163 / 279
第十章
レベル163
しおりを挟む
「ねえ様、早く! 早く行かないと始まってしまいますっ!」
「ローゼマリア様、そんなに引っ張っているとエフィール様の腕が抜けてしまいますぞ」
「あらバルデス、私はそんなにか弱い体ではありませんよ」
あれは、北の国から楽師隊がやってくると聞いて町に降りた時のことじゃった。
ん、今とじゃべり方が違う?
そりゃ、わらわだって王様になったら、ちょっとぐらいは王様らしく振舞うわっ。
王様らしい態度は良く知らんが、喋り方はこうでええんじゃろ?
あの頃は、ねえ様とバルデスもとっても仲が良く、笑顔の絶えない日々であった。
ねえ様は今も変わらず優しいが、バルデスだって当時は優しい好青年であったのだ。
今と違って本当に仲が良くてのぉ、そのうち、バルデスが兄となる日も近いと思っておったぐらいじゃ。
「そんなに楽師隊が見たいならば、お城に呼び付ければ良いのではないですかな」
「城に呼び付けてたった一人で聞いても楽しくなんてありませんっ。皆でガヤガヤ集って見るのが楽しいんじゃありませんか!」
「ふふっ、マリアは相変わらずね」
北と南では年に二度程、大きな交易の場を迎える。
そしてそこでは様々な催し物が行われていた。
わらわは、そんな催し物を見て回るのが大好きじゃった。
しかしその年、北からはトンでもない物が運ばれて来ていたのじゃった。
そう、疫病と言う地獄の始まりを。
そんな病原菌が城下にバラまかれているとは露知らず、わらわはねえ様を連れてあちこちを見て回る。
幸い、わらわとバルデスはその疫病からは逃れることが出来たのじゃが……
「バルデスよ、余は後妻を取るつもりは無い、これがどういう事か分かるか?」
「ハッ!」
「マリアでは到底力不足、我の後任はエフィールしかおらん! どれだけ金がかかろうが、どれだけ犠牲を出そうが構わん、エフィールを何が何でも救い出せ!」
ねえ様がその病にかかってしまったのじゃ。
最近では貴族がスキル持ちを独占しおるようじゃが、当時は例え王族であろうともスキルを持っておるものは稀であった。
生まれてきた子がスキル持ちで、それが偶々王族である可能性など、星の数より少ないと言われた時代。
そんな時代に生まれてきた王家直系の子供、それも極持ちのスキル。
それがどれほど貴重なことか。
「ねえ様…………」
「駄目よマリア、私に近づいちゃ。早くお部屋に帰りなさい」
ベッドの上で弱々しく横たわるねえ様。
わらわの所為で病にかかったと言うのに一切責めようとはしない。
そんな、ただ衰弱していくねえ様を見るのはとても辛かった。
「ねえバルデス、私が死んだら、母様と同じように火葬してはくれませんか? 冷たい棺の中より、自由にあの空を飛んで見たい……」
そんな貴重なねえ様は、ずっとお城に閉じ込められている。
唯一の例外が、わらわが我がままを言った時だけ。
そしてそんな我がままを言った所為で、この様な事になってしまった。
「エフィール様、弱音を吐くのはまだ早過ぎます、このバルデス、必ず、必ずやエフィール様を救って見せます」
そしてそれ以来、バルデスは変わってしまった。
通路ですれ違っても挨拶一つ交わすことなく。
優しそうだった顔つきが豹変して、落ち窪んだ瞳、げっそりとこけた頬、まるで地獄から来た亡者のごとき様に変わってきた。
噂では市井の者を攫い、人体実験まで行っていると聞いた。
各地から高名な医者を呼び寄せ、従わない者には容赦をしなかった。
万が一ねえ様が助からない場合は、全員死罪とまで言っていた。
同時に怪しい魔術にまで手を出し、行方不明者が続出したという。
だがその甲斐も空しく、ねえ様は息を引き取ってしまう。
「バルデス……余の言いたい事が分かるか?」
「お待ちください、まだ希望は残っております」
「ほう……この期に及んで命乞いでもするつもりか?」
「人、であれば死は免れぬことでございます。しかし、アンデットであれば?」
そう言ったバルデスの手には、小さなボロボロのマントを纏った人形が握られているのであった。
バルデスが王に進言する。
アンデットモンスターの中でも、最上位に位置するリッチと言うモンスターを手に入れた。
これを使えば――――エフィール様をリッチとして蘇らせる事が出来るという。
「正気かバルデス? アンデットとして蘇っても、それはもうエフィールであって、エフィールでは無い存在であろう」
「それはどうでしょうか? エフィール様の記憶を持ち、エフィール様の自我を持った存在を、別物だと言えましょうか?」
アンデットと成った者は自我を失い、人を襲う怪物になる。
だが、自我を残したままアンデットとなれるとすればどうであろうか。
意識と記憶をそのまま保ちつつ、肉体のみをアンデットとする。
「お前にそれが可能だとでもいうのか?」
「私の、このバルデスのスキルを持ってすれば」
バルデスのスキルは『ドールマスター』。特定の条件を満たした者を人形にしてしまうスキル。
そしてその人形にした者の力を使うことが出来る。
右手にアンデットの王と言われるリッチを、左手に合成のスキルを持った人物を。
そう、人形にしたリッチとねえ様を、合成のスキルによって一つにしようとしたのであった。
そしてその試みは『不幸』な事に成功してしまう。
ねえ様はアンデットとして、どんな病気も、どんな怪我にも耐えられる、そんな存在として蘇るのであった。
「体の方はどうなのだエフィール?」
「はい、いえ、特に不調なところはないようです」
「おお、おおお……」
とう様は、バルデスは、わらわは、皆泣きながらねえ様にしがみ付いた。
これが終わりの始まりだとは知らずに。
「バルデス、お前のした施術、生きた人間にも使えるのか?」
「可能でございます。すでに何体か成功事例もございます」
「ほほう……ほんとに自我は失われんのだろうな?」
「合成するアンデットの種類にもよります。一般兵士にリッチなど合成したら、逆にリッチに取り込まれることになりましょう」
なるほど、なるほど。ならば、余にふさわしいアンデットを見つけてくるのだ。
そうバルデスに命令するとう様であった。
「ローゼマリア様、そんなに引っ張っているとエフィール様の腕が抜けてしまいますぞ」
「あらバルデス、私はそんなにか弱い体ではありませんよ」
あれは、北の国から楽師隊がやってくると聞いて町に降りた時のことじゃった。
ん、今とじゃべり方が違う?
そりゃ、わらわだって王様になったら、ちょっとぐらいは王様らしく振舞うわっ。
王様らしい態度は良く知らんが、喋り方はこうでええんじゃろ?
あの頃は、ねえ様とバルデスもとっても仲が良く、笑顔の絶えない日々であった。
ねえ様は今も変わらず優しいが、バルデスだって当時は優しい好青年であったのだ。
今と違って本当に仲が良くてのぉ、そのうち、バルデスが兄となる日も近いと思っておったぐらいじゃ。
「そんなに楽師隊が見たいならば、お城に呼び付ければ良いのではないですかな」
「城に呼び付けてたった一人で聞いても楽しくなんてありませんっ。皆でガヤガヤ集って見るのが楽しいんじゃありませんか!」
「ふふっ、マリアは相変わらずね」
北と南では年に二度程、大きな交易の場を迎える。
そしてそこでは様々な催し物が行われていた。
わらわは、そんな催し物を見て回るのが大好きじゃった。
しかしその年、北からはトンでもない物が運ばれて来ていたのじゃった。
そう、疫病と言う地獄の始まりを。
そんな病原菌が城下にバラまかれているとは露知らず、わらわはねえ様を連れてあちこちを見て回る。
幸い、わらわとバルデスはその疫病からは逃れることが出来たのじゃが……
「バルデスよ、余は後妻を取るつもりは無い、これがどういう事か分かるか?」
「ハッ!」
「マリアでは到底力不足、我の後任はエフィールしかおらん! どれだけ金がかかろうが、どれだけ犠牲を出そうが構わん、エフィールを何が何でも救い出せ!」
ねえ様がその病にかかってしまったのじゃ。
最近では貴族がスキル持ちを独占しおるようじゃが、当時は例え王族であろうともスキルを持っておるものは稀であった。
生まれてきた子がスキル持ちで、それが偶々王族である可能性など、星の数より少ないと言われた時代。
そんな時代に生まれてきた王家直系の子供、それも極持ちのスキル。
それがどれほど貴重なことか。
「ねえ様…………」
「駄目よマリア、私に近づいちゃ。早くお部屋に帰りなさい」
ベッドの上で弱々しく横たわるねえ様。
わらわの所為で病にかかったと言うのに一切責めようとはしない。
そんな、ただ衰弱していくねえ様を見るのはとても辛かった。
「ねえバルデス、私が死んだら、母様と同じように火葬してはくれませんか? 冷たい棺の中より、自由にあの空を飛んで見たい……」
そんな貴重なねえ様は、ずっとお城に閉じ込められている。
唯一の例外が、わらわが我がままを言った時だけ。
そしてそんな我がままを言った所為で、この様な事になってしまった。
「エフィール様、弱音を吐くのはまだ早過ぎます、このバルデス、必ず、必ずやエフィール様を救って見せます」
そしてそれ以来、バルデスは変わってしまった。
通路ですれ違っても挨拶一つ交わすことなく。
優しそうだった顔つきが豹変して、落ち窪んだ瞳、げっそりとこけた頬、まるで地獄から来た亡者のごとき様に変わってきた。
噂では市井の者を攫い、人体実験まで行っていると聞いた。
各地から高名な医者を呼び寄せ、従わない者には容赦をしなかった。
万が一ねえ様が助からない場合は、全員死罪とまで言っていた。
同時に怪しい魔術にまで手を出し、行方不明者が続出したという。
だがその甲斐も空しく、ねえ様は息を引き取ってしまう。
「バルデス……余の言いたい事が分かるか?」
「お待ちください、まだ希望は残っております」
「ほう……この期に及んで命乞いでもするつもりか?」
「人、であれば死は免れぬことでございます。しかし、アンデットであれば?」
そう言ったバルデスの手には、小さなボロボロのマントを纏った人形が握られているのであった。
バルデスが王に進言する。
アンデットモンスターの中でも、最上位に位置するリッチと言うモンスターを手に入れた。
これを使えば――――エフィール様をリッチとして蘇らせる事が出来るという。
「正気かバルデス? アンデットとして蘇っても、それはもうエフィールであって、エフィールでは無い存在であろう」
「それはどうでしょうか? エフィール様の記憶を持ち、エフィール様の自我を持った存在を、別物だと言えましょうか?」
アンデットと成った者は自我を失い、人を襲う怪物になる。
だが、自我を残したままアンデットとなれるとすればどうであろうか。
意識と記憶をそのまま保ちつつ、肉体のみをアンデットとする。
「お前にそれが可能だとでもいうのか?」
「私の、このバルデスのスキルを持ってすれば」
バルデスのスキルは『ドールマスター』。特定の条件を満たした者を人形にしてしまうスキル。
そしてその人形にした者の力を使うことが出来る。
右手にアンデットの王と言われるリッチを、左手に合成のスキルを持った人物を。
そう、人形にしたリッチとねえ様を、合成のスキルによって一つにしようとしたのであった。
そしてその試みは『不幸』な事に成功してしまう。
ねえ様はアンデットとして、どんな病気も、どんな怪我にも耐えられる、そんな存在として蘇るのであった。
「体の方はどうなのだエフィール?」
「はい、いえ、特に不調なところはないようです」
「おお、おおお……」
とう様は、バルデスは、わらわは、皆泣きながらねえ様にしがみ付いた。
これが終わりの始まりだとは知らずに。
「バルデス、お前のした施術、生きた人間にも使えるのか?」
「可能でございます。すでに何体か成功事例もございます」
「ほほう……ほんとに自我は失われんのだろうな?」
「合成するアンデットの種類にもよります。一般兵士にリッチなど合成したら、逆にリッチに取り込まれることになりましょう」
なるほど、なるほど。ならば、余にふさわしいアンデットを見つけてくるのだ。
そうバルデスに命令するとう様であった。
0
お気に入りに追加
388
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
死霊王は異世界を蹂躙する~転移したあと処刑された俺、アンデッドとなり全てに復讐する~
未来人A
ファンタジー
主人公、田宮シンジは妹のアカネ、弟のアオバと共に異世界に転移した。
待っていたのは皇帝の命令で即刻処刑されるという、理不尽な仕打ち。
シンジはアンデッドを自分の配下にし、従わせることの出来る『死霊王』というスキルを死後開花させる。
アンデッドとなったシンジは自分とアカネ、アオバを殺した帝国へ復讐を誓う。
死霊王のスキルを駆使して徐々に配下を増やし、アンデッドの軍団を作り上げていく。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
通称偽聖女は便利屋を始めました ~ただし国家存亡の危機は謹んでお断りします~
フルーツパフェ
ファンタジー
エレスト神聖国の聖女、ミカディラが没した。
前聖女の転生者としてセシル=エレスティーノがその任を引き継ぐも、政治家達の陰謀により、偽聖女の濡れ衣を着せられて生前でありながら聖女の座を剥奪されてしまう。
死罪を免れたセシルは辺境の村で便利屋を開業することに。
先代より受け継がれた魔力と叡智を使って、治療から未来予知、技術指導まで何でこなす第二の人生が始まった。
弱い立場の人々を救いながらも、彼女は言う。
――基本は何でもしますが、国家存亡の危機だけはお断りします。それは後任(本物の聖女)に任せますから
婚約破棄られ令嬢がカフェ経営を始めたらなぜか王宮から求婚状が届きました!?
江原里奈
恋愛
【婚約破棄? 慰謝料いただければ喜んで^^ 復縁についてはお断りでございます】
ベルクロン王国の田舎の伯爵令嬢カタリナは突然婚約者フィリップから手紙で婚約破棄されてしまう。ショックのあまり寝込んだのは母親だけで、カタリナはなぜか手紙を踏みつけながらもニヤニヤし始める。なぜなら、婚約破棄されたら相手から慰謝料が入る。それを元手に夢を実現させられるかもしれない……! 実はカタリナには前世の記憶がある。前世、彼女はカフェでバイトをしながら、夜間の製菓学校に通っている苦学生だった。夢のカフェ経営をこの世界で実現するために、カタリナの奮闘がいま始まる!
※カクヨム、ノベルバなど複数サイトに投稿中。
カクヨムコン9最終選考・第4回アイリス異世界ファンタジー大賞最終選考通過!
※ブクマしてくださるとモチベ上がります♪
※厳格なヒストリカルではなく、縦コミ漫画をイメージしたゆるふわ飯テロ系ロマンスファンタジー。作品内の事象・人間関係はすべてフィクション。法制度等々細かな部分を気にせず、寛大なお気持ちでお楽しみください<(_ _)>
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる