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4、出会い
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クリスティーナはとりあえず、商業区のほうへと足を向ける。
この王都は王宮を中心に円になるように貴族の屋敷が取り囲み、次に商業区、その周りを平民の家が並んでいる。
クリスティーナの家は低位貴族に属するため、貴族の屋敷のなかでも端の方、商業区よりに建っていた。クリスティーナが商業区を選んだ理由は近い位置にあったこともあげられるが、貴族の屋敷の方面に行っても、延々と広い柵や壁を見つめるだけでつまらないと思ったからだった。
(それに商業区のほうには確か公園があったはずだわ)
運が良ければ、遊び友達が見つかるかもしれない。期待に胸を弾ませ、足取り軽くクリスティーナは歩いた。
歩いて暫くすると、目的の場所にたどり着いた。すぐに見つけられたのは、公園というにはあまりに大きく、広大な土地が使われていたおかげだった。
低い生け垣に取り囲まれ、中から子供のはしゃぐ声が聞こえる。
クリスティーナは公園に足を踏み入れ、声がしたほうに顔を向けた。十人ばかりの同じ年頃の子たちが駆け回っている。
足を進めれば、服装から平民の子たちだと窺えた。一人の子を中心に、周りの子供たちがその子に捕まらないように逃げ回っている。その表情が満面の笑みで、クリスティーナは近いところで足を止め、眺めた。
(楽しそう。どうしたら、仲間にいれてくれるかな。声の掛け方がわからないわ)
逡巡していると、後ろから声がかかった。
「一緒に遊びたいのか? でも無理だぞ。俺もさっき仲間にいれてほしくて声をかけたんだが、『御貴族様は駄目』だってさ」
驚いて振り返ると、ちょうど同じ背丈の男の子が後ろに立っていた。
太陽の光を浴びて、少年の髪が赤く光り輝いて見えた。瞳も同じように、赤みがかっていて、吸い込まれそうな不思議な魅力を放っている。クリスティーナの頭にこの国の神話に登場する、炎の色の髪をした軍神がよぎった。
少年は腕を頭の後ろに組んで、クリスティーナの頭の先からつま先まで眺めた。
「見たところ、お前も貴族だろ。あいつらに声をかけても、断られるだけだぞ」
クリスティーナははっとして、今度は少年の姿を反対に眺め回した。
シャツ一枚だが、艶やかな光沢から明らかに上質な絹織物だとわかる。ズボンも新品同様に縒れておらず、よく見れば細部に手がかかっている。靴もぴかぴかで、同じように装飾に凝っていた。同じ貴族でも自分とは明らかに違う。クリスティーナは自分が着ている色褪せた服と比べて、少年の隣に並ぶには、恥ずかしいと感じた。
おそらく高位の貴族令息――。それにしても少年の格好は明らかに軽装だった。この位の身分なら普通はベストかジャケットを羽織っているものだ。刺繍や飾りのついたベルトもしていなければ、当然クラヴァットもしていない。そこまでいけば、明らかにこの少年はわざと身につけてこなかったことが窺えた。おまけに少年はシャツを着崩し、襟元の釦を開けていた。
クリスティーナもクラヴァットをしていなかったが、それもこの格好が今日一日限りのことと思ったからだった。それでも首元の釦はきっちり上まで留めている。
だんまりを続けるクリスティーナに、少年は少しだけ眉を寄せた。クリスティーナは慌てて、少年の観察を止めた。
遊んでいる子供たちをちらりと見て言う。
「貴族は駄目ってどうして?」
「あのくらいの年齢なら、もう親に言われてるんだろうな。貴族と関わるなとかさ」
クリスティーナは意味がわからず、首を傾げた。少年がそんなクリスティーナを見て、続けて口を開く。
「もし万一、怪我でもしたら責められるのは、あいつらだろ。面倒事がおこったとき、責任をとらされるのは、いつも庶民だから」
「そんな――」
クリスティーナはしょんぼりと肩をおろした。
それではせっかく家を抜け出してきても、遊ぶ彼らを指を咥えて見ているしかできないのか。残念な気持ちとは裏腹に、子供達の歓声がいくつも耳に届く。羨ましげに見ていると、横から声がかかった。
