10 / 43
《祩》の章
【姝】
しおりを挟む
怜たちは取材を終えた後、予約していた村の宿泊施設へ地図を頼りに向かっていた。
地図と睨めっこしていた榎の足がぴたっと止まった。
「どうやらここのようね」
そう言って榎は地図と実際の場所を見比べる。
そこは、大層大きな屋敷のような建物だった。
「ここに泊まるの? なんかジャパニーズダイミョーとか住んでそう! ワクワクしてきた!」
その施設を見て、やけに怜はそわそわしていた。
「昔、村の権力者が住んでいたらしいけど、今は空き家だったところを神社へ参拝して泊まる人向けに開放しているらしいわよ。村の役場へ連絡さえ入れていれば、食事つきでリーズナブルな値段で泊まれるらしいわ」
「へー。村おこしって大変なんだねー」
「さ、入りましょ」
榎たちがそんな施設の中へ入っていくと、囲炉裏がどんと構える居間がその目に映った。
「結構広いねー」
「今日はあたしたち以外泊まる人はいないらしいから、のびのび出来そうね。夜の食事を持ってくるまで取材したメモをあたしはまとめるけど、怜はどうする?」
「俺? 外出ても退屈しそうだし、竹子が取材をまとめている間、邪魔にならない程度にお菓子でも摘んでごろごろしておくよ」
そう言って怜は居間にごろんと横になり、持って来た鞄の中から適当にお菓子を見繕って袋を開け始めた。
「それにしても、なんでそっくりの変装をしているわけ?」
メモをパラパラと捲りながら榎が怜に問う。
「ん? それは話せばながーくなるよ?」
「大体そんな系の話は簡潔に話せばスパッと終わるものばかりよ。簡潔に話なさい」
榎はピシャリと言う。
「んー、簡潔にいうとだねぇ。純粋に弐沙の影武者という意味合いかなぁ?」
「弐沙の影武者ねぇ……あいつ、どう見てもあたしよりも長く生きて不死身そうだから、そういうのいらないように見えるけどねぇ……」
「へ?」
榎の口からトンでもない一言が聞こえて、お菓子を食べていた手が止まった。
「どうしたのよ? もしかして、正解だった?」
「い、いや、違うけど、なんで、弐沙が不死身とかと思ったわけ?」
榎のあまりの洞察力の鋭さに、怜は目を若干泳がしながら訊く。
「この業界にいると……というかあたしの場合は元からね、結構そういう“普通の人間”では無さそうな人間を掘り当てるのは得意だったのよ。だから最初に弐沙をスカウトしたのも、只者じゃなさそうというあたし自身の勘からよ。まぁ、言いたく無いのなら言わなくていいけど。二人ともややこしいわねぇ、全く」
そう呆れながら榎は記事を作成していく。
「あまり首を突っ込むとロクなことないよ?」
再びポリポリとお菓子を食べ始めた怜が言う。
「そこら辺は重々承知しているわよ。だから、あたしが立ち入れる範囲しか踏み込まないし首を突っ込まないわ」
「ん。ならいいや」
怜は納得して、お菓子を頬張る。
すると、急にノックの音が聞こえる。
『すみません、暁鴉村婦人会のものですが、晩のお食事をお持ちしました』
少し年の寄った女性の声が聞こえて、榎は玄関のほうへと歩き出す。
「はーい」
扉を開けると、女性二人がお膳を持って立っていた。
「ご用意をしますので、上がらせてもらいますね」
そういうと女性二人は屋敷の中へあがり、居間のほうへと向かい、手際よくお膳の準備を始める。
「ご用意出来ましたので、夕食をお楽しみください。婦人会が作りました、暁鴉村自慢の特産品や名物を使った料理となります」
「わざわざ準備までありがとうございます」
榎はお膳の前へ座って、女性二人にお礼を述べる。
「いえ、今日は暁鴉村へようこそおいでくださいました。村での夜、ゆっくりお過ごしくださいね。朱絆神社へ行かれたんですよね? 大体女性の方が数人でやってくるのが多くて、カップルさんというのは初めてですね」
「カップルじゃないですよ。二人で朱絆神社を取材しにきました」
「あら? そうなの? ごめんなさいねー、私ったら早とちりで」
女性のうちの一人が赤面する。
「女性グループで泊まりにくる人が多いんですかぁ?」
お茶碗を持ったまま怜が赤面している女性に訊ねる。
「三、四人のグループでお泊りになられる方が多いですね。村を通る電車が夜間帯は殆どありませんし、こちらの施設でお休みになられる人が圧倒的ですね」
