婚約者に断罪イベント?!

みけねこ

文字の大きさ
上 下
49 / 65
3rd

20.なぜこうも当たるのか

しおりを挟む
 すっごくぐっすり眠って快眠!
 ってわけがない。どこもかしこもキラキラしてて飾ってある物に当たって落として割っちゃったらどうしようって気が気でなかった。ステラちゃんに連れられて来たわけだけど、黙って立ってるだけでメイドさんがあれもこれも色々やってくれて自分でやることがなかった。夕食は豪華でテーブルマナーも恐る恐る。お風呂に入るにも何人もの人がついていてまったく心休まらなかった。っていうか素っ裸見ないで。
 だって私ただの庶民よ? 前の世界でもスーパーの見切りお惣菜につまみにビールよ。ベッドはもうずっと長いこと使っていたせいで少しクッション性も失われていたし。
 なんでシーツがこんなに肌触り柔らかくてツヤツヤなのよ、信じられない、汚せない。そんな夜を過ごしていれば流石に眠れない。おかげで目覚めた私の目の下にはくっきりとクマが浮かんでいた。
「ルーチェさん、よく眠れましたか?」
「そ、そうね……」
 反してステラちゃんはぐっすり眠れたのか、朝から眩い笑顔を浮かべていた。これがご令嬢か、この生活を五年続けていると彼女のようになるのか。いいや私には無理だ、そんな適応能力はないと遠い目をする。

 あんなことがあってから、私たちは普通に学園生活を過ごしていた。私たちを追いかけてきた奴らがどうなったのか聞こうにも誰に聞いていいのかわからない。捕まえてくれたオーウェンさんに聞くのが一番早い気もするけれど、彼は王子の護衛であって学生ではないためまず学園に姿を現さない。
 そしたら彼の上司であるレオンハルトに聞けばいい? ということなるけれど、そもそも向こうは王子で学園の生徒会長。庶民である私がそう簡単に話しかけられる相手ではない。結果、それとなくステラちゃんに聞いてみたけれど彼女は首を横に振るだけだった。
 私たちは当事者なのに、その当事者がどうなったのか結果がわからないとは釈然としない。まるで喉に小骨が刺さったような感覚だ。アイビーがあれだけ楽しみにしていた女子会も未だに開かれていないことも気になる。
 もしかしたら私が気付いていないだけでメインストーリーは進んでいて、実はサラッと事件解決している可能性もありそうだけれど。それならそれでよかったねホッとした、で済むしモブとしてはそれが一番好ましい。
 取りあえず何事もなく終わって欲しいと願うばかりだ。最近メインキャラの姿を全然見てないなとか、そもそもレオンハルトって学園に来てる? って思うぐらい存在感がないとか気になることはたくさん、それはもうたくさんあるけれど。きっと今事件解決に向かっているに違いない。ひたすらそう自分に言い聞かせる。
「ん? 手紙?」
 いつも通りに授業を済ませて寮に戻れば、自室の机の上に手紙が一枚置いてあった。この世界の手紙っていうのはそれはもう便利で、宛名さえ書けば魔法の力が働いて届けたい人物のすぐ近くに送られるらしい。ある意味人件費削減というかなんというか。
 手紙を手に取って宛名先を確認してみると、そこには両親の名前があって一先ず安心する。字も間違いなく両親のものだ。事件に巻き込まれたりして警戒心が強くなっているなぁと自分で思いつつ封を切って中身を確認してみる。
「ああ、なるほど?」
 そこには材料がなくなったから、悪いけれど私が取引先の人のところに取りに行ってはくれないかというお使いだった。私は今寮住まいだけど人使いが荒い両親だ。ただその取引先相手のおじいちゃんが少し偏屈というか難しい人で、前々からそのおじいちゃんのところに行くのは私の仕事だった。
 寮からも近いし、仕方ないかと手紙を封筒に戻して引き出しの中に入れる。明日は丁度休みだし誰かと出かける約束もしていない。
「気分転換になるかもしれないし、ね」
 この妙にモヤモヤした気分を晴らすには丁度いいかもしれないと、制服を脱いで部屋着に戻った私はベッドの上に腰を下ろした。ここの寮だけれど庶民と貴族で部屋の広さに差があまりないらしい。通りでちょっと広いなとは思ったけれど、貴族の人たちにとっては狭くて嫌だろうなぁと部屋の中を見渡してしまう。ただ文句があんまり出ていないのは、王族である王子も同じ広さだからだ。
 ボフンと後ろに倒れればクッション性のいいベッドが私の身体を受け止めてくれる。前の世界で寝ていたベッドよりも上等だ。
「はぁ……もう忙しいのなんて懲りごり。私はただゆっくり平穏に過ごしたい……」
 ステラちゃんに言われた「過労」は中々のショックだった。私そんなに草臥れていたの? って。目覚めたらまさかのゲームの世界でしただなんてびっくりだったけれど、何度も寝て起きてを繰り返したけれど何度でも元の世界じゃなくてこの世界だった。
「……ぐぅ」
 他にも色々と考えることはあるっていうのに、私の身体はクッション性のいいベッドに負けてしまってそのままスヤスヤと眠ってしまった。

