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第012話 ミノタウロス
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リムを連れて行う初めての狩り。
狩場も心機一転して<牛魔人の砦>だ。
D級モンスター“ミノタウロス”が棲息している。
ミノタウロスは多くのファンタジー作品に登場する有名なモンスターだ。
牛の頭をした人型タイプで、往々にして背丈が人よりも高い。手には斧や棍棒などの武器を持ち、性格は攻撃的で凶暴。情報によればこの世界におけるミノタウロスもステレオタイプである。
「あの向こうにミノタウロスが居るわけか」
俺達が居るのは荒野だ。
目の前には大きな木の柵で囲った砦がある。
それが<牛魔人の砦>であり、ミノタウロスの巣だ。
今までと違ってどっしり構えられており、威圧感が凄まじい。
「戦闘中に喚かれても困るからな」
俺は【マヨ生成】を発動した。
QP社製一般家庭用マヨネーズをエリオにあげる。
「グァァー♪」
エリオは嬉々としてそれを頬張った。
その周辺でリムは飛び回り、エリオの全身を撫でている。
「グァ!」
マヨを食べ終えると、エリオはチューブ容器を捨てた。
それから仁王立ちして「グァー! グァー!」と威嚇する。
砂塵の舞う静かな荒野に、エリオの発する重低音が響いた。
「「「モォォォ!」」」
エリオの声に敵が反応した。
牛らしい鳴き声と共に砦の門が開かれる。
中からは斧を持った5m級の牛頭巨人が現れた。
ミノタウロスだ。数は3体。
「でけぇ……」
エリオとの体格差に唖然とする。
10倍近い差だ。外見からは絶望しかない。
エリオも「グェァ!?」と驚愕していた。
「だ、だだ、大丈夫だ! エリオ! 行け!」
ミノタウロスを指して命令する。
エリオは「グァァー!」と強く鳴いた。
そして――。
「おい! こら!」
岩肌をたたき割って穴を掘っていく。
体格差に怖じ気づいて戦う前から戦意を喪失したのだ。
「逃げるなエリオ! 戦え! 戦うんだ!」
必死に穴を掘るエリオのケツを軽く蹴飛ばす。
エリオはそれにも驚き、喚きながら前方に逃げていく。
逃げた先には――。
「「「モォォ!」」」
ミノタウロスが居た。
3体が揃って巨大な斧を振り上げ、エリオに振り下ろす。
「グァァー!」
エリオ、大慌てでそれを回避。
右に跳び、左に跳び、そして後ろに跳んだ。
しかし、最後の一撃は回避しそこねる。
「グェァー」
斧の先がエリオの太くて長い尻尾を捉えたのだ。
これには俺も「エリオーッ!」と名を叫んでしまう。
リムは両手で口を押さえて息をのんでいた。
「グァ?」
「あれ?」
俺とエリオが同時に気づく。
攻撃はたしかに尻尾を捉えた。
捉えたのに――。
「尻尾が切れていない?」
そう、斧が尻尾に弾かれたのだ。
俺は「ダメージは!?」とステータスを確認する。
===============
【H P】1,713/1,721
===============
全く減っていなかった。
エリオの高い防御力が発揮されたのだ。
「エリオ、あいつら雑魚だぞ!」
今の一幕により強気になる俺。
エリオも「グァー!」と強気の咆哮。
「しばいてやれ、エリオ!」
「グァァー!」
エリオがスタスタとミノタウロスに突っ込む。
5m級の巨人といえど、攻撃がハナクソならば怖くない。
エリオはミノタウロスの脛を前足でベシッと叩いた。
「モォォオオオオオオオオオオオオ!」
その一撃でミノタウロスの片足が吹き飛ぶ。
鮮血を撒き散らす間もなくプリンと化した。
「エリオ、すごい!」
これにはリムも大興奮。
俺とエリオはそれ以上に大興奮。
「残りもしばいてやれ!」
「グァァァァァー!」
ベシッ、ベシッ。
エリオはあっさりとミノタウロスを撃破した。
「まさかD級でさえも楽勝とはな」
プリンを食べるエリオを見て思った。
この様子なら明日にでもC級に挑んでもいいくらいだ。
それでも、念の為にあと3日はここの敵を狩ろう。
===============
エリオの攻撃力が 53 上がりました
エリオの防御力が 47 上がりました
エリオの敏 捷が 21 上がりました
===============
流石はD級だ。
F級を凌駕したE級をも超越する成長具合である。
===============
【名 前】エリオ
【種 族】ミナミコアリクイ
【H P】1,721
【攻撃力】479
【防御力】440
【敏 捷】213
===============
またしてもエリオが強化された。
ただでさえ可愛いのに、この強さはたまらない。
「エリオ、お前って奴は世界最強の相棒だよ!」
俺はエリオを抱っこしながら叫んだ。
エリオも「グァァー♪」甘えた声で応えて抱きついた。
狩場も心機一転して<牛魔人の砦>だ。
D級モンスター“ミノタウロス”が棲息している。
ミノタウロスは多くのファンタジー作品に登場する有名なモンスターだ。
牛の頭をした人型タイプで、往々にして背丈が人よりも高い。手には斧や棍棒などの武器を持ち、性格は攻撃的で凶暴。情報によればこの世界におけるミノタウロスもステレオタイプである。
「あの向こうにミノタウロスが居るわけか」
俺達が居るのは荒野だ。
目の前には大きな木の柵で囲った砦がある。
それが<牛魔人の砦>であり、ミノタウロスの巣だ。
今までと違ってどっしり構えられており、威圧感が凄まじい。
「戦闘中に喚かれても困るからな」
俺は【マヨ生成】を発動した。
QP社製一般家庭用マヨネーズをエリオにあげる。
「グァァー♪」
エリオは嬉々としてそれを頬張った。
その周辺でリムは飛び回り、エリオの全身を撫でている。
「グァ!」
マヨを食べ終えると、エリオはチューブ容器を捨てた。
それから仁王立ちして「グァー! グァー!」と威嚇する。
砂塵の舞う静かな荒野に、エリオの発する重低音が響いた。
「「「モォォォ!」」」
エリオの声に敵が反応した。
牛らしい鳴き声と共に砦の門が開かれる。
中からは斧を持った5m級の牛頭巨人が現れた。
ミノタウロスだ。数は3体。
「でけぇ……」
エリオとの体格差に唖然とする。
10倍近い差だ。外見からは絶望しかない。
エリオも「グェァ!?」と驚愕していた。
「だ、だだ、大丈夫だ! エリオ! 行け!」
ミノタウロスを指して命令する。
エリオは「グァァー!」と強く鳴いた。
そして――。
「おい! こら!」
岩肌をたたき割って穴を掘っていく。
体格差に怖じ気づいて戦う前から戦意を喪失したのだ。
「逃げるなエリオ! 戦え! 戦うんだ!」
必死に穴を掘るエリオのケツを軽く蹴飛ばす。
エリオはそれにも驚き、喚きながら前方に逃げていく。
逃げた先には――。
「「「モォォ!」」」
ミノタウロスが居た。
3体が揃って巨大な斧を振り上げ、エリオに振り下ろす。
「グァァー!」
エリオ、大慌てでそれを回避。
右に跳び、左に跳び、そして後ろに跳んだ。
しかし、最後の一撃は回避しそこねる。
「グェァー」
斧の先がエリオの太くて長い尻尾を捉えたのだ。
これには俺も「エリオーッ!」と名を叫んでしまう。
リムは両手で口を押さえて息をのんでいた。
「グァ?」
「あれ?」
俺とエリオが同時に気づく。
攻撃はたしかに尻尾を捉えた。
捉えたのに――。
「尻尾が切れていない?」
そう、斧が尻尾に弾かれたのだ。
俺は「ダメージは!?」とステータスを確認する。
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【H P】1,713/1,721
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全く減っていなかった。
エリオの高い防御力が発揮されたのだ。
「エリオ、あいつら雑魚だぞ!」
今の一幕により強気になる俺。
エリオも「グァー!」と強気の咆哮。
「しばいてやれ、エリオ!」
「グァァー!」
エリオがスタスタとミノタウロスに突っ込む。
5m級の巨人といえど、攻撃がハナクソならば怖くない。
エリオはミノタウロスの脛を前足でベシッと叩いた。
「モォォオオオオオオオオオオオオ!」
その一撃でミノタウロスの片足が吹き飛ぶ。
鮮血を撒き散らす間もなくプリンと化した。
「エリオ、すごい!」
これにはリムも大興奮。
俺とエリオはそれ以上に大興奮。
「残りもしばいてやれ!」
「グァァァァァー!」
ベシッ、ベシッ。
エリオはあっさりとミノタウロスを撃破した。
「まさかD級でさえも楽勝とはな」
プリンを食べるエリオを見て思った。
この様子なら明日にでもC級に挑んでもいいくらいだ。
それでも、念の為にあと3日はここの敵を狩ろう。
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エリオの攻撃力が 53 上がりました
エリオの防御力が 47 上がりました
エリオの敏 捷が 21 上がりました
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流石はD級だ。
F級を凌駕したE級をも超越する成長具合である。
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【名 前】エリオ
【種 族】ミナミコアリクイ
【H P】1,721
【攻撃力】479
【防御力】440
【敏 捷】213
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またしてもエリオが強化された。
ただでさえ可愛いのに、この強さはたまらない。
「エリオ、お前って奴は世界最強の相棒だよ!」
俺はエリオを抱っこしながら叫んだ。
エリオも「グァァー♪」甘えた声で応えて抱きついた。
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