スタートライン

もちだ すしの

文字の大きさ
上 下
49 / 240

49 光生side

しおりを挟む




やっとテストが終わり勉強をがんばった涼を俺の家に連れて行き、これでもかというほど甘やかしたかったのになぜか苺ちゃんの手料理を食べることになった俺達は家庭科室に向かっている。

「なんかおいしそうな匂いがする!」

廊下を歩いているとキラキラした目で呑気にそんなことを言う涼はかわいいがなんだかモヤモヤする。

「ん。そーだね。」

目を合わせニコッと微笑むと嬉しそうに笑っていてそんなに苺ちゃんの作ったご飯が食べたいのかななんて考えては1人で焦ってしまう。

ドアを開けると意外と人がいて女の子達は急に入ってきた俺たちにびっくりしていた。

「佐倉くんと椎名くんこっち!」

声がする方を見ると苺ちゃんが手を振っていて涼も手を振りながら駆け寄って行き俺も行こうとすると数人の女の子達が周りに集まってきた。

「椎名くんだ!もしかして味見しに来たの?」

数名の女の子達はキャッキャと話しかけてくる。だが今の俺はそれどころではない。適当に返事をして涼の所へ行くと綺麗に並べられたご飯を見てはしゃいでいた。

「和食だー!俺ご飯の中で和食が1番好き!」

飴をもらった時みたいにまた1番好きなんて言う涼に苺ちゃんは嬉しそうにしている。

「よかった!でも意外だね!なんかオムライスとか洋食が好きそうなのに!」

「オムライスも好きだけどこんな炊き込みご飯とか最高!早く食べたい!」

炊き込みご飯に豚汁に煮物まで用意されたご飯は涼のテンションを上げるばかりでそんな状況が楽しくない俺はいっそのこと美味しくなければいいのになんて最低なことを考えてしまう。

「あっ!ここに座って食べて!椎名くんも!」

「わーい!いただきまーす!」

すぐさま涼は椅子に座り、一口食べると俺の大好きなキラキラした笑顔を苺ちゃんに向けた。

「めちゃくちゃおいしい!苺ちゃん達すごい!」

「本当!?よかったー!いっぱいあるからたくさん食べてね!」 

「やったー!テストで疲れた体が生きかえる!」

そんなベタ褒めする涼に苺ちゃん達は嬉しそうに笑い俺達の向かいに座った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる

天災
BL
 高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる。

冴えないリーマンがイケメン社長に狙われて腹と尻がヤバイ

鳳梨
BL
30歳になっても浮いた話も無くただただ日々を過ごしていたサラリーマンの俺。だがある日、同い年の自社のイケメン社長の“相談役”に抜擢される。 「ただ一緒にお話してくれるだけでいいんです。今度ご飯でもどうですか?」 これは楽な仕事だと思っていたら——ホテルに連れ込まれ腹を壊しているのにXXXすることに!? ※R18行為あり。直接描写がある話には【♡】を付けています。(マーク無しでも自慰まではある場合があります) ※スカトロ(大小)あり。予兆や我慢描写がある話には【☆】、直接描写がある話には【★】を付けています。 ※擬音、♡喘ぎ、汚喘ぎ等あります。苦手な方はご注意下さい。

R-18♡BL短編集♡

ぽんちょ♂
BL
頭をカラにして読む短編BL集(R18)です。 ♡喘ぎや特殊性癖などなどバンバン出てきます。苦手な方はお気をつけくださいね。感想待ってます😊 リクエストも待ってます!

プロデューサーの勃起した乳首が気になって打ち合わせに集中できない件~試される俺らの理性~【LINE形式】

あぐたまんづめ
BL
4人の人気アイドル『JEWEL』はプロデューサーのケンちゃんに恋してる。だけどケンちゃんは童貞で鈍感なので4人のアプローチに全く気づかない。思春期の女子のように恋心を隠していた4人だったが、ある日そんな関係が崩れる事件が。それはメンバーの一人のLINEから始まった。 【登場人物】 ★研磨…29歳。通称ケンちゃん。JEWELのプロデューサー兼マネージャー。自分よりJEWELを最優先に考える。仕事一筋だったので恋愛にかなり疎い。童貞。 ★ハリー…20歳。JEWELの天然担当。容姿端麗で売れっ子モデル。外人で日本語を勉強中。思ったことは直球で言う。 ★柘榴(ざくろ)…19歳。JEWELのまとめ役。しっかり者で大人びているが、メンバーの最年少。文武両道な大学生。ケンちゃんとは義兄弟。けっこう甘えたがりで寂しがり屋。役者としての才能を開花させていく。 ★琥珀(こはく)…22歳。JEWELのチャラ男。ヤクザの息子。女たらしでホストをしていた。ダンスが一番得意。 ★紫水(しすい)…25歳。JEWELのお色気担当。歩く18禁。天才子役として名をはせていたが、色々とやらかして転落人生に。その後はゲイ向けAVのネコ役として活躍していた。爽やかだが腹黒い。

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

純粋な男子高校生はヤクザの組長に無理矢理恋人にされてから淫乱に変貌する

麟里(すずひ改め)
BL
《あらすじ》 ヤクザの喧嘩を運悪く目撃し目を付けられてしまった普通の高校生、葉村奏はそのまま連行されてしまう。 そこで待っていたのは組長の斧虎寿人。 奏が見た喧嘩は 、彼の恋人(男)が敵対する組の情報屋だったことが分かり本人を痛めつけてやっていたとの話だった。 恋人を失って心が傷付いていた寿人は奏を試してみるなどと言い出す。 女も未体験の奏は、寿人に抱かれて初めて自分の恋愛対象が男だと自覚する。 とはいっても、初めての相手はヤクザ。 あまり関わりたくないのだが、体の相性がとても良く、嫌だとも思わない…… 微妙な関係の中で奏は寿人との繋がりを保ち続ける。 ヤクザ×高校生の、歳の差BL 。 エロ多め。

怖いお兄さん達に誘拐されたお話

安達
BL
普通に暮らしていた高校生の誠也(せいや)が突如怖いヤグザ達に誘拐されて監禁された後体を好き放題されるお話。親にも愛されず愛を知らずに育った誠也。だがそんな誠也にも夢があった。だから監禁されても何度も逃げようと試みる。そんな中で起こりゆく恋や愛の物語…。ハッピーエンドになる予定です。

【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます

猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」 「いや、するわけないだろ!」 相川優也(25) 主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。 碧スバル(21) 指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。 「僕の方がぜってー綺麗なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ」 「スバル、お前なにいってんの……?」 冗談? 本気? 二人の結末は? 美形病みホスと平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。

処理中です...