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もちだ すしの

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138 光生side

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今日から1ヶ月も涼は星くんの部活に行くらしくせめて朝だけでも一緒にいられたらいいのにと思いいつものところで待っていても来てくれない。

また寝坊ならいいけど俺と一緒に行きたくないのかとか余計なことばかり考えてしまう。しょうがなく1人で向かっていると走ってきたらしい涼がいきなり隣に現れた。

「はぁ、、光生おはよっ、、」

息を切らしながら当たり前のように俺の隣を歩いてくれるのがどうしようもなく嬉しい。顔を見ればあまり寝ていないのか少しクマができている。

「ちゃんと寝た?夜ふかししたの?」

顔にそっと触れ指で下まぶたを撫でれば涼は体をビクッと反応させる。いつもの癖で触ってしまったけど外でしかも人がいる所でこんなことをするのそういえばダメだった。この前キスをして怒らせてしまったばかりなのに俺はまたやってしまった。

「……ごめん。学校行こっか。」

パッと手を離しいつも通りに振る舞う。これ以上涼と気まずくなるのだけは避けたい。

「……うん。」

ウトウトしながら返事をする涼は夜遅くまで星くんとゲームでもしていたのだろうか。時間を忘れるほど楽しかったのかななんて考えると嫉妬やら不安が俺の頭を埋め尽くす。

あまり話せずそのままお昼休みになれば星くんがやってきて涼を体育館まで連れて行こうとする。

「さくらちゃんバスケしながら体育館でご飯食べようよ!」

「あっ、でも光生と、、」

きっと俺といつも一緒にご飯を食べているから気を遣って断ろうとしているのだろう。

「俺おなかすいてないから行っておいで。」

本当は絶対に行って欲しくないけど涼はバスケ部の人たちとも友達になったみたいだし俺のせいでいろいろと我慢させたくない。頭を撫でて俺は先に教室を出る。

「あ、また人前で触っちゃった、、」

もう涼に触ることが癖になっているからこれからは気をつけなければいけない。じゃないとまた傷つけてしまう。

「いつ触っても柔らかくてサラサラだ。」

髪の感触を思い出し手のひらを見つめる。朝も体をビクッと震わせていたしもう触られることが嫌になったのかもしれない。今日もまた大きなため息が出る。

「先生~、今の俺すっごい弱ってるからここで寝てもいい?」

ガラッとドアを開け保健室に行けば久しぶりに会う先生はニコッと笑ってくれた。それだけでなんだかすごく安心してしまう。

「あら、また恋の悩み?」

「うん。今度こそ本当に好きな人取られちゃったかも。」

やばい、言葉にしてみるとすごい心配になってきた。今ごろバスケをしているのなら星くんは絶対に涼の体に触っているはずだし。

「ふふっ、じゃあ取りかえせばいいじゃない!」

「そんな簡単に言わないでよ。」

どうすればそんな強気に出られるのか教えてほしい。ていうかなんで先生はそんなに楽しそうなんだ。俺はそれどころではないのに。

「あらあら、なんだか思ったより大変そうね!佐倉くんかわいいからそりゃ心配にもなるわ!」

「そうなの、涼って心配になるほどめちゃくちゃかわいいの。」

本人は全く気づいていないし何回言っても星くんにかわいい顔を見せるし悩みは尽きない。

「ほら、また外の空気吸って深呼吸して思う存分寝なさい!午後からの授業は私がうまく言っておくから!」

「先生ありがとう。」

やっぱり先生と話すと心がスッキリする。きっと俺の味方でいてくれて話を聞くのも上手でそれなのに深く聞いてこないからだろう。

「はぁ~、なんか落ち着く。」

前と同じベッドに寝れば先生は窓を開けてくれたらしく風がふわりと吹いてくる。その心地良さに俺はすぐに眠たくなってきた。

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