目撃者、モブ

みけねこ

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やらしいことする二人

「別荘内ならいいだろう」

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 アシエは何かと自分のことを普通だと言うが、俺にとってアシエが『普通』になることはもうありえない。
 舌で咥内をなぶってアシエの弱いところを攻め立てて、とろりと溶けた表情にいつも生唾を飲み込む。服の下に隠されている身体は赤く火照っておりこっちがのぼせそうになる。
 これだけ扇情的だというのに当人はその自覚がまったくない。何も計算されていない天然物だ。これだから恐ろしい。もし俺以外にこんな姿を見られてしまったらと思うと肝が冷えると同時に嫉妬で狂いそうになる。
 まさか自分がそんな感情に踊らされるとは思いもしなかった。あれだけ父上や母上、そして謎のポエムの理解に苦しんでいたというのに。
 ぢゅっと一度絡めていた舌を吸い、口を離して首筋から鎖骨、胸板に舌を這わせる。鍛冶屋の息子としてしっかりと家の手伝いをしていることをその肉体が証明している。俺も鍛えているというのに、起伏のある身体は見事なものだ。じわりと汗が浮き出ている肌は妙に艶めかしい。愛撫する度にぴくりと筋肉が動く。
「うぅっ……じれってぇ~……」
「悪いな、アシエの身体に見惚れていた」
「やだ俺の身体だけが目当てだったの? この人でなしぃんあぁ⁈ ごめん冗談だって!」
 意地悪く笑って猛っているそれを握りしめれば悲鳴に似た声が上がった。焦っている様子につい笑ってしまう。
 最初の頃はこんな風に余裕を持つことなんてできなかった。お互い初めてだったし、大丈夫だろうと思って膝の裏を取り足を動かせると関節が痛いと悲鳴を上げられた。知識はあれど経験はないし、男の一般的な関節の可動域は女性ほど広くはない。
 まぁ、その後なんとかやり終えたが。緊張して水をガブ飲み、体力が尽きて先に寝落ち……情けなくてあまり思い出したくない。
 流石に回数をこなせばそういうこともなくなったし、心にゆとりも持つこともできるようになった。
 とろりとした液体を指に絡ませ、つぷりと一本押し進める。洗浄はアシエ自身がしているが、解こすのは俺にさせてほしいと早い段階から口にした。大変だろうからとアシエも渋ったが、俺としては隅々可愛がってやりたい。それが時間のかかる作業だろうと大したことはなかった。
 熟知しているアシエの身体はあっという間に二本目を受け入れる。弱い箇所をトントンの指の腹で愛撫してやるとピクピクと可愛らしく身体が反応している。にんまりと口を弧に描き、チュッと頬にキスを落とす。
 たくましい身体が俺の指でされるがままとは、これ以上唆ることがあるだろうか。
「んっ、ぁ……ウェルス」
「なんだ?」
「も、もう、挿れて」
 そう言って、自らそこを広げて迎え入れようとしているアシエに頭が沸騰しそうになる。そうだ、俺たちは二日間お預けを喰らっていた。二日間アシエの姿を思い出しては自分を慰めていた。
 すっかり猛っている自身のをヒクヒクと動いているそれに充てがう。ゆっくりと押し進めれば向かいれるように中が蠢き、思わず息を詰める。
 最初はゆっくりと……とはいかなかった。性急に腰を動かせば引き攣った声と共に丸い目が俺に向く。
「ひっぃ⁈」
「ずっと我慢していたんだこっちは……!」
「あっ、はっあ!」
「アシエ……!」