「なあ、お前も遊びに来たんだろ。それなら俺と遊ばないか?」
少年の言葉に耳を疑い、けれど次の瞬間クリスティーナは勢いよく振り返った。
「いいの!?」
満面の笑みを浮かべて問えば、相手はクリスティーナの勢いにびっくりしたように頷いた。
「……ああ。もちろん」
「嬉しい!」
人生初めての誘いに、クリスティーナは飛び上がりたくなった。初対面の相手にお前呼ばわりされることも、最早ささやかなことに思える。
「そういえば名前、まだ訊いてなかったな。俺はアレクシスだ」
「わたしはクリスティー……。ぼっ、僕の名前はクリス! クリスだよっ」
危うく本名を言いそうになって、クリスティーナは慌てて訂正した。
(いけない。今は男の子の格好してるんだった)
焦ったせいで家名を言い忘れてしまったことに気づく。
(でもアレクシスも名乗っていなかったし、いいのかな)
アレクシスも特に気にしてない様子で、クリスティーナに笑顔を向ける。
「クリスか、よろしくな」
クリスティーナも笑顔で答えた。
「うん」
「ここはあいつらの遊び場みたいだし、あっちに行ってみないか」
アレクシスが指した方向に木々が密集しているのが見えた。クリスティーナは初めての場所で、何があるのかよく知らなかったため、相手に従うことにした。
「うん、行ってみよう」
「よし。あそこまで競争だ」
アレクシスはいたずらっぽく笑うと、言うや否や、走り出した。
「待って!」
クリスティーナも慌ててあとを追う。
「はは」
アレクシスは出し抜いたことが可笑しいのか、声をあげて笑いだす。
クリスティーナは必死に追いすがりながらも、アレクシスの楽しげな様子に引きづられ、気づけば自分も笑っていた。全力疾走で息が苦しいのに、逆に気分は気持ちよくさえ感じる。
(こんなに走るのはいつぶりだろう)
自由に力一杯走れることが、とても嬉しい。
アレクシスの背を追いかけ、木立を抜ける。
先に行って立ち止まったアレクシスの背が目に入り、クリスティーナはやっと追いつけたことにほっとした。横に並んで、はずんだ息を整える。顔をあげるとクリスティーナは眼前の光景に目を奪われた。きらきらと輝く川面が目に飛びこんできたのだ。
「川があるよ! すごい!」
クリスティーナが歓声をあげると、アレクシスが口を開いた。
「王都を流れるリューズ川だ。この公園を造るとき、せっかくだからと土地を広げて川を取り込んだんだ。――皆が川を楽しめるように」
「へえ、そうなんだ。知らなかった」
アレクシスの後半の声の調子が、一段低く聴こえたせいで、クリスティーナはこの公園をまるでアレクシスが造ったかのように感じてしまった。
「せっかくだから近くまで行ってみようよ」
「ああ」
クリスティーナはアレクシスを誘い、川に近付いた。川の流れは絶え間なく流れ、川底が歪んで見える。流れはそれほど速くはないようだが、クリスティーナはこんな近くになるほど川を見た経験がなかったため、しゃがんで恐る恐る手を伸ばした。川面に指先が触れる。
「冷たい!!」
クリスティーナは思わず、手を引っ込めた。クリスティーナが驚きに目を見開いていると、アレクシスも同様に目を丸くしてクリスティーナを見ていた。
「お前、反応がいちいち大袈裟だよな」
気に障ったのだろうか。クリスティーナは水に濡れた手をぎゅっと握りしめた。
「おかしかった?」
不安そうに呟くと、アレクシスの口調はクリスティーナとは反対に明るいものだった。
「何考えてるか、わかんないやつよりよっぽど良い。――お前はそのままでいい、――と思う」
後半、迷うように言ってしまったのは少し自信がなかったからだ。アレクシスの教育係は、感情を隠せるようになりなさいと口煩く言う。まだクリスティーナと同じ10歳のアレクシスには、大人の言うことを完全に否定できるほど、クリスティーナに対して責任が持てないことに途中で思い至ったのだ。
軽はずみな自分の言葉に悩んでいると、クリスティーナがぱっと顔を輝かせた。
「うん! ありがとう!」
アレクシスは今度も面食らった。
(変なやつ)
でも一緒にいて、嫌な気分はしない。こんな素直に感情を表に現す人間はこれまで自分の周りにはいなかった。