「なるほどー。あ、この魚の塩焼き美味しい」
怜はそう言ってご飯をかきこむ。
そんな時、何処からか、
うめき声が聞こえた。
まるで、地面から這い出てくるような低いうめき声に、榎と怜は左右を見回した。
「え、何? 動物かしら?」
「多分、熊ですよ。夜になると良く餌を捜しに山をうろついているんです」
婦人会の女性がそう言う。
「熊ですか。さすが山が近いと動物の鳴き声も近くになるんですね。人里には下りてきたりすることはあるんですか?」
「人里には全然下りてこないので大丈夫ですよ。安心してください」
そう言って、女性はニコッと笑った。
「熊……ねぇ……」
ぽそっと呟きながら、怜は山菜の煮物を食べていた。
次の日、またもや婦人会の女性たちが用意してくれた食事を食べた二人はその後、宿泊施設を出る。
「あー、今日のお味噌汁も美味しかったー」
怜は満足そうにお腹を擦りながら駅に向かって歩いていく。
「アンタ、三度もおかわりしていたからビックリしたわよ、全く。これから電車を乗り継いでいくわけだけど、その後はどうするつもりなの? あたしは直ぐに会社に戻って記事を作っていくけど」
「俺はとりあえず、弐沙と合流かなぁ? というか、弐沙の方は大丈夫なのか心配だよー。見栄なんて張って一人で突っ走らなければいいんだけども」
そう言って少し頬を膨らませる。
「何かあれば連絡を寄越すって言っていたんでしょ? 今のところ連絡も来ていないみたいなんだからいいんじゃないの?」
「ならいいんだけどねぇー」
すると、素っ気無い着信音が怜のズボンのポケットから鳴り響いた。
ポケットからスマホを取り出して、着信相手を確認すると弐沙からだった。
「噂をするとなんとかかな? もしもし? 弐沙ー?」
ニシシと怜が笑いながら電話を取る。すると、
『え、えっーと、れ、怜さんの電話で合ってる?』
電話の先の人間は弐沙ではなく、聞いたことのない声だった。
「そうだけど、君は誰だ? 弐沙は?」
『俺の名は皆神という。弐沙がちょっと諸事情で倒れてしまって、俺の家で休ませているんだけど。あ、ちゃんと弐沙の意識はあるから安心してくれ。寝込んでいる弐沙から君のところへ連絡をしろといわれて今に至るわけなんだが……。あとで俺の家の地図をそっちへメールで送るから迎えに来てやってくれ』
「了解、ごめんねー弐沙が迷惑をかけたみたいで」
相手の素性と弐沙の様子が分かり、険しい表情からいつも通りのニッコリ顔に戻る怜。
『いや、別に迷惑じゃないから大丈夫だ。じゃあ、よろしく頼んだ』
そう電話は切れた。
「アイツどうかしたの?」
「んー? なんだか人の家にお世話になっているみたい。迎えに来いって」
「なにそれ」
「さぁ? でも急がないみたいだし、駅に到着したらその人の家に行く事になりそうだねぇー。さ、駅に向かおうか?」
「そうね」
そんなやりとりを繰り広げつつ、怜と榎の二人は村の駅へと歩みを進めるのだった。
地図と睨めっこしていた榎の足がぴたっと止まった。
「どうやらここのようね」
そう言って榎は地図と実際の場所を見比べる。
そこは、大層大きな屋敷のような建物だった。
「ここに泊まるの? なんかジャパニーズダイミョーとか住んでそう! ワクワクしてきた!」
その施設を見て、やけに怜はそわそわしていた。
「昔、村の権力者が住んでいたらしいけど、今は空き家だったところを神社へ参拝して泊まる人向けに開放しているらしいわよ。村の役場へ連絡さえ入れていれば、食事つきでリーズナブルな値段で泊まれるらしいわ」
「へー。村おこしって大変なんだねー」
「さ、入りましょ」
榎たちがそんな施設の中へ入っていくと、囲炉裏がどんと構える居間がその目に映った。
「結構広いねー」
「今日はあたしたち以外泊まる人はいないらしいから、のびのび出来そうね。夜の食事を持ってくるまで取材したメモをあたしはまとめるけど、怜はどうする?」
「俺? 外出ても退屈しそうだし、竹子が取材をまとめている間、邪魔にならない程度にお菓子でも摘んでごろごろしておくよ」
そう言って怜は居間にごろんと横になり、持って来た鞄の中から適当にお菓子を見繕って袋を開け始めた。
「それにしても、なんでそっくりの変装をしているわけ?」
メモをパラパラと捲りながら榎が怜に問う。
「ん? それは話せばながーくなるよ?」
「大体そんな系の話は簡潔に話せばスパッと終わるものばかりよ。簡潔に話なさい」
榎はピシャリと言う。
「んー、簡潔にいうとだねぇ。純粋に弐沙の影武者という意味合いかなぁ?」
「弐沙の影武者ねぇ……あいつ、どう見てもあたしよりも長く生きて不死身そうだから、そういうのいらないように見えるけどねぇ……」
「へ?」
榎の口からトンでもない一言が聞こえて、お菓子を食べていた手が止まった。
「どうしたのよ? もしかして、正解だった?」
「い、いや、違うけど、なんで、弐沙が不死身とかと思ったわけ?」
榎のあまりの洞察力の鋭さに、怜は目を若干泳がしながら訊く。
「この業界にいると……というかあたしの場合は元からね、結構そういう“普通の人間”では無さそうな人間を掘り当てるのは得意だったのよ。だから最初に弐沙をスカウトしたのも、只者じゃなさそうというあたし自身の勘からよ。まぁ、言いたく無いのなら言わなくていいけど。二人ともややこしいわねぇ、全く」
そう呆れながら榎は記事を作成していく。
「あまり首を突っ込むとロクなことないよ?」
再びポリポリとお菓子を食べ始めた怜が言う。
「そこら辺は重々承知しているわよ。だから、あたしが立ち入れる範囲しか踏み込まないし首を突っ込まないわ」
「ん。ならいいや」
怜は納得して、お菓子を頬張る。
すると、急にノックの音が聞こえる。
『すみません、暁鴉村婦人会のものですが、晩のお食事をお持ちしました』
少し年の寄った女性の声が聞こえて、榎は玄関のほうへと歩き出す。
「はーい」
扉を開けると、女性二人がお膳を持って立っていた。
「ご用意をしますので、上がらせてもらいますね」
そういうと女性二人は屋敷の中へあがり、居間のほうへと向かい、手際よくお膳の準備を始める。
「ご用意出来ましたので、夕食をお楽しみください。婦人会が作りました、暁鴉村自慢の特産品や名物を使った料理となります」
「わざわざ準備までありがとうございます」
榎はお膳の前へ座って、女性二人にお礼を述べる。
「いえ、今日は暁鴉村へようこそおいでくださいました。村での夜、ゆっくりお過ごしくださいね。朱絆神社へ行かれたんですよね? 大体女性の方が数人でやってくるのが多くて、カップルさんというのは初めてですね」
「カップルじゃないですよ。二人で朱絆神社を取材しにきました」
「あら? そうなの? ごめんなさいねー、私ったら早とちりで」
女性のうちの一人が赤面する。
「女性グループで泊まりにくる人が多いんですかぁ?」
お茶碗を持ったまま怜が赤面している女性に訊ねる。
「三、四人のグループでお泊りになられる方が多いですね。村を通る電車が夜間帯は殆どありませんし、こちらの施設でお休みになられる人が圧倒的ですね」
「なるほどー。あ、この魚の塩焼き美味しい」
怜はそう言ってご飯をかきこむ。
そんな時、何処からか、
うめき声が聞こえた。
まるで、地面から這い出てくるような低いうめき声に、榎と怜は左右を見回した。
「え、何? 動物かしら?」
「多分、熊ですよ。夜になると良く餌を捜しに山をうろついているんです」
婦人会の女性がそう言う。
「熊ですか。さすが山が近いと動物の鳴き声も近くになるんですね。人里には下りてきたりすることはあるんですか?」
「人里には全然下りてこないので大丈夫ですよ。安心してください」
そう言って、女性はニコッと笑った。
「熊……ねぇ……」
ぽそっと呟きながら、怜は山菜の煮物を食べていた。
次の日、またもや婦人会の女性たちが用意してくれた食事を食べた二人はその後、宿泊施設を出る。
「あー、今日のお味噌汁も美味しかったー」
怜は満足そうにお腹を擦りながら駅に向かって歩いていく。
「アンタ、三度もおかわりしていたからビックリしたわよ、全く。これから電車を乗り継いでいくわけだけど、その後はどうするつもりなの? あたしは直ぐに会社に戻って記事を作っていくけど」
「俺はとりあえず、弐沙と合流かなぁ? というか、弐沙の方は大丈夫なのか心配だよー。見栄なんて張って一人で突っ走らなければいいんだけども」
