしてみれば杞憂にも程があると言いたいが、珍しくアンリが慎重になっているのでたまには優しく声をかけてやる気にもなる。
「そういうのは気にしなくていいんじゃない? そういう打算でユカさんがアンリを選ぶことは無いと思うけど」
「ほんとかい?」
「そもそも、シュロルムの女の子とユカさんを同列に扱っちゃ駄目でしょ。シュロルムの女の子って貴族騎士との玉の輿狙ってる肉食獣なんだから」
まさしくイアンの言葉が真理を得ているのだが、アンリはそこでふと違和感を持った。
何か、ユカに言い忘れているような……。
ふと黙ったしまったアンリに、イアンが怪訝そうに呼び掛ける。
「どうかした?」
「いや……何かユカに言い忘れているような気がして」
「アンリって見た目に反して雑だからね。肝心なこと忘れてそうではある」
うんうん、と頷きながら同意してくるイアンに、アンリはムッとしても言い返せない。正しくその通りだからだ。
それにたいてい何かやらかしても自分が泡を食う羽目になるだけなので、第三者が被害を受けることはない……おそらく。
「案外、今年の帰省の時に家族にユカさんのこと紹介してなかったりとかしてそう」
「いや、大丈夫。それはちゃんと伝えたし」
「なら大丈夫じゃない? 婚約の書類作るのはこれからになるんだよね。そのために渋々オージェ伯爵家に養子に入るのを許したんだし。オージェ伯爵なら戸籍なんて作ってくれてるだろうし」
イアンの言うとおりだ。ユカが平民、天降り人故に戸籍もない状態では貴族であるアンリとの結婚はできない。
ここでまた何か一つ引っ掛かったけれど、やっぱりその違和感が何かが分からなくて首を捻る。なんだろうか、この違和感。
眉間にシワを寄せて考えていると、イアンが呆れたように溜め息をついて立ち上がった。
「話はそれだけ? それならそろそろユカさんのところに行ってあげたら? 最近は忙しくてお見舞い行けてなかったんじゃない?」
「まぁ、そうなんだけどさ。ユカのところには午後から行く予定。さすがにオージェ伯爵邸にお伺いなしで訪ねられなかったからね」
「雑なくせしてそういうところしっかりしてるのを見ると、アンリって貴族のお坊っちゃんなんだよなぁ」
「なんだい、僻み?」
「んなわけあるか。俺は平民で良かったよ。恋愛結婚するにしても貴族みたいにしがらみないからね」
イアンの茶化すような言葉に、アンリは渋面になる。めんどくさいが、ファウルダース家は恋愛結婚に寛容なのでちゃんと手続きさえ踏めば問題はない。
そういえば、結婚した後の事もユカと相談しなければならない。住む場所はもちろん、両親への紹介や、社交界をどうするかも話し合わなければ。
好きな女の子と結婚できることに少なからず浮き足たっていたアンリだが、この直後、オージェ伯爵邸で待ち構えていたユカによって、ほんっとうに大事なことを伝え忘れていたことが発覚するわけで。
イアンから「そういうところが雑なんだよ」と指差して笑われるようになるまで時間はかからない。
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