「相変わらず偏屈なおじいさんね」
 翌日ちゃんと両親のお使いのために街へと出かけていた。しっかりと例の取引先の相手から材料を買い取って自分の実家、もとい雑貨屋へ向かっている途中だ。
「にしても本当にいいお世話!」
 久しぶりに顔を合わせたら家出したと思っただの年頃の娘が好き勝手にしてだの言いたい放題。どの時代もどの世界にも! ああいう固定概念に囚われた頭ガッチガチのジジィがいるものねッ‼ そのへんにある物に八つ当たりしたい気分だわ。
 プリプリしながら歩いていたせいかすれ違う人が関わりたくないとそっと小さく離れていく。そうよ今の私は切れるナイフなんだから! とわけのわからないことを思いながら歩いていたらだ。
「ん……?」
 この間ステラちゃんと出かけた時に見かけた姿をまたもや発見した。前回と同じでフードを被っているんだけれど、そこからサラリと髪が流れている。体型と髪の長さからして女性だろうか。
 でもああいう格好をしている女性はわりと多いしいたとしても不思議じゃないのに、私は前回と同じようになぜか引っかかっていた。顔がちゃんと見れていないせいかもしれない。もしかして知人かなという考えもあった。私の、というよりもルーチェの、だけれど。
「あっ!」
 モヤモヤしっぱなしよりも早々にスッキリしてしまおうとその女性の姿を追おうとしたんだけれど、なぜか向こうはひらりひらりと人混みを躱して建物の影に消えていってしまう。慌てて追いかけようにも角を曲がった瞬間、その姿を見失ってしまった。
「なんなのよ……」
 どうしてこんなにも気になるんだろう。首を傾げながらもお使い中だったことを思い出して急いで表通りに戻ろうと振り返った。
「はうっ?!」
 ところがどうやら誰かと激突してしまったようで、私は尻もちをついてしまった。この世界に来てから私は何かと衝突しがちだし何かと尻もちをつきがちだ。こんなにそそっかしい性格だっただろうか。
「すみません!」
「いいえこちらこそ不注意で……って、あら? ルーチェさんではありませんの」
「え?」
 謝りつつも急いで立ち上がった私の目の前にいたのは、いつもの制服姿ではなく私服姿のアイビーだった。清楚なワンピース姿とはこれまたなんとまぁ美しいし尚且可愛らしい。じゃなくて。
「ア、アイビー様?!」
「ふふっ、申し訳ございません。わたくし何かと貴女と衝突しておりますわね」
「い、いいえ! こちらこそ何度もぶつかってしまって申し訳ないです……」
「お怪我はありませんの?」
「はい。身体は丈夫なほうなので大丈夫です」
 アイビーの手を借りてよいしょと立ち上がった私はつい周りを見渡してしまう。だってアイビーはご令嬢で、しかも王子の婚約者よ。街に出かけるという想像ができないし、出かけるとしても絶対護衛を連れているはずなのに。
 それなのに、アイビーの周りにはその様子が見られない。
「アイビー様、ご、護衛の方は……?」
「え? ……ふふ、わたくし一人ですわ」
「一人?! 危険ですよ! どうして街に一人でなんて……!」
 これって急いで誰かに知らせたほうがいいんじゃないかと、周りをキョロキョロと見渡す。確かここは首都だから見回りのための警備隊がいるはず。その人たちに急いで知らせないとと動き出そうとした私を、アイビーは腕を掴んで行動を制した。
「わたくしも、たまには一人で気分転換したい時もありますわ」
「で、でも……」
「ところでルーチェさん、急いでいるご様子でしたけれど大丈夫なんですの?」
 それ、と持っていたものを指差されたけれどそれどころじゃないでしょう。それよりもアイビーの安全のほうを確保したほうがいいに決まっている。けれどそんな私にアイビーは「付き合いますわ」となぜか同行することを示した。
 いやいやこれはただのお使いだしそんなに急いでいるものでもないし、取りあえず今日中に届ければそれでいいと急いで頭を左右に振る。それで、私がどんなに渋ってもアイビーはにっこり笑顔を浮かべるだけ。クッ、顔がよすぎてその笑顔で押し負けてしまう……!
 結局、私は折れた。取りあえず両親の店まで付き合ってもらうことにして、後は警備隊の人たちに一応知らせますねと念を押す。けれどやっぱりアイビーはにっこり笑顔だった。
 これが貴族というものか。相手に考えを読ませないためのポーカーフェイス。私、貴族に生まれなくてよかったとつい思ってしまった。
「すみませんアイビー様、付き合っていただいて……」
「いいえ。あちらこちら見て回れてわたくしも楽しかったですわ」
 無事お使いが終わった私は店の外で頭を下げた。外で一人で待たせるのもどうかと思ったけれど、中に入れてしまえば両親が騒ぐに決まっている。ミーハーなのだ。アイビーは王子の婚約者として何度か公の場に出たことがあるから、知っている人は知っている。寧ろ外のほうが街の人たちは気を遣ってアイビーに話しかけることはない。
「それじゃぁ……警備隊の人に……ってアイビー様?!」
「わたくし所用を思い出しましたわ。それではルーチェさん、また学園でお会いしましょう」
「え、ちょ」
「それでは御機嫌よう」
「アイビー様?!」
 まさか一人で行く気? っていうかそれってレオンハルトは知っているんだろうか。そもそも婚約者の行動を逐一知る必要はないんだろうけれど、それでもなんとなく私の勘はこのままじゃマズいと告げていた。
 急いでアイビーを追いかけてみるものの、一体どういう身のこなし?! ってツッコミを入れたくなるほどひらりひらりと人混みの中をすり抜けていく。
「ま、待っ」
 私も人混みの中を掻き分けて、なんとか視野に入っているきらめく黒髪を目印に進んでいく。どんどん、どんどん人気のない場所へ進んでいっているような気がする。走って追いかけているはずなのにアイビーとの距離が縮まらない。
 このまま進んでいけば街の外へ出てしまう。一体そこになんの所用があるというのだろうか。まさか逢引? でも学園で見ていたレオンハルトとアイビーは誰がどう見ようともラブラブな様子だった。そんなわけがないかとその考えを打ち消して進んでいると、一つの小さい小屋のようなものが見えてきた。
「ま、まさかマジで……?」
 マジで逢引か、と無意識に顔を引き攣らせる。同時に背筋に走る悪寒。ここにいるはずのないレオンハルトのあのなんとも言えない瞳が脳裏に浮かんだ。
 ここは思いきりアイビーを引き止めてみよう、と口を大きく開けた時だった。
 突如どこからか現れた、爆走している馬車。それは小屋の前に停まり、一斉にガタイのいい男たちが降りてきた。っていやいや、待て。待って。
 そこにはアイビーがいたはず。
「アイビー様?!」
 視界にその男たちに捕らわれたアイビーの姿が見えて、一気に血の気が引いた――誘拐だ。瞬時にそう思って急いでアイビーを助けようと駆けつける。
「アイビー様に何やってんのよ!」
「ルーチェさん……?!」
「あ? なんだこの娘は」
「聞いてねぇな。面倒クセェ、一緒くたに連れてくか」
 直後に酷い痛みと共にぐわんと視界が揺れる。捕らわれているアイビーに手を伸ばしてみるもそれは空回り。彼女が私に向かって何かを叫んでいるようだったけれど、その音をうまく拾うことができなくて目の前が真っ暗になった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

