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第006話 烈火の騎士
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脳内マッピングとタイムカウントを続けながらも、どうにか狂ったサラマンダーを振り切った俺は、息を整えながら“烈火の騎士”を探した。
「おっ、こいつが烈火の騎士か?」
前情報に似た見た目の敵を発見する。
マグマをモノともしない、騎士のようなモンスター。
すかさず敵の情報を確認してみた。
―――――――――――――――――
【名 前】マグマナイト
【ランク】E
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【屈服度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
俺は「誰だよ!」と叫んだ。
どうみても“烈火の騎士”だろうよ。
なんだよ“マグマナイト”って!
「同じダンジョンに紛らわしいハズレを配置すんじゃネェ!」
俺はマグマナイトを無視して全速力で走り続けた。
◇
耐熱ドリンクの使用から1時間が経とうとしていた。
念のために購入しておいた予備のドリンクを倍プッシュしておく。
これで残り1時間は暑さにやられることもない。
「ストックがないと不安になるじゃないか」
俺は出来る限り左右にグネグネと移動してきた。
こうすることで、直線距離を出来る限り抑えていたのだ。
それでも出口までは20分近い時間を要する。
そろそろ敵が見つかってくれないと困るぞ。
「呼んだかーい?」
俺にはそう聞こえた。
実際には違う言葉を言っていたのだろう。
例えば「ヴォンドガーイ」とか、そんな感じ。
しかし、俺には「呼んだかーい?」に聞こえたのだ。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士
【ランク】D
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【屈服度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
待ちに待ったカモとの出会いのあまりに。
「マグマナイトよりランクが高いだけのことはあるな」
烈火の騎士の見た目は、マグマナイトより遙かに強そうだ。
真紅の鎧を纏っていて、その中が炎になっている。右手に持つ剣と左手に持つ盾はどちらも炎で出来ており、触れるだけで手が熔けてしまいそうだ。
「出会えたことは嬉しいが……どうしてさぁ」
頭を抱える。
烈火の騎士は3体もいやがったのだ。
欲しいのは1体だけである。
「まずは友好度のかくに――」
「カカカカッ!」
「ヴァンゴォ!」
「グロォアァ!」
3体が同時に襲ってきた。
俺が逃げると、横に3並びの陣形で追ってくる。
俺はエサを取り出し、振り返って投げ捨てた。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (向かって左)
【友好度】★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (向かって中)
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (向かって右)
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
投げた時点で1体の星が反応した。
向かって左の敵を【テイミング】しよう。
「「「ヴォオオオ」」」
投げたエサにむしゃぶりつく3体。
1個のエサを3体で共有している。
エサは1個を1体で食べて効果があるのに。
おかげで、最初のエサは友好度に影響しなかった。
「エサに対する食いつきはどいつも最高だし、賭けに出るか」
俺はさらに1個、エサを追加投入した。
そのエサに3体が食いついた瞬間、俺が攻めに転じる。
「これが耐熱ドリンクキックだオラァ!」
向かって真ん中の敵に助走をつけたドロップキックをかます。
「グォ!?」
俺のキックがクリティカルヒットし、敵が吹き飛んだ。
すかさずもう1体の邪魔者を羽交い締めにして、エサから引き剥がす。
流石は耐熱ドリンクだ、炎に触れても火傷しないぜ。
服はボロボロに燃えていくが、ケツだけ露出するのと大差ない。
「今だ! ありったけ食え!」
俺はカモの前に全てのエサをばら撒いた。
カモがエサの山にダイブして、一心不乱に食べていく。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士
【友好度】★★★★★★★★★★
―――――――――――――――――
友好度がMAXになった瞬間、【テイミング】を発動。
成功を確認した瞬間、音速でインベントリに戻した。
「ほら、残飯処理をさせてやろう!」
「「ガガガガガガッ!」
残った烈火の騎士達にエサをくれてやった。
こいつらの友好度が【テイミング】の発動条件を満たすよう祈る。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (左)
【友好度】★★★★★★★☆☆☆
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (右)
【友好度】★★★★★☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
「うーん、残念!」
俺は直ちに<炎の洞窟>から撤退するのであった。
必要以上にエサを消耗するも、任務は到達したので良しとしよう。
さぁ、いよいよ【魔物配合】の時間だ!
「おっ、こいつが烈火の騎士か?」
前情報に似た見た目の敵を発見する。
マグマをモノともしない、騎士のようなモンスター。
すかさず敵の情報を確認してみた。
―――――――――――――――――
【名 前】マグマナイト
【ランク】E
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【屈服度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
俺は「誰だよ!」と叫んだ。
どうみても“烈火の騎士”だろうよ。
なんだよ“マグマナイト”って!
「同じダンジョンに紛らわしいハズレを配置すんじゃネェ!」
俺はマグマナイトを無視して全速力で走り続けた。
◇
耐熱ドリンクの使用から1時間が経とうとしていた。
念のために購入しておいた予備のドリンクを倍プッシュしておく。
これで残り1時間は暑さにやられることもない。
「ストックがないと不安になるじゃないか」
俺は出来る限り左右にグネグネと移動してきた。
こうすることで、直線距離を出来る限り抑えていたのだ。
それでも出口までは20分近い時間を要する。
そろそろ敵が見つかってくれないと困るぞ。
「呼んだかーい?」
俺にはそう聞こえた。
実際には違う言葉を言っていたのだろう。
例えば「ヴォンドガーイ」とか、そんな感じ。
しかし、俺には「呼んだかーい?」に聞こえたのだ。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士
【ランク】D
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
【屈服度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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待ちに待ったカモとの出会いのあまりに。
「マグマナイトよりランクが高いだけのことはあるな」
烈火の騎士の見た目は、マグマナイトより遙かに強そうだ。
真紅の鎧を纏っていて、その中が炎になっている。右手に持つ剣と左手に持つ盾はどちらも炎で出来ており、触れるだけで手が熔けてしまいそうだ。
「出会えたことは嬉しいが……どうしてさぁ」
頭を抱える。
烈火の騎士は3体もいやがったのだ。
欲しいのは1体だけである。
「まずは友好度のかくに――」
「カカカカッ!」
「ヴァンゴォ!」
「グロォアァ!」
3体が同時に襲ってきた。
俺が逃げると、横に3並びの陣形で追ってくる。
俺はエサを取り出し、振り返って投げ捨てた。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (向かって左)
【友好度】★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
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【名 前】烈火の騎士 (向かって中)
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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【名 前】烈火の騎士 (向かって右)
【友好度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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投げた時点で1体の星が反応した。
向かって左の敵を【テイミング】しよう。
「「「ヴォオオオ」」」
投げたエサにむしゃぶりつく3体。
1個のエサを3体で共有している。
エサは1個を1体で食べて効果があるのに。
おかげで、最初のエサは友好度に影響しなかった。
「エサに対する食いつきはどいつも最高だし、賭けに出るか」
俺はさらに1個、エサを追加投入した。
そのエサに3体が食いついた瞬間、俺が攻めに転じる。
「これが耐熱ドリンクキックだオラァ!」
向かって真ん中の敵に助走をつけたドロップキックをかます。
「グォ!?」
俺のキックがクリティカルヒットし、敵が吹き飛んだ。
すかさずもう1体の邪魔者を羽交い締めにして、エサから引き剥がす。
流石は耐熱ドリンクだ、炎に触れても火傷しないぜ。
服はボロボロに燃えていくが、ケツだけ露出するのと大差ない。
「今だ! ありったけ食え!」
俺はカモの前に全てのエサをばら撒いた。
カモがエサの山にダイブして、一心不乱に食べていく。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士
【友好度】★★★★★★★★★★
―――――――――――――――――
友好度がMAXになった瞬間、【テイミング】を発動。
成功を確認した瞬間、音速でインベントリに戻した。
「ほら、残飯処理をさせてやろう!」
「「ガガガガガガッ!」
残った烈火の騎士達にエサをくれてやった。
こいつらの友好度が【テイミング】の発動条件を満たすよう祈る。
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (左)
【友好度】★★★★★★★☆☆☆
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――
【名 前】烈火の騎士 (右)
【友好度】★★★★★☆☆☆☆☆
―――――――――――――――――
「うーん、残念!」
俺は直ちに<炎の洞窟>から撤退するのであった。
必要以上にエサを消耗するも、任務は到達したので良しとしよう。
さぁ、いよいよ【魔物配合】の時間だ!
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