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サプライズ
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お昼休み、ランチを取ろうとオフィスの外に出たとき、一人の営業さんが周りを気にしながら話しかけてきた。
「成田さん、社長には秘密でサプライズでお別れ会を企画しようと思うんだけど、参加できる?」
「はい、もちろん。日にちはいつですか?」
「最後の日。」
「じゃぁ、あと5日後ですね。」
「そう。その日、仕事のあと空けといて。」
「わかりました。」
「社長には秘密でお願いね!」
「わかりました。」
営業さんは小走りで去っていった。
あと5日で会社は終わるんだ。自分で口にすると現実なんだなと感じる。寂しい気持ちは私だけではないのかもしれない。営業さんがサプライズでお別れ会を企画してくれているのも、そんな気持ちの表れのような気がした。
この会社らしく、最後までいい雰囲気のまま終わりたい。倒産する会社でそんなことが可能なのか、少しの不安はあるが、こういう時こそ、占い師の出番なのかもしれない。嘘をついて、無責任に大丈夫だという占い師にはなりたくないが、大丈夫だといえる要素を見つけてそれを教えてあげたい。あと5日後のお別れ会で、私がそんなことをするなんて無謀な考えかな。
私が、占い師が悪い方に考えてはだめだ!できる限りのことをやってみよう。
「成田さん、社長には秘密でサプライズでお別れ会を企画しようと思うんだけど、参加できる?」
「はい、もちろん。日にちはいつですか?」
「最後の日。」
「じゃぁ、あと5日後ですね。」
「そう。その日、仕事のあと空けといて。」
「わかりました。」
「社長には秘密でお願いね!」
「わかりました。」
営業さんは小走りで去っていった。
あと5日で会社は終わるんだ。自分で口にすると現実なんだなと感じる。寂しい気持ちは私だけではないのかもしれない。営業さんがサプライズでお別れ会を企画してくれているのも、そんな気持ちの表れのような気がした。
この会社らしく、最後までいい雰囲気のまま終わりたい。倒産する会社でそんなことが可能なのか、少しの不安はあるが、こういう時こそ、占い師の出番なのかもしれない。嘘をついて、無責任に大丈夫だという占い師にはなりたくないが、大丈夫だといえる要素を見つけてそれを教えてあげたい。あと5日後のお別れ会で、私がそんなことをするなんて無謀な考えかな。
私が、占い師が悪い方に考えてはだめだ!できる限りのことをやってみよう。
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