声をかけたのは、ただの気まぐれからだったが、もう少しこの少年と一緒にいるのも悪くないことのように思えた。
この王都は王宮を中心に円になるように貴族の屋敷が取り囲み、次に商業区、その周りを平民の家が並んでいる。
クリスティーナの家は低位貴族に属するため、貴族の屋敷のなかでも端の方、商業区よりに建っていた。クリスティーナが商業区を選んだ理由は近い位置にあったこともあげられるが、貴族の屋敷の方面に行っても、延々と広い柵や壁を見つめるだけでつまらないと思ったからだった。
(それに商業区のほうには確か公園があったはずだわ)
運が良ければ、遊び友達が見つかるかもしれない。期待に胸を弾ませ、足取り軽くクリスティーナは歩いた。
歩いて暫くすると、目的の場所にたどり着いた。すぐに見つけられたのは、公園というにはあまりに大きく、広大な土地が使われていたおかげだった。
低い生け垣に取り囲まれ、中から子供のはしゃぐ声が聞こえる。
クリスティーナは公園に足を踏み入れ、声がしたほうに顔を向けた。十人ばかりの同じ年頃の子たちが駆け回っている。
足を進めれば、服装から平民の子たちだと窺えた。一人の子を中心に、周りの子供たちがその子に捕まらないように逃げ回っている。その表情が満面の笑みで、クリスティーナは近いところで足を止め、眺めた。
(楽しそう。どうしたら、仲間にいれてくれるかな。声の掛け方がわからないわ)
逡巡していると、後ろから声がかかった。
「一緒に遊びたいのか? でも無理だぞ。俺もさっき仲間にいれてほしくて声をかけたんだが、『御貴族様は駄目』だってさ」
驚いて振り返ると、ちょうど同じ背丈の男の子が後ろに立っていた。
太陽の光を浴びて、少年の髪が赤く光り輝いて見えた。瞳も同じように、赤みがかっていて、吸い込まれそうな不思議な魅力を放っている。クリスティーナの頭にこの国の神話に登場する、炎の色の髪をした軍神がよぎった。
少年は腕を頭の後ろに組んで、クリスティーナの頭の先からつま先まで眺めた。
「見たところ、お前も貴族だろ。あいつらに声をかけても、断られるだけだぞ」
クリスティーナははっとして、今度は少年の姿を反対に眺め回した。
シャツ一枚だが、艶やかな光沢から明らかに上質な絹織物だとわかる。ズボンも新品同様に縒れておらず、よく見れば細部に手がかかっている。靴もぴかぴかで、同じように装飾に凝っていた。同じ貴族でも自分とは明らかに違う。クリスティーナは自分が着ている色褪せた服と比べて、少年の隣に並ぶには、恥ずかしいと感じた。
おそらく高位の貴族令息――。それにしても少年の格好は明らかに軽装だった。この位の身分なら普通はベストかジャケットを羽織っているものだ。刺繍や飾りのついたベルトもしていなければ、当然クラヴァットもしていない。そこまでいけば、明らかにこの少年はわざと身につけてこなかったことが窺えた。おまけに少年はシャツを着崩し、襟元の釦を開けていた。
クリスティーナもクラヴァットをしていなかったが、それもこの格好が今日一日限りのことと思ったからだった。それでも首元の釦はきっちり上まで留めている。
だんまりを続けるクリスティーナに、少年は少しだけ眉を寄せた。クリスティーナは慌てて、少年の観察を止めた。
遊んでいる子供たちをちらりと見て言う。
「貴族は駄目ってどうして?」
「あのくらいの年齢なら、もう親に言われてるんだろうな。貴族と関わるなとかさ」
クリスティーナは意味がわからず、首を傾げた。少年がそんなクリスティーナを見て、続けて口を開く。
「もし万一、怪我でもしたら責められるのは、あいつらだろ。面倒事がおこったとき、責任をとらされるのは、いつも庶民だから」
「そんな――」
クリスティーナはしょんぼりと肩をおろした。
それではせっかく家を抜け出してきても、遊ぶ彼らを指を咥えて見ているしかできないのか。残念な気持ちとは裏腹に、子供達の歓声がいくつも耳に届く。羨ましげに見ていると、横から声がかかった。
「なあ、お前も遊びに来たんだろ。それなら俺と遊ばないか?」
少年の言葉に耳を疑い、けれど次の瞬間クリスティーナは勢いよく振り返った。
