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第2章

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ん…? どういう事。
私はただお礼をしたいだけなのに。
困惑する私の元にマロンが駆け寄った。
そして私の耳元でこう囁いた。


「アレーレ様。私たちエルフ族はアレーレ様に絶対服従する存在なのです」
「どういう事?」
「アレーレ様がこの者どもを下僕として飼われている、と言う事なのです。つまり彼らはアレーレ様のような貴族とは身分が違う存在なのです。私共侍女たちも同じエルフ族なのです」


え……? エルフ族ってそういう存在だったの? 
私はびっくりしてマロンを見るといつも白い帽子をかぶっているマロンが急にその帽子を取って見せた。
するととがった耳に緑色の体に変貌した。


「いつもはこの魔法の帽子をかぶりエルフだという事を隠しているのです。アレーレ様のご指示で私たち侍女たちは皆エルフなのです。アレーレ様のご慈悲によって今まで仕えてきたのです」

なんてことなの??
私ったら何も知らないことだらけだった……。
そう言う事なのね。
その場にいた貴族の娘たちがひそひそと話し出したのが耳に入った私は席に戻りエルフ達を退かせた。
何も知らなかった私はこの場の雰囲気をどうしたらいいものか考えながらカップを手にして紅茶を一口啜った。


「良い余興でしたわ。さぁ、皆様女子会の続きをしましょうではありませんか」


カップをゆっくり置いて私は堂々と澄ました顔をでそう言うと娘たちは相槌をした。
取り敢えずこの女子会が終わったらマロンに色々と訊かなくっちゃだわね……。
そう思いながら下らない貴族の駄弁りに付き合うことにした。


女子会が終わったのはそれから一時間後。
私はマロンを連れて書斎へ向かった。
貴族の娘たちは気分よく自分たちの屋敷へ戻って貰ったかしら。
本来のアレーレじゃないってバレたら厄介だわね。
色々情報収集する必要があるわ。
書斎の部屋に置いてあるソファに腰かけマロン、それにサロンを呼び話を訊くことにした。


「今から訊ねることは決して外部に漏らさぬと誓いなさい」


開口一番私はそう言うと二人は黙ったまま頷いた。
これから何を訊かれるのかとまるで怯える子羊のように二人は震えている。
そんなに私って怖い存在なのかしらね。
悪役令嬢って本当に厄介だけどこの役得をフルに活用させて貰うわ。




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