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第7章
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「では、実際にその眼で確かめるといいしょう。少し時を巻き戻してお見せします。ベッドの上に仰向けになって手を胸の当たりで組んでください」
「分かったわ」
私は言われた通りベッドに仰向けになって両手を胸の前で組んだ目を閉じるようエクアに言われて私はそのまま目を閉じた。
暫くすると眠気が襲い私はそのまま眠りに入ってしまった。
「アレーレ。今からお見せるのは前のアレーレの日常です。よく見るといいですよ」
いつものように暗くなった場所、一点の光がエクアを照らしていた。
私はエクアが呪文を詠唱始めると目の前に魔方陣が展開された。
********
そこはいつも私が使っていた部屋だった。
よく見るとベッドの上に私が座っている。
あれ、私が私を見ている?
不思議な出来事で頭が付いていけていない。
「マロン。マロンは何処?」
私が……と言うよりここは以前のアレーレが、と言っておくことにしよう。
アレーレはマロンの名を連呼していた。
直ぐにマロンが現れアレーレの目の前に現れ跪いた。
「今日はどういうスケジュールかしら」
「本日は、午後から貴族の方々とお茶会を行い、その後お館様とお城へ行くことになっております」
「はぁ~、お城ねぇ~。また厄介ごとかしら。あのターバリン王子ってのが苦手なのよね。なんだかしつこそう……」
確かに、しつこい。
私もアレーレのいう言葉に同調してしまった。
アレーレはその場を離れお茶会の会場に足を運んだ。
「いつもと変わらない日常を送っているのですよ。アレーレ……今は芹那と言った方が分かりやすいでしょうか」
「ええ、その方が良いわ。それより記憶って此れだけ?」
「いえ、これはほんの一部です。何処か見たいところがありますか?」
「ええ、エルフ族たちと私が出会うきっかけの部分を観たいわ」
「分かりました。では……時を更に遡ります……」
ビュー――ン。
大きな耳鳴りがすると、目の前が渦を巻いていた。
そして渦が消えると今度はエルフ族たちが居る街の場所についていた。
そこにアレーレとマロンが一緒にいるところが見えた。
「貴女はお一人なのかしら?」
「いえ、家族がおります」
「そう……でも、その身なり…生活が貧しいのですか?」
「はい……明日が迎えられるかどうか……」
行き成りシリアスな部分に出くわした。
私は二人の真上にいる感じで眺めている。
当然これは過去の記憶。
私が居ることは二人には見えていない。
……話は続く。
「分かったわ」
私は言われた通りベッドに仰向けになって両手を胸の前で組んだ目を閉じるようエクアに言われて私はそのまま目を閉じた。
暫くすると眠気が襲い私はそのまま眠りに入ってしまった。
「アレーレ。今からお見せるのは前のアレーレの日常です。よく見るといいですよ」
いつものように暗くなった場所、一点の光がエクアを照らしていた。
私はエクアが呪文を詠唱始めると目の前に魔方陣が展開された。
********
そこはいつも私が使っていた部屋だった。
よく見るとベッドの上に私が座っている。
あれ、私が私を見ている?
不思議な出来事で頭が付いていけていない。
「マロン。マロンは何処?」
私が……と言うよりここは以前のアレーレが、と言っておくことにしよう。
アレーレはマロンの名を連呼していた。
直ぐにマロンが現れアレーレの目の前に現れ跪いた。
「今日はどういうスケジュールかしら」
「本日は、午後から貴族の方々とお茶会を行い、その後お館様とお城へ行くことになっております」
「はぁ~、お城ねぇ~。また厄介ごとかしら。あのターバリン王子ってのが苦手なのよね。なんだかしつこそう……」
確かに、しつこい。
私もアレーレのいう言葉に同調してしまった。
アレーレはその場を離れお茶会の会場に足を運んだ。
「いつもと変わらない日常を送っているのですよ。アレーレ……今は芹那と言った方が分かりやすいでしょうか」
「ええ、その方が良いわ。それより記憶って此れだけ?」
「いえ、これはほんの一部です。何処か見たいところがありますか?」
「ええ、エルフ族たちと私が出会うきっかけの部分を観たいわ」
「分かりました。では……時を更に遡ります……」
ビュー――ン。
大きな耳鳴りがすると、目の前が渦を巻いていた。
そして渦が消えると今度はエルフ族たちが居る街の場所についていた。
そこにアレーレとマロンが一緒にいるところが見えた。
「貴女はお一人なのかしら?」
「いえ、家族がおります」
「そう……でも、その身なり…生活が貧しいのですか?」
「はい……明日が迎えられるかどうか……」
行き成りシリアスな部分に出くわした。
私は二人の真上にいる感じで眺めている。
当然これは過去の記憶。
私が居ることは二人には見えていない。
……話は続く。
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