いじめられ続けた挙げ句、三回も婚約破棄された悪役令嬢は微笑みながら言った「女神の顔も三度まで」と

鳳ナナ
恋愛
伯爵令嬢アムネジアはいじめられていた。 令嬢から。子息から。婚約者の王子から。 それでも彼女はただ微笑を浮かべて、一切の抵抗をしなかった。 そんなある日、三回目の婚約破棄を宣言されたアムネジアは、閉じていた目を見開いて言った。 「――女神の顔も三度まで、という言葉をご存知ですか?」 その言葉を皮切りに、ついにアムネジアは本性を現し、夜会は女達の修羅場と化した。 「ああ、気持ち悪い」 「お黙りなさい! この泥棒猫が!」 「言いましたよね? 助けてやる代わりに、友達料金を払えって」 飛び交う罵倒に乱れ飛ぶワイングラス。 謀略渦巻く宮廷の中で、咲き誇るは一輪の悪の華。 ――出てくる令嬢、全員悪人。 ※小説家になろう様でも掲載しております。

仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが

ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。 定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

大切なあのひとを失ったこと絶対許しません

にいるず
恋愛
公爵令嬢キャスリン・ダイモックは、王太子の思い人の命を脅かした罪状で、毒杯を飲んで死んだ。 はずだった。 目を開けると、いつものベッド。ここは天国?違う? あれっ、私生きかえったの?しかも若返ってる? でもどうしてこの世界にあの人はいないの?どうしてみんなあの人の事を覚えていないの? 私だけは、自分を犠牲にして助けてくれたあの人の事を忘れない。絶対に許すものか。こんな原因を作った人たちを。

【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?

つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。 彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。 次の婚約者は恋人であるアリス。 アリスはキャサリンの義妹。 愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。 同じ高位貴族。 少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。 八番目の教育係も辞めていく。 王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。 だが、エドワードは知らなかった事がある。 彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。 他サイトにも公開中。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜

k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」 そう婚約者のグレイに言われたエミリア。 はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。 「恋より友情よね!」 そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。 本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。

【完結】公女が死んだ、その後のこと

杜野秋人
恋愛
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞しました!】 「お母様……」 冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。 古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。 「言いつけを、守ります」 最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。 こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。 そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。 「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」 「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」 「くっ……、な、ならば蘇生させ」 「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」 「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」 「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」 「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」 「まっ、待て!話を」 「嫌ぁ〜!」 「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」 「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」 「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」 「くっ……!」 「なっ、譲位せよだと!?」 「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」 「おのれ、謀りおったか!」 「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」 ◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。 ◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。 ◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった? ◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。 ◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。 ◆この作品は小説家になろうでも公開します。 ◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!

処理中です...