そう言って少し頬を膨らませる。
「何かあれば連絡を寄越すって言っていたんでしょ? 今のところ連絡も来ていないみたいなんだからいいんじゃないの?」
「ならいいんだけどねぇー」
すると、素っ気無い着信音が怜のズボンのポケットから鳴り響いた。
ポケットからスマホを取り出して、着信相手を確認すると弐沙からだった。
「噂をするとなんとかかな? もしもし? 弐沙ー?」
ニシシと怜が笑いながら電話を取る。すると、
『え、えっーと、れ、怜さんの電話で合ってる?』
電話の先の人間は弐沙ではなく、聞いたことのない声だった。
「そうだけど、君は誰だ? 弐沙は?」
『俺の名は皆神という。弐沙がちょっと諸事情で倒れてしまって、俺の家で休ませているんだけど。あ、ちゃんと弐沙の意識はあるから安心してくれ。寝込んでいる弐沙から君のところへ連絡をしろといわれて今に至るわけなんだが……。あとで俺の家の地図をそっちへメールで送るから迎えに来てやってくれ』
「了解、ごめんねー弐沙が迷惑をかけたみたいで」
相手の素性と弐沙の様子が分かり、険しい表情からいつも通りのニッコリ顔に戻る怜。
『いや、別に迷惑じゃないから大丈夫だ。じゃあ、よろしく頼んだ』
そう電話は切れた。
「アイツどうかしたの?」
「んー? なんだか人の家にお世話になっているみたい。迎えに来いって」
「なにそれ」
「さぁ? でも急がないみたいだし、駅に到着したらその人の家に行く事になりそうだねぇー。さ、駅に向かおうか?」
「そうね」
そんなやりとりを繰り広げつつ、怜と榎の二人は村の駅へと歩みを進めるのだった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
量子迷宮の探偵譚
葉羽
ミステリー
天才高校生の神藤葉羽は、ある日突然、量子力学によって生み出された並行世界の迷宮に閉じ込められてしまう。幼馴染の望月彩由美と共に、彼らは迷宮からの脱出を目指すが、そこには恐ろしい謎と危険が待ち受けていた。葉羽の推理力と彩由美の直感が試される中、二人の関係も徐々に変化していく。果たして彼らは迷宮を脱出し、現実世界に戻ることができるのか?そして、この迷宮の真の目的とは?
クアドロフォニアは突然に
七星満実
ミステリー
過疎化の進む山奥の小さな集落、忍足(おしたり)村。
廃校寸前の地元中学校に通う有沢祐樹は、卒業を間近に控え、県を出るか、県に留まるか、同級生たちと同じく進路に迷っていた。
そんな時、東京から忍足中学へ転入生がやってくる。
どうしてこの時期に?そんな疑問をよそにやってきた彼は、祐樹達が想像していた東京人とは似ても似つかない、不気味な風貌の少年だった。
時を同じくして、耳を疑うニュースが忍足村に飛び込んでくる。そしてこの事をきっかけにして、かつてない凄惨な事件が次々と巻き起こり、忍足の村民達を恐怖と絶望に陥れるのであった。
自分たちの生まれ育った村で起こる数々の恐ろしく残忍な事件に対し、祐樹達は知恵を絞って懸命に立ち向かおうとするが、禁忌とされていた忍足村の過去を偶然知ってしまったことで、事件は思いもよらぬ展開を見せ始める……。
青春と戦慄が交錯する、プライマリーユースサスペンス。
どうぞ、ご期待ください。
白い男1人、人間4人、ギタリスト5人
正君
ミステリー
20人くらいの男と女と人間が出てきます
女性向けってのに設定してるけど偏見無く読んでくれたら嬉しく思う。
小説家になろう、カクヨム、ギャレリアでも投稿しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
✖✖✖Sケープゴート
itti(イッチ)
ミステリー
病気を患っていた母が亡くなり、初めて出会った母の弟から手紙を見せられた祐二。
亡くなる前に弟に向けて書かれた手紙には、意味不明な言葉が。祐二の知らない母の秘密とは。
過去の出来事がひとつづつ解き明かされ、祐二は母の生まれた場所に引き寄せられる。
母の過去と、お地蔵さまにまつわる謎を祐二は解き明かせるのでしょうか。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる