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【第4章 開戦の予兆】
第1節 異常事態
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「団長!」
1人の観測員がドアを勢いよく開けて団長室に入ってきた。様子から見てかなり興奮している、
「どうしたんですか?少し騒がしいですよ。あと落ち着きなさい。」
「あ、お見苦しいところを見せてしまい申し訳ありません。」
観測員は落ち着きを取り戻す。
「こちらのデータをご覧になってください。」
アーロンドは1枚の紙を渡される。それには折れ線グラフと何かの数値が書いてある。右側に行くほどグラフの数値が不安定になっている。
「魔力の濃度を数値化したグラフです。」
「この数値……今までに見たことがない。」
「どこで観測したものですか?」
「島根県の出雲市内の山の中で観測しました。」
「ふむ。」
アーロンドは顎を撫でる。
「しばらくは観測を続けてください。変化があればまたご連絡を。」
アーロンドは観測員を部屋から退出させる。
「……。」
(この数値……急激に上昇した翌日には一気に下がっている。)
(しかし数日間高い日もある。)
「平常値の日が少ないですね。」
アーロンドは立ち上がり窓の外の太陽を見る。
「何か……不吉な予感がしますねぇ。」
アーロンドは1人、不敵に笑っていた。
ジリジリジリジリジリリリリリ
「セミうるせぇーー!あと暑いぃぃぃ!」
ロビンはソファに座って絶叫していた。季節はすでに7月の下旬に差し掛かっており夏の暑さがロビンを襲う。ロビンは冷凍庫からバリバリくんを取り出し食べる。
「暑い日には冷たいものに限るな。」
アリスから電話がかかってくる。
「なんだ?」
「ロビン、今暇?」
「暑くてなんもやる気おきねぇ。」
「じゃあ私の家に来てよ。」
「はいはい。」
プツン
電話が切れた。ロビンは内容を整理する。
(なんで俺を家に呼んだんだ?まさかあいつ、変なことでもするつもりじゃないだろうな?)
どちらにせよはいと答えてしまった以上行かないわけにはいかない。ロビンは支度をして家を出る。
アリス宅…
ピンポーン
ロビンはアリスの家のベルを鳴らす。待っでいたとばかりの早さで玄関が開く。しかし出てきたのは美桜だった。
「意外と早かったわね。上がって。」
ロビンは家に上がる。
「なんでお前がいるんだ?」
「呼ばれたからに決まってるでしょ。」
美桜は当たり前と言わんばかりに答える。
「やっぱお前らセットだろ。」
「もう一回倒されたいの?」
「あ、いえ、結構。」
美桜は半ギレ状態で答える。ロビンは弱々しい声で拒否する。
「ギャーー!」
部屋の奥から叫び声が聞こえる。
「なんだなんだ?」
「だずげでぇぇ!」
アリスが泣きべそをかきながら飛びついてくる。部屋のほうから見覚えのある茶色のあいつが走ってきた。
「うおおぉぉぉい!」
「なに連れて来てんのあんた!」
3人はパニックになる。茶色のあいつは普通よりも大きく気持ち悪さに拍車がかかっている。
「ロビンなんどがじでえぇぇぇ!」
アリスは泣き叫ぶように助けを求める。
「あんな気持ち悪いのはゴメンだよ!」
「私むじぎらいなんだがらあぁぁ!」
ペシッ!
「「!」」
美桜が新聞で茶色のあいつを潰す。アリスの顔から血の気が引いていく。
「ふう、ふう、一応始末したけど。」
美桜は息を切らしながら報告する。
「………お前勇敢だな。」
ロビンは美桜に称賛の言葉を送る。一方アリスは気絶している。
数分後…
「ん?う~ん。」
アリスは体を伸ばす。ロビンが声をかける。
「やっと起きたか。お前、美桜があいつを潰してからずっと気絶してたぞ。」
「あれ?そうなの?」
「うん。というか寝てたでしょ。」
「いや寝てないよ。うん、きっとそう。」
アリスは目線をそらしながら言う。
(絶対寝てたな。)
(絶対寝てたわね。)
2人は視線を合わせ互いに頷く。
「そういえばなんで俺を呼んだんだ?」
「あと私も。」
2人はアリスに聞く。
「決まってるでしょ、1人じゃ暇なの。それだけ。」
「「はい?」」
2人はキョトンとする。アリスはん?と不思議そうな顔をする。
「こいつ…何考えてるんだ?」
「私も分からない。」
2人は小声でヒソヒソと話す。アリスはキッチンに行き、紅茶を淹れてくる。
「はい、どうぞ。」
「サンキュ。」
「どうも。」
アリスは椅子に座り話をする。
「さっき言った暇だからは嘘。本当は2人とやりたいことがあって呼んだんだ。」
「なんだ?」
「言ってみなさい。」
アリスは笑みを浮かべる。
「今日昼ご飯はどこかに食べに行こうよ~♡」
アリスは体をくねらせながら答える。ロビンと美桜は目が点になる。
「なんで急に?別にいいけど。」
「え?即承諾なの?」
「だって暇なんだもん。」
「この暇人が。」
美桜は再び半ギレになる。
「はぁ。ここまで来たならついて行かないこともないけど。」
「それで、何がたべたいの?」
「これ。」
アリスはスマホの画面を見せる。写っていたのはどこかのカフェだった。
「え?昼飯に甘い物食うのか?」
「あ、ゴメン、間違えた。」
アリスは画面を横になぞる。
「こっち、新しいうどん屋さん。食べてみたかったの。」
「ここは夏限定で開店してるから行く機会が少ないんだ。」
「なんで夏限定なんだ?」
ロビンは純粋な疑問を持つ。うどん屋さんなのでどの時期にも開店しているはずだ。
「一言抜けてたね。ここはざるうどん専門店だよ。」
「なるほど理解した。」
「って言うと思うか?」
「え?」
アリスは動揺する。
「なんだよざるうどん専門店って!聞いたことねえよ!」
「知らないの?」
さっきまで黙っていた美桜が口を開く。
「知らない。」
「まあいいわ。」
「話を途中でやめるな。」
ビシッ!
美桜にデコピンされた。
「やっぱお前ツンデレだろ。」
美桜はロビンの腕を掴む。
「こいつ埋めていい?」
「だめ。」
半ギレの美桜に強気で返すアリス。そして腕を捕まれて必死に抵抗するロビン。
(何この空間?)
ロビンは美桜に2度と変なことを言わないと心に誓った。
1人の観測員がドアを勢いよく開けて団長室に入ってきた。様子から見てかなり興奮している、
「どうしたんですか?少し騒がしいですよ。あと落ち着きなさい。」
「あ、お見苦しいところを見せてしまい申し訳ありません。」
観測員は落ち着きを取り戻す。
「こちらのデータをご覧になってください。」
アーロンドは1枚の紙を渡される。それには折れ線グラフと何かの数値が書いてある。右側に行くほどグラフの数値が不安定になっている。
「魔力の濃度を数値化したグラフです。」
「この数値……今までに見たことがない。」
「どこで観測したものですか?」
「島根県の出雲市内の山の中で観測しました。」
「ふむ。」
アーロンドは顎を撫でる。
「しばらくは観測を続けてください。変化があればまたご連絡を。」
アーロンドは観測員を部屋から退出させる。
「……。」
(この数値……急激に上昇した翌日には一気に下がっている。)
(しかし数日間高い日もある。)
「平常値の日が少ないですね。」
アーロンドは立ち上がり窓の外の太陽を見る。
「何か……不吉な予感がしますねぇ。」
アーロンドは1人、不敵に笑っていた。
ジリジリジリジリジリリリリリ
「セミうるせぇーー!あと暑いぃぃぃ!」
ロビンはソファに座って絶叫していた。季節はすでに7月の下旬に差し掛かっており夏の暑さがロビンを襲う。ロビンは冷凍庫からバリバリくんを取り出し食べる。
「暑い日には冷たいものに限るな。」
アリスから電話がかかってくる。
「なんだ?」
「ロビン、今暇?」
「暑くてなんもやる気おきねぇ。」
「じゃあ私の家に来てよ。」
「はいはい。」
プツン
電話が切れた。ロビンは内容を整理する。
(なんで俺を家に呼んだんだ?まさかあいつ、変なことでもするつもりじゃないだろうな?)
どちらにせよはいと答えてしまった以上行かないわけにはいかない。ロビンは支度をして家を出る。
アリス宅…
ピンポーン
ロビンはアリスの家のベルを鳴らす。待っでいたとばかりの早さで玄関が開く。しかし出てきたのは美桜だった。
「意外と早かったわね。上がって。」
ロビンは家に上がる。
「なんでお前がいるんだ?」
「呼ばれたからに決まってるでしょ。」
美桜は当たり前と言わんばかりに答える。
「やっぱお前らセットだろ。」
「もう一回倒されたいの?」
「あ、いえ、結構。」
美桜は半ギレ状態で答える。ロビンは弱々しい声で拒否する。
「ギャーー!」
部屋の奥から叫び声が聞こえる。
「なんだなんだ?」
「だずげでぇぇ!」
アリスが泣きべそをかきながら飛びついてくる。部屋のほうから見覚えのある茶色のあいつが走ってきた。
「うおおぉぉぉい!」
「なに連れて来てんのあんた!」
3人はパニックになる。茶色のあいつは普通よりも大きく気持ち悪さに拍車がかかっている。
「ロビンなんどがじでえぇぇぇ!」
アリスは泣き叫ぶように助けを求める。
「あんな気持ち悪いのはゴメンだよ!」
「私むじぎらいなんだがらあぁぁ!」
ペシッ!
「「!」」
美桜が新聞で茶色のあいつを潰す。アリスの顔から血の気が引いていく。
「ふう、ふう、一応始末したけど。」
美桜は息を切らしながら報告する。
「………お前勇敢だな。」
ロビンは美桜に称賛の言葉を送る。一方アリスは気絶している。
数分後…
「ん?う~ん。」
アリスは体を伸ばす。ロビンが声をかける。
「やっと起きたか。お前、美桜があいつを潰してからずっと気絶してたぞ。」
「あれ?そうなの?」
「うん。というか寝てたでしょ。」
「いや寝てないよ。うん、きっとそう。」
アリスは目線をそらしながら言う。
(絶対寝てたな。)
(絶対寝てたわね。)
2人は視線を合わせ互いに頷く。
「そういえばなんで俺を呼んだんだ?」
「あと私も。」
2人はアリスに聞く。
「決まってるでしょ、1人じゃ暇なの。それだけ。」
「「はい?」」
2人はキョトンとする。アリスはん?と不思議そうな顔をする。
「こいつ…何考えてるんだ?」
「私も分からない。」
2人は小声でヒソヒソと話す。アリスはキッチンに行き、紅茶を淹れてくる。
「はい、どうぞ。」
「サンキュ。」
「どうも。」
アリスは椅子に座り話をする。
「さっき言った暇だからは嘘。本当は2人とやりたいことがあって呼んだんだ。」
「なんだ?」
「言ってみなさい。」
アリスは笑みを浮かべる。
「今日昼ご飯はどこかに食べに行こうよ~♡」
アリスは体をくねらせながら答える。ロビンと美桜は目が点になる。
「なんで急に?別にいいけど。」
「え?即承諾なの?」
「だって暇なんだもん。」
「この暇人が。」
美桜は再び半ギレになる。
「はぁ。ここまで来たならついて行かないこともないけど。」
「それで、何がたべたいの?」
「これ。」
アリスはスマホの画面を見せる。写っていたのはどこかのカフェだった。
「え?昼飯に甘い物食うのか?」
「あ、ゴメン、間違えた。」
アリスは画面を横になぞる。
「こっち、新しいうどん屋さん。食べてみたかったの。」
「ここは夏限定で開店してるから行く機会が少ないんだ。」
「なんで夏限定なんだ?」
ロビンは純粋な疑問を持つ。うどん屋さんなのでどの時期にも開店しているはずだ。
「一言抜けてたね。ここはざるうどん専門店だよ。」
「なるほど理解した。」
「って言うと思うか?」
「え?」
アリスは動揺する。
「なんだよざるうどん専門店って!聞いたことねえよ!」
「知らないの?」
さっきまで黙っていた美桜が口を開く。
「知らない。」
「まあいいわ。」
「話を途中でやめるな。」
ビシッ!
美桜にデコピンされた。
「やっぱお前ツンデレだろ。」
美桜はロビンの腕を掴む。
「こいつ埋めていい?」
「だめ。」
半ギレの美桜に強気で返すアリス。そして腕を捕まれて必死に抵抗するロビン。
(何この空間?)
ロビンは美桜に2度と変なことを言わないと心に誓った。
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