7 / 20
第2章 人外
魔族の中の…?
しおりを挟む「おはよう、ございます…」
そう言って、起き上がる。
ボトッ。
何の音?思わず下を向くとタオルが落ちていた。
「タオル?」
「あ、回収するの忘れてた。」
「えっと、これはあなたが?」
「あぁ。」
でも何でタオル?
「フィオリアちゃんが熱出してたからレヴィーが
熱冷まし用に置いたんだよ。」
「そうなんですか。
えっ、と、あの、その、ありがとうございました。」
「別に。」
「レヴィーはツンデレだからね。」
「誰がツンデレだ、この腹黒魔貴族が。」
「まきぞく?」
「魔族の貴族で魔貴族。」
「ということは、貴族様?」
「あぁ、そうなるな。」
そうなんだ。魔族にもそんなのあるんだ。
「あれっ?魔族?悪魔じゃなくて?」
「あぁ、そのことか。」
コツン、コツン。
「こ、こないで。」
コツン。コツン。
「嫌、嫌、嫌、こないで。
こないでください。お願いだから。」
「はぁ、分かったよ。」
やっと、止まってくれた。
怖かった。震えが止まらない。
「それで、さっきの質問の答えだが。
魔族にも色々いるんだよ。
有名どころなら悪魔、吸血鬼だな。」
なるほど。
「その顔、納得したみたいだな。
因みに俺は悪魔な。」
顔に出てたのかな?
「レヴィーは、悪魔と吸血鬼、
両方の血を持つ魔王な。」
「ま、お、う…」
「あぁ。」
だからどうした。と言わんばかりの反応をされても…
「ついでだしさ、レヴィー。
さっさと契約結んだらどうだ?」
「あぁ、そうだな。」
「契約??」
「悪魔契約。レヴィー相手なら魔王契約かな。」
そんな怪しげな契約誰が結ぶものか。
ギッ。っと睨む。
「気の強いガキは嫌いじゃねぇ。が、この状況で
反抗するのは得策じゃないぜ。お人形ちゃん。」
「つっ。」
怖い。
「お人形呼びはやめてください。不快です。」
「なら、フィオリア。」
こんな奴に名前を呼ばれるのも嫌だけど。
人形呼びよりはましか。
「それじゃあ、契約についてだ。
フィオリア、お前には選択肢がいくつかある。」
「選択肢1つ目。
俺と契約を結ぶ。」
「2つ目の選択肢は僕と契約を結ぶことだよ。」
「そして、選択肢3つ目。
俺ら2人ともと契約を結ぶ。」
「そして、最後は。
今、ここで殺されることだ。」
「さぁ、どうする?
俺たちはどれでも構わない。」
どれも、絶対に嫌。
「もしも、全て断るって言ったら?」
「その時は、」
「その時は?」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
【R18】黒髪メガネのサラリーマンに監禁された話。
猫足02
恋愛
ある日、大学の帰り道に誘拐された美琴は、そのまま犯人のマンションに監禁されてしまう。
『ずっと君を見てたんだ。君だけを愛してる』
一度コンビニで見かけただけの、端正な顔立ちの男。一見犯罪とは無縁そうな彼は、狂っていた。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる