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第十章

レベル152 ☆

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「怖かったよ~! きみぃ!」

 カシュアがオレに抱き付いて頬をスリスリしてくる。
 ウザいから止めろ!

 さて、恒例のカードチェックでござる。

『アイリスブラッドエンペラー・ラピス』
 ☆12・レベル40
 スキル:超繁殖→聖母、カード統率+2 命名
 備考:モンスターカード+2 モンスターCカード+1

『ドラゴンナイト・ロゥリ』
 ☆10・レベル32
 スキル:重量軽減→重量操作、擬態+
 備考:竜種特効、モンスターカード+1

『メタルスライム・スラミィ』所持者・アスカ
 ☆2・レベル27
 スキル:擬態+
 備考:モンスターカード+1

『プリンセスナイト・カシュア』
 ☆7・レベル34
 スキル:未来予見+、聖剣の担い手(召喚可能)
 備考:天敵・オーク、アンデッド特効、モンスターカード+1

『マンドラゴラ・ギター』
 ☆7・レベル18
 スキル:オート演奏

『骸骨王・ダンディ』2枚使用
 ☆8・レベル7
 スキル:天啓(使用不可)

『お料理セット』
 ☆4・レベル15
 スキル:オート料理

『鉱石M』
 ☆1・レベル23
 スキル:擬態+
 備考:モンスターカード+1

『グランドピアノ・セレナーデ』所持者・カユサル
 ☆9・レベル21
 スキル:擬態+、英雄の旋律
 備考:一子出産、モンスターカード+1

『ソーサー』所持者・カユサル
 ☆1・レベル1

『グリフォン・アイリスブラッド・カイザー』所持者・エルメラダス
 ☆8・レベル14
 スキル:風圧無効、超加速、擬態+

『竜王・ニース』
 ☆10・レベル4
 スキル:聖剣の担い手、竜化、輪廻転生(使用不可)
 備考:全属性特効(小)

『ウィンディーネ亜種・アクア』所持者・アポロ
 ☆7・レベル27
 スキル:混合魔法
 備考:水系統倍化、火系統倍化、モンスターカード+1

『ライオンハート・ハーモア』
 ☆5・レベル14
 スキル:獣人化

『ダークエルフ・サウ』
 ☆2・レベル12
 スキル:幻惑

『エルフ・レリン』
 ☆2・レベル11

『パワードスーツ』
 ☆6・レベル14
 スキル:全パラメーター+
 備考:魔法無効(エリア・調整可能)

『スカウター』所持者・ラピス
 ☆9・レベル1
 スキル:叡智

『ミュージックプレイヤー』所持者・カシュア
 ☆11・レベル1
 スキル:聴覚探知・極、鷹の目

 全体的にちょっとずつレベルアップしているのだが、なぜだかスカウターとミュージックプレイヤーは、いくら使ってもレベルが上がらない。
 どちらもちょっと特殊な物だからかな?
 レベル1で固定なのだろうか。
 合計レベルが300も超え、さらに一枚カードも増えた。

 そのカードはまた、今までと違った性質をしており、なんと! 純金のカードでござった。
 今までのカードより多少大きく、ちょうどカードの大きさほどの窪みがある。
 その窪みにラピスのカードをセットしてみると、全身から金色の光が輝きだし、全ての能力が底上げされることが分かった。

 所謂、ブースターってやつかな?
 ただ所要時間は1分ほどで、その後、1時間ほどは使えなくなるみたいだ。

 使用1分に対し、クールタイム1時間では実用に耐えるものではないなあ。
 ここぞという時にしか使えない。
 そんな物が必要になる場面には、なりたくないものだが。

 で、そうやってカードをチェックしていると、何やら名前の下に赤いゲージがあり、それが減っていってる奴がある。

 それがカシュアのカードであった。
 戦闘不能や大きな怪我を受けたモンスターは、カードに戻ると名前の下に赤いゲージが出来る。
 それが0になるまで再召喚は出来ない。

 あいつ、どこかでやらかしたのだろうか?

 と、ゲージが消えた後にカシュアを呼び出したら没頭のように抱き付いてきたのだった。

「いきなり後ろからバッサリですか……」

 話を聞くところによると、夜店を食べ歩きしていたところ、暗い路地裏に入ったとたん何者かに襲われた模様。

「お前、盾はどうした?」

 背中にしょってただろ?
 えっ、重いから置いていってた?
 盾は剣と違って呼び出せないんだから、ちゃんと持ってけ!

「え~」
「え~言うな」

 というかお前、誰かに恨まれるような事したのか?
 えっ、君じゃあるまいし。だって?
 オレだって恨まれるようなことはしていない、と思う。

「前回の闘技大会ですかね、スキルも隠していませんでしたし。狙い通りヘイトがずれたようで良かったです」
「えっ!?」

 カシュアが何か言いたそうな顔でラピスを凝視している。

「私の顔になにかついていますか?」
「いやいやラピス君! 今なんか不穏なセリフが出なかったかい?」
「気のせいでしょ?」

 ええっ……って顔をするカシュア。

「お坊ちゃまが狙われるよりマシでしょ? 貴方ならば毒や薬は効きませんし、駄目な場合はカードに戻ればいい。それに、武装していれば、そうそうやられないでしょう」
「そうかなあ……」

 しかし、翌日もカードに戻っていたカシュアであった。

「……お前、狙われているのに、なんで夜中に一人歩きするんだ?」
「食べ歩きはボクの趣味の一つだからね!」

 命を掛けるほどか?

「今度も背中からバッサリですか?」

 訝しげな表情でラピスが問いかける。
 カシュアも34レベルに成り結構な能力を有している。
 そんなに簡単にやられはしないはずなんだが。

「初撃はガードしたんだけどね、剣を振る間もなく追い詰められてバッサリだよ! あれは国家級Sランカーのアサシンに違いない!」
「レベル34と言えども、Sランカーにはまだまだ敵いませんか……」

 レベル40のラピスならどうだろうか?
 いや、エンペラーだと戦闘能力は伸びてないな。
 お前やっぱ、スーパースターに転職しろよ?

「つくづくカシュアにヘイトが向いて良かったです」
「全然良くないよね?」
「この際です、訓練だと思って、そのSランカーに稽古を付けてもらってください」

「ええ……」

◇◆◇◆◇◆◇◆

「おかしい……確かに致命傷を与えたはずなんだが…………」
「あんたでも失敗する事ってあるんだな。まあ見てな、俺が仕留めて来てやるよ、ドラゴンすら悶絶するこの毒でな」

「店主! 今日のご飯はちょっと刺激的だね! なんだかピリピリするよ! うん、このピリピリは止み付きになりそうだね!」

「「………………」」
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