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第一部 子育て同棲編
三話
しおりを挟む寝室に戻ると、ルークは執拗に春太を攻めた。
何度も何度もお預けをくらい、先程までの威勢はどこへ行ったのか、グズグズと泣きながら許しを乞う。
ルークは加虐な瞳で、自らの下で乱れる肢体を見つめていた。
「るーく……っ、おねがい、ゆるして」
色素の薄い茶色の瞳が涙で濡れている。腰をくねらせて、ルークの名を呼ぶ姿は、淫らで美しい。
春太の手がルークの髪を撫ぜる。誘うように、自ら足を広げると、内腿へと導いた。
そして、ようやく訪れた快楽の海に溺れる。
甘い嬌声をあげて、行き場のない過ぎた快感をシーツを握りしめてこらえる。
吸血が終わるころには、はくはくと呼吸を繰り返して惚けていた。
飲みきれなかった唾液が口から零れる。赤く濡れた唇にルークの視線が向いた。
そして、気づけば口内を蹂躙されていた。
「んぅ……っ、ん、ふ」
鼻から甘い声が吐息がもれる。絡め合わせた舌が気持ちよくて、陶然と目を閉じた。
抱きしめられるままに、春太も目の前の体に縋り付く。濃厚な口付けに春太は翻弄された。
「っ、……ぅ、るーく」
呼吸の合間に溺れるように名前を呼ぶ。
大きな手がくしゃりと髪の毛を撫でた。ルークの舌が、春太の薄い舌を、自身の口内へとおびき寄せる。誘われるままに、ルークの口内へと舌を伸ばしたとき。
鋭い歯に噛みつかれて、春太の腰が跳ね上がった。
ギシギシとスプリングが軋む。敏感な口内に血の味が広がった。
貪るように口付けられる。息苦しさと、神経に直接触れられるような快楽に、目の奥が明滅した。
そして、自分の血を味わいながら、春太は初めて気絶した。
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