 ひたすらアシエの弱いところばかり攻め立て、上半身を倒し唇の隙間から見えているぬらぬらとした赤い舌に誘われるようにかぶりつく。アシエも、俺が腰を引こうものなら逃さないと言わんばかりにその腰に足を絡めてきた。
「あっあっ、ウェルっ……はっぁ、あっ」
「は、く、ぅっ」
「うぇるすっ、お、おくっ……もっと、奥に、ぁっ、奥にっ、いれてぇ……!」
「ッ……!」
 全身ぞわりと総毛立つ。背中が震える。普段大らかで爽やかな笑顔を浮かべる顔が、今は欲に染まって俺にもっともっとと強請ってくる。
「あ゙ッ⁈」
 背中を大きくしならせアシエが仰け反る。普段は俺の体力が持たないからと不名誉な理由で深く挿れることはしなかった。が、アシエのご要望とならばと容赦なく突き立てる。途中で力尽きようと知ったことか。
 腰を動かす度にベッドが軋む。アシエから嬌声が上がり強請るように自分から腰を動かしてくる。それに更に煽り立てられ、喉から唸り声が漏れた。
「あっぁ、あッ! ふか、ふかいぃっ、んあ、ぁっ!」
「は、あっ、ぁっ」
「あッ、あ、ぁっ……? ふぁっ、あ、なん、んっ、なんかっ」
「はぁっ……アシエっ……?」
「なん、かっ、おか、あ゙っ、おかしいっ、あ゙ッぁッ」
 アシエはいつも声を抑えるようなことはしないが、それにしても声がいつもと違う。
 少し様子を伺ってやりたいところだったが、まるで搾り取るような中の蠢きに俺も止まることができない。そのまま奥へゴツゴツと穿ちストロークも短くなってくる。
 アシエの顔は真っ赤になっており、涙や口から溢れ出る唾液でグシャグシャになっていた。それでも悶えるような、眉の下がった表情に可愛いと思うと同時にもっとめちゃくちゃにしてやりたいという欲も湧き出る。
 結果、後者のほうが勝ってしまい、戸惑っているアシエに容赦することなく腰を鷲掴みし更に奥へと押し入った。
「あッあ゙~ッ、イグッ、ぅッ、あッあッ、ンッア゙ァ゙ッ」
 アシエの身体が一度大きくビクンッと跳ねた。いつもとは違うイき方に思わず動きを止め下にある身体を凝視する。ビクビクと身体は痙攣し、表情も呆けており目の焦点も合っていない。俺の腕を掴んでいた手も力なくぱたりとベッドの上に落ちた。
 ふと視線を下げると、アシエのものはまだ勃っており射精した様子はない。無意識にゴクリと喉仏が上下する。
「アシエ……中だけでイったのか?」
「ぁ、ぇ……?」
 俺の声が届いていないのか、汗で張り付いている髪を払い優しく頬を撫でてやるとようやく目の焦点が俺に合った。
「ぁ……おれ……中で、イったの……?」
「ああ、そうみたいだ」
「ぇ、やば……これ、やばい……マジで、んっぅうっ」
 取りあえず一旦は抜こう。そう思い引き抜こうと動かした途端、敏感になっているのか中で擦れる度にアシエの身体がビクビクと震え、艶めかしい声が漏れる。枕に顔を埋め快楽に耐えようとしている姿にまた劣情が煽られ唇を噛み締めた。
 情けない話だが情事の際、いつも俺が先に果ててしまう。息を乱してる間にアシエも果て、そのままベッドに倒れ込むというのが常だった。
 だからこそ自分がまだ達していない状態で、こうして達した瞬間のアシエの顔をまじまじ見ることがあまりない。体力のあるアシエのほうが常にどこか余裕を持っていたものだから、こんな風に限界に近い状態を知らなかった。
 一度落ち着いたほうがいいだろうとアシエのために引き抜いたそれを、再び深く奥へ穿った。
「ひっ⁈ う、うぇるす⁈」
 なんだ。なんなんだこの可愛い生き物は。敏感になっている身体に翻弄されているのか、丸い目のまま小さく俺に揺さぶられている。いいところに当たる度に、可愛らしい声が上がる。
「ま、まて、おれ、からだおかしっぃいッ」
「可愛いな、アシエ」
「あっぁっ!」
 片足だけを担ぎ上げ、さっきとは角度を上げて激しく攻め立てた。何度も何度も小さく達しては俺のを締め付けて搾り取ろうとする。
「んあ゙ぁッ! イクッ、またイグッうぇるすっ、あッあ゙ッ!」
「く、はっ、アシエっ……俺もイクっ……!」
「やッ、あッあ゙ぅッ、も、だめッ、あッあ゙ぁッイっ……!」
「は、ぁっ……!」
 いつもは腹を下さないようにと外に放つそれを、アシエの中に入ったままドクドクと脈打つ。同時に達したアシエもまるで奥に促すように締め付け離さなかった。
 再び脱力したアシエに視線を向けつつ、最後の一滴まで出し切るとゆっくりと引き抜く。中からこぽりと溢れ出た白濁がアシエの尻を伝い、シーツの上に零れ落ちる。
 まるで脳が焼き切れたようだ。頭に血が上っているのが自分でもわかる。喉が唸り、舌舐めずりをする。ぐったりとしているアシエの身体を反転させ俯せにさせると、腰を掴み少し持ち上げれば簡単に腰だけが引き上げられた。
「~~ッ⁈ あ゙っ、んあぁッ」
「っ、はぁッ……」
 精液と液体が混ざり合い、ぐぽぐぽと厭らしい音を立てながら挿入を繰り返す。背中から包み込むように身を屈め耳朶を啄み、胸の尖りを摘んで可愛がってやればより一層中が窮屈になった。
「今度は前もちゃんと可愛がってやろうな」
「ひ、ぃっ! やめっ、あッ、同時はだめっ……んくぅッ!」
 背中の溝に舌を這わせながら前を扱き、中でイった時と同じ場所にゴツゴツと打ち付ける。あっという間にアシエのものが脈打ち熱が外に吐き出された。同時に締め付けも強くなったが構うことなく腰を動かす。
「あっ、あつっ……うぇるすの、あついっ……んっあっ」
「アシエ……アシエ……!」
「はぁっ、あっ、きもち、いっ……うぇるす、きもちいぃっんっぁあッ!」
「だからっ、俺を煽るなアシエッ!」
 いつも以上に乱れるアシエに平常心でいろとは無理は話だ。何度も何度も互いに達しては、体勢を変えて再び腰を打ち付ける。深く口付けて溢れ出た唾液は舌で舐め取った。
 なんだ、体力をつけたらいいことだらけだな。はくはくと口を動かしとろりと蕩けた顔で俺を見上げてくるアシエに、深く笑みを浮かべもう一度身を屈めた。

「んあ……?」
 隣がモゾモゾと動いたなと思うと、間抜けな声が聞こえた。
 結局日が昇るまで行為をやめなかった俺たちは外の鳥の声が聞こえてようやく眠りに入った。何度も中だけで達したアシエは流石に体力の限界だったんだろう、俺よりも先に落ちたところを見て内心ガッツポーズだ。
 少し気怠さはあったものの互いの身体をタオルで拭き、アシエの中に大量に吐き出された自分の欲を掻き出しシーツを変え、一息ついてから俺も横になった。
 だがアドレナリンがドバドバ出ていたせいか、眠ることなくアシエの意識が浮上するまでずっとその寝顔を見続け今に至る。
「朝……?」
 職人の朝は早い。恐らくいつもと同じ時間帯に目が覚めてしまったんだろう。俺に抱きしめられたまま窓の外に視線を向けるアシエに小さく苦笑を浮かべる。
「俺たちが眠りに入ったのは早朝だったんだがな」
「あー……そうだった。ってか、喉ガラッガラ」
「待ってろ」
 一度アシエの身体から手を離し起き上がった俺はサイドチェストに置いてある冠水瓶に手を伸ばした。今回かなり激しい運動はしたものの、最初とは違いガバガバ飲むことはなかったためしっかりと残っている。
 水をグラスに注ぐ――ことはせず、徐ろに自分の口につける。飲み込むことなくアシエのところまで移動し、顎に手を当て唇を重ねた。こくこくと、ゆっくり飲み込んでいく音が聞こえる。
「潤ったか?」
「ん……うめー」
「まだ飲むか?」
「うん。でもそんなえっちな飲ませ方しなくてもいいんですぅ」
 口の端から僅かに零れた水滴を指の腹ですくい上げ、今度は水なしでかぶりつく。自然と舌が絡まり深いものへと変わっていく。
「昨夜あんだけ散々やったのに、まだヤり足りねぇの?」
「ああそうだな」
「開き直っちゃってこえー」
 くふくふと笑うアシエにあまり疲労感が見えない。短い睡眠でも体力が回復するんだなと変に感心してしまう。流石は鍛冶屋の息子。
 何も纏っていない凹凸のある腹に指を這わせ、首筋に吸い付く。本当に俺がヤる気なのだとわかりアシエは尚更笑い声を上げた。だがいつもアシエが言っているが、俺たちはまだ年頃の男子なので。
 アシエの手も俺の背中に回り、少しだけ上半身を起き上がらせると鎖骨に吸い付いてきた。それぞれのものがまた熱を帯び始めたのがわかる。
 さっきも言ったが、俺たちが……というかアシエが眠りに入ったのは数十分前だったため、つぷ、と指先で確認するとまだ解れている状態だった。アシエ、と名を呼び身体を動かそうとした、その時だ。
「ぐぅッ⁈」
「え? どうしたウェルス」
「ッ……ピキッた」
「えぇっ⁈」
 体力筋力共についたとしても、あれだけ激しい動きを続ければアシエよりも鍛えられていない身体は先に悲鳴を上げる。
 背中に激痛が走り、額に脂汗が浮かぶ。折角アシエもヤる気があったというのに。仰向けになっていたアシエも急いで起き上がり俺の背中を撫でてくれる。
「いやしょうがねぇよ、うん。ピキッたのはしょうがねぇ」
「……くそっ」
「そんな悔しそうにしなくても」
 悔しい以外に何があるっていうんだ。あれだけ、あれだけのことをしておいて。あれの続きができるかもしれなかったのに。あまりの不甲斐なさにグッと眉間に皺を寄せ、表情を歪める。険しい顔になってしまったのは悔しさ半分痛み半分だけど。
 思わずもう一度荒々しい言葉を吐き出しそうになったところ、なぜかぐるりと視界が反転した。一体何が起こったのかわからず目を丸め、天井を見上げる。するとそんな俺の視界にぬっとアシエが入ってきた。
「まぁまぁまぁ」
「アシエ?」
「ウェルスはそんままの体勢でいとけって」
「……? どうした、アシ……っ⁈」
 ゆるく自身のを上下に扱かれている感覚が唐突に襲いかかってきた。驚き視線を素早く下ろすとアシエのたくましい手がしっかりとそれを掴んでいる。
 想いを寄せている相手にそんなことをされると、あっという間に硬さを取り戻すに決まっている。
 そそり勃ったのを確認し、にんまりと笑顔を浮かべたアシエはそのたくましい裸体を顕にしそのまま俺の身体を跨る。
「んっ」
「っ、アシエ……!」
「今度は俺が気持ちよくしてやるな、ウェルス」
 とんだ口説き文句だ。これに落ちない人間がいるのか。濡れた声を漏らしつつゆっくりと腰を下ろしていくその姿はいっそ毒だ。じわじわと、侵食されていく。
「今日はまだ始まったばっかだから、まだまだいっぱいできるな」
 頬を紅潮させて、うっとりとした表情でそんな言葉を口にする。
 これで背中がピキッてなかったら、激しく下から揺さぶることができたのに。やっぱりどこか歯がゆくて、唇の間から赤い舌を見せつつ顔を寄せてきたアシエに、目の前にぶら下げられた褒美に、衝動のまま噛み付いた。
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