「いいの!?」
満面の笑みを浮かべて問えば、相手はクリスティーナの勢いにびっくりしたように頷いた。
「……ああ。もちろん」
「嬉しい!」
人生初めての誘いに、クリスティーナは飛び上がりたくなった。初対面の相手にお前呼ばわりされることも、最早ささやかなことに思える。
「そういえば名前、まだ訊いてなかったな。俺はアレクシスだ」
「わたしはクリスティー……。ぼっ、僕の名前はクリス! クリスだよっ」
危うく本名を言いそうになって、クリスティーナは慌てて訂正した。
(いけない。今は男の子の格好してるんだった)
焦ったせいで家名を言い忘れてしまったことに気づく。
(でもアレクシスも名乗っていなかったし、いいのかな)
アレクシスも特に気にしてない様子で、クリスティーナに笑顔を向ける。
「クリスか、よろしくな」
クリスティーナも笑顔で答えた。
「うん」
「ここはあいつらの遊び場みたいだし、あっちに行ってみないか」
アレクシスが指した方向に木々が密集しているのが見えた。クリスティーナは初めての場所で、何があるのかよく知らなかったため、相手に従うことにした。
「うん、行ってみよう」
「よし。あそこまで競争だ」
アレクシスはいたずらっぽく笑うと、言うや否や、走り出した。
「待って!」
クリスティーナも慌ててあとを追う。
「はは」
アレクシスは出し抜いたことが可笑しいのか、声をあげて笑いだす。
クリスティーナは必死に追いすがりながらも、アレクシスの楽しげな様子に引きづられ、気づけば自分も笑っていた。全力疾走で息が苦しいのに、逆に気分は気持ちよくさえ感じる。
(こんなに走るのはいつぶりだろう)
自由に力一杯走れることが、とても嬉しい。
アレクシスの背を追いかけ、木立を抜ける。
先に行って立ち止まったアレクシスの背が目に入り、クリスティーナはやっと追いつけたことにほっとした。横に並んで、はずんだ息を整える。顔をあげるとクリスティーナは眼前の光景に目を奪われた。きらきらと輝く川面が目に飛びこんできたのだ。
「川があるよ! すごい!」
クリスティーナが歓声をあげると、アレクシスが口を開いた。
「王都を流れるリューズ川だ。この公園を造るとき、せっかくだからと土地を広げて川を取り込んだんだ。――皆が川を楽しめるように」
「へえ、そうなんだ。知らなかった」
アレクシスの後半の声の調子が、一段低く聴こえたせいで、クリスティーナはこの公園をまるでアレクシスが造ったかのように感じてしまった。
「せっかくだから近くまで行ってみようよ」
「ああ」
クリスティーナはアレクシスを誘い、川に近付いた。川の流れは絶え間なく流れ、川底が歪んで見える。流れはそれほど速くはないようだが、クリスティーナはこんな近くになるほど川を見た経験がなかったため、しゃがんで恐る恐る手を伸ばした。川面に指先が触れる。
「冷たい!!」
クリスティーナは思わず、手を引っ込めた。クリスティーナが驚きに目を見開いていると、アレクシスも同様に目を丸くしてクリスティーナを見ていた。
「お前、反応がいちいち大袈裟だよな」
気に障ったのだろうか。クリスティーナは水に濡れた手をぎゅっと握りしめた。
「おかしかった?」
不安そうに呟くと、アレクシスの口調はクリスティーナとは反対に明るいものだった。
「何考えてるか、わかんないやつよりよっぽど良い。――お前はそのままでいい、――と思う」
後半、迷うように言ってしまったのは少し自信がなかったからだ。アレクシスの教育係は、感情を隠せるようになりなさいと口煩く言う。まだクリスティーナと同じ10歳のアレクシスには、大人の言うことを完全に否定できるほど、クリスティーナに対して責任が持てないことに途中で思い至ったのだ。
軽はずみな自分の言葉に悩んでいると、クリスティーナがぱっと顔を輝かせた。
「うん! ありがとう!」
アレクシスは今度も面食らった。
(変なやつ)
でも一緒にいて、嫌な気分はしない。こんな素直に感情を表に現す人間はこれまで自分の周りにはいなかった。
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