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グラスが話を付けてくれるまでに神様に一度話をしてみようと思いました。
出てくれるか微妙ですが……。
てゅるるる、てゅるるる…。
「もしもし、何じゃ?」
「あ、神様。私帝国の偉い方の下で働けるかも知れません。なんか事がいい方向に進み過ぎていて…怖いんですけど。大丈夫でしょうか?」
「ああ、そうなのか。それは其方のスキルのお蔭じゃよ。言っておらんかったかな?この世界には個々のスキルと魔法が存在して居る。それのお蔭じゃよ」
「スキル…魔法…? 私にも魔法が使えるのですか?」
「ああ、使えると、思うんじゃがな。其方には魔法よりももっと面白いユニークスキルが備わっておるんじゃ。一度目を閉じて集中してみるといい。文字が浮かんでくるんじゃ。そこにはステータスが出てくるでの。それを頼りに頑張るんじゃよ~」
つーつーつー…。
一方的に電話が切れてしまった。
私に魔法が使えるんだ。
私は神様に言われた通り目を閉じて集中してみることにした。
すると文字が浮かんできたのだ。
【氏名】イグリード・舞
【種類】ヒューマン
【性別】女
【階級】………
【レベル】70
【魔法】オートヒール レベル70
【スキル】神通力レベル80
【幸運】レベル99
イグリード・舞…それが私の名前。
それにレベル70って。
まるでゲームそのものじゃない。
何コレ…。
魔法は…オートヒールか。
だからなのか、森を抜ける時足の痛みがあまりなかったのもこれのお蔭なのかしら。
幸運レベルめっちゃ高っ!
何とかなっているのは幸運のレベルが高いからなのかしら。
火属性の魔法や、水属性、闇属性、光属性、風属のような魔法は使えないということなんだろうな。
なるほど、これが私のステータスなんだわ。
神通力って人の心を読めるスキルよね?
今まで人の心が分かったためしはないのだけれど……。
このスキルも練習して瞬時に使えるようにするべきだわ。
まずこの世界で生きていくには使えそうなスキルね。
私はそっと目を開ける。
すると目の前にグラスが立っていた。
「どうしたんじゃ?大丈夫か?」
「あ、え、あ、はい、大丈夫です。ちょっと瞑想を……」
「瞑想…?よくわからんが大丈夫なら結構。先ほど伯爵の執事にお前さんの話をしたら侍女として働いてもらってもいいと言われたぞ。どうじゃ、やってみんか?」
「ええ!是非にお願い致します」
私は深々と頭を下げお礼を言いました。
何とか野宿だけは回避できたのです。
これも幸運度が高い現れなんだと理解しました。
「儂はそろそろ家に戻るとしよう。後はお前さん次第じゃて。頑張るんじゃよ」
「はいっ!色々と有難う御座いました」
グラスは街の中へと消えていきました。
それと同時に屋敷から人影が…私の所に向かってやってきました。
「貴女ですね。舞と申すものは」
「はい。舞と申します。先ほどグラスさんからお話があったと思うのですが、これからこのお屋敷で働きたく、宜しくお願いします」
「分かりました。まずはその汚い服を何とかしないといけませんね。それと湯浴みもしてください。足先が泥だらけで、その足でお屋敷に上げるわけにはいきませんので」
白鬚を生やした凛とした老人がクスクス笑っていました。
名前は……(集中してみる)…ランティス…ランティスさん。何か頭の中でその名前が浮かんできました。
「私の名はランティス。どうぞよろしくお願いしますね。舞」
「はい。ランティスさん、宜しくお願いします!!」
こうして私はこのお屋敷の侍女として迎えて貰えることになりました。
出てくれるか微妙ですが……。
てゅるるる、てゅるるる…。
「もしもし、何じゃ?」
「あ、神様。私帝国の偉い方の下で働けるかも知れません。なんか事がいい方向に進み過ぎていて…怖いんですけど。大丈夫でしょうか?」
「ああ、そうなのか。それは其方のスキルのお蔭じゃよ。言っておらんかったかな?この世界には個々のスキルと魔法が存在して居る。それのお蔭じゃよ」
「スキル…魔法…? 私にも魔法が使えるのですか?」
「ああ、使えると、思うんじゃがな。其方には魔法よりももっと面白いユニークスキルが備わっておるんじゃ。一度目を閉じて集中してみるといい。文字が浮かんでくるんじゃ。そこにはステータスが出てくるでの。それを頼りに頑張るんじゃよ~」
つーつーつー…。
一方的に電話が切れてしまった。
私に魔法が使えるんだ。
私は神様に言われた通り目を閉じて集中してみることにした。
すると文字が浮かんできたのだ。
【氏名】イグリード・舞
【種類】ヒューマン
【性別】女
【階級】………
【レベル】70
【魔法】オートヒール レベル70
【スキル】神通力レベル80
【幸運】レベル99
イグリード・舞…それが私の名前。
それにレベル70って。
まるでゲームそのものじゃない。
何コレ…。
魔法は…オートヒールか。
だからなのか、森を抜ける時足の痛みがあまりなかったのもこれのお蔭なのかしら。
幸運レベルめっちゃ高っ!
何とかなっているのは幸運のレベルが高いからなのかしら。
火属性の魔法や、水属性、闇属性、光属性、風属のような魔法は使えないということなんだろうな。
なるほど、これが私のステータスなんだわ。
神通力って人の心を読めるスキルよね?
今まで人の心が分かったためしはないのだけれど……。
このスキルも練習して瞬時に使えるようにするべきだわ。
まずこの世界で生きていくには使えそうなスキルね。
私はそっと目を開ける。
すると目の前にグラスが立っていた。
「どうしたんじゃ?大丈夫か?」
「あ、え、あ、はい、大丈夫です。ちょっと瞑想を……」
「瞑想…?よくわからんが大丈夫なら結構。先ほど伯爵の執事にお前さんの話をしたら侍女として働いてもらってもいいと言われたぞ。どうじゃ、やってみんか?」
「ええ!是非にお願い致します」
私は深々と頭を下げお礼を言いました。
何とか野宿だけは回避できたのです。
これも幸運度が高い現れなんだと理解しました。
「儂はそろそろ家に戻るとしよう。後はお前さん次第じゃて。頑張るんじゃよ」
「はいっ!色々と有難う御座いました」
グラスは街の中へと消えていきました。
それと同時に屋敷から人影が…私の所に向かってやってきました。
「貴女ですね。舞と申すものは」
「はい。舞と申します。先ほどグラスさんからお話があったと思うのですが、これからこのお屋敷で働きたく、宜しくお願いします」
「分かりました。まずはその汚い服を何とかしないといけませんね。それと湯浴みもしてください。足先が泥だらけで、その足でお屋敷に上げるわけにはいきませんので」
白鬚を生やした凛とした老人がクスクス笑っていました。
名前は……(集中してみる)…ランティス…ランティスさん。何か頭の中でその名前が浮かんできました。
「私の名はランティス。どうぞよろしくお願いしますね。舞」
「はい。ランティスさん、宜しくお願いします!!」
こうして私はこのお屋敷の侍女として迎えて貰えることになりました。
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